【障害者団体等が介助駅員を用意すれば良い】鉄道の障害者利用はなぜ不便なのか?

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障害者が鉄道利用する際に駅構内の移動や列車への乗り降りに介助が必要な事が多い。多くは駅員に介助を依頼するが、無人駅が多かったりJR社員数の減少等で介助を求めるならば事前予約が前提となっている。障害者は「予約なし」でいつでも気軽に鉄道が使えない実態がある。それを解決するならば障害者団体等が介助駅員を用意すれば良い

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★障害者旅客を介助・誘導できる駅員が減少しているのか?

まずは下記の新聞記事から。

JR日豊線の簡易委託駅である川南、門川駅で5月下旬から、車いす利用者が事前予約しなければ乗降介助が受けられなくなっている。これまで、予約なしでも駅員の配慮で簡易スロープを設置し乗車できていたが、JR九州は安全性を理由に予約制の徹底を指示。ただ、事前予約では専門の介助係員が宮崎市から派遣されるため急用に対応できず、障害者団体は「障害者差別解消法の合理的配慮を後退させる対応」と抗議の声を上げている。

JR、乗車予約ない車いす介助認めず 先月から川南、門川駅(2020年6月12日、宮崎日日新聞、https://news.yahoo.co.jp/articles/ed54067f00eb529f6b4a99edec78a329758eb905)

↑宮崎地区の日豊本線ではホームの高さが低いため、車両との段差が生じる。車いすをはじめ障害者や高齢者においては、列車との乗り降りは健常者以上に大変な所があるだろう。

上記の記事でポイントになるのが、「簡易委託駅」である。これは駅近くにある商店や個人に依頼してJRのきっぷを販売したり、駅務をやるものである。時間帯によっては駅頭に立つ事はあるが、それはあくまでも「見守り」に過ぎず、改札をしたり、運行情報やJRからの宣伝等について、マイク放送で案内をするわけではない。

簡易委託駅ではJR社員が常駐する「直営駅」、JRの関連会社社員が常駐する「業務委託駅」と比べれば、車いす利用等の障害者利用については制約を受ける事になる。すなわち、常駐している簡易委託駅の係員が諸事情により介助する事が出来ない、近隣の直営駅・業務委託駅から介助出来る専門的な人をその都度派遣、車両の形状(車いす利用に対応していない等、最近ではそのような車両はかなり少ないが)によっては乗れない等である。障害者の介助と一言で言っても、誰でも出来るものではない。専門的な知識や経験が必要なのだ。JR各社は駅員に「サービス介助士」と言う資格を習得させて、障害者を安全かつ円滑に介助と誘導出来るように出来る人が多い。JR東日本の場合、その有資格者の社員にはその旨の名札を付けて、お客に安心感を与えている。

JR九州に限った話ではないが、JR各社では人手不足や鉄道事業の効率化等を目的に、鉄道利用で最も基本となる「駅」配置の社員を減らしている。改札やきっぷ販売は自動化して、中には無人駅にして用事があればインターフォンを押して近隣の大きな駅にいる駅員に対応してもらったり、遠隔操作で自動改札機の操作やきっぷの発券を行う事だってある。昔はJR会社間で考え方に温度差があったが、最近(ここ1~2年)は北海道から九州まで段々と同じようになってきた。機械化できるものは機械化してしまう事が出来てしまうが、人との対応が絶対的に必要な障害者対応については、どんなに先進的な技術や機械が登場しても不可能である。

これは余談になるが、人手不足ならば人手を増やせばいい。JR東日本が社会人を対象に中途採用試験を行うと、応募者が殺到して競争倍率は20倍になると言われるほど狭き門の会社。それはJR東日本と言う会社が東証一部上場企業であると言う超優良企業・超安定企業と言う事もあるのだろうが、鉄道の仕事について興味や関心を持っている人が多いのも理由である。

働きたい人は多いのに、なぜ入社できる人は少ないのか?理由はいろいろあるが、超優良企業・超安定企業にも関わらず将来的には少子高齢化社会の影響で鉄道利用者が減少する事がわかりきっているからだ。その分収入が減少するので、「人」と言う固定費は今のうちから安くしておきたいのが本音。簡単に言ってしまえば「鉄道事業は儲からない」のである😫

今後鉄道事業だけでは食って行けないため、JR東日本やJR西日本は今後副業(不動産や物販等)における収入を今よりも1~2割程度増やす方針だ。そこまでやらないと会社の存続すら危うくなる状況だ。国鉄時代とは異なり、テクノロジーの進化で元々「人」がやっていた業務をある程度自動化・機械化出来るようになった。「人」が必要なのは、お客との直接的な対応がメインになっているのも事実。JR西日本は2030年までに管内の有人きっぷ売り場を大幅に縮小して、駅員は接客サービスを主体とする方針を打ち出している。とは言ってもこれは無人駅→有人駅にすると言う意味ではない。元々きっぷ販売していた社員を配置転換して、駅頭で案内業務にあたってもらうと言う意味だ。

★車いす利用等の障害者が鉄道利用する場合は介助員を派遣しないといけないので予約制になってしまう

健常者のように、いつでも気軽に鉄道が使えないのが障害者。付添人が介助してくれるならば、JR側からの介助駅員は不要になる事がある。駅の構造や障害者の障害のレベルによって異なるので、一概に言えない。だが問題は付添人がいない場合障害者単独で鉄道を使いたい場合。ホームの移動、車両への乗り降りは単独では出来ない事が多いので、どうしても介助出来る人が必要。もちろん有資格者の方が良いに決まっている。

上記の新聞記事にもある通り、JR側に介助出来る人を依頼する場合、JR側で用意出来る人員に限りがあるため、目的の駅に派遣しないといけないためどうしても予約制になってしまう。必ずしも目的の駅が有人とは限らない。JR全体で見れば半分以上が無人駅で、そこから乗る事も多い。無人にしている理由は、駅単独での採算が取れない事が大きな理由だが、1年に数えるくらいしか乗らない障害者のために駅員を常駐させる事はとても現実的な話ではない。日豊本線で言うならば、宗太郎のような駅にも駅員を常駐さえろ!と言う意見はあまりにも乱暴である。

大きな駅であれば、駅員も常駐しているので「予約なし」でも障害者が鉄道利用できるケースはある。最近は有人駅であっても駅員の配置人数そのものが減っている事もあるので、「予約なし」で行った場合は他のお客との対応や他の業務で手を離せない等あって、すぐに対応してもらえない事もあるだろう。そうなれば、希望した時刻の列車に乗れないと言う事も発生していると思う。それもそれでサービスダウンだ。

★最も良いのはJR任せにするのではなくて、障害者団体等がJR各社と業務委託契約を結び、障害者対応出来る駅員を用意する事

私はこの表題のように思う。障害者が円滑に鉄道利用出来ないと言う問題は全国的に起きている。JR東日本の首都圏地区では利用者が数万人いる駅でも、一部時間帯は無人になるため障害者が「予約なし」で鉄道を使えないので、駅員を常駐化してくれ!と言う要望が障害者団体等から起きている。これに対してJR東日本は応じるつもりはないとしている。間違えてほしくないのは、JR東日本が障害者の旅客を冷たく見ているのではなくて、自社で対応可能な社員数が少ないためである。つまり「対応したくても対応出来ない」のである。これはJR他社や私鉄各社でも言える話である。

根本的に障害者対応出来る駅員が少ない

のである。しかも「サービス介助士」のような専門資格・知識が必要だったり(この資格がないと障害者旅客の介助や誘導が出来ないと言うわけではない)、人数も必要である。駅員は障害者の介助と言うのは専門的にやっているのではなく、勤務時間帯の一部に別業務と並行してやっているから、お客から見る以上に非常に多忙な仕事である。駅によっては駅員配置が1人しかいないため、昼間でも休憩時間中は対応不可と言うケースは多いし、前述のとおり「予約なし」で行けば他のお客との対応中等の理由で、希望した時刻の列車に乗れない事だってある。

障害者団体等が専門資格・知識を有した駅員を採用して、JR各社と業務委託契約を結んで、障害者旅客の介助や対応を専属的に行うようにした方が良い

鉄道には鉄道営業等の専門的な知識も必要になるので、これもしっかりと勉強させた上で勤務に入ってもらう。勤務時間は駅員と同じく24時間交代で、介助が必要なお客がいる場合には、駅で直接対応、列車の乗り降りの手助けをJR社員に代わってやるのが解決策だと思う。いつまでもJR各社に対応を任せても、年を追う事にどんどん悪い方向に進むだけだ。無人駅も増えるので、今後障害者にとってはますます鉄道利用が不便になる。だったら障害者団体等の外部から専門的な駅員(介助員)を用意するしかないと私は思う。

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KH8000

普段当たり前のように乗っている鉄道、バス、クルマは、意外と深い所まで知らない人が多いのではなかろうか? 例えば「何で大雨が降ると電車が止まってしまうのか?JRは簡単に止まるのに、私鉄が止まらない!その差は何か?」と素朴に感じるみなさんが知りたい”今話題のネタ”を、テレビ・新聞・SNSよりも詳しく、わかりやすく、深くしゃべり倒す!

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