【2018年3月乗車記/石見都賀→粕淵へ三江線と並走するバスに乗る】三江線”参考”になる記録62
もくじ
2018年3月乗車記。三江線廃止直前に乗車。石見都賀駅周辺を見る。三江線廃止後の準備が整っており、代替バスが姿を現す!美郷町の町営バスに乗り粕淵へ。しかし遠方から来た者には仕組みがわからない。交通系ICカードは使えるのか?車両は?実態は?。どんなバスなのか?乗って確認してみた
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【2016年3月の乗車記と車窓422D三次→浜原/単行でもお客はたったの5人】三江線廃止までの”参考”になる記録②
【2016年3月の乗車記と車窓422D浜原→江津/わずかな人しか乗らない】三江線廃止までの”参考”になる記録③
【2017年3月再び尾関山駅へ】三江線廃止までの”参考”になる記録④
【2017年3月乗車記/432D尾関山→式敷/大混雑429D式敷→三次】三江線廃止までの”参考”になる記録⑤
【2017年3月乗車記/廃止決定後の422D三次→口羽は早朝でも空いていない!】三江線廃止までの”参考”になる記録⑥
【乗車記/初めて行った天空の駅宇都井駅】三江線廃止までの”参考”になる記録⑦
【2017年3月乗車記/普通列車も通過する長谷駅と三江線未来のために】三江線廃止までの”参考”になる記録⑧
【2017年3月乗車記/最混雑列車424D船佐→石見川本】三江線廃止までの”参考”になる記録⑨
【2017年3月乗車記/初めての石見川本駅のゴールデンタイム】三江線廃止までの”参考”になる記録⑩
【2017年3月乗車記/426D石見川本→川戸/川戸駅交換設備が消えた跡】三江線廃止までの”参考”になる記録⑪
【2017年3月乗車記/三次行きの最混雑列車?429D川戸→石見簗瀬】三江線廃止までの”参考”になる記録⑫
【2017年3月乗車記/430D石見簗瀬→江津の石見神楽トレイン】三江線廃止までの”参考”になる記録⑬
【2017年7月乗車記/夏に乗車してわかった事/レール温度上昇で運休?】三江線廃止までの”参考”になる記録⑭
【2017年7月乗車記/高速バス「石見銀山号」で広島から因原・石見川本へ簡単アクセス!】三江線廃止までの”参考”になる記録⑮
【2017年7月乗車記/因原駅に三江線と名乗る運送会社が同居】三江線廃止までの”参考”になる記録⑯
【2017年7月乗車記/因原→鹿賀を歩く。絶景!絵に描いた駅】三江線廃止までの”参考”になる記録⑰
【2017年7月乗車記/426D鹿賀→川平、哀愁ある駅川平、水分確保に苦労】三江線廃止までの”参考”になる記録⑱
【2017年7月乗車記/前面展望動画撮影人気列車?429D川平→浜原】三江線廃止までの”参考”になる記録⑲
【2017年7月乗車記/レール温度上昇で429D浜原→三次で遅れ発生】三江線廃止までの”参考”になる記録⑳
【2017年7月乗車記/三次周辺も明るい422D/宇都井でサービス停車】三江線廃止までの”参考”になる記録㉑
【2017年7月乗車記/江の川が手前にある潮駅/423Dで三次方面へ】三江線廃止までの”参考”になる記録㉒
【2017年7月乗車記/天空の駅宇都井に近鉄からのお知らせ?】三江線廃止までの”参考”になる記録23
【2017年7月乗車記/宇都井から徒歩で口羽へ…は無理で伊賀和志へ】三江線廃止までの”参考”になる記録㉔
【2017年7月乗車記/リアル鉄子登場!最混雑列車424D伊賀和志→石見川本】三江線廃止までの”参考”になる記録㉕
【2017年7月乗車記/規模縮小?石見川本駅のゴールデンタイム】三江線廃止までの”参考”になる記録㉖
【2017年7月乗車記/425D石見川本→粕淵/立派な街の粕淵】三江線廃止までの”参考”になる記録㉗
【2017年7月乗車記/浜原駅での連結作業を見る】三江線廃止までの”参考”になる記録㉘
【2017年7月乗車記/交換設備未使用の石見都賀/三次行き最終433D】三江線廃止までの”参考”になる記録㉙
【2017年11月乗車記/名古屋から高速バスで出雲→山陰本線アクアライナー→江津から歩いて江津本町と千金に】三江線廃止までの”参考”になる記録㉚
【2017年11月乗車記/空いている425D千金→石見川越/石見川越駅前に郵便局】三江線廃止までの”参考”になる記録㉛
【2017年11月乗車記/石見川越~鹿賀~因原を徒歩で】三江線廃止までの”参考”になる記録㉜
【2017年11月乗車記/最も混む列車429D因原→三次/着席可能な状況】三江線廃止までの”参考”になる記録㉝
【2017年11月乗車記/最も混む列車424D発車前の三次駅の様子・9時に来れば良い】三江線廃止までの”参考”になる記録㉞
【2017年11月乗車記/最も混む424D三次→口羽/途中駅から乗ろうとした旅行ツアー客に乗車拒否!】三江線廃止までの”参考”になる記録㉟
【2017年11月乗車記/最も混む424D口羽→石見川本/宇都井駅で下車が多く意外とお客が減ってきた】三江線廃止までの”参考”になる記録㊱
【2017年11月乗車記/バスが来ない!石見川本~木路原~竹~乙原の各駅を訪問】三江線廃止までの”参考”になる記録㊲
【2017年11月乗車記/列車が通る最後の宇津井駅INAKAイルミ@おおなん前編】三江線廃止までの”参考”になる記録㊳
【2017年11月乗車記/宇津井駅INAKAイルミ@おおなん後編】三江線廃止までの”参考”になる記録㊴
【開業から廃止まで88年の栄光の歴史】三江線廃止までの”参考”になる記録㊵
【基本的に立入禁止に…廃止後の線路・駅と言った施設はどうなるか?】三江線廃止までの”参考”になる記録㊶
【2018年3月乗車記/列車がないので早朝に三次駅から徒歩で尾関山駅へ】三江線廃止までの”参考”になる記録㊷
【2018年3月乗車記/粟屋駅で地元の熱烈な歓迎】三江線廃止までの”参考”になる記録㊸
【2018年3月乗車記/秘境駅長谷→空襲の跡が残る船佐→かわいらしい看板の所木の各駅へ】三江線廃止までの”参考”になる記録㊹
【2018年3月乗車記/3両に増結となった石見川本行き424Dに2日連続で乗る】三江線廃止までの”参考”になる記録㊺
【2018年3月乗車記/1両で大混雑!始発422D三次→口羽に乗る/口羽駅に28分だけ営業の売店!】三江線廃止までの”参考”になる記録㊻
【2018年3月乗車記/空いている昼間の浜原行き425D・乙原駅→石見簗瀬駅→明塚駅を訪問する】三江線廃止までの”参考”になる記録㊼
【2018年3月乗車記/廃止直前に1か月半運休した宇都井駅には?】三江線廃止までの”参考”になる記録㊽
【2018年3月乗車記/簡単に県境越えが出来る作木口と江平は三江線らしい景色】三江線廃止までの”参考”になる記録㊾
【2018年3月乗車記/今まで以上に熱烈な石見川本駅のゴールデンタイム】三江線廃止までの”参考”になる記録㊿
【2018年3月乗車記/おおなんバスで石見川本から因原→サクラの木がある因原駅】三江線廃止までの”参考”になる記録51
【2018年3月乗車記/生きた証人川平駅】三江線廃止までの”参考”になる記録52
【2018年3月乗車記/88年見守った川戸駅のサクラ】三江線廃止までの”参考”になる記録53
【2018年3月乗車記/1時間後の1本後の列車はかなり空いている!431D川戸→浜原】三江線廃止までの”参考”になる記録54
【2018年3月乗車記/浜原駅ではサクラのイルミネーションを見て最終の433D浜原→三次】三江線廃止までの”参考”になる記録55
【2018年3月乗車記/225系・瑞風・新幹線など三次への送り込みもネタ満載?!】三江線廃止までの”参考”になる記録56
【2018年3月乗車記/芸備線接続待ちで遅れた9430D三次→式敷】三江線廃止までの”参考”になる記録57
【2018年3月乗車記/閉店準備中…入口に仕切りが出来た式敷駅、ホームの一部が切られた信木駅】三江線廃止までの”参考”になる記録58
【2018年3月乗車記/9427D信木→三次、三次駅3月31日予告も】三江線”参考”になる乗り方59
【2018年3月乗車記/廃止直前の朝一番9422D三次→口羽は大混雑!口羽マルシェのグッズ購入率7割!】三江線”参考”になる記録60
【2018年3月乗車記/秘境駅?石見松原/キハ120の3両/立派な交換設備がある石見都賀】三江線”参考”になる記録61
★三江線廃止後のバスを発見
【訪問日】2018年3月29日(木)
【場所】石見都賀駅周辺

↑三江線廃止に向けた準備は着々と進んでおり、3月29日の段階では完成に近づいていた。後日の記事でも書くが、それでも地域によって温度差があって同日の段階でも最後の工事が行われている所もあった。
この日の時点では、バスが運行していないためか?時刻表の掲示がない。単にバス停が立ているだけだ。



↑石見都賀駅周辺の国道375号線。後日この道路をクルマで通ったが、非常に運転しやすい快走路だ。平日木曜日の朝8:30の段階で交通量は少ない。そもそもの人の流動が少ない地域で、鉄道どころかバスでも維持する事が難しいようにも。
国道375号線を道の駅グリーンロード大和に向けて進む。三江線の線路を見ると非常に立派で、まるで新幹線のようなもの。これが明後日(3月31日)で廃線になるとはとても信じられなかった。


↑国道から1本それた所に入ると、三江線の高架下にバスが止まっている所を発見。大和観光のバスで、三江線廃止後に石見都賀~石見川本で運行する代替バスであった。「川本美郷線」と称する。
三江線廃止後のバス路線は1路線では済まず、18路線に細かく分割されることになった。島根県内は比較的シンプルで、江津~川本は「江津川本線」と称する石見交通が運行する路線をメインに、「江津市民バス」(詳細は後日書く)と称するバスが川平駅付近、田津・石見川越・鹿賀駅付近をカバーする。川本~都賀については、この写真の路線と、後術する美郷町町営バスが細かくカバーする。
それに対して、広島県内は道路事情の関係で三江線全駅経由して島根県内に入るのは現実的ではないため、細かく設定されているのが特徴。メインになるのが、三次~式敷の路線(県道112号線経由)と三次~都賀の路線(国道375号線経由で既存路線)である。

↑バスが止まっている敷地内にあったのが、旧大和村の役場。今は美郷町の行政施設となっているらしいが、人の出入が極端に少ない。そもそも使われているのか?疑問に思う所も。
入口付近には「閉村記念 大和村 平成16年」とあった。

↑再び国道に戻り、島根県警察川本警察署大和駐在所。ここの壁にも「ありがとう三江線」と出ていた。

↑駐在所のすぐ近くにあるのが、大和中学校。バス停だけで3本も並ぶ珍しい光景。当然運行するバス路線や会社が違うためだ。中央ある「美郷町営バス」の9:16発ゴールデンユートピアおおち行きに乗る。

↑約400m進むと、道の駅グリーンロード大和。ここが三次~都賀、都賀~川本の三江線代替バスの乗り換え地点となる。しかし、便数が少なく、必ずしも接続が良好ではなく、便によっては接続待ちだけで数時間も存在する。道の駅は地域の中心として機能している所もあって、朝9時の時点で店が開き、地元の人を中心に5~6人が来ていた。
ここにもバス停があるが、美郷町営バスのバス停がなく、ここから乗車出来るか疑問であったので、美郷中学校バス停に戻る。
★三江線と並走するバスに乗車するが、利用方法がわかりにくい
【時刻】大和中学校9:16→粕淵駅9:51
【運賃】990円

↑やってきたのは、ピンク色が目立つ白ナンバーのハイエース。とてもバスには見えない。地元の人ならばわかるだろうが、遠くから来た人にとっては、「乗って良いものだろうか」不安に感じる点もある。
トヨタ・ハイエースはいろんな用途があって、ジャンボタクシータイプの「グランドハイエース」(だと思った)は運転士を含めて12人乗り。お客は基本的に後部座席側に乗るため、お客10人までは輸送できる。
普通のハイエースとは違い、12人乗りでは大型免許が必要になる。普通免許や中型免許では運転出来ないと言う事だ。
いわゆる町営バスでは、道路運送車両法の定めにより例外的に白ナンバーでも良くて(営業用ナンバーでなくても)、運賃をもらって旅客輸送できることになっている。(「80条バス」等と言うと思った)
進行方向に向かって、右側が2人席、左側が1人席で、運賃表示機、次バス停の案内放送がない。
わかりにくいシステムで、乗車バス停を証明する整理券等もないため、どのバス停から乗車したか?覚えておかないといけない。もちろんICOCA等の交通系ICカードも使えない。
また、時刻表も役場のホームページに書いてあるだけで、全国版の時刻表や各種乗り換えアプリ等にも記載されていない。むしろ、遠くから来る人にとっては、知らない事が大半だと思う。
基本的には国道375号線を通る経路で、一時的に江の川を渡り対岸の集落を経由。石見松原から同じ動きになった同業者1人に加えて、他に同業者が2人、地元客が1人と言った利用状況。
あくまでも役場が住民に対して公共交通を提供する行政サービスの一環でやっているので、利益は追及していないはずだ。実際には民間業者に運行を委託しているのが大半であるが、美郷町営バスはどうやら大和観光が受託しているらしい。
潮駅では石見松原からの同業者1人が下車。どのようなシステムか?よく見ていると、運転士に乗車したバス停を告げて、運転士が三角運賃表で運賃を確認して、お客が必要額を運賃箱に投入すると言うある意味”古典的なやり方”であった。
三江線と少し並走するとバスは国道を道なりに。浜原ダムの左岸に入るのが本来のルート(三江線は逆に右岸を通る)であったが、一部が通行止めのため行ける所まで行った後に、来た道を引き返した。
粕淵駅で下車する事を運転士に告げて、必要な運賃を払った。三江線の方が当然安く、三江線が消えた今は公共交通そのものを使う事に対して相当ハードルが上がったようにも見えた。
63回目に続く(5月23日公開)
【2018年3月乗車記/粕淵駅近くの鉄橋は歩ける?!乗りきれないほどの大混雑!9424D石見川本行き】三江線廃止までの”参考”になる記録63
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