【2020年3月乗車記と乗り歩き/やさしくて力持ち・・・本当はやさしくない?】JR九州新型気動車YC1系イカ釣り漁船・パチンコ屋に乗った

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2020年3月乗車記と乗り歩き。JR九州の新型気動車YC1系に乗った!これも821系と同じく「イカ釣り漁船」とか「パチンコ屋」と言いたくなる外観。YC=「やさしくて力持ち」の略。今までの気動車と何が違うのか?車内ははロングシート主体!しかもトイレが広くその付近は座席がない!座席数が極端に少ないので本当はやさしくない?

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821系イカ釣り漁船・パチンコ屋の乗った時の記事(レビュー)は下記リンクをクリック

【人を”おびき寄せる”】821系イカ釣り漁船・パチンコ屋に乗った

★「YC1系」とは今までの気動車と何が違うのか?

JR九州の新型電車の821系イカ釣り漁船・パチンコ屋に似たような車両がある。これは気動車であるが、本来ならば「キハ〇〇〇系」となるはずが「YC1系」と称する新しい”称号”になっている。「YC」とは何を意味するのか?その名も!

やさしくて力持ち(YASASHIKUTE CHIKARAMOCHI)

なのだ🤣もちろんそのローマ字表記がドア上に記されている。本来ならば「KYUSHU RAILWAY COMPANY」となる所が社名ではなく、車両名(列車名)になっているのだ。少なくても今までの気動車とは違う事が伝わる。YC1系は・・・

ディーゼル・エレクトリック方式の採用と蓄電池の併用により、省エネと効率化の両立を目指した車両だ。国鉄型のキハ66系と比べて燃料消費量を約2割削減した

と言うのはカタログスペック上における説明だ。「ディーゼルエレクトリック方式」とは聞きなれない言葉であるが、これは列車が前に進むためには何らかの力が必要だ。今までの気動車の場合は、「液体式ディーゼル気動車」と言われるもので、ディーゼルエンジンを回して複雑に構成された機械類を動かす事によって、列車を前に進めていた。電車以上に複雑でしかも数が多い機械を車両内部に設置する事になるため、整備が大変でしかも整備費も高くなる。そこでディーゼルエンジンこそは搭載するが、複雑に構成された機械類を出来る限り電車と同じものにしている事が大きな特徴。具体的には、エンジンに直結された発電機により得られた電気エネルギーによるモーター駆動方式としている。ディーゼルエンジンから動力源を得ているため気動車扱いで、これが架線から供給される電気からそれを得れば電車と言う扱いになる。そこの違いだけであるため

つまり「気動車でありながら、電車と同じ性能を持つ車両」

と考えていただいて良い。ディーゼルエレクトリック方式だと、気動車特有の機械や部品がなくなり、実質的には電車なので運転士が必要な免許も必ずしも「内燃車免許」を持たなくても運転出来るようになっている事も特徴。つまり「動力車免許」(電車の運転免許)でも運転出来るのだ。実際に運転出来るようになるには専門の研修を受講する必要がある。新たなに別の免許を取得する必要がないため、運転士個人の軽減にもつながるし免許取得費用の削減と言った会社側のメリットもある車両だ。JR九州ではYC1系がそういうタイプの車両に該当するが、他社ではJR東海のHC85系(2022年営業開始予定)、JR東日本のGV-E400系(新潟地区)、JR北海道のH100形(2020年3月運転開始)である。

↑JR九州のYC1系は電車の821系とほぼ同じ作りの車体だ。同社ではYC1系についてもなるべく821系と部品や作りを共通化したという。今後は九州各地にある車齢40年オーバーのキハ40・47・140・147系を置き換える事になるが、置き換えで登場する新型気動車は従来型の液体式ディーゼル気動車(例えばキハ220系)ではなく、YC1系となるだろう。電車と気動車で共通した部品や作りにすれば、製造費用が安くできるメリットがある。だがJR九州の事なので、配属先の地域、路線に合わせた独自デザイン・独自コンセプトの車両にするだろうから、JR東海のように「路線・地域関係なく何が何でも完全統一」みたいな事はやらないだろう。821系と外観は似ているため、821系に「イカ釣り漁船」とか「パチンコ屋」と言う愛称があるように、YC1系にも全く同じ愛称があっても良いだろう。区別するために821系の方は「福岡のイカ釣り漁船・パチンコ屋」、YC1系は「長崎のイカ釣り漁船・パチンコ屋」とする事も出来る。これら車両の配属先が増えれば、区別する方法も今後変わってくるだろうが、それはその時に”開発”すればいい。

★気になるYC1系イカ釣り漁船・パチンコ屋の運用は?

  • 長崎本線(長崎~諫早、市布経由の新線、長与経由の旧線とも運用)
  • 大村線・佐世保線(諫早~早岐~佐世保)

↑となっている。821系イカ釣り漁船・パチンコ屋に比べれば、比較的狭い範囲である。長崎本線でも諫早~肥前山口間では運用していないため、長崎本線ならば長崎~諫早間に限る。新線は快速(区間快速)「シーサイドライナー」が中心で、旧線はどの列車でもあり得る状況だ。必ずしも長崎~佐世保間の”通し”ばかりとは限らず、長崎~長与・竹松間の区間列車でも数多く運用されている事が特徴だ。2020年3月14日にYC1系は登場したが、この段階では「シーサイドライナー」4往復とその他普通列車で運用されている。今後キハ66系引退によりYC1系が増えてくるため、今後YC1系で運転する列車が大幅に増えるだろう。逆に言うとキハ66系は引退まで時間がないため、乗りに行くならば今のうちである。

★2020年3月乗車記と乗り歩き。YC1系イカ釣り漁船・パチンコ屋は「実はやさしくない」!その理由は?

【乗車日】2020年3月22日(日)

【列車番号】3239D(快速シーサイドライナー長崎行き)

【時刻】彼杵(そのぎ)18:01→長崎19:22

【車両】YC1系のYC1-101+YC1-1

↑早岐駅から乗った大村線長崎行き247D(早岐16:02発、キハ200-12)の車内からYC1系の乗車記と乗り歩きは始まる。川棚駅で交換した佐世保行き4238D区間快速シーサイドライナーがYC1系だった。車両運用からして佐世保で折り返すだろうから、佐世保に16:59着→17:15発の3239D快速シーサイドライナーになると予想した。これに乗る事にして、千綿駅で下車して海辺の見える駅を楽しんだあと、1駅戻って彼杵(そのぎ)駅から3239Dに乗る事にした😆

なお2018年3月のダイヤ改正で大村線の普通列車を削減した😫その救済処置として竹松~佐世保間各駅停車するシーサイドライナーが登場した。主に昼間の時間帯で各駅停車するシーサイドライナーの種別は区間快速となる。もちろん大村線内主要駅のみ停車の快速シーサイドライナーも朝や夜を中心に運転されている。

↑気動車特有の音が全く聞こえず、電車よりも静かな走行音で近づいてきたYC1系。スーッと来たような感じ。彼杵駅は有人駅であるが、特に接近放送はなくて構内踏切が鳴った事で列車が来た事がわかった。

↑乗ったのは先頭のYC1-101だ。車内はロングシートが主体。連結面の一部ボックス席になっている程度だ。

これはありえない!やさしくない😫

と思ったのこの車内。YC1系は3ドア車であるが、中央のドアから乗車して後ろの車両を見る形で撮影すると、右側に細長い部屋。これはトイレである。YC1-101の長崎方の半分はロングシートになっているが、佐世保方の半分はこのように細長いトイレになっており、トイレのドアから便座までかなり離れている。反対側は座席なしの通路!つまり席がないのだ!

カタログスペック上は110人乗る事が出来るが、なぜかYC1系については参考文献にした『鉄道ジャーナル2019年4月号』の車両解説(JR九州の車両課の担当者が執筆した)やWikipedia等のネット上にも、「座席数は〇〇人分、立ち席は〇〇人分」と言う表記がない。821系イカ釣り漁船・パチンコ屋についてはちゃんとその表記がある。同形車両の場合定員が110人に対して、座席数は約30人分しかない(実際に車内で数えてみた)。残りの約80人分の椅子はなくて立ち席となる。すなわち

立つ事が前提の車両

なのにはガッカリだ😞3239Dの車内は多少の空席があったので立つ事もなかったが、

シーサイドライナーの性格からして乗車時間が長いため、ロングシートと言う設定はハッキリ言って間違えている。キハ66系のように転換クロスシートにするべきだった。

地元の利用者からもYC1系の座席については評判が良くない。「クロスシートにしろ!」と。821系イカ釣り漁船・パチンコ屋と車内構造を基本的には同じにしているが、それでもトイレの構造はこんなにも細長くない。821系の場合は車端部にあるバリアフリー対応のタイプで、電車ではよくある構造。これをそのままYC1系にも採用すれば良いのになぜか、車両のど真ん中にドーン!と鎮座している。

↑GV-E400系の場合、車端部にトイレがあってさすがに車両の半分がトイレと言う事にはなっていない。車椅子対応なのは言うまでもないが・・・

JIS規格で定められた電動車椅子対応車が介助者なしで使用出来るように、トイレ出入口の有効開口を1145ミリとし、床面の段差も極力なくすことで、車椅子での出入りが容易に行える構造

とJR九州車両課は説明する。821系イカ釣り漁船・パチンコ屋の場合、トイレ出入口の有効開口は1000ミリなので、これよりも広いのだ。またYC1系の停電時(機関停止時)もトイレを使う事が出来ることが特徴で、非常時にはトイレ専用の単三電池を使ったバッテリーパックを搭載。ここからの電源供給に切り替えれば、20回程度はトイレの使用が可能になる機能は評価して良いだろう。この点が「やさしい」点なのであろう。

キハ40・キハ47と比べれば座席数こそは少ないものの、それでもロングシート、2人掛けと4人掛けのボックス席がそれぞれ確保されているため、鉄道輸送の基本である「着席サービス」は出来ているといえる。一方でYC1系は基本的にロングシートしか選択肢がなく、長崎~諫早でも40分、これが長崎~佐世保だと2時間近くにもなるにも関わらず、長距離乗車を前提としていないロングシートと言うのは、サービス面で劣ると言わざるを得ない。ここがYC1系の「やさしくない」所である。

走行面に関して言うと、821系イカ釣り漁船・パチンコ屋以上に静か!発車時からスーッと動き出して、時々発電のため?なのか「ブー!」と本物のイカ釣り漁船のエンジン音がわずかな時間聴こえてくる。それを除けば「レールの上を滑らかに滑る」感じで進んでおり、分岐器(ポイント)や曲線(カーブ)を除けば揺れる事も感じない。

気動車ではなく電車

と言った感じだ。比較対象としてGV-E400系に加えて、動かす仕組みは異なるが仙石東北ラインのハイブリット方式のHB-E210系と比較しても静かである。

日本一静かな音で走行する鉄道車両

と言っても良いのかもしれない。走行面に関しては十分評価が出来る。評価できないのは車内の座席や構造と言ったサービス面で、「何がやさしいんだよ😒」と思った次第だ。

車内の自動放送はE233系と全く同じ。ドアチャイムも821系イカ釣り漁船・パチンコ屋と同じくE233系と全く同じ。ワンマンタイプの運賃表も701系やE721系等で使われているものと同じ。JR九州の列車と言うようには感じない。JR東日本の列車と言う感じが強く、「いつからJR東日本長崎支社になったんだ?!🤣」と思ってしまった。

九州新幹線長崎ルート(長崎新幹線・2022年開業予定)の線路が段々と出来上がってきている。大村線はこれと並走する事になっているが、並行在来線と定義されていない。並行在来線と定義されているのは長崎本線であるが、セオリーとなっている三セク化は地元の反対により新幹線開業から最初の20年間はJR九州が面倒を見ることになっている。

やはりお客が多く動いたのは諫早で大村線からの”通し”客も一定数いたが、乗り替わったお客の方が多い。それでも立ち客が出る事はなかった。長崎までは後から来る特急に追い抜かれる事なく逃げ切るダイヤになっているが、長崎本線内は各駅停車になる。現川(うつつがわ)~浦上間には全長6,173メートルの「長崎トンネル」がある。浦上駅の手前までスマホ(携帯電話)は圏外となる。途中にあるのが肥前三川信号場。3239Dシーサイドライナーは真っ暗なトンネル内の信号場に入り停車。832М小長井行き(817系の2両)と交換する。832Мは猛スピードで通り過ぎる。トンネル内の信号場は他にもあるが、ここで運転停車して交換する事は真っ暗で何も見えないので、恐怖そのものしかない。

↑YC1-101の車内。821系イカ釣り漁船・パチンコ屋と同じような作り。基本的にはロングシートだ。

↑YC1-101のドア付近はやはり、人を”おびき寄せる”工夫がされている。長崎駅のホームが暗すぎるという事もあったが、YC1系の車内が異様にも明るい。登場して間もないことや長崎駅の地上ホームが見納めになる事もあってか?同業者(撮り鉄、鉄道ファン)が多い。YC1系イカ釣り漁船・パチンコ屋が長崎駅の地上ホームに止まったのはわずか2週間だけであった。これは貴重な記録になるだろう。

↑トイレの外側になる部分にはデカく「YC1」とミトーカデザイン特有のロゴマークが入っている。

↑やはり最後尾は明るくハデに光る。長崎駅の地上ホームはなぜか暗いので改札口から遠く離れた0番のりばにお客を”おびき寄せる”効果はバツグン!885系かもめ以上に存在感がある。

↑一方で先頭となるYC1-1は”看板”のサボ以外真っ暗だ。単に「長与」とあるだけ。19:34発5134Dとして「長与まで」の列車として次の運用に就く。長与は長崎本線の旧線である。私には「鈴与」に見えて仕方なかった🤣

↑何の予告もなく、急に”看板”部分が白く光りだしてYC1系イカ釣り漁船・パチンコ屋の”操業”開始!😟あっさりと長崎駅を出てしまった。大きな音を出して走る車両ではないので、ドアが閉まった事もわからずライトが点いた時すぐに動き出してしまう。この動き出しの速さはある意味撮り鉄泣かせである。これも「やさしくない」所だ😫

※参考文献『鉄道ジャーナル2019年4月号』

★まとめ

「やさしい」所と「やさしくない」所が明確に出ている車両。こんなにも「白黒激しい新型車両」はそうなかなかないのでは?

【やさしい】

  • 821系イカ釣り漁船・パチンコ屋と同じく遠くから確実にお客を”おびき寄せる”!特に暗い場所ではキラキラとしているので、すぐにYC1系の存在がわかる。側面のサボ(行き先表示)は821系以上に大きく遠くからでもハッキリと見える。ドア付近には足元を照らす白いライトも821系同様に搭載
  • ホームから車内の段差、車内の段差、デコボコが全くない。連結面は通り難い車両が新車でもいまだに多いが、YC1系・821系はここが通りやすいように工夫されている
  • トイレの有効開口(出入口のスペース)が821系よりも広くなっているため、健常者はもちろん、電動車椅子利用の障がい者等、老若男女誰でも使いやすい構造になっている
  • 気動車では「走行音がうるさい」「電車以上によく揺れる」と言う弱点があったが、それを完全に克服したのがYC1系。むしろ821系のような新型電車よりも「走行音が静か」「揺れが少なく快適」。気動車の常識を覆したと言っても良いのかもしれない。

【やさしくない】

  • 座席がロングシート主体。一応ボックス席もあるが1両に1か所程度と少ない。
  • YC1-100形(長崎方先頭車両)はとにかく座席数が少ない!車両の半分(トイレがある部分)は全く座席がない!「立つ事を前提」にした車両と言うのは非常に残念
  • ホームからYC1系を見ていると、走行音が静かすぎるので発車に気付かない。「やさしい」点でもあるのだが、音で発車している事や列車が接近している事がわからないため、乗り遅れ、誤乗車、触車(人身事故)の原因になり得るのではないか

大きく評価を下げたのが、「ロングシート主体+トイレ付近は座席が全くない」事だ。この部分だけ切り取ってしまえば「最悪な車両」と評価する事も出来る。

では座席数がたくさんあって、しかも快適な転換クロスシート、リクライニングシート、ロングシートも兼ね備えているのであれば、かなり評価は高くなるだろう。車両の性能云々を重視するのは実際に列車を動かしているJR九州であったり、メカニックに精通した一部鉄道ファンくらいで、ほとんどの利用者は「座席数が少ない」「クロスシート→ロングシートに変更した」と言う事自体の評価を重視するだろう。

「座れて当然」「座って快適」だったのが、正反対になってしまったのがYC1系なので、少ない列車本数でお客を多く運べるメリットがある一方で、それは”詰め込み主義”を意味するのでお客にとっては「不快な移動」となってしまう。

九州ではクルマやバスが移動手段として優位なので、大村線の旅客数はこんな車両を主力にすると減少するのではないかと思う。私としてはYC1系にも転換クロスシートやリクライニングシートは搭載するべきと考える。メカニック的には極めて優秀な車両なので、「宝の持ち腐れ」とはまさにこういう意味なんだなと思った。

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普段当たり前のように乗っている鉄道、バス、クルマは、意外と深い所まで知らない人が多いのではなかろうか? 例えば「何で大雨が降ると電車が止まってしまうのか?JRは簡単に止まるのに、私鉄が止まらない!その差は何か?」と素朴に感じるみなさんが知りたい”今話題のネタ”を、テレビ・新聞・SNSよりも詳しく、わかりやすく、深くしゃべり倒す!

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