【2020年3月乗車記と乗り歩き/1本間引いた(運休)したため大分→博多間の特急ソニック36号が大混雑!】COVID-19(新型コロナウイルス)の影響による鉄道利用者大幅減少の実態とは?
2020年3月乗車記と乗り歩き。COVID-19(新型コロナウイルス)の影響で鉄道利用者大幅減少している。その理由や実態は?JR九州は定期特急列車も運休している!宮崎からの特急「にちりん10号」で大分に着くと反対側のホームにいるはずの「ソニック34号」がいない!これが運休していた!次の「ソニック36号」に乗ると大混雑!
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もくじ
★2020年3月乗車記と乗り歩き。大分駅ですぐに接続するはずの「ソニック34号」が待っていない!😩

【日時】2020年3月25日(水)
【列車番号】5010М(特急にちりん10号・大分行き)
【時刻】宮崎空港10:11→大分13:40
↓
【列車番号】3034М(特急ソニック34号・博多行き)
【時刻】大分13:45→博多15:47
と言うパターンで乗り継ぐ事が可能なはずである😆これが日豊本線の特急の魅力で、大分駅で乗り換えとなるものの実質的には「1本の列車」として駅では案内されており、種別名は「にちりん&ソニック」、行き先は「大分(博多)」または「大分(宮崎空港)」「大分(南宮崎)」となっている。特急料金も大分駅で改札口さえ出なければ宮崎~大分~小倉~博多間は”通し”で販売される。
つまり「宮崎~大分」「大分~博多」でバラバラに特急券を買う必要はないのだ。そのため距離の割には値段が安い!😆
以前日向市→黒崎間で「にちりん&ソニック」に乗った際に、自由席券には普通に「B自由席特急券 日向市→黒崎 1,490円」(値段は乗車当時、現在は1,520円)とあるだけで、「大分駅で他の特急列車に乗り継ぎが出来ます」と言うような断りもなかった。
すなわち日豊本線の宮崎~大分~小倉間の特急については事実上「同じ列車扱い」なのだ。それはダイヤにもしっかりと反映されており、大分駅では「にちりん」と「ソニック」が同じホーム(対面)で乗り継ぐ事が可能。大分駅構内を階段やエレベーター等で移動する必要もないように配慮されている。「にちりん」と「ソニック」の接続時間は概ね2~5分程度だ。

↑「にちりん10号」が着いたホームの反対側には、「ソニック34号」(駅では「白いソニック34号」と案内されている)の885系が待っているはずだが?・・・🤔

↑待っていない!😩発車案内装置を見ると、「にちりん10号」は4番のりばに到着し折り返し14:06発の宮崎空港行き「にちりん15号」として清掃等折り返し準備を開始😅
一方で885系「ソニック34号」が止まっているはずの3番のりばには、883系(青いソニック)が「回送」のサボを出して車庫に引き上げてゆく。別に885系「ソニック34号」が遅れているわけでもない🙄
答えを言うと、「ソニック34号」は運休!COVID-19(新型コロナウイルス)の影響で間引き(運休)の対象になってしまったのだ😩
2020年3月25日(水)の時点で、昼間の「ソニック」のうち日豊本線内で停車駅が少ない列車を中心に運休していた。これについては2020年6月まで継続した。停車駅が少ない「ソニック」は具体的に26号(大分11:45発)、30号(同12:45発)、34号(同13:45発)、38号(同14:45発)などが該当する。大分を発車すると別府、中津、行橋、小倉のみしか止まらない。速達性は高いものの、停車駅が少ない分集客できる駅が限られてしまうのがデメリット。
COVID-19の影響でJR九州の利用者が普段よりも大幅減少の局面では、速達タイプの列車を残すよりは集客が多く出来る停車駅が多いタイプを残した方が、同社の収益にも多少は貢献出来る。出来る限り列車1本あたりの乗車率を高めたうえで運行しようという意図がわかる。


↑時間があったので改札内のトイレへ。「あそくろえもん」(JR九州のキャラクター、2歳の雄犬と言う設定)に会いに行く。3年前(2017年)に来た時と変わらぬ愛嬌タップリな姿で出迎える😆
今年(2020年)は「ネットが超トク!」「JR九州ネット駅長 沢村」氏も加わった事であろう。改札外の大分駅コンコースにも「あそくろえもん」が”生息”しているのか?確かめたかったが、「ネットが超トク!」のおかげで途中下車不可のきっぷを使っている。詳細は後術するが、大分駅の改札口を通過した時点で「前途無効」と言う悲しい結末😰が待っているため、改札口を通過する事は諦める。
さらに「あそくろえもん」については残念?なことが。トイレに入るとこれでもか!と言うくらい壁中に「あそくろえもん」が遊んでいる!😆写真に撮ってやりたいくらいだったが、場所を考えれば盗撮と間違えられても文句は言えないので、これも諦めるしかなかった😩
★2020年3月乗車記と乗り歩き。車掌による車内改札(検札)はきっぷを”見せるだけ”!確認の印(検札印)は省略!
【列車番号】3036М(特急ソニック36号・博多行き)
【時刻】大分14:11→小倉15:37~15:39→博多16:28
【停車駅】別府、杵築(きつき)、宇佐、柳ヶ浦、中津、宇島、行橋、小倉、戸畑、黒崎、折尾、香椎
【車両】885系SM9編成(白いソニック)、自由席6号車クモハ885-9(大分~小倉は先頭、小倉~博多は最後尾)

↑13:59博多からの「ソニック21号」が到着。「にちりん15号」に乗り換えるお客が多数。この車両が折り返し「ソニック36号」に変わるため、急いで掃除や座席の転換等の車内整備を行う。かなり慌ただしい。885系は南福岡を拠点にしているのに対して、883系は大分を拠点にしているため、基本的には拠点側でしっかりと車内整備を行う体制のようだ。885系は大分駅ではすぐに折り返すような運用になっており、一旦引き上げ線や車庫に入庫する事も少ないようだ。

↑「白いソニック」の自由席は4~6号車。「青いソニック」の方が1両両数が多いためその分自由席の両数も多い。「ソニック34号」を間引いた(運休した)影響で、「にちりん10号」から乗り継いだお客も含めて自由席には長い行列が出来ている。各ドアには20人前後待っている😅

↑サボはすぐには変わらない。「ソニック21号」のままで、この時点では車内整備を実施している。かなり”詰め込んだ”サボだ。N700系や821系で導入済みのフルカラーLEDになったら何回かに切り替えながら表示するだろう。


↑車内整備と言っても簡単なものでわずか3分で終わる。かなり簡易な掃除である。折り返し時間が12分しかなく、乗り降りに時間がかかる事を考えると、短くするかしかない。
既に窓側のほとんどの席が埋まっている。客層は出張客がほぼ全てと言って良い。旅行客が極端に少ない。「にちりん10号」ではまず見なかった客層で、東海道新幹線のような「走る会議室」「走る会社」となっている。こんな事が九州の特急であるとは思ってもいない展開。JR九州の乗車記や乗り歩きで「走る会議室」と言う言葉を使う日が来るとは😯
3月25日(水)の時点で、旅行や遊びのお客が明らかに少ない。車内の写真を撮影しているのは私くらいで「アウェイ感」すら感じるが、出張客は別に気にする事もなく会社の書類やパソコン作業に夢中になっている。同業者(乗り鉄、鉄道ファン)もいない。

↑運転席が正面にはあるが白いカーテンで隠されいて様子を見ることが出来ない

↑大分駅を発車。すると急に運転席のカーテンが開いて様子を伺えるようになった。これが885系の特徴で、マスコンがブレーキの段に入っている時はカーテンが自動的に閉まる。これがアクセル(力行)の段に入った途端このようにカーテンが開く。どのような構造になっているのか?気になって仕方ない。運転席には車掌も乗っており、ここからマイクで車内放送している。
新型コロナウイルス感染防止のため、きっぷを拝見する際には確認の印を押す事を省略させていただきます。お見せいただくだけで結構です。
COVID-19はコロナウイルスがモノ(きっぷ、スマホ、衣服、カバン等)に付着している事が多いという。コロナウイルスを殺菌するために「アルコール消毒」が推奨されているが、コロナウイルスに限らずウイルスが体内に入る場所は口か鼻しかない。コロナウイルスは他人の手や衣服等に付着している事もあって、モノを経由して口や鼻から自分の体内に入り込む可能性があるという。それを防止するには「他人が触ったものに触れない」と言うある意味”劇物”扱いでだ。
2020年4月になってからはスーパーやコンビニのレジでさえも、直接店員に現金やカードを手渡しするのではなく、トレーに一旦置いた上で受け渡しをしている。でも鉄道では有人のきっぷ売り場を除き、そのような事は物理的に不可能だ。特急で検札と言う乗車券・特急券所持の確認は、JR東日本や近鉄特急のように車掌が持っているスマホサイズの機械でリアルタイムにわかるならば、そもそもお客と車掌の間できっぷの受け渡しと言う行為がないものの、JR九州をはじめ一部の鉄道会社は意外とそのような機械の導入が進んでいない。
だが検札はどうしてもやりたいのが鉄道会社の本音。それはキセル防止のためだ。4月に乗った富士急行の特急のように今まで通りガッツリときっぷを受け渡して確認の印を押して・・・と言う所も多いのが実態ではなかろうか?JR九州では車掌放送にあったように検札をしても「見せて終わり」である。車掌は座席番号表に降車駅を記入するだけだ。テツ的には検札印の形状、車掌がどこの所属か?気になる所。後者については大分、小倉、博多のいずれかであろう。

↑今回使ったきっぷは「九州ネットきっぷ」である。事前に「JR九州列車予約」の会員登録する必要があるが、登録費・年会費は無料でクレジットカードさえあれば誰でも会員になる事が出来る。宮崎→福岡市内(日豊本線・鹿児島本線経由)で定価の乗車券+自由席特急券が9,180円するが、「九州ネットきっぷ」では5,760円!ナント定価よりも3,420円も安い!😆
「九州ネットきっぷ」では予約する時期が早ければ早いほど安く特徴で、さらに安い金額だったりする事もある。下手すればJRを使っているのに高速バスと大して変わらない事も!九州は高速バスとの競合が激しいため、JRも高速バス並みの値段にしないとお客を取る事が出来ない。あの手この手の工夫で登場したきっぷ・サービスと言って良い😆
「九州ネットきっぷ」の注意点としては、予約や変更や払い戻し手続き原則ネットで行うため、駅の「みどりの窓口」ではそれができない。それを言ってしまえばJR東日本の「えきねっとトクだ値」と同じだ。チケットレスには対応していないため、乗車前に必ず紙のきっぷにする必要がある。
乗車券(A券)+特急券(B券)を同時使用する事が条件なので、片方だけの使用は出来ない。前述のように途中下車は前途無効だ。自動改札機がある駅ではA券とB券の2枚を投入する事が出来るが、今回は宮崎空港駅(自動改札機未設置駅)から乗っているので(宮崎までは別途紙のきっぷを用意)、乗るときにそれに通していないのでわからないが、乗る時も2枚入れないと通る事が出来ないだろう(誤りがあれば指摘されたい)。下車する時には改札機に2枚投入すると普通に通る事が出来た。
「にちりん10号」はワンマン運転だったので検札自体がなく、「ソニック36号」は前述のとおり検札印は押していないので、最後まで「九州ネットきっぷ」に何らかの印や穴が入る事はなかった。今や意外とこういう事も都市部の特急では多かったりする(特にJR東日本管内)。
↑詳しくはこちらをご覧になりたい。
★「走るオフィス」出張客しかいない「ソニック36号」。1本間引いた(運休した)ため自由席は立ち客が出るほど大混雑!

↑日豊本線は別府まで国道10号別大国道に沿って走る。片側3車線の高規格道路で、大分~別府間他に並走する大きな道路(県道レベルであっても)ないらしく、同区間のクルマが全て国道10号に集中してしまうため車線数を増やさないと渋滞が起こりやすくなる・・・という事を昔聞いたことがある。確かに平日昼間にしては交通量が多い。
885系「ソニック36号」は最大125km/hで走行するので、別大国道のクルマやバイクを軽々と追い抜かす。こんなような885系のデザイン性が高いカーテン+別大国道の車窓を写真に撮影しているのは、鉄道ファンか余程の旅行好きしかいないし、車内は「走るオフィス」「走る会議室」と化している😯
淡々と書類に目を通すか、パソコンで書類を作るか、寝ているかのいずれか。東海道新幹線と大して変わりない雰囲気。885系には電源コンセント非搭載なので、ガンガンにパソコン仕事する人は少ないが、こんなにも「デザイン&ストーリー」で九州の鉄道に詳しくない人はもちろん、全国の鉄道ファンも遠くから多数集めて、ファンが多い鉄道会社が動かしている観光重視の戦略とはまるで違う。
出張客には「デザイン」がどうのこうのと言うのは全く関係がなく、JR東海のような効率性・生産性重視、全てを作りを他の車両と全く同じにする、無機質な見栄えのない車両であろうが、出張客は黙っていても乗るしJR九州に一定のお金は落とすだろう。もちろん車両に対する文句も言わないだろう。文句を言うのは鉄道ファンか旅行好きだけか?

↑別府駅からも各乗車位置から10人以上が乗ってくる。まだそれでもギリギリ窓側には空席があるが、その数も残りわずか。通路側でさえも空席が少なくなっている。出張客は当然のことながら?車窓には興味がない。目的地の駅まで仕事するか、寝ていればそれで十分なのだ。閉まっているカーテンも少なくない。

↑日出~大神

↑杵築駅

↑立石~西屋敷

↑西屋敷~宇佐

↑宇佐駅
JR九州は駅名の英語(アルファベット)表記は原則大文字だ。宇佐駅は「USA」と表記する。もちろんアメリカ合衆国の事ではない。宇佐の山にはハリウッドと印象付けるためか?「USA」とある。宇佐駅からは数人が乗る。自由席も通路側しか空いていない状況。通路側の座席を空けておいても、テーブルに時刻表を広げ、首からはカメラをぶら下げて、窓にカメラを当てていると、鉄道ファンとわかるので一般客は積極的に座ってこようとはしない。むしろ敬遠される。満席直前に残ったわずかの席に渋々座るという事が多いので、ある意味それはそれでトクしているわけであるが、宇佐駅から乗ってきたお客はそれに気づいてか?気づかぬか?私の横の席に座る。そのまま寝てしまい小倉で降りた。宇佐駅発車時点で7~8割程度の座席が埋まった。
ところで885系は振り子車両だ。曲線でも速度を落とす事なくトップスピードの状態で運転出来るので”時短効果”に貢献。その分乗り心地が悪く、乗り慣れていなかったり、体質的な問題等で乗り物酔いを誘発しやすいのも事実😖私もその1人。曲線では大きく車体を傾けている事がわかる。とにかくスピードが出るので、通過駅なんてあっという間に車窓から消えてしまう。通過中の駅の駅名標を写真で撮影しようものならば、まさに至難の業。プロのカメラマンでさえも難しいだろう。
それにしても多く乗る「ソニック36号」。本数を間引いた(運休した)割には客が次から次に乗ってくる。1時間に2本ある時と比べれば確かに少ないのかもしれないが、2本あれば輸送力としては12~14両分に相当する。1本ならば6~7両分と半減している。JR九州の車両構成からしてその中間にあたる9両分にする事は出来ない。885系は6両、883系は7両で編成を組んでおり、2両や3両と言った付属編成が存在しない。気動車のように”デコボコ編成”を組むことも電車では難しいため、1,5列車分すなわち9両のソニックを1時間に1本という事は出来ない。もし希望者全員を着席させるのであれば、それくらいの輸送力にした方が良いと思った。繰り返しになるが現実にそういう事は出来ない。あくまでも私が思い描いた”絵に描いた餅”に過ぎない。

↑東中津駅。あっという間に通過する。奇跡的に駅名標が撮影できたが、スピード感ある?写真になっている。

↑中津駅に到着。ここからが広い意味での福岡都市圏。813系3両のワンマン列車も止まっている。この駅からも各車両に10人以上は乗ってくる。検札担当の車掌も乗ってきた。本務車掌は大分~博多の”通し”でドアの開閉、マイク放送に加えて、検札も行うが、利用者が多く停車駅が多い場合もあるため1人で全てを行う事は大変だ。それを補佐する役割で検札担当の車掌が乗務する事も「ソニック」では非常に多い。検札担当は”通し”の事はむしろ少なく、博多~小倉・中津のみの乗務が多い。中津からも大勢乗ってきたので、遂に自由席が満席になった。しかも数人がデッキに立っている。昼間の特急でしかも平日にこんなに混雑する姿は久しぶりに見た。
やはり間引き(運休)しなかった方が良かったんじゃないの?
と真面目に思った。偶然混雑した日だったのかもしれないが、普段に比べれば利用者が減っている事は確かで、やはり客層は出張客か仕事の関係で乗っている人が9割近くを占める。旅行客とかこれから遊びに行きます的なお客は1割もいないほど。これがいくら平日の昼間でも旅行客の比率はもう少し高いはずで、明らかにCOVID-19の影響で出張や仕事以外の利用を控えている(自粛)しているように見えた。
行橋(JF10)では乗り換え列車があるため、車内の表示器は丁寧に時刻と行き先も表示する。ここまで丁寧にやっているのはJR九州くらいで、他社でここまでやっている会社は見たことがない。他社でもあったら教えてほしいくらいだ。行橋まで来れば列車本数が多いので、あえて「ソニック」を使う理由もなくなる。余程急いでいたり、小倉乗り換えが面倒だったりするお客が乗るくらいだろう。
JR九州は短距離であっても自由席は特急料金が安くなっているので、JR東海管内で言う「ホームライナー感覚」で特急に乗れてしまう世界はうらやましいと思った今日この頃。貨物線との分岐がある?小波瀬西工大前(JF09)を過ぎるが小さな相対式ホームで、そのような姿が見受けられない。
行橋を出ると次は小倉まで止まらない。同区間は朝の博多行きと夜間の大分行き「ソニック」の一部が下曽根駅(JF06)にも止まるが、日田彦山線との乗り換え駅である城野(JF04)には意外に止まらない。さらに意外な事に130km/h近い速度で飛ばしまくる😆
「ソニック」は日本語に直すと「音速」と言う意味。ヒコーキの「コンコルド」(以前エールフランス航空が飛ばしていた世界最速のヒコーキ)ほどのスピードが出るわけではないが、少なくてもJR九州の在来線特急では最も速度が速く、他社でもJR東日本の「ひたち」JR西日本の「サンダーバード」並みの速度が出る。JRグループ全体で見ても速い部類に入る特急だ。大分~小倉間は132キロもあるのに乗車時間はたったの85分(1時間25分)!
★小倉からの鹿児島本線に入っても混雑したまま

↑小倉(JF01)ではたったの2分の停車。その間に方向転換する。車掌は事前に6号車側の乗務員室にいたため、車内やホームを移動する事はない。1号車側では交代の運転士に乗り替わっているはずだ。「ソニック」は小倉でまとまって降りる事も多いが、この日は降りたとしても3割程度に過ぎなかった。
お約束の「座席転換」の作業。出張客や仕事の利用のお客は定期利用に近い所があるので、スムーズに座席下のペダルを踏み、背もたれをもって簡単に向きを変えられる・・・かと思ったが実際には意外と手間取っている人が多かった。むしろスムーズに向きをかえられたのは私くらいと言う衝撃的な事実😱
「ソニック」では小倉~博多(01)間に限り自由席が1両増える。「ソニック36号」の場合は3号車が指定席→自由席に変わる。この車両の指定席特急券は日豊本線のみ利用するお客にしか販売できない事を示す。車内の検札で「〇〇までですね」と言う確認の声が車掌から聞こえてくる。そのほとんどが「博多までですね」であった。つまり小倉までのお客は少なく、その先の黒崎や折尾も少ない事を示す。
大きく車内の状況が変化する事もなく、そのまま博多に着く。COVID-19の影響があるとはいえ、運行する列車の座席は多くが埋まっている状態であった。鉄道会社としては「需要と供給」が合致した結果で、お客が望んでいる「ガラガラ」だと不採算の列車になってしまうので、そうなる事は出来る限り避けたいのが本音。ましては「ソニック」のような”ドル箱列車”だとなおさらそうである。

↑博多には定刻通りの到着。出張客や仕事で利用するお客は足早に885系「ソニック36号」から下車する。車内整備は別の場所で行うため大分駅のような慌ただしい所はない。ホームには回送と表示されており、16:35の発車であった。
★今回の乗車記と乗り歩きのまとめ、次回予告
「ソニック36号」については間引いた(運休した)分だけ混雑が激しくなった印象
であった。「にちりん10号」でもそのような姿を予想していたが、「にちりん10号」については利用者がそもそも少ないためそうなったものであって、「ソニック36号」については一般に利用者が減少する平日昼間であっても、1本間引いた(運休した)分だけその分お客が集中した結果であった。それが乗車記と乗り歩きをしてわかった点であった。
乗車した日はまだCOVID-19の大きな影響が出る前だったので、まだまだ利用者が多かったが、4月に入ってからは緊急事態宣言が発令されるなどしてJR九州の利用者は大幅に減少した。先日の社長会見では4月の収入が前年同月比の3割もないという危機的状況が示された。定期外利用が多い列車なので、このような世の中の情勢や経済状況によって利用者が左右される”不安定商品”なのである。
ではもっと”不安定商品”なのがヒコーキ。ヒコーキはそもそも毎日乗って通勤通学している人はほとんどいない。週に1~2回ペースならば一定数居たとしても、ヒコーキは鉄道以上に社会情勢や経済状況によって利用者が大きく左右されてしまう。実は元々はヒコーキに乗る予定にはなっていたものの、福岡空港からではなく北九州空港から。「ソニック36号」であれば小倉で降りるはずだった。それが博多まで余計に乗った理由であった。ヒコーキについては鉄道以上に酷い状況になっていた。次回はその様子を見てみる。
次回に続く(5月1日公開、下記リンクをクリック)
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