【2017年5月乗車記と乗り歩き/薩摩川尻~枕崎のJR最南端の車窓を楽しむ!カツオのニオイがする枕崎から鹿児島市内に指宿枕崎線以外の方法でショートカット?】九州浪漫鉄道物語㉘
2017年5月乗車記と乗り歩き。JR最南端の駅である西大山駅のあえて隣駅の薩摩川尻駅から枕崎駅まで指宿枕崎線に乗る。この区間がJR最南端の区間。銚子電鉄に似たのんびりした車窓が楽しめる!枕崎駅で下車すると街中をカツオのニオイがする。枕崎港周辺を”偵察”した後に同線以外の方法で鹿児島市内へショートカットを行う?
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【2017年5月乗車記/JR最南端の駅西大山に行く】九州浪漫鉄道物語㉗
【日付】2017年5月5日
【備考】時刻、列車名、金額等は全て当時のもの
もくじ
★開聞岳のすぐ近くにある薩摩川尻駅は畑のど真ん中。隣の西大山と対照的に近寄る人が居ない
【列車番号】1337D(枕崎行き)
【時刻】薩摩川尻13:40→枕崎14:31
【車両】キハ47-9075+キハ47-8057
指宿枕崎線の末端部、すなわち山川~枕崎は区間運転を含めても7往復/日しかない閑散路線である。鹿児島中央まで直通する列車と山川で乗り換えとなるパターンと半分ずつ程度ある。
西大山で下車して周辺を散策。それでも次の1337Dまでは時間があった事、次の薩摩川尻まで1kmほどしかなかったので徒歩で進んでみた。


↑西大山駅前にある「中園久太郎商店」から少し枕崎寄りに進んだ場所。写真奥に向かえば指宿枕崎線の線路と開聞岳、その反対に向かえば国道226号線に出る。国道の交通量は多い。

↑踏切(JR最南端の踏切と思われる)から線路沿いに進む。前回の記事でも記したとおり、緩やかに進路変更しておりわずかながら北に進んでいる事が歩いてもよくわかった。典型的な「農道」で時々農作業中のクルマや農家の方とすれ違う。


↑開聞岳が美しく見える。田んぼや畑をバックにしている姿が私にとっては好きな景色の1つである。
指宿枕崎線と並走する国道226号線。西大山~薩摩川尻にかけては直線的な道路で、走りやすいだろう。交通量も多いが、逆に言えば指宿枕崎線は使わずにクルマでの移動が主体と言う事が残念だ。


↑国道から1本はずれた「農道」に再び入る。畑やビニールハウスが点在し、大型トラック(これから農作物を集荷するのだろうか?)とすれ違うと踏切。これも遮断機+警報機付きの立派な第1種踏切。

↑その右側にあったのが、薩摩川尻駅。国道沿いには駅を示す標識があったが、駅前にはそれがない。何も舗装されていない砂利道で、「私道」にも見えてしまったほど。私は純粋な駅利用者であるが、駅までのこの道を歩いて(進入して)良いのだろうか?と思ったほど。





↑西大山と同じく1面1線の棒線駅。西大山は観光地化してしまったが、薩摩川尻は完全に地元に溶け込んでおり、観光客どころか地元の人ですら駅に足を運ばないようにも見えた。
ある意味、北海道の田舎と同じような現象が鹿児島(九州)でもあるように感じた。
枕崎方向の線路を見てみると、雑草が少ない。”草ボウボウ”ではない。「草が皆無」とはとても言えないが、キレイな状態になっていた。
★2017年乗車記と乗り歩き。JR最南端の区間は、銚子電鉄とどことなく似ているのんびりと旅情あふれる車窓

↑定刻より多少遅れて、1337Dが到着。1両目(キハ47-9075)の後ろ寄りのドアから乗車。薩摩川尻駅の利用者は私だけで、車内に入ってみると空きボックスも目立つ有様。2両で15人程度しかお客がいない。これでは単行でも十分な客数であるが、鹿児島地区には単行気動車が存在せず(D&S列車の増結用は別)、2両が最小単位となる。JR最南端区間の乗車記と乗り歩きである。
東開聞、開聞は名前の通り、開聞岳の目の前で進行方向左側のボックス席に着席したが、指宿枕崎線の車窓が大迫力そのものだ。
開聞では外国人客を中心に下車が目立った。この先は明らかにわかる右カーブで大きく進路変更。入野で1人下車したが、人の動き自体は薄くお客が増えるような要素は全く感じられなかった。

↑頴娃は「ローマ字表記では日本一短い駅名」としても有名。他にもそれは存在するが、日本語表記(ひらがな・漢字)では2文字になるため、正確に言えば「日本一短い駅名」にならない。

↑西頴娃では1346D鹿児島中央行きと交換。指宿→西大山で乗った1333Dの折り返し列車である。こちらも1337Dと同じ程度の客数(10人位)しかいない。

↑石垣駅。ホームには花壇。「自宅の庭が駅」と思わせる立地がこの地域ではかなり目立つ。こういう立地の駅は私は好きだ。
キハ47は窓が開くので、窓を開けると、湿っぽい風が入り込んできたが気持ち良く感じる。指宿枕崎線末端部の車窓は銚子電鉄(千葉県)とどことなく似ている所がある。
頴娃大川では2人が下車。エンジンから排出されるディーゼル特有のニオイがわずかながら車内に入ってくるのも”旅愁”と言える。
海はそう遠くない所にあるが、海岸線との完全並走区間はなくて、むしろ丘の上を登り始める。ホームは山川から先2両分しかないこと、列車交換が可能な駅は西頴娃くらいしかないので、増発が難しいと言えば難しい。以前は交換可能だったと思われる形跡をした駅がいくつかあったが、全て撤去され棒線化。過大な設備を持たず、必要最小限で経営している所が、指宿枕崎線末端部の現実である。


↑松ヶ浦はやや低い所にホームがあって、駅外に出るには土手?丘?とも言える小高い登り坂を上がらないといけない。
駅名表も塗装が剥げており、インパクトが薄い存在に。

↑枕崎市に入って白沢駅付近はやや海岸線が近づく


↑白沢~薩摩板敷
それでも指宿枕崎線は小高い上を通り、遮るものもあるため海が見えるのはほんの一瞬だ。
この区間で途中下車したいのも本音であったが、限られた本数で行うのはやや大変。機会があれば是非ともやってみたいと思った。
★段差が一切ないJR最南端の終着駅枕崎は、カツオのニオイがする


↑枕崎で下車したのは10人ほど。下車すると強烈な魚のニオイがしてきた。枕崎は漁業の町としても有名で「枕崎産カツオ」はいろんな食材に使用される程だ。カツオについては静岡県の焼津と共に有名な港を有しており、焼津も駅を降りると街のあちらこちらからカツオのニオイがしてくる。個人的には焼津のライバル枕崎のカツオも知っておくべく、港や街を”偵察”に来たようなものでもあった。結論から言うと枕崎のカツオを食べたり、土産になるようなものは現地で買う事はなかったが。
ほとんどが観光客で駅や列車の写真等を撮影。純粋な地元利用者は居た事には居たが極わずか。
枕崎駅は1面1線の構造で、指宿方面から来た列車は単純に折り返すしかない。これは最北の駅である北海道の稚内駅と同様だ。稚内の場合は隣の南稚内駅が車庫機能をしているため、運用上折り返し列車でない場合は南稚内に回送されるが、枕崎ではどこかに回送する事もなく戻りの列車は山川・指宿・鹿児島中央方面へ営業列車となる。私個人的には枕崎に特化したD&S列車があっても良さそうな感じもする。運転上は列車交換した西頴娃~枕崎が1閉塞なので、意外と入線可能な本数が少なくなっている。ダイヤ上の工夫も必要になってくるので、そう簡単には出来まい。
枕崎駅は段差が一切ない。これは横須賀線の横須賀駅と同じである。ホームはバリアフリー化されており、段差なしで駅外に出る事が出来るが、駅舎を経由すると階段がある。





↑枕崎駅にはあちらこちらに「本土最南端の始発・終着駅」として看板がたつ。枕崎駅周辺が市の中心部で、市役所やスーパー、商店街、バスターミナルもある。
指宿枕崎線は小高い所を進んできたと前述したが、駅周辺も小高い所にあって、枕崎港までは坂が続く道だ。時間があったので枕崎港まで行ってみたが、これは焼津のライバル枕崎を知るための”偵察”である。


↑枕崎港の様子。大型連休中と言う事もあってか、祭典も開催。多くの人で賑わう。駅前は対照的に閑散としている。ほとんどの人がクルマで来たのは言うまでもない。パッと見た感じ港の規模は焼津と同等程度だ。特別すごい設備があるわけでもない。「似たり寄ったり」と言えばそこまでだ。決してゆっくりしている時間はなくて、枕崎港の雰囲気だけを味わったら再び駅に戻る。
★枕崎から鹿児島市には路線バスでショートカット。谷山駅はJR最南端の自動改札機設置駅

枕崎からは鹿児島市へ向かう方法は指宿枕崎線以外にも路線バスがあって、帰りはそれに乗って戻る事にした。ここからはバスの乗車記と乗り歩きである。
枕崎駅16:00発の鹿児島交通バス(いわさきグループ)の鹿児島金生町行きに乗車。一般的な路線バスで1人掛け座席の割合が多い。思ったよりもお客が多く空席が1~2席しかない。ほとんどが鹿児島市内までの”通し”で、国道225号線を道なりに進む。途中峠越えが2か所もあって、かなり揺れる。川辺峠からの数キロ続く急勾配はエンジンブレーキを継続使用しないと安全に進めない道路で、遠くには桜島がキレイに見えてきた。
鹿児島市内に入ると、再びお客の数が増えてきて立客も多く発生。指宿枕崎線と並走する経路になるため、谷山駅で下車。


↑自動改札機設置駅で、これがあるのはJR最南端である。これがJR最北端の自動改札機設置駅は函館本線の旭川駅である。谷山から先有人駅でもこれは設置されていない。「ぐるっと九州きっぷ」はこれを通る事が出来るので投入してホームに。

↑最南端の高架駅でもある谷山駅。鹿児島市の南側にある大きな街で、枕崎周辺では指宿枕崎線のお客も少なかったが、さすがに鹿児島市内までくればお客も多いし、キハ47の両数も4両が主体になっていた。乗った列車は夕方の時間帯で立ち客でかなり混雑した中で鹿児島中央駅に到着。一旦改札口を出て特急券を買って再びホームの中に入る慌ただしい中で、783系が止まるホームへ向かった。
29回目に続く(4月27日公開、下記リンクをクリック)
【2017年5月乗車記/783系きりしま18号鹿児島中央→宮崎】九州浪漫鉄道物語㉙
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