【2018年3月乗車記/88年見守った川戸駅のサクラ】三江線廃止までの”参考”になる記録53
2018年3月乗車記。三江線廃止直前に訪問した川戸駅では「ありがとうマルシェ」開催中であったが、私が着いたらと同時に終了。駅の様子を見るとあちらこちらに花壇や植物が。川戸駅名物のサクラの木は三江線開業からずっと見守ってきた。これも88年の歴史にいよいよ終わる事になる
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【2016年3月の乗車記と車窓422D三次→浜原/単行でもお客はたったの5人】三江線廃止までの”参考”になる記録②
【2016年3月の乗車記と車窓422D浜原→江津/わずかな人しか乗らない】三江線廃止までの”参考”になる記録③
【2017年3月再び尾関山駅へ】三江線廃止までの”参考”になる記録④
【2017年3月乗車記/432D尾関山→式敷/大混雑429D式敷→三次】三江線廃止までの”参考”になる記録⑤
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【乗車記/初めて行った天空の駅宇都井駅】三江線廃止までの”参考”になる記録⑦
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【開業から廃止まで88年の栄光の歴史】三江線廃止までの”参考”になる記録㊵
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もくじ
★改札口前のサクラの木は川戸駅の乗降、そして三江線を88年見守り続けた
【訪問日】2018年3月4日(日)
【場所】川戸駅
3月4日(日)は川戸駅で10時からお祭りを開催すると言う情報を入手。後で参加してみようと思っていたが、当初予定も実際の予定も川戸発15:45の三次行き429Dからとなった。
↑川戸で予定通り429Dから下車。すると、ホームには大勢の人。お祭り開催中で、参加者が見送りをしていたのだ。一斉にカメラも向けられる。
↑429Dの後ろにはリニューアルしたキハ120-357を連結。外から見た限りではサボやスカートの色が変わったが、それでも大きく今までとは雰囲気の異なる車両に見えた。個人的には、JR東海の313系と同じドアチャイムなのが気に入らないが・・・。
↑川戸駅では、あちらこちらで花が咲いていた。
↑元々交換可能駅であったが、川平駅と同じ時期に撤去されて「棒線化」になった。元線路があった部分も花壇となっており、最近植えたのであろうか?新芽が見えていた。こう言っては失礼だが雑草にはとても見えない。
↑昨年来た時には、花壇や花は一切なかったが、今回はまるで雰囲気が違った。「お花畑」とも言いたくなる駅になった。これも三江線廃止に向けた地元のプロジェクトだと言う。
↑前述のとおり、この日は「三江線ありがとうマルシェ」と言うお祭りを開催。しかし、到着と同時に終了。駅前では出店等の片付けが始まっており、お祭り主催者等の関係者はいたが、お客はほとんどいなかった。肝心なお祭りには参加する事が出来ず・・・。
この先の食事を確保するためにコンビニ(ローソン)へ。場所的には川戸駅からやや離れており、江の川を渡って左折して江津方面へ少し歩けばある・・・と思っていたが甘かった。想像以上に遠かった。結局あきらめて再び駅に。
↑川戸駅構内のサクラ。ここもサクラが満開になると「さくらトンネル」となって本当に美しい風景になるが、これも見られなくなる。
時間があったので、川戸駅の待合室で待っていると、図書室がある事を思い出した。
↑すでに図書室は消えてしまい、「三江線ありがとう」、「川戸駅ありがとう」と地元の熱いメッセージが表現されていた。それは文字、絵。
「ぐるぐるアート」と言って、円形状に熱いメッセージ。
↑元々は交換駅らしく信号操作する運転関係の部屋だったらしく、「急きょ列車を停止させる手順」と言う、国鉄?のルールが壁に掲げられていた。
↑「ありがとう いつまでも みんなの心に三江線」
「最後まで走れはしれ~三江線」
これも地元の人々を中心とした熱いメッセージ。そして貴重な過去の三江線の写真も。三江線は災害の繰り返しであった。特に大きかったのが1972年(昭和47年)の豪雨災害で水没した車両は、川戸駅付近で被災した。
↑改札口の頭上に掲げられた、川戸駅の四季折々のさまざまな表情を写した写真。
そこには、「写真を撮りに来ちゃんさい!」と地元の人はもちろん、私のように三江線が好きな鉄道ファンや遠くから来た人も広く歓迎している事は心が広い。このように言ってくれれば撮影する側としても、気持ち良く撮影する事が出来る。
時計の左側にある大きなサクラの木の写真。これは川戸駅正面にあるサクラの木で、1930年に三江線が川戸まで開通した際に記念植樹された木だ。ここには下記の熱い熱いメッセージが入っていた。これを読んだ瞬間、泣いてしまった。この後しばらく涙が止まらなくなってしまった。
「川戸駅改札口正面の桜、三江線開通記念植樹で約88年間三江線の乗降を見守って来ました。頑張ったね、有難う」
「頑張ったね」と「ありがとう」と言う言葉が、本当に温かい。
この春、三江線は88年の歴史を閉じてしまう。三江線は終わっても出来るならば川戸駅の建物や施設はそのまま残って、花が美しく咲く場所になってほしい。
そして、改札口前のサクラも川平みたいに無残に切り取られる事なく、ずっと残ってほしい。これもまさに「生きた証人」なのだから。
54回目に続く(4月20日公開)
【2018年3月乗車記/1時間後の1本後の列車はかなり空いている!431D川戸→浜原】三江線廃止までの”参考”になる記録54
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