【確実に惜別乗車出来る方法は?】札沼線(北海道医療大学~新十津川)廃止最終運転日直前は全列車全席指定席で運転!
2020年4月12日9時更新。JR北海道は5月6日に営業運転を終了する札沼線(北海道医療大学~新十津川)について、鉄道ファン等が殺到しCOVID-19(新型コロナウイルス)感染防止のため最終運転日直前の同年5月2日(金)~5月6日(水・祝日)までの全列車全席指定席で運行する事を決めた!具体的にどうなるのか?私の推測・予想を書くが、惜別乗車が出来ない可能性が極めて高い!また、政府が緊急事態宣言を出す事により、今後の運転計画が大きく変わる可能性があり、一部報道では「4月25日に最終運行する事で調整している」(4月12日現在)も出ており、必ずしも「5月6日ラストランを行うとは言えない」状況になっている。確実に惜別乗車出出来る方法はないのか?過去の経験と実績を基にどこよりも詳しく解説する。
もくじ
★札沼線(北海道医療大学~新十津川)は2020年5月2日(土)~5月6日(水・祝日)は各駅停車の単なる普通列車なのに全列車全席指定席で運転が大決定!!
新型コロナウイルスの影響で減便が続いている札幌と旭川や函館を結ぶ特急列車について、JR北海道は、ゴールデンウイーク中も減便を継続すると発表しました。
「現在続けております減便減車を、基本的にはそのまま、ゴールデンウイーク期間中、5月6日まで継続をしたい」(JR北海道・島田修社長)
JR北海道は、31日の会見で、今月23日から行っている札幌と旭川や函館などを結ぶ特急の減便を、ゴールデンウイークの5月6日まで延長すると明らかにしました。
また、5月7日に廃止する札沼線の一部区間は、鉄道ファンなどが殺到することが予想されることから、全車両を指定席にすることを検討しています。
コロナウイルスによる減収額は、1月下旬から6月までで130億円に上る見込みで、終息の見通し次第では、事業計画も見直すということです。 (2020年3月31日、HBCニュース)https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200331-00000011-hbcv-hok
↑と言うニュース。この事についてJR北海道は4月3日(金)に正式な見解を示した。
札沼線石狩当別~新十津川間の運転計画について(JR北海道ホームーページ)
↑詳しくはこちらをご覧になりたい。
結論から述べると、2020年5月2日(金)~5月6日(水・祝日)の札沼線北海道医療大学~浦臼~新十津川間の全列車全席指定席で運行する!
そのため乗車する際には、乗車券と指定席券(530円)が必ず必要になる!
乗車券(普通のきっぷ)だけでは乗れない!
この事をよく理解していただきたい。こんな事今まで聞いたことのない前代未聞な話である。こうなったのはCOVID-19(新型コロナウイルス)と称する歴史的な感染症によるJR北海道が見せた予防策と言える。
指定席券の販売方法については4月3日現在、「検討中」だと言う。決まり次第公表されるだろう。この辺の推測・予想については下記に記述するので、”参考”としてお読みいただきたい。
また浦臼~新十津川間は「1日1本」となっているが、4月11日以降の土曜日と日曜日と祝日については、5427D(石狩当別11:45→浦臼12:44)を延長運転する形で、9427Dと言う臨時列車として石狩当別11:45→新十津川13:09で運転する事が大決定!
もちろん新十津川発の列車もあって、9428D新十津川14:06発→石狩当別15:39として運転する事が大決定!但し新十津川発の最終列車となる5月6日(水・祝日)に限り9430Dの快速(浦臼、石狩月形のみ停車)として石狩当別まで運転する。
但し定期列車としてあった5428D(浦臼13:19→石狩当別14:22)は5月2日~5月6日の間に限り1時間弱遅い時間で運転するのが注意点だ。
★一般営業は4月24日(金)、沿線住民には4月27日(月)に最終列車の運行を前倒しか?(4月15日20時更新)
JR北海道は10日、5月6日の営業を最後に廃止予定のJR札沼線北海道医療大学―新十津川間の最終運行日を、連休が本格化する前の4月25日に前倒しする検討を始めた。5月6日までの大型連休中に道内外の鉄道ファンが沿線に押し寄せ、新型コロナウイルス感染拡大の危険性が高まることを避けるため。最終列車の乗客は沿線の4町民限定にする方向で調整する。
JRは最終運行に関する案を沿線の空知管内の月形町、浦臼町、新十津川町、石狩管内当別町に伝えており、感染拡大などの状況を踏まえた上で、最終運行日を近く判断する。
関係者によると、案は《1》5月2~5日は全席指定で運行し、同6日に沿線4町民だけが乗車できる最終列車を運行《2》4月24日まで通常運行し、同25日か5月6日に4町民限定の最終列車を運行―など。
JRはすでに5月2~6日の5日間、札沼線石狩当別―新十津川間を全席指定にして、列車内の混雑を緩和させることを発表しているが、指定券はまだ販売していない。
連休中は鉄道ファンが沿線駅に車で駆け付け、列車を撮影したり、駅舎に集まったりすることも予想され、JRは全席指定にするだけでは、感染拡大を防ぐことは困難とみて、最終運行日前倒しの検討に入った。
また、最終列車の乗客を4町民限定にすることで、長年愛されてきた列車を地元住民だけで静かに見送ることにし、列車内の混雑を緩和したい考えだ。乗客は沿線4町民限定でJRはすでに5月2~6日の5日間、札沼線石狩当別―新十津川間を全席指定にして、列車内の混雑を緩和させることを発表しているが、指定券はまだ販売していない。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200411-00010000-doshin-hok 「最終列車の運行、前倒し検討 JR北海道の札沼線 新型コロナ懸念」(北海道新聞、4月11日付)
連休中は鉄道ファンが沿線駅に車で駆け付け、列車を撮影したり、駅舎に集まったりすることも予想され、JRは全席指定にするだけでは、感染拡大を防ぐことは困難とみて、最終運行日前倒しの検討に入った。
また、最終列車の乗客を4町民限定にすることで、長年愛されてきた列車を地元住民だけで静かに見送ることにし、列車内の混雑を緩和したい考えだ。
↑このような事は十分予想出来る。4月15日に下記リンクの事を正式に決めた。
【COVID-19(新型コロナウイルス)のせいで】札沼線廃止区間(北海道医療大学~新十津川)の最終運行日が2020年5月6日→4月24日に繰り上げ前倒しが決定(2020年4月15日当ブログ)
「札沼線廃止区間(北海道医療大学~新十津川)最終運行について」(JR北海道ホームページ、2020年4月15日付)
↑詳しくは上記リンクに譲るので、本文中では詳しく説明しないが、2020年4月24日(金)をもって札沼線廃止区間の営業運転を終了する事になった。
★鉄道路線の最終運行日(ラストラン)は多くの人が集結する

↑JR北海道の札沼線の一部区間、すなわち北海道医療大学~新十津川間については2020年5月6日をもって営業運転を終了する。翌5月7日からは鉄道による輸送を止めてバス等に輸送方法を切り替える事にしている。法律上は2020年5月7日が廃止日であるが、実際の営業運転は前日の5月6日までである。



↑鉄道が廃止される時には、地元住民はもちろん、全国から鉄道ファン等が殺到する。上記写真は2019年3月31日で営業運転を終了した石勝線夕張支線のものであるが、大勢の人が来た。

↑2018年3月31日に営業運転を終了した三江線については、廃止になる1年ほど前からお客が殺到し、中には超満員で乗車希望なのに乗車する事が出来ない事態も発生した。少なくても鉄道が廃止される際に「空いている」という事は、私の経験や国鉄時代からの事例からしても「ありえない」。
2020年に入ってCOVID-19(新型コロナウイルス)と称する感染症が猛威を振るっている。COVID-19の感染予防対策の1つとして、「多くの人が狭い場所に集中しない事」としている。人と人とのスペースが2メートル以上あれば有効とされているが、上記の夕張支線や三江線の写真を見ればわかるとおり、「2メートル以上人と人とのスペースが開く事はありえない」が実態だ。
JR北海道がCOVID-19感染拡大対策を実施せざるを得ない立場であり、札沼線が廃止される時には、やはり全国から大勢の鉄道ファン等が殺到するという事は容易に予想出来るだろうし、その事を念頭に置いて旅客案内・旅客誘導・きっぷ販売・警備等々で体制を敷く必要がある。
ハッキリ言って上記ニュースを見た時に、私は困り果てた。なぜならば札沼線廃止になる時も現場に行く事にしており、「撮り」がメインではなく、「乗り」がメインなので乗れないと意味がない。「乗ってナンボ」なのである。では「撮り」の立場であっても好き勝手に(当然線路内に立ち入らない等の基本的な決まりを守りつつ)行動できるか?と言うと、どうやらそうでもなくなった・・・と私は見ている。
下記では私が30分程度で推測した、札沼線廃止直前に起こりうる「今までに聞いた事がない」前代未聞の鉄道廃止日の事について書く。
但しあくまでも下記の内容は、私の推測・予想であり、必ずしも事実とは限らない。誤りを含む点もあるので、みなさんにおかれては”参考”として考えていただきたい。
★普通列車の全列車全席指定席を本当にやるのか?~きっぷの売り方は?車両は?
【乗車券について】

↑乗車券について。これは「1日散歩きっぷ」を使えば良いだろう。その他札沼線(札幌~北海道医療大学~新十津川)が有効になる各種フリーきっぷがあれば良いだろう。もちろん定価の乗車券でも乗る事は出来る。乗車券については乗れば乗っただけの費用は掛かるが、用意する分には特に問題はなさそうだ。
【指定席券について】

↑問題は指定席券。そもそも札沼線の普通列車には上記写真のような「リゾートしらかみ」と称するような名前はない。専門的に言えば列車番号と言う名前はあるが・・・
「札沼線5425D」新十津川行き普通列車の指定席券を石狩当別~新十津川間の右側A席でください
とスラスラと「みどりの窓口」の窓口氏の前で注文する事が出来るのは、間違えなく筋金入りの乗り鉄(鉄道ファン)であろう。すなわちこの場合「5425D」と言う列車番号がそのまま「列車名」にもなる。こんなのがわかるのは乗り鉄(鉄道ファン)くらいで、一般客にそれを知ってもらうのは酷だ。そのため「札沼線ラストラン〇〇号」等の誰でもわかる名前を付ける事は、ほぼ100%と言って良い。
指定席券発売は「乗車の1か月前の朝10時から」としているが、4月3日の段階でそのルール通りにしてしまうと、いくら何でも時間が足りなすぎる。4月3日の時点でJR北海道は「検討中」としており、まだ正式な事は決まっていない。仮に札沼線の全列車全席指定席の場合は、事前に告知する期間が少なくても1週間程度は必要だ。必ずしも指定席券の発売は「乗車の1か月前の朝10時から実施しないといけない」という事はなくて、例えば「乗車の3日前の夕方4時から実施」しても特に問題はない。正式な発売日については、JR北海道から明かされる事を待つしかない。
いずれにせよ、「1日2本」しかない「新十津川行き」「新十津川発」の列車については、即座に完売するだろう。特にゴールデンウイーク期間中の5月2日~5月6日にかけては連日すぐに完売するではなかろうか?いわゆる「プラチナチケット」と化す可能性がある。この列車を狙うならば「10時打ち」(前述の理由で必ずしもそうなるとは限らない。すなわち発売開始と同時に指定席券を買う事)をやらねば買えないきっぷになる可能性が非常に高い。
一方で「浦臼行き」「浦臼発」の列車は、乗り鉄(鉄道ファン)の興味・関心が今一つ。私が昨年乗った時もかなり空いていたので、比較的指定席券が確保しやすい”穴場列車”と私は見ている。途中駅まで運転の列車は混まない傾向だ。三江線の時も見られたもので、昼間の浜田発(11:53)浜原行き(14:41)列車と折り返しになる夕方の浜原発(17:08)→江津行き(18:57)がその典型だった。
そのため「札沼線廃止区間に何が何で乗りたい!」のであれば、乗る事が極めて難しい新十津川発着を狙うよりは、浦臼発着の列車を狙った方が良いに決まっている。しかも夕方の日没間際の列車は意外と空いている。これは2019年3月31日に最終運転日を迎えた石勝線夕張支線でも同様だった。必ずしも「新十津川」にはこだわらず、「浦臼」の列車を狙った方が乗れる確率は高くなるはずだ。私もその戦略で実施したい方針だ。
【指定席は必ずしも車両にある全席を販売するとは限らない?】

↑キハ40(札沼線の車両)は向かい合わせのボックス席になっているが、COVID-19感染予防行動の基本を思い出していただきたい。
2メートル以上人と人とのスペースがある事
であった。4人掛けボックス席に4人全員が座れてしまうと「2メートル」と言う数字は到底無理である。究極的には「ボックス1区画あたり1人だけしか座れない」という事をやる可能性は否定できない。だがそれだと乗せる事が出来るお客の人数は極端に減少してしまう。カタログスペック上キハ40の座席人数は50人前後(2人掛けボックス席の車両もあるので人数は前後する)なので、「ボックス1区画で1人だけ」ならば1両で20人程度しか乗れなくなる。その可能性は低いのではないか?
現実的になのは「ボックス1区画あたり2人まで座る事」である。但し対面で座る事が求められ、窓側に1人、反対側の座席の通路側に1人となるものだ。こうすれば30人程度は1両に乗る事が出来るだろう。
COVID-19の感染予防の観点からキハ40で提供できる全ての座席を販売する事は低いと予想する。
【指定席券の販売方法について】
これは私の推測・予想になる。必ずしも適切な内容を述べているわけではない。私は下記の4つの売り方のうち、どれか1つを選ぶと見ている。
①全国のJRのみどりの窓口で買えるようにする
②JR北海道のみどりの窓口のみで買えるようにする
③「えきねっと」等インターネットのみでの販売とする
④乗車当日に乗車駅のみで販売する
⑤一部区間のみの販売
①について
普通に考えれば①であるが、これをやるには意外とシステム的な設定が面倒で手間と時間とコストがかかる。廃止する路線に多額のコストをかけたいわけがない。札沼線の非電化区間はキハ261系のような特急が走る事もなかった典型的なローカル線で、本来は当別町、月形町、浦臼町、新十津川町の人々のための「地域の足」だったはずだ。廃止の経緯についてはここでは述べないが、路線が廃止になるという事は、本来「地域の人々に最後は乗ってもらう」という事が大前提だと私は思っている。
当然全国から鉄道ファンや乗り鉄と称する人たちが殺到するが、その人たちだけで指定席が埋められる事はあってはならないと私は考えている。50人座席数があるのであれば、30人分は一般向けに販売して、残りの20人分は「団体枠」とする。この「団体枠」こそが「地域の人々の分の指定席」なのだ。有料販売にはなってしまうが、各町で4等分した人数分のみを役場で希望者に売れば良い。そうすれば「鉄道ファンだけで車内が埋め尽くされる」という事はなくなるはずだ。
①にする事が一番手っ取り早い事でもあるし、平等な方法でもあるが、この種のきっぷは「転売ヤー」と称する犯罪人が買い占めて、本当に乗りたい人に乗ってもらう事が出来ない事が起こる事が容易に予想出来る。ある意味では「転売ヤー」にとっては「良い商売」が出来る商品なのである。JR北海道もそれくらいの予測は出来ているはずなので、何らかの手を打ってくるだろう。
②について
これも上記の①に近い所があるが、違う所は「JR北海道管内の駅のみで販売」と言う点。私が昨年札沼線の非電化にいる鉄道ファンや乗り鉄がどこから来たか?と思い話を聞いていると、東京や大阪と言ったような本州の地名が多数出た。逆に道内の地名は地元の人々を除けば比較的少数だった。全国と言うとあまりにも広すぎるし、COVID-19をウイルスを北海道に持ち込んで、そこで集団発生でも起きたらJR北海道は何やっているんだ!と世の中からの批判を浴びかねないので、出来る限り「北海道内のお客だけで終わらせたい」と言うのも十分納得出来るご時世と言わざるを得ない。そのため、販売する場所を「JR北海道管内の駅のみ」に限定してしまう事は十分ありうる。自社管内のマルス端末に指定席券情報を収容するのは、全国の駅で買えるようにするよりも手間・時間・コストの面からも有利である。
これで問題なるのは本州や四国、九州からのお客がどこで「札沼線廃止指定席列車」の指定席券を確保するか?・・・言うまでもなく北海道に来て買ってくれ!となるだろう。知人が北海道に居てその人に買ってもらって郵送等で送り届けてもらう事で確保できる手段もあるだろうが、それは比較的少数であろう。
③について
これについては特殊な方法であるが、インターネットのJRのきっぷが買えるサイト「えきねっと」の会員だけが買える仕組みにする事。理屈としては「えきねっとトクだ値」のように指定席券そのものをインターネット限定のきっぷにしてしまう事だ。変更・払い戻しも全て「えきねっと」で完結させる。これも手間・時間・コストの面からJR北海道にとっては有利である。
これで問題になるのは「えきねっと」の会員になっていない人。「札沼線廃止指定席列車」の指定席券が欲しいならば会員になってくれ!である。平等なきっぷ販売とは言えないが、この点も否定はできないだろう。
④について
これは「裁判の傍聴券」と同じである。当日に乗車する駅で「整理券」を受け取る。ここには番号が記されている。所定の時刻に抽選を行い、抽選で当たった人だけが札沼線の非電化区間に乗れるようにすると言うものだ。具体的な座席位置(前側、後ろ側、窓側、通路側等)の指定は一切受けず、ランダムに座席位置を割り当てられる。
これで問題なのが、抽選で漏れた人が怒り出す事、漏れた人が当たった人の権利をはく奪する事であるが、これは立派な窃盗であって警察沙汰の案件である。漏れた人は「運がなかった」と思うべきだ。
⑤について
例えば5425D(石狩当別7:45→新十津川9:28)を例にすると、A氏が「石狩当別→新十津川」の区間で指定席券を買ってしまうと、途中の石狩月形駅から乗りたかったB氏は同じ座席を使用する事は出来ない。B氏の希望乗車区間は「石狩月形→新十津川」である。またC氏は浦臼までクルマ等の他の交通機関で行って、「1日1本」の区間である「浦臼→新十津川」だけ乗りたいとしても、A氏が「石狩当別→新十津川」で乗る権利を得ている以上C氏も乗る事が出来ない。恐らく鉄道ファン(乗り鉄)の99%は「石狩当別→新十津川」「石狩当別→浦臼」と言った乗車する列車が運行する全区間の指定席券を買う事は確実なので、途中駅からの乗車を希望する人にとっては極めて不利。
「回転率」と言う言葉をご存じであろうか?これは飲食店において、1時間当たり同じテーブルを何人のお客が使ったか?を示す。例えば牛丼屋の場合、お客1人当たりの在店時間を20分と仮定すると1時間当たり同じテーブル(椅子)を3人に使ってもらえる事を示す。つまり同じテーブル(椅子)だけにおける牛丼やカレーの販売数量は3杯分(牛丼並みならば1,200円程度、何もトッピングのない一般的なカレーならば1,500円程度)の収益が期待できる。つまり同じテーブル(椅子)を使っている時間が短ければ短いほど使ってもらえるお客の数は増えて、店もその分の売り上げが期待出来て、1人でも多くのお客に食事を提供できて、その分店も繁盛すると言うわけだ。
これを札沼線の廃止区間に置き換えても同じ。同じ座席を1人が「石狩当別→新十津川」間の1時間40分ドーン!と使っているよりは
例えば「石狩当別→石狩月形」「石狩月形→浦臼」「浦臼→新十津川」のように指定席券の販売出来る区間を最初から制限してしまえば良い。
そうすれば全区間乗車は無理でも、一部区間でも良いので廃止区間に1人でも多く乗る事は理論上可能になる。乗車区間が1駅だけでも全区間でも指定席券の値段は変わらず530円だ。指定席券の発売枚数が増えれば「石狩当別→新十津川」のような”通し”客で多数占領されるよりは、区間を区切って販売した方がJR北海道の収入アップにも期待できる!これはお客にとっても乗れるチャンスが拡大するし、JR北海道の収入にも貢献するから良いことだらけ!1人でも多く乗せるためにはそうするべきである。
但し弱点もあって、途中駅で全てのお客に降りてもらう必要があるので、ダイヤ上長く停車する駅を設定しないといけない。4月3日の公表した資料ではそのような所は5月6日の9430D快速を除き少なかったので、ダイヤを組みかえる必要も出てくるだろう。
【車両について】

↑札沼線の廃止区間北海道医療大学~新十津川間は非電化なので、電車の721系や733系等は入線する事が出来ない。気動車限定になってしまう。写真のキハ40-401等のキハ40が主体となるのであろうが、全席指定席にすると希望者(詳細後術)全員を輸送するためには、大量のキハ40を増結しないといけなくなる。幸運にも函館本線の山線(小樽~長万部)で不要になったキハ40が一定数あるだろうから、これをかき集めて急遽札沼線の運用に就いてもらう事は、現実的な観点から見て十分可能である。
問題は希望者がどれくらいいるか?・・・これについては予測が難しいのであるが、夕張支線・三江線の事例からして既存車両(キハ40かキハ120)3両連結して、希望者の大半を輸送する事が出来た。但し立ち客をたくさん出して・・・と言うご法度的な条件が付いた上で。JR北海道が4月3日に公表した内容によれば、昼の新十津川発着列車(9427D~9428D若しくは9430D)については、5両で運転するとしている。だが同日時点で「何系で運転します」とは言及していない。逆に言えばキハ40以外の車両で運転する可能性も否定出来ないのであるが、それは後術の理由により可能性的には極めて低いと言わざるを得ない。
とはいえ、1人でも多く乗っていただきたいと言うのは本音だし、需要にも応えたいだろう。ラジオ局では出演者同士の「濃厚接触」によりCOVID-19感染防止のため、「アクリル板」をマイクやテーブルに置いて番組を展開していると言う。4月3日現在東京のTBSラジオや大阪のABCラジオは既に実施済みで、大阪のMBSラジオも4月6日週以降準備が出来次第「アクリル板」を置いて放送する方針だ。何が言いたいのか?と言うと、キハ40はボックス席なので4人全員座れるようにする。「濃厚接触」や「感染防止」のため、1席ずつに「アクリル板」を置いて、札沼線の非電化のクリアな車窓が座ってゆっくりと観られる配慮をするのではないか?
JR北海道は6両以上で運転するとは言っていない。石狩当別駅や北海道医療大学駅の有効長は6両まで。7両以上だと、信号機や踏切が正常に作動しない可能性が高くなる。本来ならば試験列車を走らせてそれらが正常に作動するか確認しないとならないが、廃止まで1か月と言う状況では「そんな暇ない」のだ。南下徳富駅など1両程度しかない駅では先頭車両のみで乗り降りするスタイルは、常時と変わらぬようだ。
そのため現実的に考えても増結可能な両数は最大5両までで、立ち客をゼロにして着席客だけにすると、最大乗車人数は列車1本あたり250人となる。乗車出来る人は相当一部の人に限られるだろう。つまり「惜別乗車」が出来るのは、札沼線の非電化区間については「限られた人しかできない」事になってしまう可能性が非常に高い。

↑こういう考え方もできる。それは特急型車両を使ってしまう事。キハ283系は2020年3月のダイヤ改正で釧路系統の特急から一部離脱したため、車両数に余裕が発生している。つまり「余っている車両がある」と。特急車両なので全席指定席にする事はスムーズに出来るだろうし、乗務員が座席管理するにも非常にやりやすい車両であろう。キハ40のボックス席とは構造的に違うので、「2メートル以上人と人とのスペースを開ける」事が出来るのも容易と言える。そのためキハ283にある座席は全て販売してもCOVID-19の感染予防と言う面で考えれば、特に問題ないと思う。
だが札沼線の非電化にキハ283系は入線実績がないはずだ。
駅での停車位置に始まり、信号機や踏切が正常に作動するか?と言った細部まで確認しないと車両の入線が出来ない・・・と言うのがJR(北海道に限らず全国的に言える)のルールだ。
その試験等をやっている暇はない。さらに南下徳富駅のように1両に満たない駅も多い事が特徴。こういう駅での乗降はホームにかかった部分だけ車内から車掌がドアコックを操作して手動でドアを開けるしかない。しかも両数が長いので、ホームがかからない最後部にも列車監視の車掌を乗せて、列車の最後部がホームの端を通り過ぎるまで安全か否か確認しないといけない。そのため、必要な要因が増加して、手間も増えるのがデメリットである。これが廃止まで1年程度あるならば、やったかもしれないが、1か月程度ならばやらない可能性が極めて高い。これは現実的な話ではないが、COVID-19対策に適切な車両と言えば、キハ283系をはじめとした特急車両だという事を述べておきたい。両数的にも3両等の短いものではなくて、せめて6~9両程度は欲しいと申し上げたら”欲張りすぎ”だろうか。
【撮影・イベントについて】
やはり多くの撮り鉄が集まるだろうと予測出来る場所には、最初から「立入禁止」にする等の対策を施される可能性がある。そうではない場所でも、沿線全体で線路に近づけないようにすることもありうるだろう。
最終運転日(5月6日)には各駅でイベントが開かれると思うが、これについても「入場制限」や「実施しない」という事もありうる。「撮り」も安泰ではないと言うのはこういう意味であって、とにかく人が多く集まる状況を作らせない事が十分起こる。そうなれば満足に写真や動画等の沿線からの撮影も出来なくなる事だ。その点は十分頭に入れておくと良い。
またJR北海道は「COVID-19の状況によっては、予告なく急に運行中止や変更する事がある」としている。つまり乗車当日に現場に行かない限り「札沼線廃止指定席列車」の指定席券が手元にあったとしても、100%運転する事が約束できない!とJR北海道が公式で示すほどの超異常事態なのだ!
(以下4月7日0時更新)
また今日4月7日に日本国政府は「COVID-19に対する緊急事態宣言」を出す見通しだ。北海道は緊急事態宣言の区域外と思われるが、この内容によっては札沼線廃止区間の運転計画が大幅に変更になる可能性はある。過去の事例では廃止日よりも数日前に列車の運行を終了しそのまま廃止になった事もあった。札沼線廃止区間においてもそうなる可能性は否定出来ないだろう。少なくても通学輸送がある5月1日(金)までは原則ダイヤ通り運行するはずだ。
逆に廃止日の延期は100%ないと言って間違えないだろう。理由はJR北海道が「札沼線非電化区間は不採算だ」と判断して廃止を決めたわけで、COVID-19で収入が大幅に減少する中で、赤字の幅が大きい札沼線非電化区間の廃止日を延期したらさらに赤字額を増やすだけ。JR北海道と言う会社の経営体力もないので、会社が倒産する・しないと言ったシビアな所に発展しかねない状況になっているのだ。
いずれにせよ、4月6日週か4月13日週には「札沼線廃止指定席列車」の指定席券については、具体的な内容(発売方法等)について公表されるだろう。
★まとめ~確実に惜別乗車出来るようにするには
①新十津川発着の指定席券は最初から買わない。なぜならばすぐに「完売」する事がわかりきっているため
②浦臼発着の列車は特に夕方を中心に比較的空くことが予想出来るため、これを狙って指定席券を買う
③座席の位置にはこだわらない!窓側・通路側どこでも良いので、空いている座席を確保出来るようにするために、とにかく指定席券が買える事だけを考える。
④4月3日現在具体的な販売方法については不明であるが、出来る限り販売開始と同時に買いに行く事。遅くてもその日の夜までには買いに行くようにする。
・・・と書いてきたが、それでも「惜別乗車出来ない」可能性が今回は極めて高いと私は正直思っている。乗れないと意味がないので、無理ならば札沼線廃止日には現地に行かず、ネットの中継動画等で様子を見るしかなくなるだろう。廃止後に廃線跡を歩くと言うのも面白いもので、「鉄道が廃止になったら行かない」と言う鉄道ファンが極めて多いが、それは良くない。「廃止になったら列車は走っていないが、廃止後の交通はどう変わったのか?街はどう変わったのか?」と言った事を味わいに行くべきだ。特に三江線沿線や夕張、江差、岩泉に。
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