【2020年1月乗車記と車窓/ビュースポット連続!のと鉄道「のと里山里海号」に乗る】青春18きっぷで北陸に行く事がオススメ出来ない理由⑫

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2020年1月乗車記と車窓。七尾線七尾駅から先も能登の奥へ行く普通列車がある。それがのと鉄道と言う私鉄で当然青春18きっぷは使えない。「のと里山里海号」と言う観光列車に乗る。どのような列車だろうか?能登中島駅では貴重な郵便車の見学、能登中島~穴水間は見栄えあるビュースポットの連続だった

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【北陸ではなぜ青春18きっぷが使えないのか?別途第三セクター鉄道線の運賃が必要】青春18きっぷで北陸に行く事がオススメ出来ない理由①

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【乗車日】2020年1月4日(土)

【列車番号】7601D(のと鉄道線・快速のと里山里海1号穴水行き)

【時刻】七尾8:58→穴水9:58

【車両】のと鉄道の気動車NT301+NT302

★和倉温泉から先に進む場合も青春18きっぷでは乗れない?

↑七尾線の普通列車は七尾駅までの運行。七尾線自体は次の和倉温泉駅までとなっているが、普通列車のみの場合は「のと鉄道」と言う私鉄列車に乗り換える必要がある。列車そのものは私鉄であるが七尾~和倉温泉間はJRの路線であるため、もちろん青春18きっぷで乗る事も出来る。

問題はこの先。和倉温泉から穴水までは、のと鉄道と言う私鉄の路線のため青春18きっぷは使えない。やはり「課金」が必要になる。元をたどればのと鉄道は国鉄能登線が全身で、最盛期には能登半島の広いエリアに路線網があったが、利用者の減少で廃線になる区間が相次ぎ、今は必要最小限の和倉温泉~穴水間しか残されていない。輪島・蛸島・珠洲方面には穴水駅で北陸鉄道バス(正確に言うと同社のグループ会社が運行)に乗り換えだ。

↑七尾線の改札内。七尾線列車は改札口前の1番のりば着であったが、実質的に1番のりばは和倉温泉方面に向かって長く伸びているものの、JRが使用しているのは金沢方の半分。和倉温泉のもう半分はのと鉄道の線内列車専用のホームだ。特に「〇番のりば」と名乗っておらず、「のとホーム」と称している。七尾線とのと鉄道線がジャストインタイムで接続する場合は、写真の乗り換え口に駅員が建って改札を実施するが、そうではないときには正規の改札口を通る。

↑七尾駅は「列車別改札」のようでホームからお客が消えると仕切り扉が閉められた。

↑のと鉄道線のきっぷを買う。青春18きっぷを持っているので本来は和倉温泉~穴水間だけ買えば良いのだが、途中駅からのしかも私鉄のきっぷとなればJRの駅ではそう簡単に売ってくれない。券売機を覗いてみたが、どうやらのと鉄道線直通のきっぷは売っていないらしい。「のとホーム」の手前には簡易な仕切り。これがどうやら改札口らしい。横にはテーブルが1台。

のと鉄道 のと里山里海号 乗車受付・案内

と言う看板。ここで待っていればきっぷを売ってくれるだろうと思って少し待つと担当者が登場。「のと里山里海号」に乗る事を伝えると、穴水までの往復乗車券+片道分「のと里山里海号」の指定席券を1,530円で販売していると言う。事前にのと鉄道のホームページを見ていると、「のと里山里海号」には複数コースが存在し、単に「乗るだけ」のきっぷの買い方がよくわからなかった。「乗るだけ」以外にも、スイーツや寿司等の飲食が出来るコースも存在する。これについては前日正午(穴水駅窓口か電話予約の場合、ネット予約の場合は5日前)までに予約しておく必要がある。

ダイヤを見ていると土日祝日は和倉温泉~穴水間途中駅には止まらない事になっているが、平日は各駅停車になる。土日祝日は「ゆったりコース」として全車指定席(乗車前要予約)として運行し、平日は「カジュアルコース」として全車自由席で運行する。これは3月13日までの話で、3月14日からは平日も全車指定席になる。当日空席があれば乗る事も出来るが、立ち席利用は認めていないため満席になれば乗車出来ないと言う。

「のと里山里海号」(のと鉄道ホームページ)

↑詳しくはこちらを参照。

↑「のと里山里海号」は指定席。担当者がどこの席が空いているか帳面を見ながら教えてくれる。ほとんど空席だったので、迷うほど席が選べる状況。海側になる車窓を見たかったのでここを”指名買い”する。渡されたきっぷは横長のきっぷ。往復乗車券も兼ねているため、七尾駅に戻ってくるまで紛失しないように注意する。

↑「のと里山里海号」は専用気動車で運行。前がNT301、後ろがNT302で後ろの車両に乗る。列車の運行上はワンマン運転であるが、車内にはのと鉄道の沿線案内や食事の提供等を行うアテンダントも数人乗る。これはJR九州のD&S列車と同じ方式である。車内準備が整い乗車するとアテンダントに迎えられる。指定したのは「海側が見える席」の11番B席。ベンチシートになっていて、2017年に乗ったJR九州の「指宿のたまて箱」(いぶたま)以来の「車窓が楽しめる列車」と実感する。お客が座る席には土産・乗車記念カードも用意されている。逆に言うとそれがない席は予約が入っていない事を示す。

★和倉温泉から先は「のと鉄道」と言う私鉄。乗るだけで観光地。バランスの取れた自然豊かな車窓

8:58に七尾駅を発車。早速アテンダントによる「のと里山里海号」の特徴や沿線の案内が始まる。この案内が極めて充実しており、和倉温泉駅到着直前まで4分ほど続く。この冬は暖冬で例年に比べて能登でも雪が少ないと言う。次の和倉温泉駅まではJR七尾線であるが、のと鉄道直通列車は七尾駅までのと鉄道の乗務員が乗務する。9:03~9:04和倉温泉駅。多少のお客が乗ってくる。この先は乗る事が出来ないため、これで乗車確定。10人程度と寂しい状況。朝早い時間帯なので観光客は少なめ。この後の3号(和倉温泉12:32発)、5号(同15:45発)だと多く乗る事だろう。

↑和倉温泉~田鶴浜

↑田鶴浜駅(通過)

↑田鶴浜~笠師保(かさしほ)、七尾湾が見える車窓。海であるが見た目は湖に見える。それは地図を見てもわかる事で、七尾付近の海岸線は複雑な地形をしている。

田鶴浜では七尾行きの128Dを待たせて通過。笠師保もあっさりと通過。本来は普通列車として設定されているスジだが、途中駅からの利用が少ないため快速運転の観光列車として、のと鉄道の収益アップや能登の魅力を列車から発信する取り組みとして、今やのと鉄道では貴重な看板列車になったと言って良いのだろう。間合い運用で普通列車で運用に就く事もあるようだが、基本的には指定席の「のと里山里海号」として運行しており、新潟トランシス製の地方ローカル線向けの一般気動車を特別仕様に改造している。のと鉄道における普通列車専用車両はNT200と言われるタイプで、車種的には「のと里山里海号」と全く同じである。

↑笠師保~能登中島

バランスの取れた車窓で、七尾湾に続いて見えてきたのは黒々とした畑。例年ならば土は見えず雪にかぶってる事だろう。「のと鉄道に乗るだけで観光地」と言って良い車窓で、自分から動く事がなくても列車が動いてくれるので次々と見栄えする場所に連れて行ってくれる。自然豊かな車窓だ。

★郵便車が見学できる能登中島駅

↑能登中島駅では9:17~9:33まで止まる。時刻表上は通過扱いとなっているが、実際には停車してホームに降りる事も出来る。能登中島駅では「のと里山里海号」における重要な立ち寄りスポット。

↑能登中島駅に保存してある「郵便車」。その名のとおり郵便物を鉄道輸送するために使っていた専用車両。国鉄時代末期に郵便車そのものが廃止されたため、現在は郵便物を鉄道輸送する事はない。国鉄時代全国で72両の郵便車を作ったが、現存するのは能登中島駅の分も含めて2両だけだと言う。「のと里山里海号」に乗車したお客に限り、郵便車の車内を見学する事が出来る。

↑郵便車の車内そのものは「郵便局」だ。郵便物を郵便番号別に分ける棚があったり、車両の隅にはゆうパックを収納する場所も。廃線になった区間の駅名標やオユ10-2565の歴史も語っている。国鉄時代は関東や北海道等で活躍し、国鉄末期に能登線甲駅の側線に留置されそのまま廃車。当分の間はのと鉄道の所有物になったが、1998年に地元に譲渡されて保存活動を開始。2004年から能登中島駅に移動。2015年からは「のと里山里海号」の運転開始になったコースにも組み込まれるようになった。今や国鉄を知らない世代が増えた。郵便車はJRに継承される事なく消えてしまった。国鉄の貴重な歴史を伝える存在だ。

↑駅舎も見学する。立派な木造駅舎だ。物販を販売する店もある。駅前は国道249号沿いで金沢までは85キロ、七尾までは18キロだ。発車時間が近づいたので再び車内に戻る。

★3か所のビュースポットが連続する能登中島~穴水

↑能登中島~西岸

能登中島を発車すると登りになる。この先は山道だ。こうなってくると車窓も段々と面白くなってくる。明らかに登っている事がわかるので、20パーミル程度の登り勾配になっているだろうか?「のと里山里海号」では車窓が良く見えるビュースポットで多少停車する場所が3か所もある。

↑1か所目のビュースポット。山の上から漁港が見える。漁港自体が四角い形になっていて、海岸線自体が複雑な形をしている。この俯瞰(ふかん)が出来るのは、のと鉄道に乗らないと出来ない事で、地元の人もなかなか見る機会がないと言う。

↑能登中島~西岸、ここまでが「里山」でこの先は「里海」に変わる。

↑西岸駅

構内にビニールシートに包まれた鉄道車両?らしきものが置いてある。駅名標には「ゆのさぎ」とある。これは映画の舞台で使われた駅でそのまま残る。

↑西岸~能登鹿島

2か所目のビュースポット。七尾湾は複雑な島々で構成されている。島々との距離が短いため橋で連絡する部分があって、写真奥になるが「ツインブリッジのと」と言う橋がある。この橋がある島の周囲は72キロあって日本海側では2番目に大きい島だと言う。写真の下には黒々とした屋根瓦。これは「能登瓦」と言われる焼き物を応用して作られた丈夫な瓦。能登地方で多く使われていると言う。

↑能登鹿島駅を通過する。同駅はサクラの名所として知られており、毎年4月には満開のサクラの花が咲き乱れる。同駅構内のサクラの木は1932年に植樹されたもの。機会があれば能登鹿島駅のサクラも見に行ってみたいと思った。1月なのでサクラ以外の花が咲いているわけもなく、列車はゆっくりと通過する。

↑能登鹿島~穴水

3か所目のビュースポット。海に浮かぶ三角形をした「やぐら」。これは「ぼら待ちやぐら」と言うもので観光目的で作られたものだと言う。並走する道路は国道249号で、能登をドライブする際にも見かける事が出来るだろう。すると近所の家から手を振るおばさん。「のと里山里海号」の通過時刻を完璧に把握しているようで、洗濯中でも電話中でも列車が近づけば作業を中断して、必ず手を振って出迎えると言う。心温まる姿だ。のと鉄道自体必要最小限の区間しか残っていないが、地元の人から愛される存在という事が嬉しい。決して距離が長い路線ではないが、車窓が全体的に面白く「里山」と言う山、「里海」と言う海がバランスよく取れている姿が絶妙だ。能登地方は奥が広いのでまだまだ入口に過ぎないのと鉄道沿線であるが、奥に行くにはクルマかバスに頼るしかない。

↑穴水駅手前にある短いトンネル。ここに入る前に車内の照明を全て消す。するとトンネルの壁面に特製のイルミネーション。「ようこそのとへ」と言うメッセージ。トンネル内は決してビュースポットとは言えないが、トンネル内までイルミネーションをしてお客を楽しませようとする「のと里山里海号」と言う観光列車は単なる観光列車ではなく、「ホスピタリティ満載の観光列車」と思ってしまった。ここまでガッツリと演出する観光列車はそうなかなかない。

★能登の最北端駅穴水は交通拠点

↑広い構内の穴水駅に到着。アテンダントが見送る形でホームに降りる。お客全員が降りると回送になる。線路は輪島方面まで多少だが延びており、そこで転線して車内整備等をする別の線路に移動する。

↑穴水駅は欠き取り式ホーム。今は使われていないホームに廃車になった車両。NT801-NT802の「急行能登路」で使われていた車両、NT127の一般車両が置いてあった。これも将来的には解体されるのだろうが、恐らく何年もこの状態となっている。車内が見学できるわけでもなく、外から様子を見るだけで終わってしまう。以前は穴水駅からさらに先まで路線があったが廃止になっている。この先をと辿ってみたいのが本音であったが、そうなると路線バスかクルマに頼るしかない。この日は時間がなかったので後日機会があれば行ってみたい。のと鉄道と言えば駅名標に「シベリア」と書いたものがあるはずだが、穴水駅にはなかった。どうやら廃止になった別の駅にあるらしい。

↑穴水駅は交通拠点。道の駅と併設されていたり、鉄道が通っていない輪島や蛸島等への路線バスとの乗り換え地点だ。写真の路線バスは輪島行きで概ね1時間に1本程度運行している。穴水駅はのと鉄道の本社と車庫もある駅だが、駅の営業上は旅行会社の窓口と兼務しているようで、普通乗車券は券売機で買う。特に改札が行われる事はなくて発車時間になったらホームへ直接行って列車に乗る方式だ。日本では改札に依存しているので、このような方式は当たり前ではないが、世界的に見ればこの方式が当たり前。たった50分しかいなかったが、この先に続く奥能登名所や見どころ、国鉄時代にあった能登線の歴史に興味を持つ。やはりこの先にも行ってみたいものだが、そういうことを現場で知るとその時に行く事は出来ない事がほとんどで、後日改めて来る事を検討するしかない。ある意味「次につながった」のと鉄道の乗車であった。

13回目に続く(4月5日公開)

【七尾線専用形式415系800番台に乗る!将来521系2両で本当に大丈夫か?】青春18きっぷで北陸に行く事がオススメ出来ない理由⑬

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KH8000

普段当たり前のように乗っている鉄道、バス、クルマは、意外と深い所まで知らない人が多いのではなかろうか? 例えば「何で大雨が降ると電車が止まってしまうのか?JRは簡単に止まるのに、私鉄が止まらない!その差は何か?」と素朴に感じるみなさんが知りたい”今話題のネタ”を、テレビ・新聞・SNSよりも詳しく、わかりやすく、深くしゃべり倒す!

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2件のフィードバック

  1. 忍者てつ丸 より:

    久しぶりにコメントします。
    「シベリア」と書かれた駅名板は輪島駅にあります。
    厳密に言えば輪島駅跡にできたバスターミナル兼道の駅の一角に、記念碑として作られたホームもどきに設置されています。
    廃線ちょい前と廃線後の2回、穴水より先蛸島まで(廃線後は更に輪島も)行ったことありましたが、
    景色は良かったものの廃線止むなしと感じるくらい客は少なかったです。
    珠洲方面は恋路海岸くらいしか見るものが無く、棚田は車かバスでないと行けない場所にありましたし、
    輪島は見所が多いですが、住民や旅行者は金沢市内直通のバスがメインで、乗り換えのある鉄道は利用しなかったようです。
    廃止は残念ですが、仕方ありません。

    • KH8000 より:

      コメントありがとうございます。
      輪島にありますか。穴水からだと結構遠いですね。次回能登に行ったときには是非とも行ってみたいと計画している次第です。利用が少ないのであれば、廃止も仕方ないと思います。

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