【2019年9月乗車記/函館本線”8の字”をどうやって攻略?砂原線(大沼~渡島砂原~森)にまさかの乗り直し!】JR完乗を目指せ!⑪

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2019年9月乗車記。JR北海道を完乗するポイントとは?難しいのが函館本線函館~森間の複雑に入り混じる”8の字”と言われる区間。その中で昼間に最大8時間以上旅客列車がない砂原線(大沼~鹿部~森)は乗った事になっているがその時は夜間で車窓がわからない。それでは意味がない。昼間の時間帯に通る列車にまさかの乗り直し!

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前回までの続きは下記をクリック 

【2019年8月乗車記/関西本線名古屋→久宝寺/新線が開業したおおさか東線】JR完乗を目指せ!①

【2019年11月乗車記/朝と夜にしか運行しない和田岬線を乗りつぶす】JR完乗を目指せ!②

【2019年12月乗車記/行く用事がないと乗ることがない関西空港線】JR完乗を目指せ!③

【2019年8月乗車記/瀬戸大橋線~高徳線を普通列車で乗り直し?/まさかのキハ40・キハ47が登場!】JR完乗を目指せ!④

【2019年8月乗車記と車窓/”四国の4大本線”徳島線433D徳島→穴吹】JR完乗を目指せ!⑤

【2019年8月乗車記と車窓/”四国の4大本線”徳島線433D穴吹→佃】JR完乗を目指せ!⑥

【2019年12月乗車記/JR四国で完乗が難しい?牟岐線徳島→中田/国鉄最短路線小松島線の廃線跡を歩く】JR完乗を目指せ!⑦

【2019年12月乗車記/海は見えず四国の奥地へ向かう?牟岐線4551D南小松島→海部】JR完乗を目指せ!⑧

【2019年12月乗車記/DMVが牟岐線を走る??海部駅で接続する阿佐海岸鉄道とは?】JR完乗を目指せ!⑨

【2019年12月乗車記/鳴門線キハ47タラコ色950DでJR四国全路線全区間乗車達成!】JR完乗を目指せ!⑩

★JR北海道乗りつぶし・完乗のコツは特急を活用する事?!

本州に住んでいると北海道、四国、九州は行くだけで大変だ。仮に本州のJR線は乗車済み(乗りつぶし済み・完乗済み)であっても、ここを通って北海道ならば青函トンネル、四国ならば瀬戸大橋、九州ならば関門トンネルを越えないといけない。これらトンネルや橋を越えたらやっと未乗車エリア突入で、そこからガッツリ乗ると言うのは、体力的にも、時間的にも、金額的にもいろいろと条件面で不利になる。どうしても北海道、四国、九州は本州に住んでいる立場で言えば「未乗車区間が残りやすい」デメリットを抱える。これは結果的に私もそうで、北海道はコンスタントに乗って比較的あっさり?完乗出来たのに対して、四国と九州だけはいつまでも未乗車区間ばかり残った。

↑JRで北海道へ行くならば北海道新幹線(写真)に乗る事が必須となる。北海道新幹線の新青森~新函館北斗間は比較的早期に乗りつぶし・完乗してしまう事になる。

↑JRにこだわらないのであれば、ヒコーキ(写真)を使う方法もあって、本州各地~北海道への移動はヒコーキに乗る事が主流だ。JAL(日本航空)やANA(全日本空輸)等の大手やピーチ等のLCCと称する格安航空では割引運賃を駆使すれば、JRよりも安く速く行ける!逆にJRは割引は一応あるがヒコーキと比べれば高くついてしまう。そのため北海道に行くならば、JRだけで行き来する事にこだわるのではなく、ヒコーキの活用も積極的に検討すると良かろう。

↑JR北海道の乗りつぶし・完乗で非常に使い勝手の良いきっぷが「北海道フリーパス」(2019年10月以降は27,430円)である。連続する7日間JR北海道在来線全線乗り放題で、特急列車の普通車自由席にも何回でも乗れる!普通車指定席については6回までだったら追加料金なしで乗ることが出来る。この記事を執筆した時点(2020年2月)で、JR各社いろんなフリーきっぷ(特定の地域が乗り放題になるきっぷ)はあるが、特急や新幹線に乗りたい場合は別途特急券が必要か利用そのものが出来ない。札幌周辺では本数が多いが、札幌から少しでも離れると本数が激減する。

北海道で普通列車限定の「青春18きっぷ」や「北海道&東日本パス」だけでJR北海道完乗と言うのは「至難の業」!

JR各社別に「青春18きっぷ」で1日に進める事が可能な距離はJR北海道が最も短かったりする。例えば函館~旭川間を移動する場合、普通列車だけでは早朝に出発して夜遅くに着く(乗り方によっては1日で着けない事もある)、特急だと札幌乗り換えで約6時間程度である。JR北海道は特急の本数はそこそこあるが、普通列車になると極端に少なく、函館本線の岩見沢~旭川間だと特急が1時間に1~2本あるのに対して、普通列車は1~4時間に1本程度しかない。これでは普通列車だけで進むには非常に効率が悪い。

JR北海道管内は出来る限り特急を使った方が良い!

と言うのが私のやり方だ。「青春18きっぷ」はJR北海道管内では実は一度も使った事がない。他の5社の管内では何度となく使った事があるが、それは「普通列車だけにしか乗れない」制約がある「青春18きっぷ」で北海道を移動するのは、あらゆる場面で「都合が悪い」「生産性が悪い」のだ。

乗りつぶし・完乗に必要なきっぷは、「青春18きっぷ」にこだわる必要はなく、「北海道フリーパス」のような地域限定のフリーきっぷも積極的に活用すると良いだろう。もちろん交通系ICカードや紙のきっぷと言った「普通乗車券」でも良いのだ。

★列車代行バスをどう考えるか?

↑日高本線の鵡川~様似間は災害により線路が被災したため、鉄道による運行を中止して「列車代行バス」と称する路線バスで運行している。JRの規則では「列車代行バスが運行=鉄道路線が復旧したとみなす」と言う決まりになっているため私は

「災害等で被災した鉄道路線に乗るのが初めての場合、列車代行バスに乗れば当該鉄道路線に乗車したものとみなす」

としている。これはマイルールだ。人によってはもちろん

列車代行バスでは鉄道に乗っていないため、鉄道が復旧するまで乗りに行かない

列車代行バスでは鉄道に乗っていないため、日高本線のように復旧する見込みがない路線については、乗りつぶし・完乗路線対象から除外する

という人も意外と少なくない。前者の場合乗りつぶし・完乗が完了する時期が遅くなるデメリットがある。後者の場合乗りつぶし・完乗の定義が曖昧になるデメリットがある。後者の場合、列車代行バスであってもJRの路線(日高本線の場合はJR北海道)であるにもかかわらず、「列車代行バスは乗りつぶし・完乗の対象から除外」してしまったら、その路線(日高本線)はどのように取り扱うのか?と言う話になる。少なくても列車代行バスしか運転していない、日高本線の場合は静内、浦河、様似には「行った事がない」事になるので、本来は鉄道があるはずの町に「行った事がない」と言うのは乗った事がある立場から言わせれば、「なんだかなぁ~」と思う。

私としては、「列車代行バスであっても乗るべき」と考える。

JR北海道では日高本線以外に、根室本線の東鹿越~新得間も列車代行バスによる運行だ(2020年2月現在)。両線とも列車代行バスが運行されている区間は災害により被災した所で、JR北海道は元々から不採算だとして復旧するつもりはない。日高本線については地元が路線廃止に合意したため2021年頃に鵡川~様似間を廃止する方針だ。根室本線の東鹿越~新得間については地元が合意していないため今の所(2020年2月現在)廃止の有無は決まっていない。あくまでも「廃止する方針」と言うJR北海道の一方的な都合に過ぎない。

★JR北海道乗りつぶし・完乗で難しいのは函館本線函館~森間の4つの路線「8の字」!

JR北海道は全線で約2,500キロほどある。JR会社別では東日本、西日本に次いで3番目に長い。国鉄時代の最盛期には5,000キロを超えていたのでその時に比べれば楽になっている。JR北海道のほとんどの路線では特急が走っているので(季節限定の臨時列車も含む)、極端な話全ての特急列車の運行区間全て乗れば乗りつぶし・完乗出来る路線が爆発的に増える!これは近鉄(日本一距離の長い私鉄)の乗りつぶし・完乗と同じ攻略法である。

↑函館本線函館~森間は路線の関係が複雑だ。下記の4つで構成される。

①七飯~大沼間は新函館北斗駅を経由する「本線」

②七飯~大沼間は新函館北斗駅を経由しない「藤城線」

③大沼~森間は大沼公園駅・駒ヶ岳駅を経由する「本線」

④大沼~森間は鹿部駅・渡島砂原駅を経由する「砂原線」(一般には「鹿部経由」と案内)

最も簡単なのは①と③である。定期特急列車の「スーパー北斗」(2020年3月13日まで)「北斗」(2020年3月14日から)が通るからだ。

②は2016年3月25日までは札幌行きの特急「スーパー北斗」「北斗」と一部の普通列車が通過していた。時刻表を見ると渡島大野駅(当時、今の新函館北斗駅)は「||」と言う表記の「この駅は通過しない」事になっていた。私が2015年に特急北斗(写真のキハ183系)に乗った時には、七飯駅から高架線を登って、渡島大野駅(今の新函館北斗駅)を見上げるように大きく右にカーブを切って、何もない森の中をハイスピードで疾走していた。新函館北斗駅が開業してからは、一部の普通列車(函館発森方面行きの1日3本のみ)と大半の貨物列車が通る。実質的には「貨物列車用路線」と言うのが藤城線の実態であろう。

藤城線に未乗車の場合、乗車可能な列車は1日3回だけなので非常に難易度が高い!

④は普通列車しか運転していない。この路線も「貨物列車用路線」だ。③が急勾配の路線であるため機関車けん引列車では通る事が難しいため、森→函館方面に走る列車に限り砂原線経由となる。かつて「トワイライトエクスプレス」「北斗星」「はまなす」等の客車列車があったが、大阪・上野・青森行きに限り砂原線を経由していた。現在(2020年2月)は両方向で普通列車の運転があるものの・・・

最大で8時間列車がない!本数が少ないのでやはり非常に難易度が高い!

②と④については、事前に乗車する列車を決めて、それに間に合うように1日の計画を作成するしかない。

JR北海道は他にも本数が少ない路線があるものの、普通列車だけしか運転していない花咲線(根室本線の釧路~根室間)、釧網本線、札沼線(北海道医療大学~新十津川・2020年5月7日に廃止予定)、留萌本線、室蘭本線の一部(苫小牧~岩見沢)もあるが、私個人的には意外と難易度が高い!ようには感じない。札沼線の新十津川のように「1日1本」と言う極端なパターンもあるが、それでも概ね2時間に1本程度は確保されており、釧網本線や室蘭本線は5時間程度列車が来ない時間帯もあるので少ない本数を狙って乗るしかない。「8の字」の区間が路線網自体複雑なのが大きいのかもしれない。

★まさかの函館本線「8の字」乗り直し?!

【日時】2019年9月16日(月)

【列車番号】2841D(函館本線砂原線鹿部経由長万部行き)

【時刻】函館(H75)14:20→長万部(H47)17:51

【車両】キハ40-1803

結論から言えば「8の字」は乗車済みだ。なのに乗り直し?理由はかつてあった「はまなす」と言う急行だった。札幌→青森で乗ったのだが、砂原線区間は深夜に通過。寝台で眠っていたのでここを通った記憶は当然なく、気付いたら深夜に機関車交換のため長時間停車する函館駅だった。

砂原線の特徴は?

と他人から質問されても答えることが出来ない。「わからない」が正しい答えだ。

「JR完乗済み」と名乗っている限りはJR全路線の特徴をハッキリと答えることが出来ないといけない。

量は路線によっても異なってくるが、路線の特徴そのものは量が少なくても多くてもハッキリと答えられないと

本当にJR完乗済みなのか疑わしい

と言われても文句は言えぬ。なので砂原線に乗り直す事にした。実質的には「初乗り」だ。場所は函館駅。函館でタップリと観光でもしてから乗りたいと思っていたが・・・

↑札幌から乗った函館本線経由(小樽・倶知安経由の通称「山線」)の特急「ニセコ」。夏季限定の臨時列車でJR北海道がかなり気合を入れる列車だ。その時の乗車記は後日書く事にして、函館到着時刻は13:40だ。砂原線の2841Dは14:20発。差し引きするとたったの40分しかない!函館観光どころか函館市電さえも姿を見ることが出来なかった。

↑たったの40分しかないので、簡単に列車撮影と函館駅前の撮影する事しかできない。函館駅は北海道新幹線が直接乗り入れる事はないが、観光客で大変に混雑している。新函館北斗行きの「はこだてライナー」や札幌行きの特急が発車する時間帯になるとホームには多くの人が来る。それ以外の列車はパラパラとホームにお客が現れる程度だ。利用の主体は特急や快速と言った雄踏列車に限られる事がよくわかる。とりあえず弁当を確保して、自動改札機に「北海道フリーパス」を投入して再び鉄道の世界に戻される。

★函館~七飯間は通勤通学利用が多く立ち客も出るほど盛況

↑2841Dはキハ40の1両(単行)だ。座席配列が独特で進行方向に向かって右側(海側)が2人掛けボックス席、左側(山側)が4人掛けボックス席だ。座席はほとんど埋まり立ち客も出るほど混雑する。なかなか盛況だ。北海道のキハ40には扇風機が標準的に搭載されているが、この車両にはなぜか非搭載でミニエアコンが5台稼働し、それだけでは暑さをしのげないためか?窓も空いていた。

↑長いホームの函館駅を発車。整備中のキハ261やキハ281の姿がある

↑貨物列車の函館側の拠点は五稜郭(H74)。ディーゼル機関車(写真、DF200)や貨車がホームから見える所に止まっているのは日常的な姿。五稜郭からの乗車も多くてさらに15人程度加わる。だが混雑している区間は決して長くなかった。次の桔梗(H73)で15人も降りてしまう。大中山(H72)は函館の駅弁でおなじみの「みかど」の工場の前だが、乗降ゼロで発車。

↑大中山~七飯(ななえ、H71)

七飯では10人ほど下車する。見落としがちな規模の大きな駅だ。それもそのはずで特急が止まらないのだ。函館や五稜郭から通勤通学利用で乗ったお客はだいたい七飯までの利用が多く、この先新函館北斗・大沼・大沼公園方面に対しては利用が激減する。函館都市圏は狭いもので七飯まである。一部七飯止まりの列車も設定されている事がその事を証明する。

↑北海道新幹線の車庫と並走する。遠くにはE5系の姿が見える(七飯~新函館北斗)

★仁山経由のキツイ登りを進むキハ40

新函館北斗(H70)には14:45~14:46までの1分停車。新幹線に乗り換えるためにわずかのお客が降りる。2841Dに残っているお客はこの先の砂原線各駅までが多い。それは言うまでもない事か。意外と新函館北斗から乗るお客は1人しかいない。もっと多いと予想していたのだが・・・。

↑仁山駅(H69)までは登りがキツイ!20パーミルの連続勾配が連続する。そうなると機関車列車は不利だ。そのため勾配が少ない藤城線経由としているのだ。キハ40はJR世代のキハ261等と比べればパワーが弱いので、パワーを付けるために発車する時に”空ぶかし”をする。決して進みやすい道ではないのが「本線」なのだ。今は新幹線接続のため全列車が新函館北斗経由になっているが、新幹線接続がなかった時代は楽に走る事が出来た藤城線経由だった理由も納得してしまう。

2841Dの車内からは立ち客が消えて、各ボックス席に2人ずつ座る程度まで落ち着く。砂原線経由の森行き5881Dは朝6時台に通っているので、先発列車との間隔は8時間20分も空いている。そんなに間隔が空いているとお客も乗ってくれないのではないか?と思ってしまったが、実際には少ないながらもお客が乗っている。人の流れに合わせて「ダイヤ」と言う商品を作るのが鉄道会社の仕事で、朝は函館に向かう人が多いので函館行き列車を増やすが、一方で朝は森方面に向かう流れは少ないので本数を減らす。この傾向は午前中から正午過ぎまで続き、15時になって函館から帰ってくる人の流れが発生するので、それに合わせて列車を再び設定し、それが夜まで少ないながらも何本かの列車を運転する格好だ。その点は『鉄道ジャーナル2020年4月号』でも同様の指摘をしていた。基本的には通学利用が主体で、通学生に便利なダイヤを組んでいるのが実態だ。「需要と供給」にピッタリ合致しているが、当然列車がない時間帯に森方面に行きたいお客もいるわけで、ジャストインタイムに列車がなければJRは使わずにクルマ等の他の乗り物にお客を明け渡してしまう。8時間以上も列車がない砂原線森方面行きは一体どうなっているのであろうか?

★砂原線森方面行き列車は約8時間ぶり!まさかの「車窓がない路線」!

↑仁山~大沼(H68)、進行方向左側から藤城線が合流する。藤城線は七飯駅を発車すると大沼駅まで旅客利用可能な駅は存在しない

↑藤城線に並走しながら「小沼」を見る車窓。2841Dが「本線」を通るのは大沼駅まで。特急は止まらずに次の大沼公園が停車駅だ。大沼駅から先が砂原線。大沼公園方面に行きたい場合は乗り換えとなるが、接続列車が存在しない事がほとんどだ。

↑池田園駅(N71)は使われていない用地は草が生えまくる。あくまでも駅として機能している場所は小さい。次の流山温泉(N70)は新千歳空港駅等一部駅で見られるJR西日本仕様の駅名標。お客は誰もおらず形式的にドアを開けるが、すぐにドアが閉まり発車。

砂原線で車窓でも撮影・・・と思っていたが、長い区間にわたり木(鉄道林?)に覆われた車窓。見えるのは「木だけ」。見どころが一切ない。「木だけの車窓」が渡島砂原まで約27キロも連続するからたまったものではない。鉄道の運行上は雪害防止のため「鉄道林」は北海道・東北の豪雪地帯で多くみられるもので、ここに入ってしまうと車窓は一切見られなくなってしまう。乗り鉄・車窓鉄的には面白くない区間で、この時は風邪を引いていたのでそのまま眠りたくなる。だが私の完乗ルールとして

初めて乗る(または乗り直し)区間で眠ってしまった場合は、寝てしまった区間も形式的な記録として認めるが、後日改めて乗り直しに来てもらう

と言うものも一応ある。砂原線は乗っているので形式的には「乗ったもの」として記録として認めているが、今回は前回寝ている時に通過しているだけなので、昼間に乗って車窓を確認するためにわざわざ札幌からやってきた。今回も一部区間で寝てしまった場合は、後日車窓を見るためだけにわざわざ砂原線に乗りに来ないといけなくなる。Youtubeの車窓動画を検索すれば砂原線はいくらでも登場するが、それはダメ。現場に行って実際に乗らないと「完乗」した事にはならないのだ。YouTubeで済ましてしまった意味がないのだ。

↑銚子口駅(N69)相対式の列車交換可能なホーム。特に車内が動くわけでもない。砂原線に入ったばかりだが、地域輸送は成立していないのが実情。あくまでも貨物列車が急こう配を避ける目的で作った路線なので、最初から地域輸送そのものを考えていなかったのかもしれない。

★しかべ!しかべ!しかべ!

↑鹿部(N68)では15:28~15:33まで停車。函館行きの2842D(キハ40-802)と交換する。ホームは長さが長い。だが停車する旅客列車は1両が基本で長くても3両まで。砂原線は両数が長い貨物列車が多数走行するため、列車交換が可能な駅は有効長と言われる駅構内の長さを広く取ってあることが多い。後術するが旅客が使用できるホームは短く、列車交換可能な線路は極端に長い駅も散見される。

↑鹿部駅の駅舎には、これでもか!と言うくらい

しかべ

の駅名標。数を数えてみると「しかべ」と言う駅名標が11枚もあった!これは強烈!北海道では駅名標の数が極端に多い駅が少なくない。なんでそこまで強調するのだろう?と考えてみると、冬に吹雪で視界が悪い時に確実にこの場所が駅であることがわかるようにするために、短い間隔で大量の駅名標を設置する事で見落としを防ぎ、ここが「駅だ」という事を全ての人にわかってもらうため・・・と私は解釈した。

★砂原線の主役!貨物列車登場!

↑1駅進んで渡島沼尻(N67)。ここでもすぐに発車しない。15:42~15:54まで停車。時刻表を見ると反対側から来る旅客列車は存在しない。という事は貨物列車か?と思ってホームに出てみる。北海道特有のものとして、ホームは1両分に満たない駅があるためワンマン列車では「前乗り前降り」となっている。キハ40のドアは開いたままになっているので、そのままカメラをぶら下げてホームに立つ。

↑駅の中は砂利しかない通路。駅舎も木造の歴史を積み重ねた情緒ある雰囲気。

↑旅客が使用できるホームは1両弱しかない。列車交換可能な線路は長く続いており、線路のマクラギはコンクリート化。

↑森方面には行き止まりの線路(保守用車両を置く場所?)があるが、最近使われていないようでレールは錆びて、木製マクラギのままである。北海道では最近まで重量がある貨物列車が走る路線でも木製マクラギが基本だった。安全性・耐久性・メンテナンス面でいろいろと不利になる場面が出始めたため、主要幹線を中心にコンクリートマクラギに更新を進めている。

↑函館方面に向かう貨物列車が通過。DF200-9を先頭に貨車が10両程度。貨物は時期によって輸送量が大きく変化するため、コンテナの量が多かったり少なかったりする。コンテナが多く積載されていても中身が入っていない事も少なくない。この列車は積載物自体少なかった。貨物列車は一応専門の時刻表が年に一度発行されるが、発売数量が多くないためなかなか手に入れる事が出来ない。写真の貨物列車がどこからどこへ向けて運行しているのか?詳細な情報がわからない。

★やっと北海道駒ヶ岳が見えてくる

↑渡島沼尻~渡島砂原(N66)

やっと駒ヶ岳が見えてきた!砂原線で駒ヶ岳が見えるのはわずかな区間で、距離があるため雄大な姿とは行かない。個人的に駒ヶ岳をみたいならば「本線」が良いと思う。砂原線の方が駒ヶ岳の見え方が良いと聞いていたが、実際にはこんな感じだったのでガッカリ

★車内の動きが少なくなってきた砂原線

↑「砂原線」の由来にもなったと言って良い渡島砂原駅。メモするようなネタがないほど小さな駅だった。一般的には「鹿部経由」と言っておきながら路線名は「砂原線」と称する”二重名称”が存在する。利用者の多くは鹿部駅で稼いでいるようなもので、他の駅はほとんどお客が乗らない。中には1日3人以下の駅もあったりする。JR北海道は1日1人以下の駅は廃止する方針なので、廃止しても旅客が困る事は少なく、交換設備を有していれば信号場としてそのまま機能を果たす事だろう。

↑空席になるボックスも増える

↑難読駅の掛澗(かかりま)駅。「かけじゅん」と読むと思っていた。この駅では16:09~16:20まで停車。

↑函館行きの5884Dキハ40-1811と交換。窓を開けた状態で撮影する。窓を開ける事が出来る列車は換気用の目的を除けばJR北海道のキハ40・キハ54程度となってしまった。窓が開く理由は車両に冷房非搭載のためで、夏に涼を得るために扇風機と併用しながら涼しく過ごしてもらうためだ。今年3月から入るH100形では冷房も搭載されるので、キハ40のように窓を全開にする事は出来なくなるだろう。今後この車両が道内各路線に配置される見込みのため、キハ40による列車旅を楽しむのは今回が最後・・・と思っていた。北海道のキハ40は本州のキハ40とは違う独特なものがある。構造的に言えばデッキ付き、二重窓等が代表的なものであるが、キハ40のような車両こそが「ザ・乗り鉄」「ザ・列車旅」を演出してくれる。

↑尾白内駅(N64)。車掌車を転用した駅舎で急に車窓が開けてきた

↑今まであんなに山の中だったのに、森駅構内に入ると線路=海岸線になってしまう。こんなにも差が激しい車窓を持つ路線はそう多くない。森駅構内に入る前に本線上で止まった。函館行き「スーパー北斗14号」(キハ281系)に進路を譲るためだった。

少なからず砂原線は通過利用になるお客も7~8人程度いて、この人たちは全員森駅で下車する。本来は特急の自由席乗るのであろうが、なぜ特急よりも1時間近く遅くに着く砂原線経由の列車に乗ったのであろうか?特急料金の節約が主目的なのであろうが、日常的なお客の中にも砂原線経由で函館~森間の移動があるとは驚きだった。当然同業者(乗り鉄、鉄道ファン)も私以外に2人ほどいたが、この人たちも森駅で降りてしまう。

★森~長万部間「ゴースト列車」

↑森では16:32~16:39まで止まる。運転士の交代があるかと思ったがなかった。函館~長万部3時間30分もかかる長い”通し乗務”である。森までが広い意味での道南。砂原線からのお客はほぼ全員森駅で下車してしまい、新規で数人乗る程度。1両に10人程度しかいない。夕方の列車である。もっと多く乗っていても良いはずだが、私が過去に特急の車内から普通列車を見るとだいたいこれくらいしか乗っていない事が多い。JRを使う時は札幌までの長距離移動が主体で、森~長万部間の狭い地域で済む移動はクルマになってしまう。路線バスも満足に多い本数とは言えない。

↑森~石谷(H60)

↑本石谷~石倉

国道5号に並走する非電化複線であるが、駅に人が来る気配はない。国道は盛んに車が通る。途中駅で乗り降りがあっても1~2人がほとんど。貸切状態とはならないが車内は終始10人以下。まるで「ゴースト列車」。空いている事を喜んでいいのか?JR北海道の収支を考えればこの列車の先行きは悲観した方が良いのか?複雑な気分。段々と空は暗くなってきて、車窓そのものが見えなくなってきた。風邪の症状が悪化してくる。函館で買った駅弁を食べる。誰かが駅弁を食べている所を見ているわけでもなく、私の座っている席周辺だけが誰もいない「自分だけの空間」になっている。バックボーンに噴火湾望む車窓が付いてくるとは何とも贅沢だ。国縫駅(くんぬい・H49)は国鉄時代瀬棚線との分岐駅だったが、今やここから鉄道が分岐していた雰囲気は全くない。瀬棚線の存在を知らなければ「単なる中間駅」「構内踏切がある駅」にしか見えないだろう。

北海道新幹線が札幌延伸すると函館~長万部の函館本線は第三セクター化する事が決まっている。本来は旅客輸送が主役になる所が、旅客列車は「ゴースト」なので下手すれば旅客列車の営業を止めて、貨物列車専業の路線になるかもしれない。それどころか「北海道には貨物列車は要らない」と言う議論も起きており、こういう姿は悲しい。乗り鉄的には特急列車よりものんびりと過ごす事が出来て、車窓も良いのでむしろ積極的に森~長万部間の普通列車に乗った方が良いだろう。途中特急が通過する駅にもいくつか行ってみたい駅があって、前述の瀬棚は代表例。2841Dの本来の目的は砂原線だったので、森で降りて後続の特急に乗り換えても良かったが、今回は全区間乗車にこだわったのだ。

★砂原線もしっかり完乗!残るのは?

JR北海道で未乗車の路線は、これで釧網本線の網走~摩周間のみとなった。それでも北海道は広い。今度は未乗車区間を片付けるためだけに長万部から約550キロも離れた網走に行かないといけない。とは言っても直行ではないので、他に目的をこなしながら。北海道は前述のとおり特急にある程度乗れば、おのずと乗車した距離も増やせる。道東方面ならば釧網本線とセットで根室本線や石北本線も一気に乗りつぶせるが、昨今の自然災害の多さから釧網本線に乗りに行ったときに一時不通になっていた。不通区間は当然乗れないので、不通が解消された今回やっと乗る事が出来た。

12回目に続く(4月17日公開)

【釧網本線でJR北海道全路線全区間乗車達成!】JR完乗を目指せ!⑫

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普段当たり前のように乗っている鉄道、バス、クルマは、意外と深い所まで知らない人が多いのではなかろうか? 例えば「何で大雨が降ると電車が止まってしまうのか?JRは簡単に止まるのに、私鉄が止まらない!その差は何か?」と素朴に感じるみなさんが知りたい”今話題のネタ”を、テレビ・新聞・SNSよりも詳しく、わかりやすく、深くしゃべり倒す!

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