【2019年12月乗車記/DMVが牟岐線を走る??海部駅で接続する阿佐海岸鉄道とは?】JR完乗を目指せ!⑨

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2019年12月乗車記。海部駅で牟岐線と接続する阿佐海岸鉄道も乗りつぶし・完乗する。将来的にDMVが牟岐線海部~阿波海南間で走る?阿佐海岸鉄道はトンネルが主体の路線で車内はクリスマス仕様のイルミネーションが装飾!終着の甲浦駅はDMVのモードチェンジが出来るようにするため大絶賛改良工事中だった

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前回までの続きは下記をクリック 

【2019年8月乗車記/関西本線名古屋→久宝寺/新線が開業したおおさか東線】JR完乗を目指せ!①

【2019年11月乗車記/朝と夜にしか運行しない和田岬線を乗りつぶす】JR完乗を目指せ!②

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【2019年8月乗車記/瀬戸大橋線~高徳線を普通列車で乗り直し?/まさかのキハ40・キハ47が登場!】JR完乗を目指せ!④

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【2019年8月乗車記と車窓/”四国の4大本線”徳島線433D穴吹→佃】JR完乗を目指せ!⑥

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【2019年12月乗車記/海は見えず四国の奥地へ向かう?牟岐線4551D南小松島→海部】JR完乗を目指せ!⑧

【乗車日】2019年12月22日(日)

【列車番号】5545D(阿佐海岸鉄道甲浦行き)

【時刻】海部(AK28)15:53→甲浦(AK30)16:04

【列車番号】5548D(阿佐海岸鉄道の海部行き)

【時刻】甲浦16:58→海部17:09

【車両】両列車とも阿佐海岸鉄道のASA100形のASA101

【運賃】海部~甲浦280円(片道)

★牟岐線の続きで阿佐海岸鉄道も完乗する!

牟岐線そのものは海部駅(2019年12月現在)までの路線だ。鉄路はまだまだ続いているが、この先は阿佐海岸鉄道と言う私鉄に変わる。そのため「JR完乗」と言う趣旨から外れて「全国の鉄道完乗」と言うJR以上に壮大な完乗を目指すことになる。だがいつかは阿佐海岸鉄道に乗りに来ないといけなくなるし、「普通の気動車が走る」のは残り僅かと言う話を聞いたので、この機会に乗ってみた。

↑海部駅に着いた牟岐線の4551D。折り返し16:02発4572D徳島行きになる。牟岐線列車が止まっているホームは同線専用。見た目列車交換が出来そうな相対式2面2線となっているが、実質的には牟岐線・阿佐海岸鉄道とも1面1線ずつの使用で、海側が前者、山側は後者だ。牟岐線から阿佐海岸鉄道(または逆)に乗り換える場合、構内踏切を渡る事になる。

↑山側のホームは阿佐海岸鉄道専用で駅名標もJR四国とは異なるタイプになっている。

↑すると奥にあるトンネルから光が見えてきた

↑15:48着の5546Dが甲浦から到着。ダイヤ上は牟岐線・阿佐海岸鉄道の両方が接続するようになっている。5546Dからは10人ほどが下車してきた

↑阿佐海岸鉄道ASA100形(ASA101)には「オリオン」と書いたヘッドマーク

↑車内はクリスマス仕様のイルミネーション!ヘッドマークにあった「オリオン」とはオリオン座を意味していたのだろうか?一般的な照明は一切なくイルミネーションがその代わりだ。JR四国のルールに従って「整理券」を入口で探すが、そもそも整理券を発行する機械すらない。それどころか電光表示板の運賃表もなく、いわゆる三角運賃表だけで運賃が表示される。阿佐海岸鉄道はJRではないため、青春18きっぷは使えない。「課金」(別支払い)が絶対に必要なのだ。昔ならばこれだけの記述で十分だったが、キャッシュレスとなっている「令和」の時代、どの支払方法に対応しているのか?も書いておく必要が出てきた。阿佐海岸鉄道では「現金のみ」可能だ。交通系ICカードやクレジットカード、PayPayのようなスマホ決済は出来ない。JR以外の地方私鉄ではほとんどが「現金のみ」で、キャッシュレスになっていない事が多い。完乗・乗り鉄する際には小銭を中心とした現金を常に所持しておく必要がある。

↑海部駅発車。乗ったのは牟岐線からスライドしてきた私ともう1人の同業者(鉄道ファン、乗り鉄)だけ。すぐにトンネルでクリスマス仕様のイルミネーションが「星空」のように輝く。阿佐海岸鉄道は山を突き抜ける線形のため、路線のほとんどがトンネルだ。

↑トンネルを抜けると山の高い所を通る。そこからは牟岐線では見ることが出来なかった海が比較的長く見える車窓だ。

↑宍喰(ししくい・AK29)が近づくと建物が増えてくる。

↑宍喰駅が阿佐海岸鉄道の唯一の中間駅、唯一の有人駅で車庫も併設している。阿佐海岸鉄道は全線高架で線形も良い。宍喰駅で人が動く事はなくそのまま発車する。

↑トンネルが少なくなった宍喰~甲浦間。この辺が徳島県と高知県の県境で、甲浦駅だけが高知県である。

↑甲浦駅到着直前もトンネル。ゆっくりと速度が落ちてくると前方から甲浦駅のホームが見えてきた。まだまだ高架線が続くよう見える。

★DMVモードチェンジが出来るようにするため大絶賛改良工事中の甲浦駅

↑下車する際に運賃を支払う。整理券が存在しないため、運転士に乗車駅を告げて必要な額を手渡す何とも古い仕組み。この写真を見ておかしい事に気付かないだろうか?列車が停車しているのはホームに入って1両分進んだ場所。甲浦駅のホーム自体はまだまだ続いているのであるが

↑ホームの中央に車止め。お客が通行する階段付近まで線路は続いていたが、2019年12月現在は階段付近の線路は消えていた。

↑本来線路が終わる部分は「さらに延ばす」工事をしていた。

↑高架線の線路から大きくカーブして地上の道路に降りている。これはDMVの「モードチェンジ」と言われる場所。つまり軌道(レールの上)~道路に切り替える場所だ。前回のブログ(上記リンクをクリック)でも述べたが、阿佐海岸鉄道は普通鉄道を止めて線路と道路の両方を走行可能にするDMVを2020年度にも導入する。運行系統の都合から牟岐線の阿波海南~海部間はJR四国から阿佐海岸鉄道に編入する。甲浦駅は高知県東洋町の外れにあるため、町中心部までは道路(主に国道55号)を通る計画だ。

DMVはJR北海道が当初開発したが、経営難もあって自社で営業運転する事を断念。開発で得られたデータや技術は他にDMVを実用化したい会社等に提供し、裏方から支援していた。DMVは「地方交通の切り札」と称される事もあるが、鉄道とバスがバラバラだったのが乗り換えなしで運行出来ること、元々鉄道がなかった地域に対しても実質的に鉄道の恩恵を受けることが出来る事など、利便性の向上が期待できる。

とは言っても初期コストが高いのがDMVの弱点で、車両が線路と道路の両方を通れるためどうしても搭載する装備が増えるので車両制作費用が高くなる。甲浦駅で見た「モードチェンジ」場所を作る事も必須で、JR北海道が実験的に釧網本線で作ったそれは比較的簡易なものであったが、それは地上を走る鉄道だから出来ることで、全線高架の阿佐海岸鉄道だとしっかりとしたものを作らないといけなくなる。

既存の阿佐海岸鉄道の気動車は1両(1列車)あたり110人の定員だが、DMVはマイクロバスを改造した車体のため1両(1列車)あたりの定員は20人程度に留まる。輸送力はどうしても低下してしまう。マイクロバスでは人数が少ないが、これが高速バス(40~50人乗り)や一般的な路線バス(60~70人乗り)の車体をDMVに転用する事は技術的に難しいと言う。現行の阿佐海岸鉄道の定期券購入者はたったの2人。そもそも現行の気動車では供給過剰でDMV程度の車体サイズの方が現状の需要と合致するという考えもある。

↑元々の駅舎。DMV改良工事に伴い使用停止になっていた。DMVが出来た時にこの象徴的な駅舎は使用再開されるのだろうか?

↑甲浦駅の駅舎はプレハブの簡易的なもの。甲浦駅からは路線バスと乗り継ぐことが可能で、東洋町の中心部や室戸岬、土佐くろしお鉄道奈半利駅方面に行くことが出来る。本数は決して多くない。乗り方として牟岐線・阿佐海岸鉄道・路線バス(高知東部交通)・土佐くろしお鉄道と言う経路で徳島~高知間を移動できるが、かなり時間がかかる。青春18きっぷでは「課金」だらけになってしまう。JR四国が発売している各種フリーきっぷだと、牟岐線・土佐くろしお鉄道線は金額に含まれているが、それ以外は含まれていないのでやはり「課金」となる。休憩のためにプレハブ駅舎に入るとベンチと周辺を案内したチラシがある程度で、冷たい雨が降りしきる中、暖房が入っていたので快適に過ごすことが出来た。

↑甲浦駅近くは田んぼと住宅街だけ。「何もない」と言われればそれまでの場所で、甲浦駅で鉄道を止めたのは室戸岬・奈半利・高知を目指す途中だったという事がわかる。

↑折り返しの5548Dで海部に戻る。単純な折り返し運用のため車両は全く同じ。折り返し時間があったためエンジンを止めていたが、発車10分前になってエンジン音が響きだした。乗ったのは先ほどの同業者と私だけ。地元客は誰も乗らずに海部駅に着く。阿佐海岸鉄道は折り返し5547D(海部17:14発)となるがお客は誰もいなかった。阿佐海岸鉄道は「最も利用者が少ない鉄道」と不名誉な書かれ方をする事も散見されるが、それはロケーションの悪さが影響していると言って良い。一般に人の流動が減少する県境付近に3駅の短い区間だけしか営業していない鉄道で、県都徳島市からも遠い。都市から人を呼び寄せるにしても「何か理由がないと」乗る事がない。地元の人だけの利用で事業を営むのはかなり酷と言える。阿佐海岸鉄道がDMVを決断した理由は他にも「輸送状況の改善」もあるかと私は思っていて、客数がかなり少ないのに1両110人も乗れる車両を使うのは効率が悪い。ならば1両に乗車できる定員を減らして、代わりに本数を増やせば輸送効率の改善や乗車チャンスも増えるため経営的にはメリットにもなり得るのだ。

海部からは徳島経由板野行きの4578Dに乗る。牟岐線への利用は阿佐海岸鉄道と比べれば多い方で、ここからスライドした2人に加えて海部からさらに4人が加わった。JR四国の未乗車区間は残りは鳴門線だけとなった。鳴門線の乗りつぶしは翌日とした。

10回目に続く

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KH8000

普段当たり前のように乗っている鉄道、バス、クルマは、意外と深い所まで知らない人が多いのではなかろうか? 例えば「何で大雨が降ると電車が止まってしまうのか?JRは簡単に止まるのに、私鉄が止まらない!その差は何か?」と素朴に感じるみなさんが知りたい”今話題のネタ”を、テレビ・新聞・SNSよりも詳しく、わかりやすく、深くしゃべり倒す!

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