【2019年7月乗車記/メモリアルシップ青函連絡船八甲田丸を見学する】行ったぜ!東北2019年夏㉗

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2019年7月乗車記。青森駅近くに大きな船が展示されている。1988年まで青森と函館を結んでいた「青函連絡船八甲田丸」である。本州と北海道を結ぶ国鉄の大動脈で旅客・貨物・鉄道車両までも運んでいた。貴重な鉄道連絡船とは何なのだろうか?短時間であるが青函連絡船八甲田丸を見学してみた

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【日付】2019年7月15日(月)

【場所】青森駅近くのメモリアルシップ青函連絡船八甲田丸

★青函連絡船「八甲田丸」とは?

今も昔も青森市の代表駅は青森駅のはず・・・であったが、東北新幹線が2010年に新青森駅に開業した際に実質的な代表駅はそちらになったと言って良いのかもしれない。青森駅のホームの長さは10両程度あるように見えるが、実際にやってくる列車は2両や3両が中心で6両以上定期列車が入線することもなくななった。

↑青森駅は海に面したところにある。海に近い部分のホームはもともと延びていたはずの線路が切られて、車止めも設置されるほど。ホーム上では列車が入線しない部分は立ち入り禁止の頑丈な柵があるほど。私の記憶の範囲になるが、2015年9月の時点ではそれを見かけることはなかった。恐らく北海道新幹線が開業し、津軽海峡線経由の特急スーパー白鳥、急行はまなすが全廃された以降に設置されたのであろう。

↑青森駅から海沿い(港方向)に向かって歩くと大きな船。1988年まで青森と函館の間を結んでいた鉄道連絡船「八甲田丸」である。今も(2020年)「津軽海峡フェリー」等の民間船会社による定期航路は存在するが、「八甲田丸」は国鉄~JR北海道(JR東日本は関与していない)が運航していた”立派な鉄道路線”のひとつ。国鉄時代に完乗(完全乗車)する場合、青函航路をはじめ、宇高航路(岡山県~香川県)、宮島航路(広島県)等の鉄道連絡船も「乗りつぶし」の対象だったはずだ。今や宮島航路がJRグループ唯一の航路となったが、JR西日本が直営で運営せず子会社が運営している。JR西日本の鉄道路線扱いでもなくなったため、厳密にいうと今の宮島航路は同社の乗りつぶし対象区間からは除外される格好だ。

さて、青函連絡船は旅客を運ぶだけが使命ではなかった。プラス貨物・車両を輸送することも使命としており、船の上部は旅客が乗る。船の下部はレールが敷かれておりコンテナ等荷物を搭載した貨物を直接車両ごと載せることができるほか、旅客車両も搭載することができる。これがカーフェリーならば車やトラックを搭載する場所になる。すなわち、国鉄における本州と北海道の旅客・貨物・車両の輸送は青函連絡船で行われていたのだ。

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸のホームページ

↑公式ホームページも参照されたい。

↑八甲田丸の中を見学することにした。観覧料(有料コーナー)は500円(2019年7月時点、2020年1月時点では消費税増税の関係で値上げされて510円となっている)を支払って船内に進む。当然だが「デカい!」というのが率直な第一印象。八甲田丸自体は建物に例えるならば4階建で、受付は2階に相当する。

★八甲田丸の船内は国鉄時代の貴重な資料が残る

↑まずは「青森と青函連絡船の関係」。前述のとおり北海道への旅客・貨物・鉄道車両の全ての輸送を担っていたため、例えば青森特産のリンゴが入った木箱であったり、北海道へ行商に行く人の人形が当時のまま再現されている。写真のような当時の運賃表、時刻表、サボ、看板、映画ポスター、青森市内の当時の写真等が展示されている。意外とこのようなものはネットで探しても見つけることができない。貴重な資料を見たいならば、直接「八甲田丸」を見学するといいだろう。

↑3階のグリーン車。船内の一角に設置されており、着席できる人数は少ない。

↑多くの旅客が着席できるのは「雑魚寝スペース」(三等車)

↑グリーン車から青森港を見る。この日は22度、風速10メートルと7月にしては涼しく感じられる天候。

↑懐かしい国鉄時代の案内表示板各種

↑八甲田丸の操縦席とそこから見る外の様子。ここは最上階の4階に相当する。

↑4階の甲板に出て涼しい風を浴びる。甲板が八甲田丸では旅客が入れる最も高いところにある。見学通路は恐らく現役時代旅客が入れなかったと思われる、船の下部にある車両を止めてある場所にも入ることができた。車両甲板というところで1階に相当する。一部急な傾斜の階段を下りて車両が保存してある場所へ。

↑1階の車両甲板は外の様子を見ることができる窓がない。眩し程の照明が照らされる。車両留置場所には国鉄時代の貴重な車両が何両も保存されている。ヨ6798は車掌車であろう。

↑キハ82-101がそのまま保存されている。キハ80系の系列がキハ82系で、国鉄時代北海道から九州まで全国各地の非電化路線の特急として活躍。上野~青森間の特急「はつかり」や北海道では「北斗」「オホーツク」「おおぞら」「おおとり」「北海」(全て特急)で活躍。列車時代は本州側と北海道側で必ず青函連絡船に乗り換えが必要なダイヤで、車両が青函連絡船に乗るのは車両の移籍等の時だけであったようだ。それに対して日頃から車両ごと青函連絡船で運ばれるのは貨物列車の貨車であったり、貨車の上に搭載されたコンテナ等である。

↑車両置き場には当然線路が敷かれている。この先が陸上側の出入口でこれが開くことにより先に進める。このような構造をしている船は日本では非常に珍しい存在になってしまった。本音は時間をかけてゆっくりと見学をしたかったが、青森駅から乗り継ぐ列車の都合上40分で切り上げるしかなかった。ゆっくりと見学するならば、1時間~1時間30分程度あったほうが良いだろう。

今や青函トンネル・北海道新幹線が青函連絡船の代わりを担っているが、新幹線ならば青森~函館間は最短1時間。青函連絡船では同区間約4時間かかっており、これは今の津軽海峡フェリーでと変わらない。冬季は海が荒れるため安定的な輸送を確保するのも大変だったようで、戦後間もないころには大きな海難事故(1954年の洞爺丸事故)も起きているので、安全面でも青函トンネルが必要だった。今やほとんど存在しない鉄道連絡船。貴重な遺産ともいえる鉄道連絡船を見られるのは非常にいい体験であった。

28回目に続く

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KH8000

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