【のぞみ最大12本化!ひかり539号が消える?東海道線御厨駅開業!】2020年3月JR東海ダイヤ改正を詳しく解説
JR東海は2020年3月14日にダイヤ改正を実施する。主な内容は、東海道新幹線のぞみが1時間あたり最大12本化、東京22時00分発名古屋行きのぞみ新設で同時刻発ひかり539号が消える?こだまの指定席の位置を変更、在来線では東海道線静岡地区で御厨駅開業など詳しく解説する
2020年3月ダイヤ改正~のぞみ12本ダイヤスタート(JR東海ホームページ)
↑詳しくはこちらを参照されたい
もくじ
★解説項目
例年JR各社のダイヤ改正については、文字数を大幅に増やして詳しく解説してきた。しかし、細かく書いた所でそんなにアクセス数が増えるわけでもなく、”よそ”(競合する他のブログ、SNS、Youtube等)でも私と同じくらい詳しく解説しているため、あまり意味がない事と判断した。今回からは私の視点で特に注目する点に的を絞って詳しく解説する。そのため内容に偏りがある点はご了承いただきたい。また大きな項目数としては最大5点までにして、冒頭で目次形式として紹介し、以後解説する。
①東海道新幹線関連。のぞみ1時間あたり最大12本化!こだま指定席位置変更!東京22時発名古屋行き臨時のぞみ新設で「ひかり539号」はどうなる?
②相変わらず話題が乏しい在来線。東海道線に御厨駅開業!これで静岡地区は何が変わる?
ざっくりと新幹線・在来線に分けて構成する。
①東海道新幹線関連。のぞみ1時間あたり最大12本化!こだま指定席位置変更!東京22時発名古屋行き臨時のぞみ新設で「ひかり539号」はどうなる?
★「のぞみ」最大1時間に12本!

↑東海道新幹線の「のぞみ」はとにかく混雑する列車。ダイヤ改正を繰り返す事に増発!増発!!増発!!!だらけである。2020年3月14日のダイヤ改正では、1時間あたり「のぞみ」の運行本数を最大で12本とする。とは言っても、毎日・毎時間「のぞみ」が12本あるわけではなく、定期列車(毎日運転)が数本+臨時列車(特定日のみ運転、どの日が運転になるのか?は時刻表で確認)の合計で1時間で片方向あたり最大12本運転出来る事を示す。専門的に言えば・・・
1時間あたり最大12本分の「のぞみ」が運行出来るようにスジを空ける
と言う事を意味する。とは言っても毎時12本「のぞみ」が運転出来るように、スジが確保されているわけではない。
- 下り(新大阪方面行き)7~20時台
- 上り(東京行き)9~22時台
↑東京駅の場面では、この時間帯に限り「のぞみ」12本化が可能になる。具体的には東京駅18分発、39分発の「のぞみ」が増発対象になる。既存には他10本(具体的な時刻は上記リンクページ参照)もそのままスジとして残るので、現行(2020年3月13日まで)のスジにプラスされる。
★東京~新大阪間の所要時間は平均2時間29分

列車によっても多少の前後はあるが、表題の通りになる。最速は列車本数が少ない早朝や深夜の2時間22分前後と思われるが、日中現行(2020年3月13日まで)最大で2時間37分かかっていた列車が、最大で7分も短縮される。そのため、定期・臨時列車を含めて全ての列車で2時間30分を切る事になった!
この理由は、車両がN700系に完全統一されて、全列車で285キロ運転が可能になるためである。
上記リンクでは公表されていないが(別のリリースで公表済み)、700系は2020年3月までに東海道新幹線から引退する。執筆時点(2019年12月29日)では定期列車からは既に引退し、一部の臨時列車に充当されている程度である。なお山陽新幹線については、ダイヤ改正(2020年3月14日)以降も「こだま」を中心に8両の7000番台が残る事が決定している。
★東京22時00分発の名古屋行き「のぞみ71号」を新設!現行(2020年3月13日まで)の「ひかり539号」はどうなる?

東京~名古屋間の夜遅い時間帯の利用が多いため、表題の通り東京22:00発の名古屋行き「のぞみ71号」を新設する。名古屋着は23:34だ。だが、現行の時刻表を見ると東京22:00発は名古屋行き「ひかり539号」。浜松、豊橋には最終列車となる。静岡には「こだま705号」(東京22:10発)が最終列車となるが、こだまの方が27分到着が遅くなる。そのため「ひかり539号」と先発の「ひかり537号」(東京21:30発)は非常に混雑しやすい列車だ。ダイヤ改正では「ひかり539号」は残るか?
個人的には非常に気にする点であるが、静岡(実質)、浜松、豊橋には最終列車を兼ねているし、自由席は乗り切れないほど大混雑!するので、さすがに「ひかり539号」の運行終了する事は極めて考えにくい。
混雑を緩和するために、名古屋までのお客は「のぞみ71号」に乗ってもらい、静岡、浜松、豊橋までのお客は「ひかり539号」に”すみわけ”を作るダイヤなのではないか?そうなると「ひかり539号」の発車時刻が2~5分程度遅くなると予想する。一方で名古屋までのお客は「のぞみ71号」に誘導するため、「ひかり539号」が名古屋まで行く大義名分が消える。そのため「ひかり539号」の行き先を豊橋にする可能性はあり得る。車両は翌朝名古屋か浜松まで回送して、そこ始発の営業列車にする事もあり得る。この辺は正式にダイヤが発表されるのを待とう。
★「こだま」の指定席の位置が変わる!
現行(2020年3月13日まで)「こだま」の指定席の号車は、11・12・16号車である。2020年3月14日のダイヤ改正以降は、車内で喫煙できる車両が消えるため指定席の場所を変更する
2020年3月14日から「こだま」の普通車指定席位置
7号車、11号車、12号車
16号車は自由席に変わる。また早朝や夜間に「普通車全車自由席こだま」(主に三島・静岡・浜松発着)が平日を中心に何本かあるが、これについては7号車のみを指定席に変更する列車も登場。「こだま」の自由席利用が多い静岡県民にとっては大きな変化なのかもしれない。
②相変わらず話題が乏しい在来線。東海道線に御厨駅開業!これで静岡地区は何が変わる?





↑東海道線静岡地区の袋井~磐田間に御厨(みくりや)駅が開業!JR東海では2018年から駅番号が設定されているが、東海道線(CA)については、御厨駅も含めた番号設定となっており、御厨駅はCA30となる。御厨駅は請願駅で、周辺は住宅地となっており、NTNやヤマハ発動機の工場、サッカーJリーグのジュビロ磐田のホームスタジアムも近くにある。
だがJR東海としては「単なる新駅」と言う扱いのようだ。JR東日本で同日開業する(しかも同じ東海道本線だったりする)高輪ゲートウェイのような”華やかさ”はない。ネット上ではヤマハスタジアムを略して「ヤマスタ」と言うため、この入口駅(=ゲートウェイ)とかけて「ヤマスタゲートウェイ」と揶揄する表現も出ていたりする。JR東海はこういう事は絶対にやらない会社なので、明治から昭和にかけて存在した当地の所在地が「御厨村」だったので、それからそのまま駅名にした次第。JR東海は1日乗車ベースで3,000人程度(東海道線静岡地区だと六合駅と同じくらい)の利用者を見込んでおり、ヤマスタでJリーグの試合がある日には、最寄駅になるため混雑するだろう。また新規開業駅は在来線では無人駅になる事が多いが、御厨駅は工場や企業、住宅地も目立つため無人駅ではニーズに応える事が出来ない。そのため有人駅+みどりの窓口も設置(子会社の東海交通事業に業務委託)になるだろう。
静岡駅~浜松駅の間で、恐らく2~3分程度所要時間が長くなると思われる

新駅が開業すれば長くなってしまうのは、仕方がない事であるが、東海道線静岡地区におけるダイヤの抜本的な変更は、ウワサレベルでも聴こえて来ない。「快速」の設定もなければ、車両を211系から新車の313系の転換クロスシート(写真)に変更します!と言う話もない。
名古屋地区についても細かな部分で多少の変更がなされるが、基本的には現行(2020年3月13日まで)とほとんど変わらず、多少の修正程度に留まるだろう。この体制が果たして何年続くのであろうか?
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