【2017年3月乗車記/JR九州の基礎知識/山陽線下関→門司→小倉】九州浪漫鉄道物語 ①

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2017年3月乗車記。まずはJR九州の基礎知識に簡単に述べる。山陽本線下関駅から小倉駅行きの列車に乗る。交直流対応の415系。JR九州の電化路線は多くが交流だが、山陽線については下関~門司間であっても直流。車両自体が古くなっているのでBEC819系を導入するべきと思うが?まずは関門間の乗車記

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もくじ

★JR九州の基礎知識

国鉄から分割民営化された九州地方の会社が九州旅客鉄道、通称「JR九州」である。
JR九州と言えば、2016年に株式上場を達成。収益の半数以上が不動産や都市開発、物流等の本業以外によるもの。
本業の鉄道は会社発足以来一度も黒字を計上した事がない。最近は無人駅化、ワンマン列車の積極的な推進により、鉄道運行に必要な固定費を徹底的に削減。2016年度は鉄道事業において黒字化出来る見通しになった。

JR九州は「鉄道に乗ってもらう工夫」を会社発足以降いろいろとやってきた。
代表的なものが「D&S列車」。「デザインアンドストーリー」の略であるが、単に豪華に改造するのではなく、各列車にストーリー(物語)を演出する事で、その列車しかない付加価値をとことん追求。
それは、非日常とも言える観光列車に限った事ではなく、都市間移動の「ソニック」や「かもめ」と言った特急、817系等のローカル列車まで水平展開している。
車両が良いだけではない。JR九州ならではのサービス等もあって、他のJRでは見る事が出来ない独自のものも多い。それは国鉄と言う古い役所的考えを捨てて、私鉄的な民間的な考えが実に目立つ。

例えば、乗務員や駅員の接客サービスと言うのは小売業のそれを基本にしている事が多い。終着駅では鉄道の場合一般には「ご乗車ありがとうございました」と過去形にするが、小売業の世界ではこれを過去形にすると”縁切り”の意味になるため、「ご乗車ありがとうございます」と現在進行形にしている事が最大の特徴だ。

車両面では、かなりの差別化をしていると言って良いかもしれない。
特急や観光列車では、デザインの良さに加えて乗り心地や快適性を徹底的に追及。それはローカル列車でも同様であるが、「使い勝手」を重視する面もあって、ロングシートの割合が多く占める。
快適性が低いロングシートは少なく、そこでも快適性も追求している。

車両の番号は車両端に「囲み文字」で小さく書いてあるため、車両番号を見つけにくいのが弱点。車体中央は大きく英語表記による社名となる。
編成記号はアルファベット2文字表記が正しい事になるが、実際の車両では1文字しか書いていない事も珍しくない。

↑下関から乗った5159M小倉行きの場合。
車両はクハ411-109を連結した、分オイ(大分支社大分鉄道事業部大分車両センター)所属。編成記号はFO(エフオー)。
「F」は車両形式名を示し、これは番台や所属に関係なく415系である事を示す。1文字しかない場合はこれしか書いていない事になる。
「O」は所属車庫名を示す。「O」は大分となる。他には、「M」は南福岡、「N」は長崎(厳密に言うと早岐にある)、「K」は鹿児島となる。他にもあるがそれはその都度説明する。
すなわち、FOとは「415系の大分所属」である事を意味し、編成番号は109であった。
これが南福岡所属だと「FM」、鹿児島所属だと「FK」となる。

ワンマン列車では、運賃収受の基本は駅で行う。無人駅であってもきっぷを集札箱に入れる事を基本にしているため、JRでは珍しい「信用乗車方式」が一般的だ。基本的にこれをやっている線区ではICカード乗車券SUGOCAが使える事が多い。

以上がJR九州の簡単な基礎知識となる。
山陽線で山口県内から下関へ進み、九州方面へ向かう列車に乗り換える。同駅がJR西日本とJR九州の会社境界駅で、現時点では必ず乗り換えとなる。

★山陽線1駅だけがJR九州の下関~門司

【乗車日】2017年3月21日

【列車番号】5159M(小倉行き)

【時刻】下関11:31→小倉11:46

上記写真の5159M(下関11:31発)で小倉を目指す。ここからが本格的な乗車記となる。
下関駅の利用者の多くが九州方面行き列車に乗る傾向で、山陽線新山口方面行きや山陰線では空席も目立つ状況であった。
5159Mは4両で、全ての座席が埋まる程度。昼前でこれだけの客数居れば多い方だ。

下関を発車して、広大な広セキ(下関総合車両所の車庫の一部)を通る。線路上における会社境界は広セキの敷地を少し出た所で、この先からがJR九州の管内となる。
するとすぐに関門トンネル。本州と九州をまたがる海底トンネルだ。
決して長くなく、2分程度で明かり区間となる。明かり区間となった先は九州だ。

すぐにデッドセクションで電化方式が直流→交流に変わる。
独立路線の筑肥線を除くと、JR九州唯一の直流路線で国鉄から継承した交直流電車の415系が未だに活躍する。老朽化が進行しているが引退の話も聞こえてこない。
JR九州の新造電車は筑肥線を除き全てが交流電車で、1両3億円近くする交直流電車をたった1駅のために用意出来ない。
門司駅はホームの一部を直流化する事が出来るらしいので、JR西日本の115系等の直流電車を門司まで直通させて、門司乗り換えと言う案もあるし、架線電気を使わないのであれば関門間だけはDENCHA(BEC819系)を使って充電した電気だけで走る、思い切って気動車化する事も選択肢だ。
どう考えても、交直流電車を新造すると言う選択は合理的ではないと私は思う。
最も妥当なのがBEC819系をさらに新造して、充電電気だけで関門間往復が良いだろう。若松線よりも距離は短いから問題ないだろう。

門司~小倉ではスライド(対向)する列車が圧倒的に増えた。
下関行きの415系、回送の787系、813系200番台、JR貨物のEF81やEF76と言った「九州でないと見られない車両」ばかりで、なかなか面白い区間だ。同時に本州とは違う車窓が始まっており、これからの乗車記もワクワクするような展開になるのだろうと期待したくなる

2回目に続く。下記リンクをクリック

【2017年3月乗車記/小倉→折尾813系の快速4243M/高架化された折尾駅を見る】九州浪漫鉄道物語 ②

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