【浜松駅からシャトルバス/いきなりドクターイエロー!】新幹線なるほど発見デー2019①
JR東海は毎年新幹線の車両整備工場である「浜松工場」で一般開放イベント「新幹線なるほど発見デー」を開催している。例年は7月後半の土日2日間であったが、2018年からは9月・10月開催に変更になった。理由は7月後半の梅雨明け直後は非常に暑く熱中症のリスクを回避するためだ。2018年(前回)は隣接するJR貨物の西浜松駅の一般公開や「さわやかウォーキング」とも同時開催であったが、2019年(今回)は「新幹線なるほど発見デー」単発の開催。2016年以来3年ぶりに行ってみた。
【日時】2019年10月5日(土)
【場所】JR東海浜松工場
もくじ
★浜松駅からは無料シャトルバスで浜松工場へ

↑浜松駅からは無料シャトルバスに乗る。浜松駅のりばはアクトシティ―の真ん前からと、ビックカメラや鍛治町プラザ等がある北側からの2か所。原則着席した上での利用で、乗車希望者が殺到したとしても自分から希望しない限り、立って乗車する事はない。私が乗ったのは遠州鉄道バスの一般的な路線バスであったが、他社(富士急バス、静鉄観光バス等)では一般的な観光バスも使われていた。観光バスの場合は立席が認められないため、正座席が満席の場合は補助いすを使う事になる。
JR東海は浜松工場への来場には、無料シャトルバスか遠州鉄道の一般路線バス(浜松駅から約15分、有料、交通系ICカード利用出来ない)、徒歩(浜松駅から約35分)となる。クルマでの来場は当然ながら認めていない。クルマで来る場合は、浜松駅周辺の有料駐車場(1日500円~1,500円程度)に止める事になる。他社の車両基地公開では自転車の来場が認められており、敷地内に駐輪場が設置されているが、「新幹線なるほど発見デー」では自転車による来場も認めていない。なお、「新幹線なるほど発見デー」そのものは入場無料で、今回(2019年)は10月5日(土)と10月6日(日)の2日間、10時~15時までの開催であった。
★いきなりドクターイエローがお出迎え!
私が乗ったシャトルバスは、「西門」と言われる所に着く。2016年に来た時、ここは徒歩専用出入口と記憶していたが、今回は徒歩での入退場は出来なかった。車両工場に入る時のお約束として「表札」と「株価」をしっかりと見ておくことだ。しかし今回は両者とも出来なかった。
シャトルバスをじっくりと撮影しているのは、意外にも私くらいでピストン輸送される遠州鉄道のバスからは、次々と来場者が降りてくる。社員食堂が近くにある事を認めて、ここは昼食時に行く事にして、浜松工場敷地内の案内がかかれたマップをもらう。

↑「やったはず、やったつもりがミスのもと 手間を惜しむな 確認作業」
この手の労災事故防止のスローガンがあちらこちらに掲示されているのも浜松工場の特徴。ある意味JR東海の社風に合った事でもあるが、他社だと全くこの手のスローガンが掲示されていない所もあるので、これを見ると「しっかり新幹線整備しているんだな!」とお客としても安心感が持てる。


↑浜松工場敷地内の様子。「5号道路」「30号道路」と言う標識。社員は「どこにどの道路があって、どこに通じている」と言う工場内の地理がわかるのであろうが、我々一般来場者は「?」だらけ。一体どこに通じているのか気になって仕方がない。自衛隊の駐屯地・基地にもこの手の標識は存在するが、鉄道会社の車両工場でこれが存在するのは珍しいのではないか?
浜松工場は国鉄時代以前(つまり戦前の鉄道省時代から)存在する大変由緒正しい歴史のある工場であるが、JR東海が発足してからは新幹線車両のメンテナンスに特化した工場になっている。在来線は名古屋工場でメンテナンスや車検等を行っている。浜松工場自体が老朽化したため約10年かけて大掛かりなリニューアルが行われた。前回2016年に行った時にはほぼ完成していたが、今回2019年に来た時には完全に完成していた。最新鋭の建物と設備がズラリとあって、昔の浜松工場を知る身からすると変貌ぶりにビックリした。「新幹線なるほど発見デー」ではおなじみだった「空飛ぶ新幹線」が消えたのも、新しい設備に更新したためだ。

↑広い芝生広場。その奥に”黄色いヤツ”が居た!
新幹線電気軌道総合試験車、いわゆる「ドクターイエロー」が展示してあった。顔の部分(1号車と7号車の先頭)では記念撮影が出来たので、既に希望者が殺到!


↑ご覧のとおり多くの人。「ドクターイエロー」は老若男女人気の的なのだ。そんな中で私は
岡山に行けば”黄色い電車”はいくらでも見られるだろ!なんで営業用でもない車両が大人気なのか?理解出来ない!

↑と野暮な事を思う。岡山地区では115系の”黄色いヤツ”が日常的に見られるが、ドクターイエローのように老若男女がカメラを持って群がる事はありえない。単なる「電車」として見られるだけだ。

↑ドクターイエローと一緒に記念撮影するのは誰でも出来る。行列に並ぶ事になるが30分待ち。同日配信の「乗りものニュース」によれば最大で40分待ちになったと言う。












↑ドクターイエローを1号車の923-1から7号車の923-7まで1両ずつじっくりと見て行く。光線的に露出の調整等の色合い設定が難しい。黄色く輝くので、被写体であるドクターイエローに太陽が当たると予想以上に明るい写真になってしまう。とか言って暗く設定すると予想以上に暗くなってしまう。SL(蒸気機関車)並みの撮影の難しさだ。逆に言うと白ベースのN700系の楽な色合い設定に慣れているので苦戦した。
数回先でも登場するが、N700Supreme(N700S)の営業車両に、ドクターイエローに搭載している検測装置を搭載する計画がある。そうなればわざわざ専用車のドクターイエローを用意する必要がなくなり、700系ベースのドクターイエローが最後になるのではないか?と言うウワサが最近少しずつ聞こえる。JR東海は東海道新幹線で700系が引退する2020年以降も、ドクターイエローは存続させる方針であるが先行きは不明だ。ドクターイエローの撮影や見学だけで1時間も費やしていた。続いて「空飛ぶ新幹線」の代替となる”新名所”に向かう
2回目に続く(下記リンクをクリック。10月27日公開)
【新幹線を白く塗るロボット/架線点検車実演】新幹線なるほど発見デー2019②
最近のコメント