【沼津~熱海等の乗車でもSuicaが使える?】2021年春から定期券に限り交通系ICカードエリアまたぎが可能に!

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Suica、TOICA、ICOCA等の交通系ICカードは、東海道線の熱海駅(JT21、CA00)、米原駅(CA83、A12)を”またいで”(越えて)の利用は出来ない。現行(2021年春まで)だと、熱海~函南(CA01)、米原~醒ヶ井(CA82)の区間で乗車する場合、若しくは小田原(JT16)・湯河原(JT20)~熱海~函南、彦根(A13)・坂田(A11)・長浜(A09)~米原~醒ヶ井のように、JR会社間を越えた利用の場合も、「必ず紙のきっぷが必要」である。定期券も例外ではない。JR東日本、JR東海、JR西日本の3社は先日、定期券利用に限り、2021年春から交通系ICカードで同区間も利用できる、すなわち「エリアまたぎ」を可能にする事を決めた。しかし、これは「定期券に限る」事が条件で、交通系ICカードから直接運賃を差し引く利用(定期券以外の利用)では引き続き、「エリアまたぎ」は不可能である。なぜ定期券に限り「エリアまたぎ」が可能なのか?定期券以外では将来的に「エリアまたぎ」は出来るようになるのか?

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↑静岡・沼津方面からは熱海駅まで交通系ICカードは2021年春まで一切使えない。同年春から定期券に限り使えるようになるが・・・

★交通系ICカード定期券の「エリアまたぎ」とはどういう事?

「在来線および新幹線におけるICカード定期券のサービス向上について」(JR東海ホームページ)

↑詳しくはこちらを参照。

例えば沼津市に住むA氏。熱海市の職場まで沼津駅(CA03)~熱海駅間で東海道線で通勤。現行(2021年春まで)だと「紙の定期券」しか販売していない。そのため「紙の定期券」を使うしかないので、改札機でタッチする事が出来ず、わざわざ財布や定期入れから「紙の定期券」を出して、改札機に投入すると言う面倒な作業をしないならない。TOICAエリアは函南駅までなので(西は滋賀県の醒ヶ井駅まで)、函南駅から先に行きたい場合は、定期券であっても普通の乗車券であっても「必ず紙のきっぷが必要」と言うのは前述の通り。現行(2021年春まで)のエリアでは、函南駅までの利用ならばTOICA定期券(交通系ICカード)が使えるため、A氏の職場が函南町や三島市に変われば、「紙の定期券」は必要なくなり、「TOICA定期券」にする事が出来るのだ。

2021年春からは、TOICA定期券・Suica定期券については、函南~熱海間を通る経路も販売開始する!

一方で同年春からは、TOICA定期券・ICOCA定期券については、醒ヶ井~米原間を通る経路も販売開始する!

但し函南~熱海間はICOCAエリアから遠いため、ICOCA定期券は販売しない。これは逆のパターンである醒ヶ井~米原間はSuica定期券は販売しない。また、定期券以外の乗車で対応しているその他交通系ICカード(Kitaca、PASMO、pitapa、SUGOCA等)の定期券も各エリアから遠いため、やはり販売しない。

交通系ICカードの定期券で「エリアまたぎ」が出来ると言う事は例えば、沼津~熱海、沼津~伊東(JT26)、三島~湯河原、大垣(CA77)~彦根・・・等の定期券区間であっても、交通系ICカードが使えるのだ!

★エリアまたぎの交通系ICカード定期券。定期券区間外への乗り越しが出来ない!

沼津市に住むB氏は、通勤で富士市にある職場まで東海道線を使っている。TOICAエリアであるので、現行(2021年春まで)でさえもTOICA定期券を使っている。定期券乗車区間は沼津駅~富士駅(CA08)。ある時用事で静岡駅(CA17)まで行く事があった。沼津駅でTOICA定期券をタッチ。富士駅では降りることなくそのまま乗って、静岡駅の改札口で沼津駅~富士駅間のみ有効なTOICA定期券をタッチ。そうすると乗り越し分の富士駅~静岡駅までの運賃がTOICAカードの残額から差し引かれる。

しかし、A氏の場合は事情が違ってくる。TOICA定期券(またはSuica定期券)で沼津駅~熱海駅が使えるようになった(2021年春から)。ある時用事で伊東駅まで行く事があった。本来ならば伊東駅の改札機にTOICA定期券をタッチすると熱海駅からの運賃が自動的にTOICAから差し引かれるはずだが?・・・通る事が出来ない!差し引かれる事もない!

TOICA定期券・Suica定期券・ICOCA定期券で、「エリアまたぎ」(熱海駅・米原駅・御殿場線で国府津駅を通過している利用)をしている場合、定期券区間外の駅では降りる事が出来ない!乗り越し精算に対応していないのだ!一度定期券区間内の駅(この場合熱海駅・米原駅・国府津駅)で一度改札機にタッチして出場。改めて改札機にタッチし直して入場する必要がある。

★熱海~函南、国府津~下曽我、醒ヶ井~米原の各区間でも、2021年春から交通系ICカードが使えるようになる!

表題の区間では、現行(2021年春まで)カードから運賃を差し引く方式であっても、交通系ICカードは一切使えない。「必ず紙のきっぷが必要」だ。そのため、静岡県下の東海道線・身延線・御殿場線の各駅から熱海駅や伊東駅に行きたい場合は、「必ず紙のきっぷを購入」しておくことになる。これについては「定期券のエリアまたぎ」と同時に解消される。

TOICAエリアが拡大!熱海~函南、国府津~下曽我(CB01)、醒ヶ井~米原の区間でも使う事が2021年春から使う事が出来る!

但し、函南・三島方面から来る場合は熱海駅で、下曽我・松田方面から来る場合は国府津駅で、大垣・醒ヶ井方面から来る場合は米原駅で、下車(改札機をタッチ)しないといけない。先に乗り越す事が出来ないので注意が必要だ。

★2021年春以降も定期券以外(カードから運賃を差し引く方式)でも「エリアまたぎ」が出来ないのか?

JR各社は理由を公表していないが、これが出来ない理由として考えられる事は、「元々のエリアが異なるため」である。あくまでも交通系ICカードは「利用可能エリア内で利用が完結する事」が条件。すなわちTOICAエリアならばJR東海管内で、SuicaエリアならばJR東日本管内、ICOCAならばJR西日本管内のみでの利用が大前提だ。今回特例的に定期券に限り他社管内へ「エリアまたぎ」してでも、交通系ICカードが使えるようにしたのがポイントだ。

仮に「エリアまたぎ交通系ICカード定期券」で乗り越し精算が可能になると、定期券以外の利用(カードから運賃を差し引く方式)でも「エリアまたぎ」を事実上認めてしまう事になる。交通系ICカードでは乗車した駅をカードに記録し、下車した駅をカードに記録する事で、瞬時に運賃を算出してカード残額から差し引く事を実現している。いくらこれが定期券であっても、「元々エリア外の駅」で乗車した所で、下車駅とのエリアが異なると改札機側で「?」(エラー)となってしまう。

もし定期券区間と定期券区間外の駅、または豊橋駅(CA42、NH01)のようにJR線~名鉄線の乗り換え通路にあるような「乗り換え改札機」があって、これにタッチ出来れば通過した記録がカードに残せるので、実質的には交通系ICカードだけで全区間乗る事が可能になる。豊橋駅の場合はそもそも会社が違う事や駅の構造的に設置出来たためで、JR会社境界の駅では元々国鉄と言う同じ組織だったにも関わらず、今や駅構造が変化したり、線路配線や使用するホームの都合等の諸々の「大人の事情」で、豊橋駅と同じ事が出来ない事が圧倒的多数だ。熱海駅の場合、JR東海~JR東日本を直通する列車が少ないながらも設定されており、「直通列車のお客からはどのように運賃を精算するのか?」と言う問題に直面する。交通系ICカードの「エリアまたぎ」を解消するために、特急を除き例外なく全て「乗り換え」にさせないといけなくなる。

米原駅ではそれが既に達成できているため、同駅ではやろうと思えば、出来ない事もないだろう。だが、実際には大垣発米原行き列車は1番のりば着、乗り継ぎの大阪方面行きの列車は対面の2番のりば発で、ホーム上にズラリ~!と何台も改札機を置く必要があるので、費用対効果の面を考えればこのやり方が妥当なのか?とも思う。一度乗り継ぎ客は階段を昇ってもらい、別のホームから乗り継ぎ列車は発車。別のホームに至る階段付近に改札機を設置した方が合理的である。これについては上り(大阪→米原→大垣、米原駅7・8番のりばに降りる階段付近に設置)では可能なように見える。

★TOICAエリア駅から乗って、Suica(ICOCA)エリア駅で直接降りる事は技術的に難しい?

途中駅に「乗り換え改札口」を設置せずに、例えば沼津駅~小田原駅間の利用をカードから運賃を差し引く方式にしてしまうのが理想的だ。しかしこれは技術的に難しい。

改札機に運賃のデータを事前に記録しておく必要がある。一言で沼津駅~熱海駅の利用と言っても、必ずしも東海道線函南経由とは限らない。例えば御殿場線国府津~東海道線で小田原経由で熱海、、富士から身延線で甲府~中央東線で八王子~横浜線で横浜~根岸線で大船~東海道線小田原経由でやっと熱海に・・・と複雑な利用も想定しないといけないのだ。さらにJRの「きっぷのルール」も複雑であるため、この事を考えておくとさらにいろんな経路や運賃パターンを記録しておく必要がある。

そうなると記録する量が半端なく増える!検証した結果によれば、JR会社間も利用可能にする「エリアまたぎ」が実現すれば、記録する運賃やパターンは10億件を軽く超えると言う。さすがにそこまで記録する事は難しく、今の所はJR会社間に限定したエリアに設定している。JR西日本のICOCAエリアは、富山県から山口県まで「続いたエリア」になっているが、実質的には「乗車した駅から原則200キロまで利用可能」(例外も多数あり)。Suicaエリアだと最大450キロ(松本~いわき)まで可能になっているため、現状ではそれが限界なのだろう。プラスJR東海やJR西日本管内の駅も入れてしまえば、改札機に記録する事が難しくなる。これは「技術の発展」を待たねばいけないのだろうか。もちろん、JRの「きっぷのルール」についても複雑化せずに簡略化する必要が出てくるだろう。

★まとめ

  • 交通系ICカードの「エリアまたぎ」が可能なのは、定期券のみ。定期券区間外の駅では乗り越し精算が出来ない。
  • 現行通り交通系ICカードから「運賃を差し引く方式」による「エリアまたぎ」は引き続き出来ない
  • 2021年春からTOICAエリアが拡大。熱海~函南、国府津~下曽我、醒ヶ井~米原の各駅間でも使えるようになるが、この場合も「運賃を差し引く方式」では「エリアまたぎ」が出来ない。そのため、熱海駅、国府津駅、米原駅で一度改札機に交通系ICカードをタッチして出場する事になる

定期券に関しては、「エリアまたぎ」が出来るようになる!しかし、肝心の「運賃を差し引く方式」では「エリアまたぎ」が出来ない!これが出来るようになるには、まだまだ時間がかかりそうだ。

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KH8000

普段当たり前のように乗っている鉄道、バス、クルマは、意外と深い所まで知らない人が多いのではなかろうか? 例えば「何で大雨が降ると電車が止まってしまうのか?JRは簡単に止まるのに、私鉄が止まらない!その差は何か?」と素朴に感じるみなさんが知りたい”今話題のネタ”を、テレビ・新聞・SNSよりも詳しく、わかりやすく、深くしゃべり倒す!

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