【村上→新潟/4種類の車内チャイム全て放送!/最後は小さな旗に涙】「きらきらうえつ」引退直前に乗る③

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「きらきらうえつ」には4種類の車内チャイムがある。これを全て放送してもらう事になった!村上駅発車後に乗車記念証をもらう。新発田駅からの白新線最後の区間。いろんな想いが詰まった車内。これで最後かと思うと涙が出てきた。「きらきらうえつ」の「魂」は今後「海里」に引き継がれる

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【発車前に酒田駅で1両ずつじっくり見る】「きらきらうえつ」引退直前に乗る①

【酒田→村上/車内を見る/オリジナルヘッドマークとオリジナル弁当の共演?!】「きらきらうえつ」引退直前に乗る②

もくじ

★「きらきらうえつ」に搭載した4種類全ての車内チャイムを放送!

【乗車日】2019年8月18日(日)

【列車番号】8872M(きらきらうえつ・新潟行き・全車指定席)

【時刻】酒田16:10→新潟18:31

【停車駅】余目(あまるめ)、鶴岡、あつみ温泉、鼠ヶ関(ねずがせき)、府屋、勝木、桑川、村上、新発田(しばた)、豊栄(とよさか)、新潟

【車両】485系700番台「きらきらうえつ」専用車両

https://twitter.com/TheKH8000Show/status/1163010251731292160?s=20
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https://twitter.com/TheKH8000Show/status/1163013603860992001?s=20
https://twitter.com/TheKH8000Show/status/1163015764179185664?s=20
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https://twitter.com/TheKH8000Show/status/1163023174662934528?s=20

前回の続きから。村上駅到着前にようやく私の隣の席に人が座る。中学生くらいの同業者(鉄道ファン)。風貌が「ドラえもん」に出てくる「野比のび太」を少したくましくさせたような感じの男子。売店で買い占めた「戦利品」と称するグッズも大量に。するとそこに別の席から一緒に来ていた友達の「ジャイアン」が登場。この「ジャイアン」が衝撃的な事を言った!

「車掌に交渉して、村上と新発田で(到着時と発車後)4つのチャイム流してもらう事になったから!」

「え~!!」とビックリした。「やるな!ワシにはそんなバイタリティーないぞ!」と思った。

「きらきらうえつ」には4種類の車内チャイムが搭載されている。

①きらきら星

②オリジナルメロディー

③春

④ウィーンの森の物語

↑文章で曲名だけ書いてもわからないだろうから、Youtubeから音源を拾った。私が「きらきらうえつ」に乗った日は、②の「オリジナルメロディー」が中心で、意外にも①の「きらきら星」(これが定番曲だと思っている)は新発田発車後と新潟到着前の2回だけだった。どうやら選曲権は車掌にあるらしく、人によって違うらしい。「きらきらうえつ」は引退が近づいているため、お客から4種類車内チャイム全てを流して欲しいと言う要望があれば、流してもらえるらしい。

一気にまとめて流すのではなくて、村上駅到着前に1曲、村上駅発車後に1曲、新発田駅到着前に1曲、新発田駅発車後に1曲とそれぞれ分けて流した。ツイートにもあるように、村上駅発車後に流れてきたのは③「春」。JR東日本の485系では多く搭載されている曲で、国鉄以来の「鉄道唱歌」ではなくて、「春」が485系の車内チャイムだと決めつけていた。これを最後に聴いたのは会津若松→郡山で運行していた「あいづライナー」で、晩年は全く乗る機会がなかったので、車内で聴いたのはかなり久しぶりだ。「あいづライナー」は「単なる快速」になってしまい、車両も一般型のE721系に代わって寂しい。

個人的には485系に搭載されていた車内チャイムは好きであったが、気付いてみれば聴ける車両自体が大幅に減少してしまい、Youtubeではいくらでも聴けても、現場の車内で聴く事が出来ず寂しい。前述の「ジャイアン」はもちろん4種類のチャイムを録音し、「のび太」は興味がなかったらしく指定された座席で寝ていた。

★「きらきらうえつ」乗車記念証は毎月異なるデザイン

↑「やけに車内改札に来るタイミングが遅いな・・・」と思っていたら、村上駅発車後に先頭4号車から順次行う事になった。以前乗った時は酒田発車したらすぐに現れたので、これと比べての遅いと言う違和感であったが、こまめに改札するよりも乗車するお客がほぼ確定する村上駅発車後の方が、車掌の業務としては効率が良い。このようなやり方はJR北海道の一部の特急でも見られる。

乗車記念証は誰でももらう事が出来ない。事前に乗車券と指定席券を持っているお客限定。つまり車内精算できっぷの購入をしない事が条件。ほとんどがそれに該当するだろう。また指定席券については、「きらきらうえつ」オリジナルの乗車記念スタンプ(3号車の台の上にある乗車記念スタンプとは別物)も用意している。こちらは任意でお客が車掌に希望すれば押してもらえると言う。乗車記念証には「きらきらうえつ」の写真と「令和元年8年8872M」と記してあった。裏には7月のヘッドマークもあった。「きらきらうえつ」のヘッドマークは”月替わり”のようだが、「これで最後」と言っていたので、9月は新しいヘッドマークが出ない事を示しているのだろうか?

★最後の区間白新線に入る

新発田駅には18:05。この先は白新(はくしん)線に入る。

酒田~新潟は約170キロあるが、8872Mの場合所要時間は約2時間20分。距離が長い割には速く、途中での長時間停車も存在しないため、停車駅がやや多いが特急「いなほ」より少し遅いか同じ程度である。新潟まではたったの25分で着いてしまう。

↑黒山~豊栄

暑かった陽射しも遂に暮れてきた。「1日の終わりだ」。「きらきらうえつ」は9月29日に定期列車から引退する。10月以降も一部の臨時列車で運行は続けるが、それも年内いっぱいで来年(2020年)には完全引退する。私としても「きらきらうえつ」に乗れるのは今回が最後のはずだ。引退までお客を飽きさせることがない企画が目白押しで、お客1人ずつの惜別の想い、そして普段から運行に携わるJR東日本の関係者の想いが伝わってきた。

あくまでも新潟行きの「きらきらうえつ」は”帰りの列車”なので、これと言ったイベント等はなかったが、それでも引退直前の「きらきらうえつ」の”普段の姿”が見られたと思うと、嬉しく感じた。「きらきらうえつ」と言う列車は消えてしまうけど、「きらきらうえつ」が残した「魂」は今後運行開始する「海里KAIRI」に引き継がれる事だろう。

今度は「海里」に乗ってみたい!と期待を感じながらも、「きらきらうえつ」と言う特徴的な車体や車両、列車そのものが消えてしまうのは本当に寂しい。そのように思っていると涙してしまう所があった。高架線に様変わりした新潟駅が近づいてきた。「きらきら星」が流れてきた。終着新潟だ。「9月29日に定期運行から引退」と言う事を放送で何度も聴いたが、いざ降りる時に改めて聴くとやはり寂しくなる。

★実労45年。「老体に鞭を打つ」事で活躍してきた「きらきらうえつ」もそろそろ引退を・・・

↑新潟駅のホームに降りた瞬間戸惑った。「ここは本当に新潟なのか?」

新潟駅は地上ホームと言うイメージしかなかったが、2018年に在来線ホームの一部を高架化。新幹線とも実質対面で乗り換えが実現した。それでも8・9番のりばと言った地上ホームの一部は残り、完全な高架化は2021年を予定している。

「きらきらうえつ」は5番のりばに到着。18:55発の列車がこのホームから発車するようで、そう長くは止まっている事が出来ない。4号車先頭では「撮影会」と化していたが、1号車で最後尾ではそんな事はなく、乗ってきた一部の人がカメラを向ける程度であった。

↑写真ではわかりにくいかもしれないが、車体側面は「疲れている」様子。塗装の一部が剥がれて、車体も傷んでいる所が少しだけだがあった。それを見せてはいけないと日頃しっかりとしたメンテナンスを行っているのであろうが、それでも老朽化には勝てない。実労45年の車両の「きらきらうえつ」。「そろそろ引退させてくれよ」と言いたくなるような状況。

「老体に鞭を打つ」

とはまさにこの事なんだ!と思わざるを得なかった。

★「きらきらうえつ いってらっしゃい♪」の小さな旗に感動し涙。「きらきらうえつ」の「魂」は「海里」に引き継がれる

↑「きらきらうえつ いってらっしゃい♪」

運転席にあった小さな旗。これに気付く人は意外と少ないのかもしれない。こんな小さな所にもある「おもてなし」「気遣い」。こんなにも想いが詰まっているとは。再び涙が出てきた。

↑入換信号に従い、ゆっくりと引き上げて行く「きらきらうえつ」。これでこの日の業務も終了だ。私にとっては「きらきらうえつ」に乗る事は同時に終わった瞬間でもあった。こんなにも光り輝く観光列車が他にあるだろうか。ミトーカデザインほどの大胆さはないが、目立つ外観に個性が強く、車内も時代をサキドリしたような21世紀の観光列車の先駆者だった。こんなにも”手頃な観光列車”。悪く言えば敷居が低いと言う事であるが、それが良かった。敷居の高い列車ほどいくらカネがあっても乗りたいとは思わない。

「きらきらうえつ」で受け継がれた「魂」は今後「海里」に引き継がれるはず。今度は「海里」で「きらきらうえつ」が生きている所を見たい。

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KH8000

ご覧くださいまして、ありがとうございます。 当ブログは鉄道・バス・ヒコーキ・船について、読者の皆様が”乗りたくなる”公共交通機関の魅力をお伝えします。 実際に私が乗った時・撮った時の感想などについて「乗車記」「撮影記」として、各地の秘境駅や注目の鉄道駅に直接訪問し現地で知り得た事を「現地調査」として、”他所よりも詳しく”、鉄道系YouTuberに負けぬほどの勢い・情報量・知識・感動体験を当ブログでお伝えします。 私はJR全路線全区間乗車(JR完乗)済みで、鉄道友の会の正会員(一応某支部の幹部・撮影会などの行事についても詳しくお伝えします)です。当ブログのフォロー(ブックマーク)は誰からも大歓迎です。

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