【長野→金沢】北陸新幹線W7系「はくたか」に乗る②
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もくじ
★「はくたか」で長野~金沢の北陸新幹線各駅の様子を見る
【乗車日】2016年7月14日
【列車番号】551E(はくたか551号・金沢行き)
【車両】W7系のW1編成(乗車したのは10号車普通車指定席のW726-501)
【時刻】長野8:06→金沢9:35(実際の乗車は東京から)

↑W7系のW1編成(金沢で撮影)
長野には8:06定刻に12番のりばに着く。新幹線長野駅は2面4線で金沢方面が11・12番のりば、東京方面が13・14番のりばを使う事が基本だ。
長野ではJR東日本からJR西日本に乗務員が交代。
JR西日本の立場で見れば、長野~上越妙高は他社区間のため、”越境乗務”となる。
本来ならば、会社境界の上越妙高で交代するのがスジだが、同駅は「かがやき」は止まらない。全ての列車が停車する長野で交代した方が都合がいいのだ。
「はくたか551号」は東京→長野は車掌1名だけの乗務だった。新幹線車掌は夏場でもネクタイを着用した白ブレーザー。(2019年現在も同様)
一方で長野→金沢はJR西日本金沢新幹線列車区の車掌が2名乗務し、ブレザーを省略した半そでシャツにネクタイだった。
全国の新幹線でブレザーを省略したのは、JR西日本が初めてのはずだ。
山陽新幹線ではどのように変化しているのか不明だが、猛暑が連続する夏が当たり前となっているから、ブレザー省略を選択したのは当然の流れだと思う。
長野から先が北陸新幹線の新規開業区間。
自動放送の日本語ナレーションの声質が若干異なるように感じた。
山陽新幹線と同じく、日本語による自動放送終了後、車両が肉声で停車駅や時刻等を案内。その後英語による自動放送と・・・”JR西日本流”となった。
JR東日本の長野総合車両センター(長ナノ)の横を通ると、廃車になった高崎の107系や新潟の115系が解体待ちであった。
この付近から加速を始める。トンネルが全くないエリアを10分ほどで飯山に着く。トンネル内で携帯が通じないのはこの当時の話で、2019年現在は上田~飯山、糸魚川~金沢では全区間携帯・スマホが通じる通信状況。通じない所についても今後通じるようにするための工事を行っている。
飯山は飯山線と接続。長野から飯山だと飯山線列車で40~50分かかる記憶があったが、新幹線ではたった1駅10分弱。飯山もかなり近くなった。この駅から新幹線を使うお客は極端に少ない。
飯山を発車するとすぐにトンネルに入る。全長約22kmある「飯山トンネル」。北陸新幹線では今の所最も長いトンネルで、全国の新幹線で見ても、東北新幹線の八甲田トンネル、岩手一戸トンネルに次いで長い。
次の上越妙高に着く直前までほぼ飯山トンネルと言って過言ではない。だが、22kmと言う長さは感じない。5~6分ほどで明かり区間に出ると一面の田んぼ。

↑飯山~上越妙高(上越妙高駅近く)
上越妙高は2面4線ホーム。副本線に入り11番のりばで乗降させる。
長野~金沢の全駅は雪対策のためホームが完全に屋根に覆われている。上越妙高も例外ではなく、昼間だと言うのにホームは暗く感じた。
「はくたか551号」は、この駅でのお客の動きが多い。かなりまとまった人数が下車する。上越妙高に限っては下車ばかりが多いのではなく、乗車もかなり目立った。
在来線特急時代で言う、直江津と同じ役割なのだ。
今や新潟県各地~北陸は、「北越」のような在来線特急がなくなったため、新潟~上越妙高(一部新井まで)を結ぶ特急「しらゆき」+新幹線「はくたか」のリレーとなった。
しかし、新潟方面から「しらゆき」との接続はない。
上越妙高発車後もトンネルは続く。この先は西に進路を取る。
トンネルとトンネルの間でチラッと右側(海側)を見ると能生付近だった。

↑上越妙高~糸魚川(糸魚川駅手前)
線路上は、上越妙高から西はJR西日本の管轄となる。車内の情報案内装置は同駅通過後から同社の宣伝がやけに多く流れるようになった。
糸魚川駅到着前には、糸魚川周辺の観光案内を車掌がしていた。
新幹線で車掌が観光案内するのは初めての試みではないか?
山形新幹線では、車内表示機に停車駅周辺の観光名所が出るが、放送で案内する事はなかったと記憶している。
これが何駅も続くかと思ったが、結果的には糸魚川だけ。他の駅もそれがあって良いだろう。

↑糸魚川から先は駅名表もJR西日本仕様。在来線では大きな駅の1つであったが、新幹線は2面2線の規模が小さな駅になった。

↑糸魚川~黒部宇奈月温泉(糸魚川駅発車直後に渡る姫川)

↑黒部宇奈月温泉は富山地鉄との乗り換え駅。山を切り開いた場所にあるが、人の動きは少ない。

↑黒部宇奈月温泉~富山(富山市内)
山側から大きく回り込むように富山へ。段々と建物が増えてきて、トンネルもなくなった。

↑金沢方の富山駅構内の分岐器。これも駅同様に雪対策のため大きな屋根で覆われている。
富山は2面4線。非常に立派な駅に様変わりした。在来線時代の駅を知っているとこの変貌ぶりに驚いた。
富山から乗る人は多いが自由席が主体。次の新高岡までの距離は短くすぐに着いてしまう。

↑新高岡駅。
同駅は城端線と接続する。高岡には同線で1駅であるが、満足に本数はない。それを補うためにあるのは路線バスで、10分おきに運行されている。
10号車の指定席から最も動きが大きかったのが同駅。東京方面から乗車したお客の実に半分近くが下車した。
元々上越新幹線+在来線特急「はくたか」では、3時間半~4時間程度かかっていたが、新幹線になってからは軽井沢から各駅停車とは言うものの3時間を切った効果は大きい。
富山~石川県境付近の難所倶利伽羅越えは新幹線ではあっという間。越えたと言う実感がないまま、トンネルを出ると金沢の街並みが見えてきた。
金沢には12番のりば着。ホームドアが完備されているが、到着と同時に開かないようで、開くまでには30秒ほど待たないといけない。

↑折り返し9:49発の富山行き「つるぎ704号」に変わった。
富山~金沢はそもそもの需要が多いことや、大阪・名古屋方面からの特急と接続し富山方面への速達性維持が「つるぎ」の役割だ。
12両のうち、乗車出来るのは1~7号車とグリーン車の11号車。
残りの車両は非営業扱いとなるため乗車出来ない。
反対側のホームには先発の9:46発東京行きの「かがやき508号」が入線。
すると、在来線乗り換え改札口付近にある待合室から長い行列が「かがやき508号」に向かって続いた。
金沢到着前の「はくたか551号」は、かなり空席が目立ったが、東京方面に行く場合、「かがやき」の方が30~40分程度速い事や軽井沢・長野から各駅停車なので、感覚的には長い。
「かがやき」が選ばれても当然といえる利用実態を示した。

↑JR西日本管内では、列車名の色がJR東日本管内と異なる。
最速の「かがやき」は黄、主要駅停車の「はくたか」は赤、各駅停車の「つるぎ」は青と、山陽新幹線に準じた色となっている。
これを車両搭載のサボにも反映して欲しいものだが、例外なくJR東日本管内と同じ色のままだった。
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