【東京→長野】北陸新幹線W7系「はくたか」に乗る①

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もくじ

★北陸新幹線に乗りための基本的な事。E7系とW7系何が違う?

【乗車日】2016年7月14日

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【列車番号】551E(はくたか551号金沢行き)

【車両】W7系のW1編成(乗車したのは10号車普通車指定席のW726-501

【時刻】東京6:28→長野8:06(実際の乗車は金沢まで。長野から先は次回書く)

2015年3月14日、北陸新幹線長野~金沢が開業した。
元々越後湯沢~金沢で営業した在来線特急「はくたか」が、”格上げ”と言う形で新幹線に移行した。
在来線特急時代は、京成電鉄「スカイライナー」と並ぶ日本最速160km/h運転(北越急行線内のみ)を実施し、越後湯沢で上越新幹線からの接続を受けて富山・金沢と言った北陸を結ぶ”動脈”であった。
”動脈”がさらに太く進化して新幹線となって生まれ変わった。
ただ、立場がやや低くなり新幹線の「はくたか」は長野~金沢は原則として各駅停車。同区間途中富山にしか止まらない全車指定席の「かがやき」の立場が上になった。

新幹線開業後北陸には行っていなかった。現実としては、「はくたか」は在来線から新幹線に変化し、北陸線の金沢~直江津はJRでなくなり各県が出資する第三セクター私鉄になった・・・と言う事は知っていても、具体的に何がどうなったのか?と言うのは当然乗ってもいないし、行ってもいないのでわかるわけがない。
実際に北陸新幹線に乗った。

↑「かがやき501号」(東京6:16発、JR東日本のE7系・F18編成)

北陸新幹線には4種類の列車が存在する。
写真の「かがやき」は、前述のとおり全車指定席。停車駅が少ない事が特徴で、上野(一部通過)、大宮、長野、富山に止まる。
東京~金沢は最速2時間28分で、平均は2時間35分前後で結ぶ。


今回乗る事にした「はくたか551号」(東京6:28発)は、途中の熊谷、本庄早稲田、安中榛名は通過。それ以外の駅は停車する。
停車駅が列車により異なるのが特徴で、安中榛名に停車する事があれば、軽井沢、佐久平、上田、飯山は通過もある。
定期列車では存在しないが、2016年夏の臨時の「はくたか」では糸魚川と黒部宇奈月温泉通過も設定されている。
つまり、「はくたか」は列車により停車駅が異なるので、乗車前の確認が必須だ。
また、普通車では概ね1~4号車は自由席がある。

「あさま」(東京~長野)と「つるぎ」(富山~金沢)は各駅停車。
前者は「はくたか」と同じ駅が通過になる列車も存在し、長野県内の利用を重視するため、土日を中心に臨時列車が多い事が特徴。
後者は同区間の日常的な”足”である事に加えて、金沢で「サンダーバード」等との接続を重視したダイヤになっている。富山県内から大阪・名古屋方面は「必ず金沢で乗り換え」と言う不便さが生じてしまい、富山では非常に評判が悪い事になっている。

北陸新幹線全てに共通するのは、車両と速度。
車両はJR東日本のE7系、JR西日本のW7系を使う。
E7系と全く同じものをJR西日本が「W7系」と称する名前に変更しただけで、結果として両者の区別を難しくしている。

↑誰が見てもわかるはずのものが、ロゴマーク。
北海道新幹線用に登場したJR北海道のH5系は北海道の地形をベースにしたものがそれになっており、JR東日本のE5系と区別しやすい。
しかし、E7系とW7系は全く同じロゴマーク。社名の部分が「EAST」になっているか「WEST」になっているか、細かな違いで見分けるしかない。

↑車両の番号は、EかWの違いが明確にわかる場所。

東海道・山陽・九州新幹線だとJRのロゴマーク色が各社の会社色と同じになっているが、E7系とW7系は全く同じ色。これだけでは区別がつかない。
私がいつも見るのは、運転台の窓ガラスや乗務員室のドアに書いてある「編成番号」しかない。
つまり、「F○○」=E7系、「W○○」=W7系と、これで簡単に区別できる。

あとは、発車時に流れる車内音楽。E7系は上越新幹線と同じオリジナル曲、W7系は「北陸ロマン」と称するJR西日本が北陸地区への集客を宣伝するために作った曲だ。
開業当初は山陽新幹線と同じ「いい日旅たち西へ」であったが、途中で期間限定の条件付きで「北陸ロマン」に変更された。今の所、曲が元に戻されたと言う話は聞いていない。

北陸新幹線(高崎~金沢)の最高速度は260km/h。これはどの列車も変わらない。「かがやき」だけが特別速く走行しているわけではない。

では、どの列車がE7系、W7系になるか?大いに気になるだろう。
そもそも市販の時刻表には「E7系」としか書いていない。
E7系は18本、W7系は11本あり(2016年現在)、列車ごとにどちらを使用するか決まっている。会社別の割り当てがあると言う事。

「E7(W7)系運用」で検索すれば、ある程度わかる。
全ての列車に満遍なく運用されており、JR東日本管内で完結する「あさま」にW7系であったり、JR西日本管内で完結する「つるぎ」にE7系が充てられる事も珍しくない。
保有本数が多いE7系の確率が高く、W7系を狙うとなれば運行列車を探す必要がある。
私としては、W7系に乗りたかったので調べてみると、「はくたか551・553号」が見つかった。(2016年度のダイヤの場合。各年度によってW7系の充当列車は異なる)

↑今回使用したきっぷはJR東日本の「えきねっと」会員限定の割引きっぷ「トクだ値」にした。
名前は違うものの、JR西日本も「e5489」(イーゴヨヤク)会員限定でやはり同様のきっぷがある。
JRの会社をまたぐためか?割引率が低い。「かがやき」「はくたか」とも一律10%引きで、東京~金沢12,700円(定価は14,120円)。
以前「トクだ値」を使った時は、指定列車乗り遅れは完全に無効であったが、ルールが変わったようで、乗車券はその日に限り有効で特急券は別途購入で使えるようになった。

★W7系の第1編成「はくたか551号」。指定席は首都圏から北陸方面への利用が多い

↑東京駅の20番のりばに回送で入線したのは、「はくたか551号」となる車両。
編成番号を確認すると、「W1」であった。
初めて乗る車両が第1編成(その形式・番台等で最も最初に登場した車両)で、久しぶりに遭遇したパターンだった。

↑10号車の様子。以前乗った事があるE7系の普通車と大きくは変わらない。

↑変わったと感じたのが、座席番号のシール。E7系よりも大きく見やすいと感じた。

↑座席のポケットには「西Navi」と称するJR西日本が発行する車内情報誌。重ねてJR東日本が発行する「トランヴェール」もあった。
「西Navi」を開いてみると、北陸地方の観光地の紹介、イベント情報、JR西日本からの宣伝(同社のクレジットカード入会等)が書いてあった。E7系にも置いてあるか不明だ。
テーブルに貼ってあるシールには、枕が可動式である事、電源コンセントの事、テーブルに置いて良い荷物の重量は5kgまでとある。
東海道・山陽新幹線のように、トイレ等の位置は書いていない。全車禁煙が前提なので、「禁煙」とか「喫煙ルームはありません」とも書いていない。

↑車内の情報案内装置はE7系やE5系と同じタイプだ。
列車名の色は全て同じで、JR西日本管内に入ってからも変わる事はない。駅名等の表示はJR東日本のフォマットで、JR西日本管内に入ってもやはり変わらない。ただ、JR西日本の宣伝は上越妙高以西で積極的に流す。

窓側を中心に埋まった所で東京を発車。すぐに「北陸ロマン」が流れ、

「本日は、北陸新幹線をご利用くださいましてありがとうございます。この列車は”はくたか号”金沢行きです。次は上野に止まります」

と”定番”の放送が入る。続いて同様の事が英語でも放送。
JR2社またぐため、最初から社名は言わない。

上野発車後に、同様の自動放送と車内設備の案内。この辺はJR東日本の他の新幹線と変わらない。
続いて、車掌が社名と所属(長野総合運輸区・在来線と新幹線の乗務員が同じ組織)を名乗り、「長野まで」と案内。車掌室は編成中央の6号車。グリーン車の11号車ではないようだ。

大宮では自由席を中心にお客を増やす。主に定期券利用者が多いだろうか?
乗車区間が長いお客は指定席を選ぶ傾向が強く、長野を発車しても顔ぶれは変わらなかった。
W7系は発車後の加速が鋭い。すぐに高速走行域に達し体感的に「速い」と感じるのは、E7系と同じだった。E5系のように時間をかけてゆっくりと加速するのとはわけが違う。

高崎発車後大きな曲線で上越新幹線と分岐。車体も大きく左に傾く。
この先は軽井沢に向かって上り勾配が連続。足取りがやや重くなった。難所である事は今も昔も変わりない。
山の狭い谷間にポツリとあるのが安中榛名。存在感が極めて薄く一瞬チラッと見ただけですぐに消えてしまった。

軽井沢からは各駅停車となる「はくたか551号」。
ひんやりとした朝の空気が車内にも伝わってきたが、この時間帯はお客は少なめ。天気が良く浅間山もきれいに見えた。
車内を簡単に歩くと、指定席の乗車は4割ほどで通路側は空きが目立つ。次発の「はくたか553号」は満席との事。
佐久平、上田と停車し、東京行きの「はくたか552号」とスライド。自由席の乗車が目立ち、指定席は空席が目立った。やはり遠距離利用の出張が主体のようだ。
長野到着は12番のりば。「北しなの線」と言う聞き慣れない路線名は、JRから切り離された旧信越線の長野~妙高高原のこと。今はしなの鉄道が営業している。
10号車からの下車は少なく、数人が長野から乗る。他の車両も似たような状況で、長野~北陸の移動需要は決して多くない。

次回に続く。

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