【2019年3月乗車記/鉄道が復活する日は来るのか?根室本線列車代行バス108便車窓・新得→東鹿越】北海道の維持困難線区を見る2019年春 ④

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2019年3月乗車記と車窓。根室本線は新得~東鹿越は2016年の豪雨災害により不通。維持困難線区にも指定されているためそのまま廃止されてしまうのか?同区間は列車代行バスに乗車。多少鉄道利用と仕組みが違った。落合駅でホームの様子を見ると”辞める気マンマン”であった。幾寅駅には映画のセットがそのまま残されていた

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【キハ281系特急スーパー北斗5号の車窓・新函館北斗→長万部】北海道の維持困難線区を見る2019年春 ①

【キハ281系特急スーパー北斗5号車窓・長万部→南千歳】北海道の維持困難線区を見る2019年春 ②

【キハ283系速達型スーパーおおぞら5号車窓・南千歳→新得】北海道の維持困難線区を見る2019年春 ③

【日付】2019年3月27日(水)

【列車番号】108便(根室本線列車代行バス東鹿越行き)

【時刻】新得(K23)13:58→東鹿越(T35)15:05

【車両】富良野バスの日野セレガ(一般的な観光バス)

【経路】国道38号を道なりに進み狩勝峠越え。但し駅近くは道道等に入る

【備考】2016年8月の集中豪雨により根室本線東鹿越~新得が被災したため、列車代行バスで輸送。乗車には所定のJR運賃・きっぷが必要

★根室本線列車代行バスで新得から東鹿越への乗車記。新得を出ると全国版の時刻表には書いていない駅へ

南千歳(H14)から乗った特急「スーパーおおぞら5号」は定刻よりやや遅れ13:53着。ダイヤ上は列車代行バス108便と接続する事になっており、車掌からも乗換案内が出た。「スーパーおおぞら」が遅れたら接続保証するのか?非常に不安であった。なぜならば、13:58発の便を逃すと次は16:20発の110便までなくてかなりの待ち時間となる。

↑新得に到着。根室本線は今も昔も滝川~富良野~新得~帯広~釧路~根室の路線。現在(2019年3月)は東鹿越~新得のみ鉄道が運行せず代わりにバス代行となっていても、正式なJR北海道の鉄道路線である事に変わりない。乗車記として書くべき対象しても当然のことながら成立する。

↑雪が強く降る。それでも改札前のホームは除雪されている。有人駅。改札氏に列車代行バス108便のりばを伺う。駅舎を出てすぐ右側だと言う。こんなにも強い雪が降っているので、ホームで列車を待つ人は皆無で、14:07発の38D札幌行き特急スーパーとかち8号、14:44発の2529D釧路行きを待つお客で待合室のイスはいっぱいであった。北海道特有の「列車別改札」がしっかりと機能している事がわかる。

↑駅前にいるのは、これから列車代行バス108便に乗るお客だけ。雪が降ると新得のような小さな町だと、人の動き自体少ない。

↑根室本線列車代行バスは、ふらのバスの日野セレガ。何台も出る事はなく1台だけ。これが日常の姿なのか?JR北海道の駅員による改札や案内等は実施していない。普通の路線バスと同じ感覚で乗る事が出来る。運転士はJRの関係者ではないため、きっぷの確認等はやらない。根室本線列車代行バスに乗車する場合、車内で精算できないため、事前に駅できっぷを買う必要がある。

↑車内は至って普通の観光バス。トイレは設置されていない。路線バス仕様でもないため、降車ボタンや運賃箱も設置されていない。

発車時刻になり新得を発車。お客は私を含めてたったの5人だけ。同業者(鉄道ファン)が他に2~3人居た程度で、地元の人が利用する姿は見られなかった。時間帯によっては一定数の地元の人が使うのかもしれないが、新得駅がある十勝管内と東鹿越駅がある上川管内は、本州で言うと都道府県が異なるようなものであるので、そもそもの移動需要自体が少ない。鉄道があった時代も単行のキハ40やキハ150で十分程度のお客しかいなかった。

国鉄時代は石勝線が新得まで開通していなかったため、特急は全て富良野・滝川を経由し函館本線で札幌と言う経路だった。この当時は「特急街道」でもあったが、石勝線経由に切り替わってからは、ローカル線になってしまい今や前述のように単行気動車で十分程度の、いやバスでも十分程度の客数しかいない路線になってしまった。

JR北海道は「維持困難線区」と指定する区間の1つが富良野~東鹿越~新得で、現状では東鹿越~新得は豪雨災害で被災しているため直すつもりもないと言う。滝川~富良野は貨物列車も走行し、富良野・美瑛の農産物輸送にも活用されているし、「フラノラベンダーエクスプレス」に代表されるように、観光輸送も一定数あるため存続させる方針だ。一方で富良野~新得については、貨物列車も観光輸送もないため実質的には留萌本線や日高本線のような他の維持困難線区と性格的に近い。運賃区分上は「幹線」であるが、幹線の性格は完全に失われた。

さて列車代行バスは東鹿越まで国道38号を道なりに走る。駅付近だけ道道などに入る形だ。交通量は少ない。かなり快適なドライブが出来るだろう。

↑国道38号はこの先狩勝峠を超える。ここは昔から交通の難所で、この峠自体が石狩と十勝の境界でもある。鉄道では新得を出ると次は落合であるが、営業キロにすると28,1キロもある。鉄道ではこの区間の車窓がなかなかいいが、列車代行バスの車窓もやはり良い。この間旅客が乗降できる駅はないのだが、バスもこの間無停車(ノンストップ)か?と言うとそうではない。狩勝峠へ向けて登っている途中に右折。「サホロリゾート」と言うスキー場の中に。ここで乗降可能だ。

根室本線列車代行バスの時刻表(JR北海道ホームページ・2019年3月16日改正以降)

↑サホロリゾート前は正確に言うと臨時駅扱いである。新得駅、落合駅(T37)からの無料送迎バスと言う役割を兼ねている。新得・落合~サホロリゾート前のみ根室本線列車代行バスを利用する場合、運賃は無料。それ以外の区間(例えば十勝清水~サホロリゾート前、幾寅・東鹿越~サホロリゾート前)で利用の場合は所定のJR運賃が必要だ。しかし臨時駅扱いで営業キロも設定されていないため、乗車駅から新得・落合までの乗車するとみなし運賃を払う事になる。全国版の時刻表にはサホロリゾート前で乗降できる旨は書いていないので、現地でないとわからない事でもあった。

↑サホロリゾート前を発車して再び国道38号に戻る。この先は狩勝峠に向かってループする道を登る。サホロリゾート前付近は3合目で標高は350メートル。狩勝峠は標高が644メートルなのでまだまだ登る。

↑幹線国道であるため、緩やかなループ線で徐々に標高を稼いでゆく。片側1車線(登り側は登坂車線も所々にある)で走りやすい道だ。交通量は少ない。時々対向車とすれ違う程度だ。

↑狩勝峠の頂上。展望台もあるが雪で覆われていた。東鹿越行きの場合は進行方向左側の座席からこの車窓を見る事が出来る。この先は降りに転じる。

★”辞める気マンマン”廃止したも同然の落合駅のホーム

↑落合駅入口の道道1117号に入る。除雪されていない部分も多く、タイヤが雪を踏む「ジャ!ジャ!」と言う音が聴こえてきた。落合駅は14:37に到着。発車時刻は14:46発なので、この間に外に出て落合駅を見学する事にした。

↑バスから降りた部分から雪に覆われている。北海道では当たり前の光景だ。

↑足元が完全に隠れてしまうほどの雪。今や使う事がないホームが近づけば近づくほど積雪量も増える。

↑待合室は使う事が出来る。ご丁寧な事に座布団がイスに敷かれていた。

↑運転時刻表も掲示。これは列車代行バスによるもので、基本的に東鹿越で富良野方面との列車と接続する。

↑落合駅のホームは「廃線同然」であった。除雪されているわけでもないし、ホームに入る事も出来ない。正式には鉄道路線なので線路や信号等の鉄道施設の撤去は出来ないが、これが再び使われる雰囲気は全くない。”辞める気マンマン”である。ある意味見てはいけないものを見てしまったような気がした。

14:46定刻になり落合駅を発車。再び国道38号に戻る。

↑落合~幾寅

★高倉健主演の映画の舞台になった幾寅駅。再び鉄道が走る日は来るのか?

↑幾寅(T36)に到着。南富良野町の中心部に近く3人乗ってきた。ご存じのとおり1997年に上映された映画「鉄道員(ぽっぽや)」の舞台となった駅。高倉健演じる駅員が駅長に出世し退職するまでの物語である。映画では「幌舞線の幌舞駅」と言う設定で、当然架空のものであるが今でも映画のセットや看板等がそのまま残っている。留萌本線の恵比島駅と同じような感じだ。車窓からも十分楽しめる。停車時間がわずかのため、駅の中に入る事は出来なかったが、駅の中が気になってしまう。今度改めて行ってみたいと思いつつ、バスは次の東鹿越へ向けて発車。

並走する根室本線の線路も所々に見えてくるが、見た限り今すぐにでも走行可能な状態。一部分で致命的な破損があるため列車運行出来ない状況になっている。直すにはカネがかかる。しかし会社にはそんなカネはないし、カネを出した所でそれに見合う客数もいない。ならばバス転換・・・と言う理屈で、これは根室本線富良野~東鹿越~新得に始まった事ではない。このまま「列車代行バス自体が正式な根室本線」になってしまいそうで、沿線の雰囲気からしても「鉄道の根室本線は消えたも同然」と言うようにしか感じられなかった。果たして再び鉄道が走る日は来るのであろうか?

5回目に続く

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KH8000

普段当たり前のように乗っている鉄道、バス、クルマは、意外と深い所まで知らない人が多いのではなかろうか? 例えば「何で大雨が降ると電車が止まってしまうのか?JRは簡単に止まるのに、私鉄が止まらない!その差は何か?」と素朴に感じるみなさんが知りたい”今話題のネタ”を、テレビ・新聞・SNSよりも詳しく、わかりやすく、深くしゃべり倒す!

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