【大井川の水が枯れる!ちゃんと答えないJR東海】静岡県庁(静岡県知事川勝平太)は静岡県区間のリニア中央新幹線建設工事開始に反対しているのか?
JR東海が大絶賛建設中のリニア中央新幹線(以下「リニア」とする)の静岡県区間の工事が開始していない。同社は2027年開業を目指しているが、いつまでたっても工事開始出来ないのでリニアの開業自体が遅れる事が決定的になった。静岡県区間の工事が開始していない理由は静岡県庁が猛反対しているからだ。なんでだろうか?
もくじ
★なぜ川勝平太(静岡県知事)はリニアの静岡県区間の工事開始を認めないのか?
そもそも誰がダメか?と言っているかと言うと、静岡県庁の役人よりも知事の川勝であろう。
↑先日の私のツイートから。図式としては川勝(静岡県庁)とJR東海による全面的なケンカとなっている。当然お互い一歩も譲る方針はなく、JR東海としては葛西名誉会長が安倍総理と仲がいいので、政権(政府)が仲介に入って、ここの圧力で静岡県庁を無理矢理でも納得させて、何が何でも工事を開始したいだろう。
静岡県庁はリニア建設に全面的に反対しているわけではない。
これがポイントだ。静岡県区間ではリニアの駅は設置されない。この事については静岡県庁は納得している。なぜならば、南アルプスを貫く長大トンネルの中が静岡県で、いわゆる明かり区間は全くないのだ。仮に駅があったとしても「誰が使うのか?」と言わんばかりの”超秘境”で、旅客駅を作ったとしても利用者は限りなくゼロなのはわかりきっている。
川勝が猛反対している理由は・・・
大井川の水が枯れてしまうかもしれない。水が枯れないとJR東海が言うならば、その事を実証せよ。実証できないならば静岡県区間の工事開始は認めない
と言う事である。それはどういう事か?よくわからないので、新聞記事を何本か引用する。
JR社長「リニアは国策」 大井川流量問題、国調整に期待感
(2019/6/13 07:35)
JR東海の金子慎社長は12日、名古屋市で開いた定例記者会見で、南アルプストンネル工事に伴う大井川の流量減少問題で静岡県との溝が埋まらないリニア中央新幹線事業について「国策と言えるような目的の下に進められている。早期開業への期待が大きい」と強調し、国家事業への理解を県に求めた。静岡工区(静岡市葵区)だけ着工できない期間が長引き、同社は国の後ろ盾を背景に、環境などへの影響を懸念する地元から強行とも取られかねない姿勢を鮮明にし始めている。
金子社長は先月末の東京での記者会見で、2027年を目指す東京・品川-名古屋間の開業が遅れる可能性を示唆。この日も「着手できない状態が続けば、開業時期に影響する」と言及した。県との対話に「今後も誠実に取り組む」とする一方で「計画が円滑に進むよう主管庁に措置をしてもらえるならありがたい」と国が調整役に乗り出すことにも期待感を示した。
金子社長の東京会見を受け、石井啓一国土交通相は「事業全体が円滑に進むよう調整や協議などを行いたい」と“介入”を示唆していた。愛知県の大村秀章知事も10日の記者会見でリニアを「国の事業」とし、国が調整する責任を強調。ただ、リニア建設は相次ぐトラブルで全体の遅れも指摘される。静岡工区の影響を除いても、27年に間に合うかは不透明。
■静岡知事、安易な妥協しない姿勢
川勝平太知事はリニア中央新幹線の国家的意義に一定の理解を示しているが、大井川源流部を横切る南アルプストンネルの本体工事に関しては、11日の記者会見で「命の源である水の供給源だ。水が足りなくなり干上がる可能性が極めて高い」と述べ、あくまで水問題と捉えて安易な妥協をしない姿勢を示している。流量減少対策を巡る協議でJR東海から納得行く回答が得られておらず「生活に影響が出たらどうするのか」と本体工事を認めない方針を堅持する。
https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/645020.html
2019年6月13日の静岡新聞
リニアルート変更を 静岡県知事「無礼千万」JR突き放す
(2019/6/12 07:24)
リニア中央新幹線静岡工区の着工遅れを巡り、川勝平太知事は11日の定例記者会見で、リニア沿線の他都府県で作る建設促進期成同盟会に静岡県の加盟が認められない場合について「道(ルート)を外してほしい。急がば回れという言葉がある」と述べ、県内の南アルプスを横切るルートの変更をJR東海に求める考えを示した。
同社の金子慎社長が静岡工区の未着工を理由に2027年のリニア開業時期が遅れる可能性を示唆したことには「(リニア)事業計画の年次を金科玉条のごとく相手に押しつけるのは無礼千万だ」と強く反発。「私は県民の安全、南アルプスの生態系保護という観点でのタイムスパン(期間)で考えている。事業計画に何ら影響されるところはない」と突き放した。リニア開業の移動時間短縮効果と南アルプスの自然環境を比較し「県民は明らかに南アルプスを選ぶ」と強調した。
同盟会は6日の総会で入会を保留。川勝知事は会見で加盟申請の理由を、沿線自治体に本県の立場を理解してもらうためだと説明し「議論が平行線になってはいけない。事実を知ってもらう必要がある」とした。政府には「どうなるのが最善の解決策か公平無私の観点で考えられる立場」と調整役を期待した。
また、南アルプストンネル準備工事の現場を13日に視察する際、水資源や生態系への影響と、建設される施設が将来的に観光に役立つかを重視して追加の準備工事を認めるか判断する姿勢を示した。
https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/644630.html
2019年6月12日静岡新聞
大井川流量減対策、JR回答に委員ら苦言 リニア工事・連絡会議
(2019/4/16 07:50)
大井川流量減少対策の各論を議論した県環境保全連絡会議=15日午前、県庁
静岡県環境保全連絡会議での主なやりとり
静岡県の環境保全連絡会議は15日、県庁で地質構造・水資源専門部会(部会長・森下祐一静岡大教授)を開き、リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川流量減少対策について委員とJR東海が厳しい議論を展開した。同社の回答に批判や苦言が相次ぎ、多くの事項が結論を持ち越した。
事前に提出した質問に同社が答える形で進行した。大井川上流部で沢が水枯れする可能性について、同社の沢田尚夫中央新幹線建設部次長がその可能性を認めた。一方、トンネル湧水を上流部に戻すのは難しいとの認識を示した。
これに塩坂邦雄委員は工事の影響を受ける魚類を別の場所に移すなどの事前代償措置を検討している同社の対応を批判。次回会合で、沢が枯れない方法を提案するとした。
大石哲委員は同社が説明資料で「トンネル湧水を山梨、長野両県に流出させないためには一日も早く静岡工区の工事を始めることが必要」とした記述を問題視。「山梨、長野両県に湧水が流れるのは工事を止めている本県のせいだと読める」と修正を求めた。
リニアが廃線になったり、JR東海が存続できなくなったりした場合の水量回復措置を巡り、同社側が「しっかり引き継ぐとしか言いようがない」と繰り返した。難波喬司副知事は「そういう、むちゃくちゃな話をしたら議論が終わる」と苦言を呈し、森下部会長が結論を保留した。
難波副知事は終了後の取材に、同社の回答が整理されれば大井川流域8市2町と利水者の11団体に状況を説明する考えを示した。
https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/623124.html?news=645020
2019年4月16日静岡新聞
リニア・大井川問題 JR東海が協定案、静岡県知事「中途半端」
(2018/10/20 07:21)
JR東海のリニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川の流量減少問題について、川勝平太静岡県知事は19日の定例記者会見で、JRが県に提出した質問書への回答書とともに、トンネル湧水の全量回復を前提とした利水者との「基本協定案」が示されたことを明らかにし、公表した。ただ、知事は同社の協定案を「中途半端」と指摘。県の有識者会議の協議を参考に、基本協定を結ぶ方針を改めて示した。
協定案は大井川中下流域の水資源を保全するため、導水路トンネルとポンプアップ設備を使い「原則として静岡県内に湧出するトンネル湧水の全量を大井川に流す措置を実施する」とした。これについて知事は「『原則』という表現は中途半端。確実に戻す措置でなければいけない」と不満を示した。
同社は大井川の流量減少量を「毎秒2トン」と試算した根拠のデータは開示しなかった。提出することは回答書の中で約束した。知事は「データが膨大だと聞いている。受け取ったら有識者会議で検討したい」と述べた。
県の有識者会議は2018年度末に報告をまとめる予定。県は水質や生態系の保全など一つ一つの課題について、同社と確認書を交わす方針。
■利水者の心配を解消 JR東海社長
JR東海の金子慎社長は19日、都内で開いた定例記者会見で、リニアのトンネル工事による湧水全量を大井川に戻すとの基本協定案を県に提出した理由を「私たちのこれまでの立場では、これ以上の理解を求めるのは難しいと判断した。利水者の心配を解消したい」と説明した。大井川の減水量は把握できるとの認識を改めて示し、「毎秒2トン減るという根拠は環境影響評価書で既に示したが、重ねて求められれば説明したい」と強調した。
湧水は全量をポンプでくみ上げる手法を取る意向を示し「どういう方法で川に流すのか(の協議)は次のステップになる」とした。品川-名古屋間の2027年開業の目標は変えないとした。
https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/555475.html?news=644630
2018年10月20日静岡新聞
JR東海が姿勢転換「湧水全量回復」 リニア工事大井川問題
(2018/10/18 08:10)
JR東海のリニア中央新幹線南アルプストンネル工事(静岡市葵区)に伴う大井川の流量減少問題を巡り、JR東海がこれまでの姿勢を転換し、トンネル湧水の全量を大井川に回復させる方針を静岡県側に伝えていたことが17日、関係者の話で分かった。県の担当者が同日、利水団体の大井川流域市町を回り、JR側の方針を説明した。
JR東海はトンネル工事に伴う流量減少量を「毎秒2トン」と試算し、湧水について「減少分を必要に応じて川に戻す」と主張。全量回復を求める県、利水団体と溝が埋まらず、流量減少対策に関する基本協定が締結できない状態が続いていた。JR側が県側の要求に歩み寄る姿勢を見せたことで、東京・品川-名古屋間で唯一未着工の静岡工区の本体工事が前進する可能性が出てきた。
ただ、県関係者は「ただちに協定締結とはならない」と指摘。JR側と交渉を継続する姿勢を強調した。県は本体工事前に協定を結ぶようJR側に求めている。
https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/554550.html?news=610657
2018年10月18日静岡新聞
↑他にもいろいろとある。「鉄道ジャーナル2020年2月号」では「週刊東洋経済」の大坂直樹記者がこの事について原稿を書いている。大坂記者は2019年9月17日に川勝平太から直接話を聞いた。
これによれば、川勝は「リニア建設には反対ではない。リニアのトンネルを掘る事で大井川の水量が減少する事は確実で、この具体的な対策をJR東海には示してもらいたい。納得出来る対策を示さない限り静岡県としてはリニア工事を認めない。リニア工事で大井川の水脈が変わったら県民の生活・生命に直結する問題で、現状でさえも大井川は渇水している。これを何ともしても防がないといけない」と言う趣旨の回答をした。
川勝の考え方は正しい😆
流れを見て行くと、静岡県庁の求めにJR東海がしっかりと回答していない事がわかる😫
JR東海が「トンネル工事で発生した湧水を毎秒2トン戻す」等の”数字”を示しているが、私に言わせれば「毎秒2トンの根拠は?」と聴いてやりたい😩当然自然環境の事なので、必ずしもそうなるとは限らない。その事を踏まえた上で「毎秒2トン」と言う”数字”を出しているのだろうか?
機械や人がやる事ならば、ナンボでも”数字”通りの実績を作る事が出来るが、自然環境が相手になると機械や人がその”数字”通りにする事は出来ないのではないか?ある意味「明日地震があります」と予知するのと同じ事だ。
★なぜトンネルを掘ると水が枯れるのか?
初歩的な質問にはなってしまうが、トンネルを掘ると水が枯れてしまう理由・理屈がわからない。それについてはわかる人から教えて欲しい。
そもそも川の水はどこから発生するのか?(ここから先は私が知る範囲で書く。誤りがあれば指摘されたい)
・・・それを考えると「山」と言う答えが浮かぶ。山が大量に水を補給し何十年・何百年もかけて少しずつに外に放出する。そのままだと洪水が起こるので、水量を調整する目的で「ダム」がある。
しかし、何らかの理由で山を開発すると、本来貯めていたはずの水が外に出て来なくなる。そうすると川には水が流れてこない。水を必要とする動物・植物は本当に多い。本来いた(咲いていた)はずの動物・植物が水がないため、栄養を摂る事が出来ず滅びてしまう。人間も例外ではない。南アルプスのような水が大量に出て来る山で水が出て来なくなる事が発生すれば、それは動物・植物の存亡にかかわる超重大な問題になる。
実は「水が枯れた」と言う事は、過去の鉄道トンネル建設でも発生していた😱
有名なものが東海道新幹線の「新丹那トンネル」(熱海~三島)。丹那盆地(函南周辺)は元々水が豊富に湧き出ていたと言う。しかし、新丹那トンネル建設後は「水が枯れてしまった」と言う。戦前の写真を見ると丹那盆地は青々とした水田が多数あったが、戦後のトンネル完成後はそれが激減したと言う😱
鉄道友の会の例会の際に、「新丹那トンネル」建設前と建設後の丹那盆地の写真を見せてもらったが、建設前は瑞々しい水田だったのが、建設後は瑞々しさはなくなり「水が枯れた牧草地帯」に変化してしまった😫
どこのトンネルか?忘れたが、鉄道トンネルを作った事により水脈が変わってしまい、元々たくさん水が出ていた所から水が出なくなり😱逆に水が出なかった所から水がたくさん出るような事も起きている😯
逆に「水が湧きすぎた」と言う事例も。それが上越新幹線の大清水トンネル(上毛高原~越後湯沢)。湧水に工事段階から悩まされていたが、完成後も湧水が止まる事はなかった。そこで国鉄はこの湧水そのものを商品化。それがミネラルウォーターの「大清水」。2007年以降は「FromAQUA~谷川連峰の天然水~」と称する商品に名前が変わった。JR東日本管内の自販機では有名過ぎる商品だ。
正直なところ、「水が枯れる」「水が大量に出る」と言う事はトンネルを掘ってみないとわからない🤔
が正しい答えなのであろう。
今の科学では掘る段階から、水が枯れる・枯れない、水が豊富に出る・出ないと言う事がわかると思うが、リニアの場合静岡県庁に質問してもJR東海に質問してもある程度の答えはわかっても、実際には「水が枯れるのか」「水が今と変わらない量なのか」「水が今よりも豊富に出るのか」は、掘ってみないとわからない。それが本音だろう。
とは言っても今や環境アセスメントが厳しいので、そういう事は言えない。その段階でハッキリさせておかないといけないのだ。
事業主体であるJR東海が、曖昧な回答をしているので(ちゃんと回答していないので)、それに静岡県庁とか知事の川勝自身も納得していない・・・その事は私としても納得出来る。
しかし、JR東海は「リニアは国策だ!」と言ってしまっている😩それは安倍政権のバックボーンがあること、2014年に国交省から認可済みの事業でもあるので、そのような事が言えるのだ。認可済み事業と言う事は、静岡県に許可を得る事なくリニア工事を始めても特に問題ない事を示す。だが、JR東海は「地元の同意を得たうえで工事する」と言う立場で、地元の意向を無視してまでも工事をやるつもりはない。それをやった日には、JR東海と地元との信頼関係が崩れて、それは利用者離れや企業イメージの低下(現状でさえもかなり悪いが😩)になりかねないため、”実力行使”はやらない方針だ。
静岡県庁や川勝は、JR東海頼みにするのではなく自身で、水が枯れる・枯れないを試し工事等で調査して、最終的には水の量は○○だった(増えた・今までどおり・減った)と言う事を実証するべきである。
川勝は口でダメ!と言っているだけで、それは単なるクレーマーに過ぎない😩論よりも証拠。ちゃんと川勝や静岡県庁が証拠(当然客観的なもの)を示せ!
★リニアのルートは変えないの?
川勝が反対するならば、JR東海はリニアのルートを変えるべきである。
リニアのルートは品川~名古屋を一直線。迂回しないため距離が短い。リニアはJR東海と言う民間企業の事業であるため、建設費が名古屋まで5兆円と言われているが、2018年期約2兆円の売り上げ、約4,000億円の利益を残せた会社であっても、決して安い設備投資・買い物ではない。1円でも安くリニア建設費を浮かせたいわけで、距離が長くなれば当然高くなる。
静岡県区間を通らない方法は、南アルプスを完全に通らない事に尽きる。
山梨・長野県区間であっても、少しでも南アルプスを通ってしまうとやはり「水が枯れる」問題になってしまう。そうなれば、今度は山梨・長野県庁が反対するはずだ。
そうなると経路は中央東線~飯田線~中央西線に沿うルート(いわゆる伊那谷まわり)しかなくなる。当然距離も長くなる。JR東日本とも並行する関係で、リニアにお客が取られてしまうため反対するに決まっている。京王グループも反対するはずだ。
死んでもやらないと思うが、リニアの建設費を国が負担するとなったとしても、伊那谷周りでは作らないだろう。建設費の問題は解決できたとしても、今度は所要時間が延びてしまう。変な話東海道新幹線の「のぞみ」と大差なくなる。山陽新幹線からのお客は名古屋乗り換えを嫌って、リニアに移らず結局はリニアの利用低迷につながる事をJR東海は恐れている。そんな事はやりたくない。最短距離・最短時間になるようにルート建設した方が良いに決まっているのだ。
★川勝とJR東海の社長が会談したが平行線のまま😩
2020年6月26日(金)、静岡県庁にJR東海社長の金子慎が来て川勝とトップ会談をした。階段の模様はネットで生中継され、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の対策のためか?秘書等の関係者を一切入室させず、川勝と金子の2人だけでリニア工事について話をした。だが、内容的に見るとお互い今までの主張を直接伝えるだけで終わった😞踏み込んだ内容に話が展開出来なかったのは、静岡県庁とJR東海の間で、リニア工事問題に対する”仲の悪さ”と言うか”溝の深さ”が露呈した。
リニア中央新幹線は何が何でも2027年12月までには開業させたい。東海道新幹線が災害で被災した際の代替路となるほか、リニアは東京~名古屋~大阪間を1時間で結ぶことが出来るので、人口が減る日本では、中核経済が一体化して国際競争力を維持するために重要だ。
長いトンネルは工事に時間がかかる。今が2020年の6月末なので、もうほとんどぎりぎりだが、何とか途中の工程で工夫してぎりぎり収めていけるかというのが今の時期だ。さらに環境問題への対応については、水の問題をおろそかにするつもりはなく、なし崩しでトンネル掘削を始めるつもりもない。有識者会議の議論を軽んじるつもりはない
JR東海社長の金子の発言趣旨。NHKニュースから一部引用編集。リンク先は下記の川勝発言の場所に記載
リニアに反対しているわけではない。しかし水の問題については、流域の市町や静岡県民などが同じ思いを持っていて、よほど注意してやっていかなければいけない。
リニアトンネル工事の準備作業については、作業の拠点となる場所が5ヘクタール以上となる場合は、条例に基づく環境保全のための協定の締結が必要だとして、準備作業を認めるかどうかは条例に則して判断する。準備工事と称しているが、本体工事と事実上一体で認める事は出来ない。
金子社長は、明確に『これはトンネル工事ではない』と、何度も明言していた。環境を保全する協定に則して、ちゃんとクリアすれば活動拠点を整備する工事は本体工事とは違うのでよいと、私は思っており、そのことは伝えた。
活動拠点が5ヘクタールを超えれば条例に基づく環境を保全する協定を結ばなければならないので条例に則して判断することになる。恣意的(しいてき)なことはしない。
有識者会議の結論が出なくても、条例をクリアしていれば、認めてもいいということかと尋ねられたのに対し、川勝知事は「条例は甘くみないほうがいいと思う」とも述べた。
「JR東海はトンネルにわき出た水を戻したいという方針を示しているが、金子社長に『できないときはどうするのか』と尋ねたときに『考えていない』と答えたのは、ちょっと不誠実だ」と述べた。
静岡県知事の川勝の発言趣旨。NHKニュースから引用編集。「リニア中央新幹線2027年開業は遅れる可能性が高まる」(2020年6月26日)https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200626/k10012485001000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001
これを見ると、「静岡県庁の徹底抗戦」😖と言った感じがする。つまり条例で工事要件を満たしたとしても、静岡県庁や川勝がリニアトンネル工事を「本当に実施して良い」と言う許可を出す・出さないは”別だよ”と言う事だ。
こんな事を繰り返していたら川勝が静岡県知事である限りはリニアトンネル工事は認めないだろう。川勝と全く反対の考えを持つ人が知事になれば、JR東海の思い描くように進むのかもしれないが、現状では川勝のやり方に対して多くの静岡県民が賛成している現状がある😆このブログの記述を見ると、あたかも川勝の姿勢に反対するような論調と思えるかもしれないが、私も実際の所は川勝のやり方には賛成している。
むしろ、JR東海が「ちゃんと回答しない」ことや2020年6月26日の直接会談で川勝が金子に「「JR東海はトンネルにわき出た水を戻したいという方針を示しているが、金子社長に『できないときはどうするのか』と尋ねたときに『考えていない』と答えたのは、ちょっと不誠実だ」と言うのは全く同じ考えである。
つまり、JR東海は「大井川の水が出なくなって、大井川の水が枯れたらどのように責任を取るのか?」「大井川の水が枯れないための具体的な技術的な対策は?それは科学的な知見を踏まえた根拠があるのか?」について明確に説明するべきだ。
これは繰り返しになるが、静岡県庁もJR東海任せにはせずに、独自にそれをやるべきだと思う。
※この項目と、一部上記内容は2020年6月28日に加筆編集。
★まとめ
静岡県庁や川勝は、リニア建設そのものに反対しているわけではない。駅がなくても静岡県内を通っても良いと言う考えだ。しかし、静岡県民の生命線でもある「大井川の水が枯れない事を確約せよ!」とJR東海に明確に求めているにも関わらず、同社がちゃんと回答していない事に納得していないため、許認可者である静岡県庁や川勝が認めていないのだ。
仮に大井川の水が枯れた場合、流域人口が約60~150万人の生命に影響する。人数だけ見ても影響人数が多すぎる。静岡県名物「お茶」が作れなくなってしまう(お茶の葉っぱは育てる際に大量の水を必要とする)。
JR東海は2019年と2020年の株主総会では、やはり株主からこの事についての質問が集中し、ある株主が「もし大井川の水が枯れてしまったら、会社はどうやって責任を取るんだ?」と言う質問があったと言う。会社側からは明確な答えは聴かれなかった。
私が思うには、「大井川の水が枯れる・枯れないを工事開始前に客観的に実証して結果を示せ!」と言う事。それが出来ない限り、工事開始は認めないべきだ。
JR東海の好き勝手に工事を進めているような感じがする。何が何でも2027年に完成させたい方針が見えて、用地買収については幹部社員がヤクザ同然の恫喝で無理矢理一般人から土地を奪っているとも聴いている。所詮そのような会社と言う事は、20年も前からわかっている話だが、大井川の水が枯れる・枯れないは、JR東海の自社事業や経済面だけで考えてはいけない。自然環境や生態系への影響も十分に考慮・熟慮するべきで、結果が早期に導き出せないのであれば、リニアの開業が2027年以降に延期するべきだ。「国策」と称するのであれば、政府・政権・自民党も動かすべきで、ここからの”圧力”もあって良いはずだが何も見えてこない。政府・政権・自民党は消極的である中でこれが本当に「国策」と言えるのであろうか?
みなさんはどう思っているだろうか?ご意見をお聞かせ願いたい。
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