【退屈させないカラクリを作れる乗り物が選ばれる】4時間の壁とは何か?

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A地点とB地点に新幹線とヒコーキがある場合、片道移動時間が4時間を超えると、別の競争相手となる乗り物に負けてしまう事・・・これを「4時間の壁」と言う。「鉄道ジャーナル2019年7月号」でこの特集がされていたが、誌面で面白かったのがいろんな鉄道ライターが1ページと言う紙幅で自分の意見を述べていた。「意見をぶつけている」感じもしたが、私も同じような形式で述べたいと思う。

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★「4時間の壁」とは?

初歩的な内容になるが、東京~広島では新幹線もヒコーキも所要時間は約4時間である。同じ時刻に東京駅を発車した新幹線「のぞみ」に乗って乗り換えなしで広島駅まで。やはり同じ時間に東京駅を出発し羽田空港→広島空港→広島駅まで行った場合、両者ともほぼ同時刻には着けるのだ。使用する時間帯によっても若干変化するが、新幹線もヒコーキも概ね4時間で東京~広島を移動出来る。それでは実際にどちらのお客が多いのか?と言うと、新幹線である。理由はいろいろあると思うが、大きな所は乗り換えなしだろう。ヒコーキでは空港に着くごとに乗り換えないといけない。都内だと場所によっては空港に着く前にも乗り換えが生じる事が珍しくない。

それでは新幹線では5時間かかる東京~博多(福岡市内)ではどうか?答えはヒコーキである。福岡空港が市中心部近くにある事も影響しているのかもしれないが、ヒコーキでは東京~博多を乗り換え時間込みでも3時間半~4時間程度であろう。これは単に「ヒコーキの方が速く着くから」選ばれているのは、当然ともいえる答えである。「数字」に直すと実に8割がヒコーキ利用で、新幹線利用は2割に過ぎない。

新幹線で4時間30分でもヒコーキが有利だ。それが東京~函館。新幹線に乗っている時間は4時間を微妙に切っても、新函館北斗から在来線に乗り換えて+30分程度(時間帯により前後する)。それに対してヒコーキは羽田~函館は1時間10分前後。前後の乗り換えを含めても3時間あれば函館市内に着ける計算だ。これも「ヒコーキの方が速い」のでヒコーキが有利となるのだ。なお、東京~札幌のデータになるが、ヒコーキ利用は95%で、鉄道利用は5%しかない。

★「移動」と言う「退屈な時間」に「退屈させないカラクリ」を作れるか?

↑ヒコーキは新幹線よりも「安くて速い」「サービスが良い」事が特徴である。新幹線では基本的には「定価主義」なのに対して、ヒコーキは「割引主義」。しかもヒコーキはJAL・ANAと言ったLCCではない航空会社限定にはなるが、無料で写真のようなコーヒーや軽食が提供される。これは新幹線にはない事だ。今や機内Wi-Fiも使えるのでスマホやパソコンも使えるし、機内専用コンテンツ(映画・ドラマ・バラエティー番組等。機内限定でしか見る事が出来ない内容)も充実しているので、乗っていても「退屈させないカラクリ」がタップリあるのだ。

↑一方で新幹線には、「車内専用コンテンツ」とかコーヒーや軽食の無料提供は普通車ではありえない事。トンネル内でも一応はスマホ・携帯は通じるし、昨年くらいから「新幹線Wi-Fi」も登場するようになった。あくまでも「高速移動手段」に過ぎず、車内で「退屈させないカラクリ」が存在しない。自由席なんて多客ならば通勤電車並みの混雑だってあり得るのだ。これはヒコーキでは全員着席が大原則なので、立ってヒコーキに乗ると言う事はありえない。

「鉄道ジャーナル」の誌面上であるライターが、「移動は退屈そのものだ」と述べていたが、まさにその通り。速さ・値段・乗換回数の少なさ等々で新幹線orヒコーキを選択する事になるのだろうが、それ以外にも付加価値を高めないと今後お客は乗ってもらえなくなると思う。旅行や帰省ならばまだしも、仕事やスポーツ観戦なんて”こだわり”さえなければ、今や自宅に居ても済ませる事が出来る。わざわざ「移動する」と言う行為自体が少なくなっている。「移動」と言う非生産的な退屈な時間は本当にもったいない。「どこでもドア」があれば、新幹線・ヒコーキ・クルマも要らない。移動している時に、移動している時でないと楽しむ事が出来ないワクワク・ドキドキ・面白さ・限定コンテンツの提供がないと、今後人々は「移動」と言う行為自体をしなくなると思う。何時間かかってでも、移動している時間に「退屈させないカラクリ」が作れる乗り物が今後選ばれるのだと思う。当然前提としては、速さ・安さ・利便性の良さ・便数の多さ・そして安全性があっての事だ。

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KH8000

普段当たり前のように乗っている鉄道、バス、クルマは、意外と深い所まで知らない人が多いのではなかろうか? 例えば「何で大雨が降ると電車が止まってしまうのか?JRは簡単に止まるのに、私鉄が止まらない!その差は何か?」と素朴に感じるみなさんが知りたい”今話題のネタ”を、テレビ・新聞・SNSよりも詳しく、わかりやすく、深くしゃべり倒す!

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