【静岡県民には関係ない話】2020年春から東海道新幹線「のぞみ」最大毎時12本運行
JR東海は先日、2020年春のダイヤ改正で東海道新幹線「のぞみ」の運行本数を1時間あたり最大12本にすると公表した。一方で「ひかり」は同2本、「こだま」は同3本である事には変わりない。
もくじ
★2020年3月に700系引退により全列車最高速度を285km/hに向上!スジが開くのでさらなる増発も可能に!1時間あたり「のぞみ」を最大12本運転!
「東海道新幹線のさらなる輸送サービス向上~2020年春”のぞみ12本ダイヤ”に」(JR東海ホームページ)
↑詳しくはこちらを参照されたい。


↑N700Advance(N700系1000・4000番台)は2019年現在も増備が続く。最新編成(同年4月現在)JR東海所属ではG43編成(写真は別編成)まで登場し、同年4月17日(水)には東京→名古屋で「平成最後のお召し列車」(平成天皇が伊勢神宮に退位の報告に行くためにご乗車)の任務にも就いた。


↑一方で700系(写真はJR西日本所属の3000番台B12編成)は2020年春までに東海道新幹線からの引退が決定した。
これにより東海道新幹線では、全列車が「N700タイプ」に統一されて、最高速度も285km/hに向上する。2019年3月16日からのダイヤ改正では、上下合わせて70本を285km/h走行を前提にしたスジに変更。それでも270km/h走行を前提にした「のぞみ」も多いことので、東京~新大阪は2時間33分~2時間37分の列車が多いのも事実。2020年3月のダイヤ改正では「ひかり」「こだま」も含めて全列車のスジを285km/h走行を前提に変更し、全ての「のぞみ」が東京~新大阪で2時間30分を切る事が決まった。具体的な平均運転時間は今回公表されていないが、私の予想では恐らく2時間27分前後であろう。最速列車は前との列車間隔が開く早朝や夜間で、例えば東京6:00発「のぞみ1号」が新大阪着が8:22なので「東京~新大阪最速2時間22分」と言う点は変わらない。
事実上東海道新幹線全体の速度向上が達成!「令和」の時代は285km/hになる。
その分スジが開く事になるため、増発が可能に。そこで今までは1時間あたり最大「のぞみ10本」、「ひかり2本」、「こだま3本」としていたところを・・・
1時間あたり最大「のぞみ12本」
が可能になった。必ずしも全曜日全時間帯で「のぞみ」が12本走行すると言う意味ではない。例えば東京駅発車の時点では13時台、00分、10分、30分、50分の4本が定期列車(毎日運転)。大型連休、3連休、お盆、年末年始はお客が増えるため、需要予測に基づき臨時列車を多数用意しているのが東海道新幹線の特徴で、スジとしては13分、20分、23分、40分、47分、53分の6本もある。逆に言えばこれら6本は「運転しない日」もあるので注意が必要だ。これら6本は700系(N700系は使用しない)が入る事も少なからずあって、東海道新幹線では270km/hまでしか出せないので、必然的にスジも270km/h走行する事を前提にしていた。それが2020年3月のダイヤ改正では、スジを285km/h前提にするのだ。
一部は東海道新幹線のみ(東京~新大阪)の運転だが、山陽新幹線直通(広島・博多行き)も多数設定される傾向なので、需要規模によっては山陽新幹線も増発になる可能性がある。
★「のぞみ12本」になっても、静岡県民には何も関係ない話!
東海道新幹線「のぞみ」は全列車静岡県内の駅(熱海、三島、新富士、静岡、掛川、浜松)には止まらない。止まる列車は1本の「ひかり」(静岡、浜松は必ず止まり、熱海、三島は一部が止まり、それ以外の駅は通過)と2本の「こだま」だけである。
「こだま3本」となっているが、2本が定期列車で1本が臨時列車。
とは言っても「こだまの臨時列車」はほとんど存在しない。
下手すれば「こだま1本」分が「のぞみ」に化けてもおかしくない。
時刻は多少変わるのだろうが、静岡県内の東海道新幹線の駅では「ひかり」と「こだま」しか止まらず、本数も変わらないと言う”現状維持”は2020年3月以降もそのまま。その状態が少なくても2027年のリニア中央新幹線開業まで変わらない事が、JR東海社内では「すでに決定済み」なのだ!
「情報源は?」と思うだろうが、これは一部マスコミに対して金子社長がその旨を答えている。リニア開業後は東京~名古屋の「のぞみ」を激減させて、「こだま」を1時間に4本程度にさせて、「ひかり」も同4~6本程度にさせる方針。現在止まる本数が少ない静岡、浜松、豊橋と言った駅に対して、2027年になってようやく止まる本数を増やす方針なのだ。
そもそも静岡、浜松、豊橋に加えて、小田原、熱海、三島の各駅は利用者数が多い。利用実績で見れば「ひかり1本」「こだま2本」(1時間あたり)は少なすぎる本数で、もっと多い方が利用実績に合致していると言える。
しかし、東京~名古屋~新大阪を移動するお客と、小田原・熱海・三島・静岡・浜松・豊橋~東京・名古屋・新大阪を移動するお客を比較すると、どう考えても前者の方が多くこちらの需要に応えると言う本数設定は当然である。
東海道新幹線が複々線であれば後者の需要にも応える事が出来るが、現在は複線で熱海以外の駅では「のぞみ」との待避(追い抜き)が可能。むやみに「ひかり」「こだま」を増やすと、「のぞみ」の速達性が低下して、スジが余計複雑になる。JR東海と言う会社は「パターンダイヤ」にこだわる傾向で、これは在来線にも表れているが、例えば「のぞみ」毎時1本を静岡、浜松、豊橋に止めてしまうと、「パターンダイヤ」が崩れるし、前後の「のぞみ」(静岡、浜松、豊橋は通過)の速達性低下や東海道新幹線全体の本数減少にもなってしまうため、未だに消極的である。「ひかり」1本(岐阜羽島、米原に停車する列車)はほとんどが静岡県内の駅は全て通過だが、この1本でさえも静岡県内の駅に新規停車できない理由は、やはりスジ的に「のぞみパターンダイヤ」が崩れてしまうためである。
むしろ、静岡、浜松に停車している「ひかり」でさえも本音は止めたくない。静岡、浜松では下手すれば後続3本の「のぞみ」に抜かれるスジになっていたりするので、スジに余裕がないのだ。
スッキリと「通過タイプ=のぞみ」「停車タイプ=こだま」にしてしまいたいのが本音。(つまり「ひかり」は廃止したいと言う事)
しかしそれでは静岡、浜松からは速達性低下になるし、米原からの北陸連絡も考えると「のぞみ・こだまの2本立て」と言う事は出来ない。
静岡県民が速達性を追求するのであれば、西日本方面については名古屋まで「ひかり」・「こだま」に乗って、名古屋で「のぞみ」乗り換え、東京については「ひかり」「こだま」でそのまま乗ってもらうしかなく、静岡県管轄するJR東海静岡支社も特に本社や新幹線鉄道事業本部に抵抗する事なく、「その方針でやってください」と承認している。
なぜか静岡県民は「新幹線が好きな県民性」?で、昔から「新幹線の本数を増やせ」と陳情しているが、それに応える事が出来ていない(応えたくない?)。西日本方面については静岡空港からFDAがバンバン!ヒコーキを飛ばせば良いわけで、FDAが出来ないならばピーチ等のLCCを誘致してヒコーキの便数を増やせば、新幹線から客を奪取する事は出来るはず。静岡空港の発着枠は全然余裕なので、「新幹線を増やせ」ではなく、「ヒコーキを増やせ」と私は思う。一方東京方面については「こだま」と時間的に大差がない高速バスを増やせば良いわけで、今でさえも本数が多いと思うが、今後もお客が増える要素はあるだろう。すなわち、新幹線からの客の奪取に高速バスが成功していると言うのは紛れまもない事実だ。ポイントはバス運転士が少なくなっているので、これで左右されると言う点であろう。
以上申し上げたのが静岡県内における新幹線の現状なので、「ふ~ん良かったね。何人も関係ない話だけど」と”冷めた感じ”で見ている。
★2020年3月以降も山陽新幹線では700系7000番台は残ると予想
700系は東海道新幹線からは完全引退する事になったが、山陽新幹線ではどうなるのだろうか?

↑「こだま」は8両が主体で7000番台のレールスターE編成が大絶賛活躍中。今の所(2019年4月)700系7000番台や500系7000番台を置き換える公式発表もなければ、ウワサさえも聴こえてこない。両者合わせて約25編成が存在するため「かなりの量」。計画的に置き換えて行く必要になるし、JR西日本としても「それなりの設備投資」となるため頭の痛い所であろう。
「こだま」主体なので新造車を作る事は考えにくい。
将来的にN700系にする事は容易に予想できるが、N700系5000番台を短編成改造したり、2022年には長崎新幹線が開業し乗り入れ先のJR九州がN700Supurmをベースにした新造車を導入する方針なので、必然的にJR西日本もそれを導入せざるを得なくなる。
そうなると九州直通のN700系7000番台が余る事になるので、そのままこれが「こだま」主体に転用される可能性が高い。
これは700系7000番台が「ひかりレールスター」として九州新幹線開業まで活躍したが、開業後は「こだま」主体に転用される・・・と私は予想する。
その時になって(2022年頃に)700系7000番台と500系7000番台は引退すると予想している。
従って2020年3月ダイヤ改正でも、山陽新幹線の「こだま」は700系7000番台と500系7000番台は残るだろう。これはあくまでも私の予想に過ぎないので、実際にそうなると申し上げているわけではない。
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