【なぜ全車指定席?】JR東海静岡地区で運行する「ホームライナー」の不満点と改善策

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もくじ

★JR東海の「ホームライナー」は全席指定なのか?

アメブロ(Monolog24)でアクセス数の多い記事から移行。内容は出来る限り2019年4月現在の事として再編集している。

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JR東海の東海道線や中央西線などでは特急型の車両で運転する快速列車「ホームライナー」を運転している。


↑静岡県内では、東海道線の沼津~静岡~浜松で、373系を使用し朝や夜間に多数運転している。(写真は専用ヘッドマーク設定前のもの)
以前から「ホームライナー」を使う機会が多いが、最近使っていて不満に感じることがあった。

「なんでいつも席が”通路側”なのか?」

「ホームライナー」に乗るには乗車券とは別に「乗車整理券」を310円(2014年4月以降は320円)支払って買わないといけない。
乗車整理券は「ホームライナー」が停車する駅で売っているが、買い方(発売方法)としては・・・

①改札外の近距離乗車券を売っている券売機
②沼津、静岡ではホームに「ホームライナー乗車整理券売り場」

「みどりの窓口」(JR東海では「JR全線きっぷうりば」と称している)でも買えると思うが、恐らく窓口氏は上記の①か②に誘導するだろう。
①か②で買う場合の手順としては・・・
日付・乗りたい列車を選ぶ

乗る人数を選ぶ

必要なお金やTOICA等のICカードを入れる

乗車整理券発券

となるが、発券された乗車整理券を見てみると、座る席が「指定」されている。
つまり、JR東海の全ての「ホームライナー」は「指定席」なのである。
しかも、自由席の連結は一切なく、「全車指定席」なのである。
窓側に座れるか?通路側に座るざるを得ないのか?
それは”運任せ”なのである。これでは不満だ。
静岡地区では2009年3月のダイヤ改正から「ホームライナー」は「全車指定席」となった。それ以前は「全車自由席」であった。

・・・なぜ「全車指定席」なのか?
開始当初思ったのは車掌の削減であった。
「全席自由席」時代、373系3両でも、6両でも371系でも「ホームライナー」は全列車車掌が2人乗っていた。
役割としては、1人が運転扱い(ドアの開閉と車内放送)+車内検札、
もう1人が車内検札専門であった。
車掌は必ずしも同一職場とは限らず、主に静岡運輸区と浜松運輸区から1人ずつ乗務している事が多い。
「全車自由席」だと車内で乗車整理券を発券する事が、「全車指定席」と比較すれば多くなるため、それを削減により、車掌自体を減らす。
すなわち、車内検札専門の車掌を乗せないことにより人件費(コスト)削減をするのではないか?と思った。


しかし、実際にはそうではなかった。
従来通り2人乗っており、役割も変わっていない。
調べてみると、JR東海が「ホームライナー」を「全車指定席」とした理由としては、「乗車整理券を買ったのに満席で着席出来ないのが不満」と言う苦情があるようだ。

乗車券とは別に310円(2014年4月以降は320円)も余計にお金払って乗っているのに乗ったら満席で座れない。
立ち席でも払わないといけないのは、不満・納得出来ないという意見はお客として当然である。
実際問題、静岡→沼津へ向かう夜間の「ホームライナー」は373系3両しかなく、通路まで立客でいっぱいになる事もある。だが2016年~2018年にかけて増発された。現在(2019年)現在は静岡7:00発(4372M)と18:00発(4374M)は6両だが、それ以外は3両のままである。特に20:20発(4378M)と21:36発(4380M)は立客が発生しやすい。立って乗車しても320円も余計に払う必要があるのは”しゃく”である。

JR東海の静岡地区における「ホームライナー」は、特急車両を使う、停車駅が少ない事に加えて、着席保証と言う付加価値を付けている。
今や他社ではスマホから購入出来るのが当たり前。JR東海のホームライナーは未だに「駅売り」。それも在来線用の自動券売機かホームにある自動券売機のみ。「やる気」がないことはわかっているが、「エクスプレス予約」や「e5489」のシステムを活用して、スマホからも乗車整理券の購入が出来るようにして、シートマップも搭載して窓側・通路側の選択(後術)も出来るようにするべきだ。

★なぜ窓側・通路側の指定が出来ないのか?

・・・次に、乗車整理券の発券についての不満。
上記のとおり、なぜ「窓側」「通路側」の指定が出来ないのか?
基本的な事だが、JRの乗車券・指定席券・特急券は乗車する1か月前の午前10時から発売開始となるが、静岡地区の「ホームライナー」では、朝に運転する列車は7日前(時間は何時から忘れた)から、夜間に運転する列車は当日の16時からでないと発売しない。

マルス(JRのきっぷを発券する機械)で指定席の管理をするのであれば、1か月前の午前10時から発売しているはずだが、なぜ7日前とか当日の16時から発売できるのか?
私の疑問点であるが、恐らく発売するJR東海が発売場所、発売開始時間を決めているのでそれが出来るのであろう。

「マルスの個別設定」

が存在するはずだ。JR東海が勝手に決めて実施しているに過ぎないと思う。
つまり、マルス本体には接続せず、自社単独で座席管理できる範囲で・・・となれば、細々としたリクエストは聞けない。
面白い事に乗車整理券は購入しても、「どの駅で下車するか」聞かれない。
各駅で発売枚数、発売する車両等の割り振りがあるはずだ。
例えば、沼津発浜松行きの「ホームライナー」の場合、富士駅で乗車整理券を購入するとだいたい2号車か3号車が割り振られる。(私の経験上)
座席番号を2号車13番Cとしよう。下車駅は聞かれていないのでどの駅で下車しても良い事になる。
「ホームライナー」には富士→静岡だけ乗った場合、静岡→浜松は二重に発券されない限り(滅多にないが)空席のまま営業する事になる。
下車駅を聞かれれば、静岡以西で「ホームライナー」に乗りたい人は、この座席の割り振りも可能だ。

マルスに接続するのであれば、通常の指定席券と同じルールが適用される。
すなわち、全国の「みどりの窓口」設置駅、乗車日の1か月前の午前10時から買える事になる。
そう言う事をやっていないので、JR東海静岡支社管内のみで、座席管理を行うとなれば、コスト等の問題でそこまでは出来ない事になる。
これは、他地区の「ホームライナー」や首都圏の東海道線の「湘南ライナー」も同じ理屈で、例えば215系に乗りたいので東京→小田原で「湘南ライナー」のライナー券はJR東海やJR西日本の駅では当然買えないし、JR東日本であっても仙台駅や青森駅では買えない。この列車の場合、東京駅か品川駅(JR東日本)に限られる。
そのような理由があるとはいえ、せめて窓側・通路側の指定はお客が任意出来るようにするべきである。

★指定席自動券売機が充実していないJR東海

ここから先は表題と話の内容が異なる。
「ホームライナー」は自動券売機で購入する事がほとんどなので、ついでにJR東海の指定席自動券売機についても不満点を言っておく。

略して「MV」と言われる指定席自動券売機は、JR東日本・西日本のそれと比較すると、「使用可能な機能」が限定されている。
静岡駅に限って言えば、新幹線用のMVの口座には「お得なきっぷ」が入っている。それを押してみると「休日乗り放題きっぷ」(静岡地区の在来線に土日祝日1日乗り放題)しか販売しているものがなく、強制的に商品名と金額が表示された。

言うまでもなく、JR東海のMVは新幹線に特化していると言って良い。

新幹線のきっぷ(自由席・指定席・グリーン車・エクスプレス予約の受取に関係なく)少ない操作で簡単に変えるようになっている。
JR東海も公式に認めているが、「早く新幹線に乗りたい」お客が多いため、操作回数を減らしており、究極なものは名古屋駅(新幹線改札口近く)に「今すぐ新幹線」と称した券売機もあるくらいだ。

変な話、食券の券売機並みの手軽さだ。

基本的にJR各社が使用するMVは同一機種で、各社のサービス内容(企画きっぷの種類の多さや客層により決まる)はバラバラだ。
名前こそは、「指定席自動券売機」(JR東日本)、「みどりの券売機」「みどりくん」「みどりの券売機プラス」(JR西日本)「話せる券売機」(JR北海道)等異なる。
結局、MVの中身を充実させるか?どうかは各社の経営判断による所が大きい。
私もそうだが、JR東海のMVで特急の指定席券(しなの・ひだ等)は「買えない」と思っている人が多い。但し実際には買えるらしい。
きっぷの種類にもよるだろうが、静岡駅には13台もMVがあるのに、人が並ぶ事は少ない。
一方で「みどりの窓口」は真昼間でも長蛇の行列で、一応駅頭には「窓口混雑のためにご協力を。○○のきっぷは自動券売機でも対応可能」と貼り紙はあるが、そもそも使い方を知らないお客が多いのも問題だ。
これは荒治療になるがJR東日本のように、お客が多くても「みどりの窓口」を閉鎖して、代わりにMVのみで新幹線等のきっぷが買えるようにしないと、お客は使い方を覚えないか?

JR西日本は人手不足を理由に今後MVを爆発的に増やす事にしており、JR東日本やJR北海道もその方針。JR東海については今の所(2019年4月現在)公表されていないため、有人の窓口を小規模な駅でも維持する方針だ。東海道線豊橋~岡崎では蒲郡を除き原則無人駅化とした。特にMVを置く事はしていない。幸田についてはMVを設置しているようだ。これは「駅集中管理システム」を名鉄に続きJR東海も導入したためで、あくまでも近距離利用はICカードや近距離用の券売機を維持しておくので、改札機にそれらきっぷを通してくれれば良いと言う考え方だ。

★「ホームライナー」の座席管理がずさん。なぜ券売機から100mも先の車両が指定されるのか?

座席管理がずさんである。

静岡駅の上りホーム「ホームライナー乗車整理券うりば」は神戸方の階段付近にある。
373系6両の沼津行き「ホームライナー」が1番のりばに停車すると、券売機は1~2号車付近で、車両後ろ寄りとなる。

しかし、ここで乗車整理券を買うと、すぐ近くにある車両は発券されるそれが示している席は6号車。座席までは100m以上も歩く。
これは2019年現在も変わっていない。
一方で前日に同じ列車の乗車整理券を改札外の券売機で買うと、指定される座席は1号車となる。

何で5両分距離にして約100mも歩かないといけないのか?
券売機前の車両を座席指定とすれば、移動は最小限に済むし、発車直前に買うお客も多く座席位置が近ければお客の回転率も向上する。その分多くのお客を乗せる事が出来るのではないか?
収益と言う面で見てもJR東海は、100m歩かせる分損していると思う。
JR東海がお客の事を考えていないのか、配慮が足りないのかが良くわかる結果だ。

★まとめ

今や「着席サービス」を展開している鉄道各社。原則は指定席でJR東海静岡地区は早い時期から展開していたが、乗車整理券を購入する時に細かな指定が出来ない事、変な車両に座席が強制的に指定される事、スマホから購入できない事・・・などなど他社以上に問題だらけである。これも「JR東海クオリティー」なのかもしれないが、2019年になってもこの問題を直す雰囲気は感じられない。やはり”不満のネタ”は残り続ける。

みなさんのご意見・ご感想を披露していただきたい。

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KH8000

ご覧くださいまして、ありがとうございます。 当ブログは鉄道・バス・ヒコーキ・船について、読者の皆様が”乗りたくなる”公共交通機関の魅力をお伝えします。 実際に私が乗った時・撮った時の感想などについて「乗車記」「撮影記」として、各地の秘境駅や注目の鉄道駅に直接訪問し現地で知り得た事を「現地調査」として、”他所よりも詳しく”、鉄道系YouTuberに負けぬほどの勢い・情報量・知識・感動体験を当ブログでお伝えします。 私はJR全路線全区間乗車(JR完乗)済みで、鉄道友の会の正会員(一応某支部の幹部・撮影会などの行事についても詳しくお伝えします)です。当ブログのフォロー(ブックマーク)は誰からも大歓迎です。

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2件のフィードバック

  1. 忍者てつ丸 より:

    ご存じかと思いますが、JR東日本はライナーを廃止し、代わりに特急増発と実質的な値上げです。
    青梅や八王子の短区間にも特急はさすがに呆れます。
    売り方はクソでも、ライナーを残すJ海はマシじゃないかとも思います。

    • KH8000 より:

      東海のライナーも、売り方がクソ。ネット対応していない、指名買い出来ないなど。値段では単純比較出来ないが、東海の場合特急に格上げしたら、間違えなく客は乗らない。

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