【仙石東北ライン(仙石線)5568D石巻→仙台】東日本大震災で被災した鉄道を見る⑫

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もくじ

★石巻~仙台の”通し”利用は仙石東北ラインがメイン?

【訪問日】2018年1月5日(金)

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【列車番号】5568D(仙石東北ラインの仙台行き)

【時刻】石巻10:59→仙台12:02

【車両】HB-E210系のC4編成+C5編成

仙石線は本来あおば通・仙台~東塩釜~石巻と言う路線である。東北地方のJRでは唯一の直流電化区間でこれは歴史的な経緯による。 東日本大震災では高城町~石巻を中心に津波の被害を受けて、営業列車の一部が津波に流されて大破。お客や乗務員は全員逃げて死亡した人はいなかった。

あおば通~高城町は早期に復旧したが、高城町~石巻については津波対策による街づくり等が関連して、復旧までに時間がかかった。特に東名や野蒜付近は線路の位置自体を変更したため、一部区間は実質的な新線となった。

↑石巻駅の仙石線ホームに止まっていたのは、C4編成+C5編成の2本連結した4両。昼の1往復を除き仙石東北ラインは4両で運行。仙石線は全線電化しているが、HB-E210系は気動車。単なる気動車ではなくて、ハイブリット気動車である。本来の気動車よりも排ガス排出が少ないため環境に優しく、乗り心地は電車と全く変わらない。


仙石東北ラインは石巻~高城町は仙石線。高城町から東北本線と近づく場所が元々からあって、ここに300メートル程度の単線非電化の連絡線で接続。仙台と言っても仙石線の仙台ではなくて、東北線の仙台となるためホームがまるで異なるのが注意点だ。 また東北線は交流電化であるため、電車ならば交直流電車が必要になるが、製造コストが高い。ならば気動車の方が安上がりだし、非電化である石巻線にも直通可能だ。現時点では1往復に限り仙台~女川の仙石東北ラインも存在するが、私が思うにはもう少し増やしても良いと思う。

車内はE721系と大きく変わらない。ハイブリット気動車なので機械室を車内に設置する必要があり、ドア間の一部にそれがある。そのため座席数が多少少なくなっている。

ボックス席に座ると、エンジンが入ったり切れたりする。どうやらアイドリングしているらしい。石巻発車の時点で座席は8割方埋まった。反対側のホームに10:56着の921S(205系3100番台のM16編成)が着いたが、同じ4両でもガラガラの車内。どうやら”普通の仙石線”よりも速達性が高い仙石東北ラインにお客が集中しているようだ。 仙石東北ラインの乗車はこれで3回目くらいだが、3回とも同じような傾向で、日曜日夕方の石巻発の列車は石巻発車時点で着席困難だったりする。


石巻を発車すると人口の多い、陸前山下、蛇田、陸前赤井に停車するがいずれも乗車して来る人が多い。下車する人も少ないながらいる。 震災から少しずつ復興しており、新しい住宅が目立つ。蛇田~陸前赤井の間にある、石巻あゆみ野(通過)も新しい公園に住宅が増えて出しており今後利用が見込めると言って良い。仙石東北ラインもそれに応えたダイヤをしており、朝と晩に1往復ずつ停車している。


仙石東北ラインの集客エリアは主に石巻市内で、陸前赤井発車すると東松島市に入って矢本、陸前小野、野蒜、高城町・・・となるが乗降客数は減少。野蒜は2015年と2016年に訪問したが、その時よりも明らかに住宅等の建物が増えて着実に人が戻ってきている。個人的には、高城町~石巻の仙石線は個性的な駅が多く、「降り鉄」(駅訪問の事)では是非ともオススメしたい路線だ。


高城町では始発の1132S(11:35発)あおば通行きと接続。”普通の仙石線”であれば、この駅で乗り換える必要がある。必ずしも接続出来る列車ばかりではない。 高城町を発車するとしばらくは仙石線と通り、橋を渡ると単線非電化の接続線へ。信号の関係で2回程度発車と停車を繰り返す。東北線に入ると所定の速度で走行。東北線内は停車駅が多いパターンと少ないパターンのダイヤで、昼間は基本的に前者のパターン。本来は東北線小牛田方面から来る列車のお客が仙石東北ラインに流れてくる格好のため、余計に混雑する。JR東日本にとっては効率の良い列車、収益率の高い列車と言えるだろう。
13回目に続く。

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KH8000

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