【2016年9月に石勝線夕張支線全駅訪問】北海道の維持困難線区を見る52

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【訪問日】2016年9月23日(金)

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【場所】石勝線夕張支線全駅

【備考】時刻、描写等は全て当時のもの

★廃止が決まった石勝線夕張支線を全駅訪問

夕鉄本社前バスターミナルから先は石勝線夕張支線の全駅を訪問した。
石勝線の新夕張~夕張は夕張市の主要部分を通る。「夕張市内線」のような側面も持つが、やはり利用者数は少ない。
輸送密度は120人ほどで、車両の老朽化も重なり2016年3月のダイヤ改正で1日9往復→5往復に半減された。
夕張支線の代替となる交通手段は夕張鉄道バスであるが、本数は決して多くない。
新夕張~夕張を”通し”で営業する路線はなく、途中で乗り換えとなる。
メインとなるのは、夕張市中心部と清水沢地区を結ぶ路線となる。

鈴木直道市長(当時)は2016年8月に「夕張支線を廃止してくれ」とJR北海道に要望。そのまま廃止が決定した。2019年3月31日(日)に廃止になる。
単に廃止してバスに転換するのではなく、新しい交通体系にする事を目標としており、夕張市とJR北海道等の関係者が検討している段階だ。

★鹿ノ谷駅(Y24)

夕鉄本社前バスターミナルから道道38号線を夕張市役所方面へ徒歩20分。道道沿いはクルマが頻繁に行き交うが、この日は雨が降っていたので、歩道を歩く人は皆無に等しい。

↑道道から1本それた道を進み行き止まりになる場所にあるのが鹿ノ谷駅。列車は当分来ないので誰も人がいない。道道から駅に近寄る人もいない。
昨年来た時と全く変わりなかったが、駅全体を見渡す事が出来る高架橋はかなり錆びていた。
駅舎内部やホームにも入っても見たが、ひっそりとしていた。

★夕張駅(Y25)

↑鹿ノ谷~夕張は徒歩20分ほどの距離だ。夕張支線は老朽化が激しいとJR北海道は指摘しているが、それがハッキリとわかるものを見つけた。
この区間にある鉄橋は複線分確保されているが、実際に使用しているのは単線分のみ。素人目で見てもすぐにわかるほど古くなっており、今後も使うならば新しくする必要がある。この状態で現役使用されている事自体が驚きと言うか恐怖で、急に壊れて列車が事故を起こすのではないか?と思うほどだ。
夕張市はご存じ通り財政破たんし、人口減少に歯止めがかからない。当然夕張支線に対する補助金を出す事が出来る状況ではないため、鉄道を残す事なく、現状に合った公共交通を提供した方が合理的と考えるのは納得出来る。

夕張は行き止まり式の構造。夕張支線で列車交換できる駅はどこもない。それがなくても十分な程度しかお客がいない。
夕張駅周辺は名物の「カレーそば」を提供する飲食店があり、15時過ぎにも関わらずお客が多くいた。

★元都営バスの低床車で清水沢へ

↑夕張駅からは夕張鉄道バスで清水沢へ向かう。やってきたのは元都営バスの低床車でナンバーは「札幌200か3314」であった。
先客が2人しかいない状況で、ガラガラ。
鹿の谷(バス停はこのように表記)で先客は全員下車し、夕鉄本社前バスターミナルから1人乗るだけと寂しい。
経路は単純に道道38号線を道なりに進む。
運賃は470円と高め。所要時間は20分ほどであったが、個人的な感覚としてはもう少し安くても良い。
運賃が高いとお客が乗らないと言うのも事実で、もう少し安くしてせめて1時間に1本程度の便数がないと使ってもらえない。夕張支線廃止後はせめてこうしてほしい。

★清水沢駅(Y23)

↑夕張市の中で栄えているのが清水沢地区。この中心地にあるのが清水沢駅。以前は交換設備があったり、夕張鉄道線もあったようだが、今はご覧のとおり大きな土地だけが残る棒線駅だ。
夕張鉄道バスは清水沢地区の主要集落を環状運行し、再び夕鉄本社前バスターミナル方面へ戻った。
跨線橋の上で16:08発の夕張行きの2631D(キハ40-789)を待つが来ない。
10分遅れて到着。5~6人が下車した。

★南清水沢駅(Y22)

↑清水沢駅から南清水沢駅は徒歩で20分ほど。
国道452号線を道なりに進む。夕張支線とも並走するが、やはり設備の老朽化が目立つ。
駅前にはスーパー(コープ)や高校があり、帰宅する高校生が10人以上が16:45発の千歳行き2632Dが来るのを待っていた。
結果的には10分遅れで到着したが、乗ってみると熱心な鉄道ファンで座席は全て埋め尽くされていた。
純粋な地元客は高校生くらいで、大人のお客が皆無に等しい。夕張市自体が元気がなく、人も少ない。悪く言えばゴーストタウン。人の動きがないと交通事業は成立しないので、夕張市自体が元気になってもらわないと、鉄道だろうがバスだろうが交通自体が残らないのではないか。
遠くから来ている立場として、夕張市に対してどんな事で貢献出来るのか?と考えると、観光や「ふるさと納税」等でお金を落とすしかない。夕張市にふるさと納税をすれば、15,000円以上の寄付で特産の「夕張メロン」がお返しされる。

↑南清水沢駅の駅舎内にある壁に合った手書きの紙。
ここには、こんな事が書いてある。

「鉄道ファン(+旅行者)の方へ。遠くからわざわざ訪問して頂きありがとうございます。夕張は炭坑の町。小さくなりましたが、跡が残っています。よろしければ、雰囲気を味わって行ってください」

名所の案内も書いてあった。今回は限られた時間で夕張支線の駅を全て訪問したが、夕張鉄道や炭坑の跡地は行った事がない。次回来た時はここへじっくりと行ってみたい。寂しいが雰囲気は良い魅力的な街が夕張である。

★沼ノ沢駅(Y21)

↑2632Dに乗車したものの、1駅進んだ沼ノ沢で下車。
1987年まで貨物の取扱があった駅で、構内はゆったりとした作り。しかし今は多くが木で隠れてしまっている。

↑駅舎は10人以上が着席出来るベンチがあった。同居している飲食店もあり、店主の声が駅舎内まで響き渡っていた。

↑駅前は国道452号線が通る。夕張市の外れとなるため、清水沢地区や本庁地区(夕張駅周辺)とは異なり、人通りが激減する。幹線道路のため、クルマ通りは多いがほとんどが通過交通であった。
周辺は夕張メロンの畑が多くある。
次の新夕張までは徒歩40分。ちょっとした峠道となる。アップダウンがあるため徒歩で進むには体力的にしんどい。建物は消えてしまう。バス停もあるが草に埋もれているため、パッと見た感じバス停なのか?草むらなのかわからない。

↑JR石勝線夕張支線 沼ノ沢~新夕張(老朽化した鉄橋)

↑JR石勝線夕張支線 沼ノ沢~新夕張(国道452号沿い)

★「スーパーおおぞら」「スーパーとかち」代替の「臨時特急」で札幌へ

・・・新夕張駅(Y20)には18時過ぎについた。
19:13発の札幌行き臨時特急9010D(トマム発札幌行き)が来るまで待合室で待つ。
待合室には3人いたが、全員同じ会社の同僚らしく18:54発の2633D夕張行きに乗った。これが夕張支線の本日の最終列車。早過ぎる最終列車で、夜間になれば夕張市中心部に人が入って来る事がないからか?2016年3月ダイヤ改正までは21時台が最終列車だった。

ホームに入ると、人は誰もない。新夕張駅に止まる列車はこのあとの札幌行き臨時特急9010Dと、19:52発の追分行き2634Dしかなかった。

キハ261系1000番台(キハ261-1205に乗車)の9010D。期待していたキハ283系ではなかった。
やはり札幌~十勝・道東へリレー形式の鉄道利用は少なく、各車両10人も居なかった。

53回目に続く。

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KH8000

普段当たり前のように乗っている鉄道、バス、クルマは、意外と深い所まで知らない人が多いのではなかろうか? 例えば「何で大雨が降ると電車が止まってしまうのか?JRは簡単に止まるのに、私鉄が止まらない!その差は何か?」と素朴に感じるみなさんが知りたい”今話題のネタ”を、テレビ・新聞・SNSよりも詳しく、わかりやすく、深くしゃべり倒す!

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