【三陸鉄道南リアス線206D釜石→盛】東日本大震災で被災した鉄道を見る⑥
もくじ
★魅力的な車窓!三陸鉄道南リアス線
【訪問日】2018年1月4日(木)
【列車番号】206D(三陸鉄道南リアス線盛(さかり)行き)
【時刻】釜石9:17→盛10:09
【車両】36(さんりく)-R3
三陸鉄道は”分断”された形(2019年3月22日まで)となっている。現状では久慈~宮古の北リアス線、今回乗車する釜石~盛の南リアス線である。2019年3月23日にはJR山田線であった宮古~釜石が移管されるため、久慈~宮古~釜石~盛が合体して「リアス線」となる事が決まっている。

↑JR東日本の釜石駅は「SL銀河」をイメージした駅舎となっている。JRの駅からは釜石線の花巻方面行きしか使う事が出来ない。東日本大震災では釜石線の被害は比較的少なく、早期に復旧している。

↑隣にあるのが三陸鉄道の釜石駅。「イオンタウン釜石駅」と言う副駅名も存在する。ネーミングライツの一環であろうか?
盛までは1080円の乗車券を購入する。


↑列車別改札のため、発車15分ほど前になってホームへの入場が出来た。JR釜石駅と改札内連絡しているらしいが、それがあると思われる通路は閉鎖。
それにしても先発が6:52発の204Dで朝の利用が多い時間帯と言うのに、7~8時台に列車がないのが不思議。需要が見込めないために設定していないのであろうが、地元の利用や通学利用がないのか?ある意味では、「使い勝手が悪い絶望的なダイヤ設定」である。


↑206Dは「36-R3」と称する車両番号。少なくても一般的な車両ではない。なんとなくキハ52にそっくり?で塗装色が阪急マルーンに似ているのが持ち味。繰り返しになるが、三陸鉄道にとってはこれが一般的な車両ではなくて「特別なモノ」に見えた。



↑車内に入ればカラオケや団体利用を想定した「特別仕様車」である事がわかった。これには納得。座席はボックスが主体でデッキ付きだ。団体利用のみ稼働すると効率が悪いので、それがない日は一般列車として稼働。線路がつながっていないため、車両運用は北リアス線と南リアス線は別物。この車両も南リアス線でないと乗る事が出来ない。2014年製で、クウェートからの資金により登場した車両。謝意も記載されてあった。
206Dに乗ったお客は10人程度と少ない。多くの空席を出して釜石を発車。

↑釜石を発車するとすぐに大きな長い建物が現れる。これがイオンタウン釜石。規模からすればイオンモールと称しても良い規模。数十の専門店が入居し駐車場も広い。釜石駅から1キロ弱離れている。

↑釜石港付近を通る。釜石市中心部を離れて険しい山へ向かって進む。


↑南リアス線も北リアス線と同じくトンネルが多い路線。車内を写した写真であるが、ホワイトバランスを調整し似たような構図から全く異なる写真を撮影してみる。

↑平田(へいた)は住宅が多い。南リアス線では高架線にホームが設置されている事が多い。そのため東日本大震災では津波の直接的な被害を免れた場所が多い。


↑平田~唐丹(とうに)
逆光気味で撮影に苦労した車窓写真。リアス式海岸が続いており、複雑な地形だ。その分車窓は見応えがある。


↑三陸駅。三陸海岸沿いなので「三陸○○」と称する駅が多いようなイメージが私の中ではするが、探してみるとこのように称する駅は南リアス線のこの駅しかないはずだ。釜石行きの205D(36-703)と交換。


↑三陸~恋し浜




↑恋し浜駅では9:50~9:53まで止まる。この駅は単なる棒線駅であるが、景色が良い事、鐘を鳴らす事で良い事があるらしく観光地のような駅でもあるため「サービス停車」が元々からダイヤに反映されているのだ。駅舎の中には特産のホタテの貝殻を活用した絵馬がたくさんあって、この駅は下車して乗り歩きたいと思った。

↑綾里(りょうり)駅は列車交換可能。車内はパラパラと客数が増えてきたがそれでも着席は可能なレベル。震災で人口減少により地元利用も減少する中で、魅力的な観光地や車窓があるので三陸鉄道にとってはある程度は観光利用で頑張って行かないといけない厳しい現実が伝わった。

↑陸前赤崎~盛
盛が近づいてくると、再び平坦な土地になって住宅地も増えてきたが、ここもまだ震災復興途上であった。盛駅の構内に入るとおかしな光景が?・・・
7回目に続く。
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