【なぜか?】JR西日本2030年までに「みどりの窓口」を大幅削減!これがJR他社にも波及する可能性が高い!

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JR西日本の来島社長は先日の記者会見で、「京阪神地区のみどりの窓口の数を180駅→30駅に減らす」事を明らかにした。駅員は約6,500人いるが、そのうちの1割を減らして、残りの駅員は「きっぷ販売→旅客対応主体」に変更する方針だ。実はこのような流れは、JR西日本に限った話ではない。残りのJR旅客5社も全く同じ傾向である。なぜきっぷの”販売チャンネル数を削減”しないといけないのか?

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★みどりの窓口とは?

最初に断わっておくが、この項は「かなり回りくどく説明」している。

↑写真左側の「みどりの窓口 きっぷうりば」と書いてある芸備線三次駅改札口脇の部屋。この部屋には駅員が居て、駅員に対して「自分が購入したいきっぷ」を伝える。「自分が購入したいきっぷ」が単純な経路(例えば、三次→広島まで芸備線経由の片道乗車券等)の場合は口頭でも容易に購入出来る。複雑な経路の場合や指定席列車を複数購入したい場合は、事前にメモ書きした紙を駅員に渡せば、誤発券(駅員のミスで誤ったきっぷを売ってしまう事)のリスクが低く、お客(自分)としても細々と説明する必要もない。

余程経路が複雑な乗車券、”マニアックな列車”(例えば特定の1日しか運転しない臨時列車、購入駅よりも遠い路線(主に他社管内)を走る列車、私鉄との連絡乗車券等)となると、購入するお客(自分)もきっぷに対する知識が要求されるのは、言うまでもない。

駅員はお客の求めに応じて、「マルス端末」と言われるJRのきっぷを発券する機械を操作する。私は操作した事がないが、駅員が操作する「マルス端末」を見ていると、「かなりマニュアル」である。ここで言う「マニュアル」とは規則の意味ではなく、手動操作と言う意味である。

すなわち、「駅名」「列車名」「設備」等の決まった”アイコン”がバラバラに存在して、これをお客の求めの通り”パズル”のように組み合わせて行き、最終的に1枚のきっぷとして発券しないといけない。例えば芸備線にはかつて「急行みよし」と言う急行列車があったが、JRでは急行券が必要だ。今(2019年2月)は急行列車は走っていないので、仮に急行券を発券した所で使う事が出来ないが、やろうと思えば「三次→広島の急行券」を発券する事も可能である。

当然駅員の”常識”では、路線がどこであれ「JR線には急行列車は存在しない」(臨時列車を除く)ので、急行券を求めるお客が居たら、「それを売る事は出来ない」と断るのが普通だ。

乗車券の複雑な経路を販売する事も「みどりの窓口」では可能。JRのきっぷのルールに違反しない事が前提であるが、鉄道ファンにはこんな”猛者”がよくいる。

「稚内→西大山」

と言う乗車券。つまり、日本の最北端から最南端までを1枚の乗車券にすると言うものだ。ここで経路を下記のようなものにする。

「稚内→宗谷線→旭川→石北線→網走→釧網線→東釧路→根室線→新得→石勝線→南千歳→千歳線→沼ノ端→室蘭線→長万部→函館線→新函館北斗→北海道新幹線→新青森→奥羽線→秋田→羽越線→新発田→白新線→新潟→信越線→宮内→上越線→高崎→高崎線→東京→東海道線→名古屋→関西線→亀山→紀勢線(紀伊半島を1周)→和歌山→阪和線→天王寺→大阪環状線→大阪→東海道線→尼崎→福知山線→福知山→山陰線→宍道→木次線→備後落合→芸備線→広島→山陽線→門司→鹿児島線→久留米→久大線→大分→日豊線→鹿児島中央→指宿枕崎線→西大山」

↑このような複雑な経路であっても、全国どこの「みどりの窓口」でも発券可能である。

但し、発券には非常に時間がかかり、状況によっては「別の日までに作っておくので、別の日に取りに来てくれ」とか「駅ではなくJR支社の営業部門に行ってくれ」と言われる事も少なくない。これだけ複雑ならば。実際には、この手の複雑すぎる経路を買うならば、駅員に「この経路のきっぷを売ってくれるか?」聴いた方が良い。それ以降は駅員の指示通りにすれば良い。

逆に言えば、「みどりの窓口」だからこそ出来る事であって、少なくてもスマホやパソコンを使ったネット販売(「e5489」や「えきねっと」等)や指定席自動券売機(MV)では、無理である。乗車券の経路自体は概ね3~4路線(3~4経由地)程度までに制限している事がほとんどなのである。

つまり、「みどりの窓口」ではJR線のきっぷは、一部の例外を除き、ほぼ全て購入出来るのだ!

↑そのため、JR東海に限り原則として「みどりの窓口」とは称していない。写真は中央西線恵那駅であるが、この駅はなぜか「みどりの窓口」とも表記があって、意外と同社管内でこの表示があるのは珍しい。原則としては「JR全線きっぷうりば」となっている。

★最近(2019年2月現在)急増しているのが、「みどりの窓口を廃止→代わりに指定席自動券売機(MV)で販売継続」

これは主にJR東日本管内で見られるものである。これと同じ事をJR西日本もやろうとしており、他の4社も同じ事をやってもおかしくない。

↑この写真は北陸新幹線の上越妙高駅。この駅にも「みどりの窓口」は存在するが、新幹線のきっぷは自動券売機(写真)でも購入可能。左の緑の機種は自由席専用。右の紫の機種は指定席も購入可能な「指定席自動券売機(MV)」と言われるもので、他駅発の特急や新幹線、乗車券、「えきねっと」や「e5489」でネット予約したきっぷも購入可能だ。

変な話「みどりの窓口」がなくても、MV1台あれば、余程複雑な経路のきっぷ、利用制限があるきっぷ(購入時に年齢証明書類が必要等)を除けば、ほとんどのJRのきっぷは購入出来るのだ。

JR各社MVの名前が異なるのがわかりにくい点で、JR東日本は「指定席自動券売機」。JR東海は特に愛称名なく、単に「自動券売機」。JR西日本は「みどりの券売機」「みどりくん」「みどりの券売機プラス」と複数ある。

JR東日本では「みどりの窓口」を廃止→代わりに「指定席自動券売機」を大幅に増やしている。時刻表を見ると、「緑丸」の「みどりの窓口設置駅」は大幅に縮小し、代わりに「赤丸」の「指定席自動券売機設置駅」が大幅に増加。宇都宮線の大宮~宇都宮に限れば、「緑丸」が少ない代わりに、「赤丸」が目立つようになっている。この事は今後全国的にそうなるようだ。

しかし、「利用制限のあるきっぷ」は原則としてMVでの購入が出来ない。そのためJR西日本は「みどりの窓口」を廃止する代わりに、「みどりの券売機プラス」と称する機種を大幅増加させたい方針だ。

「みどりの券売機プラス」とは、お客がタッチパネル画面を操作するのではなくて、画面にはきっぷを販売するオペレーターが映し出されている。オペレーターに向かって「購入したいきっぷ」を伝えれば、オペレーターが遠隔操作できっぷを発券させて、お客は目の前にある「みどりの券売機プラス」から出て来るきっぷを受け取れば良いことになる。「みどりの券売機プラス」には、年齢証明書類を置くスペースが設置されており、ここにそれを置くとオペレーターも映像で確認出来る仕組みのため、「利用制限のあるきっぷ」もMVで購入出来るのだ。

↑このようなMVは現在JR北海道が実験的に実施しており、将来的には拡大させたい方針だ。実際に私は南千歳駅(写真)に設置してある「話せる券売機」を使ってみた。必ずしもオペレーター通話に特化したものではなく、お客自らがタッチパネル操作できっぷを発券したり、「えきねっと受取」(私はこれを利用)も可能だ。オペレーター通話を希望する場合は、トップ画面にその旨が書いてあるのでそこを選択する事になる。

以前JR東日本には「もしもしカエルくん」と称した機種が盛岡・高崎地区を中心に存在したが、全廃されている。詳しくはわからないが、これを進化させた新機種が最近(2018年頃)から設置されているらしい。

「もしもしカエルくん」はお客には不評であった。オペレーターを呼び出してもすぐに応答しない事が多かった。画面には「呼び出し中です」としか出てこない。この時点では「他駅からの他のお客の対応」をしており、他駅の対応が終わらないと自分の順番が来ないのだ。さらに通じたとしても、オペレーターとの通信にタイムラグがあるため、オペレーターとの会話が”かみ合わない”事も多々あった。結局は「不便」だったのである。この点は昨今の通信技術の進化で解消しているのであろうが、「みどりの券売機プラス」でも「順番待ち」が起こる事は十分あり得る。

★JRのきっぷ購入は「ネットで買え!」となるが、”会社間の壁”を解消出来るかがポイント

これはあくまでも私の意見である。

例えば「えきねっと」で予約したきっぷ。金沢→静岡の乗車券。経路は北陸線→米原→東海道新幹線。これをJR東日本管内でMV等で発券する分には何ら問題ない。

だが、これがJR西日本北陸地区やJR北海道管内では発券出来ない(購入できない)のだ。

理由は不明。注意書きには「JR東海管内を通る乗車券・特急券はJR西日本北陸地区・JR北海道管内では購入できない」とあるだけ。そのため、私はこの手のきっぷを買う場合は事前にJR東日本管内で発券するようにしている。

「えきねっと」予約のきっぷでも、JR西日本だからと言って、大阪や広島でも購入出来るか?と言うと、出来ない!これが大きな落とし穴!

そのため、「えきねっと」の注意書きには地図で購入可能な駅と購入不可能な駅が記されている。デカデカと。その上で「確認しました」と言う項目にチェック印を入れないと、正式な予約が出来ない仕組みになっている。

しかし、それでも「えきねっと」予約したきっぷを大阪、広島でも購入出来ると誤解しているお客が非常に多く、そのたびにネット上では批判意見があふれる。

ネット予約せずに、飛び込みで「みどりの窓口」に行くと、JR全線きっぷが買えるのでメリットしては大きい。だが、ネット予約では購入出来る駅が決まっている事、経路やきっぷの種類等によっては購入できない駅もある・・・・・と鉄道ファンでさえも不明な点や理解できていない点が多い、複雑な理屈がJRのきっぷには成立しているのだ。少なくても、たまにしかJRを使わず鉄道の知識も皆無の人に、これを押し付けるのは、あまりにも酷いのではないか?

「えきねっと」「e5489」「エクスプレス予約」「JR九州列車予約」等のいろんなネット予約の”商品名”が存在するが、私が思うには”会社間の壁””商品名の壁”関係なく、JRのMVがある駅ではネット予約したすべてのきっぷを購入出来るようにするべきだ。

★なぜ「みどりの窓口」を閉鎖するのか?

結論から言えば「人手不足」である。

これも説明すれば長くなるが簡単に説明すると、国鉄末期からJR初期にかけて採用した人数を大幅に減らした。その人たちが今や定年退職を迎えて、JR東日本なんか全社員の25%が今後5年で消えてしまう。消えた分を補充しているか(新規採用しているか)?と言うと、そうではない。

鉄道会社なんて人気企業だし、JR東日本が社会人採用試験をやれば競争倍率は20倍と「なり手」は山のように居るのだ。それなのにJR各社が新規採用を未だに抑えている理由は、「先行き不安」から。今後の少子高齢化で鉄道利用は確実に減少する。今定年で辞めた人の分を新規で雇うと、今後は人が余ってしまい「希望退職」や「リストラ」を断行しないといけなくなる。

儲かっているように見えて、実は借金体質なのがJRをはじめとした鉄道業界で、将来会社が潰れないようにするためには、今から少数精鋭にしないといけないのだ。

★まとめ

「みどりの窓口」を閉鎖する理由は人手不足のためだ。MVの向上やネット予約も主流とあって、「いちいち有人のきっぷ売り場を置く必要がない」と言うのが、JR西日本をはじめJR各社の共通の考えである。本文記述内容に対する意見や誤りがあれば指摘されたい。

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KH8000

普段当たり前のように乗っている鉄道、バス、クルマは、意外と深い所まで知らない人が多いのではなかろうか? 例えば「何で大雨が降ると電車が止まってしまうのか?JRは簡単に止まるのに、私鉄が止まらない!その差は何か?」と素朴に感じるみなさんが知りたい”今話題のネタ”を、テレビ・新聞・SNSよりも詳しく、わかりやすく、深くしゃべり倒す!

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