【かいじ116号甲府→勝沼ぶどう郷】中央東線(中央本線)から撤退直前のE257系0番台に乗ってみた

広告
広告
広告

【乗車日】2019年1月13日(日)

広告
広告

【列車番号】3016M(特急かいじ116号・新宿行き)

【時刻】甲府15:25→勝沼ぶどう郷15:44

【車両】E257系0番台、長モト(松本車両センター)M108編成(9両1編成)の3号車自由席クハE257-108

【停車駅】石和温泉、山梨市、塩山、勝沼ぶどう郷、大月、八王子、立川、三鷹、新宿

もくじ

★全車指定席になる中央東線特急は近距離(乗車距離50キロ以内)では今後使い難くなる!

中央東線(中央本線)の特急は2019年3月16日のダイヤ改正から、全列車E353系+指定席化を実施する。同日以降、E257系+自由席は完全に消えるわけだ。そこで、中央東線から消えることになったE257系+自由席を最後に乗車しておくことにした。

中央東線の特急は撮影する機会が多いが、乗車する機会は意外と少ない。撮影するならばクルマで山梨、長野に行った道中とか、「青春18きっぷ」を使っているため特急には乗れず、通過待ちなどの駅でE257系やE353系を渋々見送ると言う事がほとんど。私の中でE257系0番台乗車は、思い出せないほど昔である。それも東海道線の「湘南ライナー」(新宿→小田原)で乗った以来だ。中央東線となれば・・・これも思い出せないほどの昔で、回数としては2~3回程度に留まる。

↑身延線の善光寺から15:11発の3631G甲府行きに乗る。身延線内は「休日乗り放題きっぷ」を使っても良かったが、乗車券を善光寺発にしても、甲府発にしても値段は変わらないため(410円)、善光寺からの乗車券を買う事にした。甲府で中央東線に乗り換え。身延線ホームとは少し離れているため、急ぎ足でE257系の近くに。

↑2番のりばには「かいじ116号」が入線。1往復を除き「かいじ」は9両で運行。新宿方の1・2号車は増結用車両が来るため、ほとんどの「かいじ」は”欠車”。3号車自由席が先頭車両となる。

↑別の構図から。E257系0番台のカラフルなラッピングも「見納め」となる。このラッピングカラーを作る作業はかなり大変で苦労もたくさんあったと言う。今は長野総合車両センター(長ナノ)を中心に改造工事中のため、他線へ移籍のため再び大変な作業をまさに今やっているのだ。中央東線で撤退後は伊豆方面の「踊り子」に移籍する事がほぼ100%決定しており、あとはどの時期から運転開始するか?が今後の注目点である。

E257系0番台だけでも150両を超える”大所帯”のため、「踊り子」だけでは余るため、高崎線の「スワローあかぎ」や「草津」への移籍も考えられるが、こちらについてはウワサレベルでも移籍する話が出ていない。「鉄道ジャーナル2019年3月号」によれば、「波動用」(各種臨時列車)として使う計画があると言う。そうなれば、いろんな線区でE257系0番台の活躍が期待出来るのか?

↑これも見納めになるサボ。E353系だと具体的な列車名、「かいじ116号、次は石和温泉」と言う表示が出るだろうが、1世代前の車両となれば、ここまでは細かく出せず、号車番号、列車名、行先、自由席(指定席)の表示に限る。意外とLED式のサボは撮影が大変だったりする。シャッタースピードを遅くしないと、表示が割れてしまって何が書いてあるのかわからなく。意外とスマホではLED式のサボは上手く撮る事が出来ない。どこまでの改造になるかわからないが、JR東日本としてはフルカラー式に変えた方がコストは安くなるだろうから、E257系0番台改造車もそうなる可能性がある。

↑ひし形の号車番号。これもE257系0番台の特徴で「武田軍」を示すマークをイメージしたものらしいが(歴史については詳しくないので、詳しい人からの追加の説明よろしく!)、中央東線から離れればこれも消えるのだろうか?

↑車内の様子。ゆっくりと撮影できたのは甲府駅発車前だけだった。この辺は想定の範囲内。車内の様子を記録しておきたい諸氏もいるだろうが、中央東線の特急は基本的に混雑するので、人を移したくないのであれば、特急かいじの甲府発車前はオススメだ。

↑発車前に早々と検札開始。自由席はお客全員が正当なきっぷを持っているか確認出来ないため、お客1人ずつに検札。これが指定席だと指定された席に座れば、検札は省略している。

車掌からきっぷ購入は、よくあるレシートタイプの紙となるため、自動改札機を通る事は出来ない。勝沼ぶどう郷駅にはそれがないので、マルス券(きっぷの裏面が黒くなっているきっぷの事)でも下車時の処理方法は変わらない。

2019年3月15日までは駅で購入しても、車内で購入しても値段は変わらないが、2019年3月16日からは車内で購入すると大幅に値段が高くなる。同区間の場合自由席が存在しないため、特急料金は750円に値上げ。これは駅やネットで買えば適用される額で、車内で購入すると+260円余計にとられる。そうなると特急料金だけで1,010円も取られるので、かなり高い。近距離(50キロ以内)利用に対する特急料金の救済策(特例)は今の所なくて、時間がかかっても普通列車のみの利用の方が、値段的には”分が合う”に感じた。

少なくても近距離利用で特急を使うと言う考え方は、JR東日本のいわゆる「スワローサービス」適用路線(中央東線、常磐線、高崎線)では、「選択肢として消える」と言うのが現実的と感じた。今回は特別に近距離でありながらも特急を使ったが、普段は甲府~勝沼ぶどう郷くらいだったら特急を使う事はありえない。

車内の様子を見ると、車掌からきっぷ購入も多い。Suica等の交通系ICカードで決済する事も出来るようだ。「スワローサービス」が始まれば激減するだろうが、まだまだ周知が行き届いていない感じがするので、開始当初は苦情の嵐なんだろうな!と思う今日この頃。

「かいじ116号」には車掌が3人も乗っていたが、「3人も居るの?」と正直思った。内訳は運転担当が1人、検札担当が2人で前側と後ろ側で分担しているだろう。これも「スワローサービス」が始まれば1人は削減出来るだろうから、JR東日本にとっては好都合だろうか?

★ビックリするほど混雑した「かいじ116号」!全車指定席で混雑は常態化?山梨県内から東京都内まで中央東線各駅停車+中央線快速だけのお客は少数派か?

甲府発車の段階で4割程度の座席が埋まっていた。正直この数字になるとは思っていなかった!乗った事ない特急と言う事もあったが、今思えば完全に「ナメていた」。

石和温泉に到着。既にホームには多くの人。自由席の3号車にはナント!空席のほとんどを埋めるほどのお客が!石和温泉発車時には、ほぼ満席となった。温泉帰りのお客も多いらしく、酒のニオイが目立つ事(飲酒している)、グループ(特に4人で)が目立つ。少なくても石和温泉から新宿まで中央東線の各駅停車+中央線快速で帰る人は意外と少数派?らしい。私の中では、もっと多いような気がするが?

2019年3月16日のダイヤ改正では、石和温泉、山梨市、塩山、大月と言った山梨県内の主要駅には、原則「かいじ」しか止まらなくなる。特急の停車本数減少で、地元の首長がダイヤ決定後にJR東日本本社に「特急停車本数増やせ!」と意味のない陳情に行っているが、今回の「かいじ116号」の車内の様子も重ねると、今後「かいじ」は”混雑しやすい列車”になるだろう。しかも、それが”平場”と称する普段から。土日どころか”ど平日”でもこうなる可能性が十分あろう。

↑車内表示機も撮影しておく。少なくても「塩山」のような中央東線の駅名を今後E257系0番台が出す事はないので、貴重な記録となる。考え方によっては3色LEDでさえも「時代遅れ」なのかもしれない。フルカラーLEDは当たり前で、今後は液晶タイプ(例えば東武の一部通勤型の改造車、名鉄の1000系パノラマ―Super特別車、JR東海の新型新幹線車両N700Sなど)が主流となる時期に差し掛かっている。

↑ドアはアクセントがある赤で強調。E257系0番台特有のものとして、「ドアにご注意」のステッカーが「リアルに人の手」で、”ドアに指詰め”しそうな点を訴求している点が、非常にわかりやすい警告表示だ。こういう細かい表示は移籍したとしても、そのまま残るだろう。

↑車内位置の表示。「E257 AZUSA KAIJI」と言う表記が消えるのも、時間の問題。移籍後は何両で編成を組むのか不明であるが、9両と言う形なのも中央東線に居る時だけなのかもしれない。

↑勝沼ぶどう郷で下車するお客は、私くらいしかいない。ほぼ全てが八王子~新宿までの利用である。登り坂の途上にあるため転動気味で、発車時に動かすための作業が多少大変だったように見えた。

★まだまだ走れるE257系0番台!

E257系0番台自体は「まだまだ走れる車両」。中央東線では高速バスとの競争に加えて、2027年にはリニア新幹線も開業する。競争力・商品力・ブランド力を高めるためには、今のうちに新型車両に統一しておき、要となる「きっぷ」についても”確実に着席出来る特急”である事を訴求しておきたい狙いが見える。しかし、中央東線の特急はそもそも需要が高いので、全車指定席の12両で本数は現状維持・・・で果たして希望者全員を輸送できるのか?大いに疑問だ。私としては臨時列車とは言わずに、定期列車から抜本的に本数を増やさないと”積み残しが多い特急”になりかねないと危惧している今日この頃だ。

↑そこへ何食わぬ顔でE353系松本行きの「あずさ21号」が、”寒さ倍増”させるかのような感じで急曲線の勝沼ぶどう郷駅をあっさりと通過して行った。


広告
広告
広告

KH8000

ご覧くださいまして、ありがとうございます。 当ブログは鉄道・バス・ヒコーキ・船について、読者の皆様が”乗りたくなる”公共交通機関の魅力をお伝えします。 実際に私が乗った時・撮った時の感想などについて「乗車記」「撮影記」として、各地の秘境駅や注目の鉄道駅に直接訪問し現地で知り得た事を「現地調査」として、”他所よりも詳しく”、鉄道系YouTuberに負けぬほどの勢い・情報量・知識・感動体験を当ブログでお伝えします。 私はJR全路線全区間乗車(JR完乗)済みで、鉄道友の会の正会員(一応某支部の幹部・撮影会などの行事についても詳しくお伝えします)です。当ブログのフォロー(ブックマーク)は誰からも大歓迎です。

おすすめ

2件のフィードバック

  1. 忍者てつ丸 より:

    久しぶりにコメントします。
    あずさ、かいじでもやると思いますが、ひたち、ときわは満席でも座席未指定券を買えば乗れます。
    頭上のランプが赤ならまだ空席だから、そこに座っても構わないが、基本は立ちなさいです。
    しかし問題なのは指定券と同額であり、昔の立席特急券の500円引きとは異なります。
    ただ立たせておいて同額はあり得ないと、常磐線の場合は後続の空いている方に乗るのが一般的です。
    (ロックフェスなど大規模イベントがある場合は別)
    中央線はどうなりますかね。
    甲府諏訪や松本のビジネスも案外ありますし観光客も多数だから、ビジネス主体の常磐線とは異なりますし、
    3月以降注視しておきます。

    • KH8000 より:

      ポイントなのが客層の違い。
      ご指摘の通り中央東線では観光客が多数の路線なので、普段乗り慣れないお客が特急を使う事も多い。
      全員が全員事前に詳しく調べて乗るわけではないので、最初の1年程度は立席特急券=立つ事を前提とした特急と言う認識がないまま乗るお客も多いだろう。
      JR東日本は今や「指定席券を確保(駅で事前購入)して、座ってもらう」と言う事が新幹線・特急・上野東京ライン等の普通列車グリーン車の前提条件となっているので、そうでないお客は排除したいのが本音ではないか。
      いずれにせよ、今の所は3月以降の現場の様子を見てみないとわからない段階であろう。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。