【静岡→市川大門】2019年1月13日に運行した臨時快速さわやかウォーキング号に乗る
【乗車日】2019年1月13日(日)
【列車番号】9721M(臨時快速さわやかウォーキング号・市川大門行き)
【時刻】静岡6:52→市川大門9:14
【停車駅】清水(7:01)、富士(7:18~7:21)、富士宮(7:33)、西富士宮(7:37)、内船(8:10~8:21)、身延(8:34~8:43)※その他運転停車駅もアリ。詳細本文で。
【車両】373系のF5編成、1号車クハ372-5
【備考】全車指定席。3号車が東海道線内先頭、1号車が身延線内先頭。
★臨時快速さわやかウォーキング号を試す。臨時列車のため運転停車や長時間停車が多いのが特徴。天候に左右されるため直前まで指定席が埋まらない?
JR東海は毎週土日を中心に「さわやかウォーキング」を開催している。利用者の健康増進や沿線の魅力を発信する事に加えて、同社の利用促進を図るイベントで、2018年には累計参加者が500万人を突破。今やJR旅客会社が開催するウォーキングイベントでは最大規模の内容に発展している。
身延線、飯田線、高山線等の列車本数が少ない路線で開催の場合、静岡や名古屋から臨時快速の「さわやかウォーキング号」(ほとんどが全車指定席のため、乗車前に指定席券の確保が必要)を1往復程度運行。全ての開催回で運行するわけではないが、運行の有無はJR東海の「さわやかウォーキング」ホームページや市販の時刻表で知る事が出来る。
2019年1月13日(日)は、身延線市川大門駅集合の「ぐるり和紙と花火の街市川大門めぐり」である。距離は9kmで標準所要時間は2時間30分。

↑静岡駅の発車表示機には、しっかりと「快速さわやかウォーキング 市川大門」と表示。特定の日のみの運行の列車では単に「臨時」と種別欄には出して、行先表示なしと言うのが多いが、さわやかウォーキング号だけは別扱いのようだ。

↑下り3番のりばには6:50発の729M浜松行きが停車中。上り2番のりばには側線から373系が入線する。


↑意外にも同業者(鉄道ファン)が多い。これが「ホームライナー」や「ふじかわ」のような毎日見られる373系ではカメラを向けないのに、「さわやかウォーキング」と言うヘッドマークが入ると同じ373系でも”商品価値”が違うらしい。その違いが私にはよくわからない。「いつものの373系じゃん!」と思ってしまうので、これと言って”商品価値”の高さを感じるわけではない。そもそも”ネタ列車”になるのか?さえも疑問だ。

↑ヘッドマークが入るとこんな感じだ。

↑サボは単に「臨時」。市川大門と言う表示が収録されていないと言う事もあるが、帰りの静岡行きはそれが収録されていても「臨時」のままにある事に変わりない。これは誤乗防止が目的なのであろう。


↑静岡発車の時点では、進行方向とは逆向きに座席がセットされている。富士で方向が変わるため既に身延線と同じ向きに座席がセットされているのだ。それを知らずに座席転換すると、富士で再び転換する羽目になるので、知らない人はこの事を覚えておくと良い。
静岡駅は8分後に発車する「ホームライナー」と誤乗するお客も居るようで、この列車は「ホームライナー」ではなくて臨時快速の「さわやかウォーキング号」であることが繰り返し放送。6:52静岡を発車。臨時列車のため放送は全て車掌による。車内表示機も表示されない。静岡発車後にすぐに車掌が現れ検札。身延線は富士運輸区の独占のため、「さわやかウォーキング号」も例外なくここの担当。富士での交代は運転士のみで、車掌は市川大門までの”通し”である。
富士には身延線ホームの2番のりばに着く。ここで方向転換する。車掌の乗務位置も反対側に変わる。1号車には代わりに運転士が乗ってきた。それなりのお客を迎えて富士を発車。身延線は複線区間でも比較的ゆっくり。線形的に悪くカーブも多いため、そもそもスピードが出来にくい・・・それは富士宮以北の単線区間の話かと思っていたが、複線区間でもそうとは知らなかった。
基本的には「さわやかウォーキング」参加者が利用する列車なのであるが、富士宮で1人下車した。必ずしも「さわやかウォーキング」に参加しなくても乗る事は一応出来る。
西富士宮にも停車。5622M富士行きと交換する。そんなに乗るわけではない。発車後に車内を一巡すると、1号車は20人位しか乗っていない。乗車率にすれば3~4割程度と言った所であろうか?
私は2019年1月10日(木)に「さわやかウォーキング号」の指定席券を確保したが、駅員が操作するマルス端末を見ていると、私が乗った1号車に関しては全て空席であった。あくまでも天候に左右されるイベントのため、天気が良い・悪いが確定する直前にならないとお客も「指定席を確保する」と言う行動に移さないようだ。一応は1か月前から指定席券自体は販売しているが、いわゆる「10時打ち」をしないと購入が難しいきっぷではない。

↑沼久保~芝川。身延線は急カーブが多く、脱線防止カードも線路には随所に敷かれている。
トンネルの断面も小さいため、入線できる車両の大きさに制約がある。JR東海もその事を前提に車両製造しており、373系や313系については全ての車両が身延線に入れる大きさになっている。
例えば元セントラルライナー用の313系8500番台でさえも入線しようと思えば身延線で営業する事は可能である。かつては特急「しなの」の383系が身延線に入線出来るか試験してみた所、トンネルの天井にパンタグラフをこすったらしく、以後の入線が不可になるほどだ。総理大臣や国会議員が公務で身延線を使う場合は、373系で対応するが、天皇陛下が「お召し列車」として身延線を使う場合はキハ85系を用意するか、JR東日本からE655系(この車両も身延線に入線可能な構造になっている)を借りることになる。

↑芝川では7:46~7:49まで運転停車。静岡行きの特急「ふじかわ2号」と交換する。昔は急行も止まっていた駅だが、特急に格上げ(1995年)以降普通列車しか止まらなくなった。日に数本は富士方面へ折り返す列車もあって、旧芝川町(今の富士宮市)の中心部であるが、静岡県内のJR線の駅では数少ないTOICA等の交通系ICカード利用不可駅である。(身延線は富士~西富士宮のみ可能)





↑内船駅では11分止まる。臨時快速である事、単線である事からこのような長時間停車は仕方ない。同業者にとっては撮影時間で何人かがホーム出てカメラを稼働させる。山梨県内の身延線は雪が降るため、排雪モーターカーが内船駅の側線に留置。内船駅からの乗車はほとんどない。身延線沿線の「さわやかウォーキング」はそんなにお客が集まらない気がするが、山梨県内からのお客は少ないのであろうか?
内船駅はかなり前から無人駅で、山梨県南部町の中心部ではあるものの、私の感覚では対岸の国道52号沿いの方が栄えているような気がする。

↑内船では8:21発の富士行き3624Gと交換。

↑身延でも10分程度の停車。やはり乗る人はいない。直営駅で大きな変電所や工務用のトラックも多い。身延線では富士(CC00)~西富士宮(CC07)だけ駅番号があるが、それ以外の駅には未導入。高山線のように特急停車駅だけそれを導入しても良いと思うが?

↑波高島駅の上に大きな橋脚があった。調べてみるとE52中部横断道の下部温泉早川インターで2018年度中(つまり2019年3月までには)開通する事になっている。だが工事が難航しており予定より遅れると私は聴いている。山梨県内の一部は新直轄方式で建設されるため、無料で通れる。クネクネした国道52号よりははるかに走りやすいのだろうが、他の対面通行の高速道路とは違い、路肩がほとんどないため高速道路にしては走りにくい、スピードが出しにくいと言うのが私の感想だ。
身延線にとっては脅威とも言えるのが中部横断道で、高速バスも今よりも本数が増えるだろうから将来的には利用者減少の可能性もある。今の所JR東海は対抗策は特に出していないが、中部横断道からお客を奪うためには、何らかのそれがないと勝てないだろう。私もこの地域に用事があるならばクルマをもっぱら使っており、身延以北の身延線に乗ったのは約8年ぶりであった。こんなに近い所にあるのに乗らない・・・それがクルマ社会と言うものなんだと思った。確かにクルマの方が身延線よりも早くて便利なのだ。

↑甲府盆地に入って鰍沢口駅。ここで9:06~9:10まで運転停車。静岡行きの「ふじかわ4号」と交換。1・2号車の自由席は多くの座席が埋まっていた。JR東海の特急の中で最も乗車率が高いのが「ふじかわ」で、この日は日曜日であったため午前中の列車は比較的混雑しやすい。

↑市川大門には9:14に到着。車両はすぐに東花輪まで回送されて、掃除等をしたのちに14:00発の静岡行きとして帰る事になる。乗り換えなしで「さわやかウォーキング」の会場まで連れて行ってくれる「さわやかウォーキング号」はかなり便利な列車だ。しかし、「さわやかウォーキング」のスタンプカードにある「Wスタンプ」(JR東海の特急や新幹線を利用した証明があるものをゴール受付で提示すると余計に1個スタンプがもらえる事)の対象にならない所が、”スタンプ集め”にとっては頭の痛い話である。
次回は、市川大門でさわやかウォーキングした時の模様を書く。
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