【N700Advance使用列車の285km/h化本格的に/在来線は完全現状維持】2019年3月のJR東海ダイヤ改正を詳しく解説

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JR各社は2019年(平成31年)3月にダイヤ改正を実施する事を決めた。当ブログではアメブロ側(Monolog24)で年末年始恒例の来春JRダイヤ改正について、テレビ・新聞・雑誌・SNS・他の鉄道ブログ等よりも「詳しく・わかりやすく」書いてきた。新ブログ(KH8000ショー)移行後も引き続き来春JRダイヤ改正について、「詳しく・わかりやすく」書く事はもちろん、「独自の情勢分析」に基づき、テレビ・新聞・雑誌・SNS・他の鉄道ブログ等が書かない有益な情報もみなさんに提供する。

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昨年(2018年)に引き続き、掲載順は私から見て「注目度の高い会社」からとする。最初(1回目)に来るのは「最も注目しているJR旅客会社の2019年3月のダイヤ改正」について、逆に最後(6回目)に来るのは「注目していないJR旅客会社の2019年3月のダイヤ改正」となる。必ずしも北から順番に進めるわけではないので、この点はご了承願いたい。

ダイヤ改正日は2019年(平成31年)3月16日(土)。平成最後のダイヤ改正となる。

6回目はJR東海とした。

JR旅客会社の中では、最も中身が薄いダイヤ改正となっている。書くネタが例年よりも大幅に少ないため、「つまらない」と思った次第。実質的に在来線は現状維持と言って良かろう。

もくじ

★N700Advance増備で東海道新幹線の所要時間を平均3分短縮

「2019年3月ダイヤ改正について」(JR東海)

↑N700AdvanceはJR東海だけで40編成近くまでになってきた。さらに増える見込みである。N700Advanceの持ち味は、「自動定速運転機能」が優れている事。本来は運転士のマスコン操作により定速運転を維持していた。

お客の視点ではわからないが、微妙な登り坂、下り坂が新幹線にもあって、その地点になるとわずかながらの速度低下、速度超過になってしまう。それを繰り返すと時間にして数十秒~下手すれば数分程度の遅延が発生する。登り坂や下り坂と言った線形の変化を”先読み”して、運転士は常にマスコンを操作してなるべく定速運転出来るようにしている。これは在来線でも同じ事。

しかし、運転士の上手い、下手と言った技量はどうしても出てしまう。上手い運転士は登り坂等でも定速運転が維持出来るが、下手な運転士はそれが出来ず遅れが発生しやすい・・・と言う事がJR東海の内部では課題であった。

それを克服したのがN700Advance。「自動定速装置」(正式にこのように言うのか不明だが)を使えば、自動的に機械が登り坂等を”先読み”して、自動的に定速運転をするため、運転士の技量に左右される事がなくなったこと、運転士の疲労軽減につながることが結果として、輸送と言う鉄道における基本中の基本とも言えるサービス向上に寄与している。

東海道新幹線では既にN700Advance使用列車を中心に285km/h運転を実施。それに準じた改造を行った「スモールA」と称するN700系2000番台、同5000番台使用列車でも285km/h運転となっている。

2019年3月のダイヤ改正では、285km/h運転する事を前提にしたダイヤに変更する。

日中を中心に設定するとの事で、1日あたり70本「のぞみ」が対象。そのため東京~新大阪の平均所要時間が今までは2時間33分であったのが、2時間30分と約3分短縮。

2019年3月のダイヤ改正以降の「のぞみ4号」のように、一部列車は2時間27分で運行する列車も他に8本程度設定。しかしこれが”最速パターン”ではなく、現行ダイヤになってしまうが「のぞみ64号」(新大阪21:23→東京23:45)が2時間22分になる。これは列車本数が少なくなるため、先発列車との間隔が詰まる事による減速が少なくなるからだ。

↑一方で「ひかり」「こだま」については、完全な現状維持になる。毎回そうだが、東海道新幹線のダイヤ改正の対象は「のぞみ」のみ。「のぞみ」だけダイヤを作っておき、その合間を縫うように「ひかり」「こだま」を設定するダイヤとなっているので、「のぞみ」を減らさない限り、「ひかり」「こだま」の増発はありえないのだ。

この事は金子社長も雑誌のインタビューで認めており、2027年のリニア新幹線開業時までこのようにすると明言。リニア開業後は「のぞみ」の本数を減らし、「こだま」を中心に増やす方針。

それだったら今すぐにもやって欲しいのであるが、東海道新幹線の線路容量を見るとこれ以上の増発が難しく、少なくても残り8年は「ひかり」「こだま」は現状維持と言っているようなものだ。

そのため、それしか選択肢がない静岡県民にしてはメリットが薄いダイヤ改正が、少なくても8年は続く事になる。私としては新幹線が使い難いダイヤで、特に西日本方面に行く時は本当に不便なので、しずてつジャストラインあたりに頑張ってもらって昼間の京都・大阪行き高速バスの新設、FDAあたりに頑張ってもらって静岡空港から福岡・出雲行きの増便、広島・岡山・四国への新設をやらないと、静岡、浜松等への「のぞみ」新規停車すら検討しないのではないか?

私が考える範囲では、1時間に1本程度ならば静岡、浜松に「のぞみ」停車は出来るので、それすらも出来ないのは明らかな冷遇と言うしかない。冷遇なのは在来線でもっと顕著に出ている。

★在来線の改正内容は名古屋地区の東海道線夕方の快速列車増発だけ!それ以外は全て現状維持!

↑2019年3月のダイヤ改正で、在来線の変更点は下記の1つだけ。

17~18時台に岡崎発米原行きの特別快速を増発。なぜ豊橋発にならないのか?個人的には疑問で仕方ないが、これにより一部20分おきになっていた快速系統の本数が、10分おきになる。つまり、下り線(米原方面行き)の快速の本数が増えると言う事。対象になるのは2本だけで、元々金山発だった列車を岡崎発に変更する。岡崎~金山では純粋な増発となる。

それ以外には・・・と言いたい所だが、在来線の変更点なし!

つまり現状維持となるのだ!

細かく見れば、行き先変更や数分程度の時刻の変更もあるだろうが、現状以上の増発もなければ、減便もない事を示している。非常につまらない内容とはこの事である。

将来的にはキハ85系置き換えで新型気動車が登場するとの事だが、これは2022年頃と言われているのでその時には高山線や紀勢線で大きくダイヤが変わるかもしれない。

紀勢線ではキハ85系と同世代のキハ75系快速みえの処遇も気になるが、こちらは仮に置き換わってもキハ25系になる事が”ほぼ決定事項”で、座席がロングシートから転換クロスシートに戻る程度であろう。

在来線については、211系がそろそろ新車になってもおかしくないが、そのようなウワサは聴こえてこない。最近は窓ガラスに傷が目立つようになり、新しく取り替えたくらいで、他の313系等を含めても大きな車両の変化がない。211系の引退時期は2019年~2022年頃のどこかで始まるはずで(車齢や過去のJR東海の傾向を考えれば)、その時には313系がさらに勢力拡大となる。

一部は315系と称する新車が登場すると言うウワサもあるが、私が情勢分析する限りは新形式の登場はありえない。

313系の完成度が高く、あえて新形式にする必要がないため。新設備を搭載する場合も細部を変更するだけ。新形式車両は開発費が高額。211系を全て置き換えるとなると静岡地区と中央西線だけで300両程度あるので、出費が多いうえに、JR東海としては”不採算部門の在来線”に対しての設備投資は、いわゆる”新幹線マネー”が使えるとは言え、最小限に抑えたい方針だ。イメージとしては同一形式でも改良を続ける京急1000形と思えば良い。

ダイヤ改正とは直接関係ないが、TOICAの利用可能駅が拡大になる。東海道線では関ヶ原~醒ヶ井、御殿場線では御殿場~下曽我、関西線では四日市~亀山になる。愛知環状鉄道でも全線で利用可能になる。2月に愛環に乗ったら稼働開始前の”ゴミ箱”がブルーシートに隠されていた。他社との越境利用、すなわち醒ヶ井~米原、下曽我~国府津、亀山~関の利用は出来ないので注意が必要だ。2019年3月2日(土)から。

従って、次回以降も在来線ダイヤの大幅な変更、「乗りたくなるような列車」の新設は期待出来ないどころか、3月16日以降の新ダイヤの時刻表を駅頭で今回は配っていないと言うのも、相変わらずの”JR東海クオリティー”と言っておく。

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