【カムイ6号旭川→札幌/岩見沢~札幌で極端に時間が長い理由は?】北海道の維持困難線区を見る㉑

広告
広告
広告

【乗車日】2018年9月19日(水)

広告
広告

【列車番号】2006M(特急カムイ6号)

【時刻】旭川(A28)6:45→札幌(01)8:26

【停車駅】深川(A24)、滝川(A21)、砂川(A20)、美唄(A16)、岩見沢(A13)、札幌(01)

【車両】789系1000番台HL1007編成、1号車自由席クハ789-1007

★”不思議な特急カムイ6号”を試す!旭川から岩見沢までは昼間と全く同じスジ。むしろ旭川地区の函館線普通列車の本数の少なさが異常

時刻表を見ていて不思議に思う事がある。特急「カムイ6号」の岩見沢~札幌で通常は25分で行くところが、なぜかこの列車だけ40分もかかる。時刻表を見ると途中営業停車駅は存在しない。

江別(A09)7:52発の2142M手稲(S07)行きは越さず、8:03発144M札幌行きよりも先に着く。江別は7:53~8:02の間に通過すると言う事がわかる。江別駅自体利用者が見込める駅だが、特急の停車は1本も存在しない。

ノロノロ運転になる事は容易に想像できたが、信号の関係で駅間停車もあるのだろう・・・と思いつつも実際に試してみることにした。

↑9月17日に撮影した際には「食べマルシェ」開催でいろんなテントが並んでいたが、終了後全て撤去され普段通りの旭川駅に。「北の都」と言いたくなる立派な駅前。旭川駅と言ったらここを歩かないと旭川に来た感じがしないくらいだ。

↑今回はイオンモール側の西改札に入る。朝6:30頃であるが駅舎内には誰もいない。少しすれば人が現れても数える程度。他の都市ならば平日のこの時間帯かなりのお客がいるはずだが、旭川ではほとんどいない。鉄道利用が少なく、旭川市内どころか札幌や北見等への都市間移動もバスに流れているようだ。

↑函館線列車は全て特急。普通列車が朝ラッシュ時に1本もないのは、異常な(おかしい)利用実態だ。

↑既にホームには「カムイ6号」が停車し車内に入る事が出来た。前回(2016年)に来た時には「スーパーカムイ」であったが、2017年3月のダイヤ改正からは「スーパー」が外れて単なる「カムイ」になった。函館線では他に「ライラック」と言う特急もあるが、これは緑色の車体が目印で6両・グリーン車連結だ。一方で「カムイ」は5両・全車普通車・指定席は原則1両のみである。

↑乗ったのは1号車自由席のクモハ789-1007、最後尾である。階段・改札口からは遠い場所にあるため乗ってくるお客は限定的。それが近い3・5号車自由席は窓側を中心にそれなりに埋まる。発車前に車掌から停車駅と到着時刻、その他諸案内を放送。それ以降は乗換案内を除き全て自動放送が行う。これも車掌が放送しなくても良いほどの充実した自動放送だからである。

札幌までの函館線は国道12号に並走する形。一部E5道央自動車道も見えてくるが、交通量は極めて少ない。北海道らしく駅周辺は住宅街や工場等の街の中心部として形成するが、駅間は畑や田んぼが目立つ。

列車は「単なるカムイ」であるが、「スーパーカムイ」と何が違いがあるか?と言うと、何もない。深川で多少のお客が乗り、前日に江部乙(A22)近くの道の駅で休憩したが、旭川駅まで国道12号経由で60分だったのが、「カムイ」ではたったの27分。江部乙に停車する事はないが、単に所要時間だけで見れば特急の方が有利だ。速達性はクルマ等の道路交通よりも優れているのに、鉄道が選ばれない理由は何なのであろうか?

↑滝川では旭川行き2321M(7:12発)と思われる721系が停車中。北海道胆振東部地震の影響で根室線芦別・富良野方面は運休中であった。滝川からも数人乗る。明らかに通勤通学客だ。北海道では特急利用の通勤通学客も多いため「かよエ~ル」と称する特急定期券も販売している。岩見沢発車後に車掌が検札に現れたが、車内の様子を見ると半分以上が定期客で、車掌が検札印を押す事の方が少なかった。

前日(9月18日)に札沼線非電化区間を訪問したが、函館線は石狩川の対岸の関係。前日見た風景と全く同じだと思うと、大きな煙突の近くを通り過ぎる。札沼線側からも見えたが、これは豊沼駅(A20)の近くにある王子コーンスターチ北海道工場との事(GoogleMapsによる)。奈井江(A19)では滝川方面行きで数人のお客が待っている。7:33発の923Dに乗るお客だろうか?

それにしても本当に線形が立派。「カーブがないんじゃないのか?」と思うほどで、これは歴史的な産物だろうか?

美唄からはまとまった乗車。7:40発の手稲行き2150Mと緩急接続。北海道でそれがあるのは札幌都市圏を除けば案外珍しいと思った。

★先発列車との間隔が短くなるため、岩見沢から札幌まで無停車でも通常よりも長い理由

岩見沢までは旭川から60分。これは昼間でも変わらない。そもそも列車本数が少ないので、先発列車との間隔が短くなる事がない。岩見沢から先は札幌都市圏の輸送体系になってくるため、ロングシートの731・733・735系も出て来るし、本数も急激に増える。岩見沢から乗ってくるお客は思ったよりも少なく、1号車に関しては通路側の埋まり具合が悪い。乗車率に直せば60%程度。デッキや通路に立客が出ると思っていたが、意外にそこまでにはならない。3号車や5号車はもっと混雑しているだろうが、調査していないため実数は不明。

↑「次は終着札幌」。「カムイ6号」は通勤特急と言う性格だが、江別には止まらない。江別のお客は普通列車に誘導。需要は期待出来るだろうが、特急の混雑回避のため、昼間と同じサービスレベルを提供するために朝だけの「特別停車」は一切やらない。「特別停車」であれば名鉄で連発しているが、JR北海道は他の特急を含めてほとんどやらない。

すれ違う列車の一部は特急もあって、この時間帯は電車運転がなくて網走行きの「オホーツク1号」稚内行きの「宗谷」と気動車が連続する。豊幌(A10)からスピードダウン。いよいよ先発列車との間隔が短くなってきた。それがやや広がった所で再加速。札幌までこの繰り返しであった。

江別はさすがにお客が多い。始発の8:03発札幌行き144Mは731系+721系の6両で、すでに多くの座席が埋まっていた。この時点で8:02で、札幌まではまだ24分もかかる。

江別から先は完全なノロノロ運転。野幌(A07)通過中に速度計測すると53km/h前後。「今にも止まりそうな速度」と言うわけではない。今までは120km/h前後で走ってきたので、これと比べると体感的にはどうしても遅い、ノロノロ運転と感じても仕方がない。すれ違った江別行きの133M(733系等の6両)の方が速いくらいで、人の流れが逆のため旭川方面行きの方が本数が少なく列車密度(線路容量)にも余裕が。

↑森林公園駅(A05)を通過。札幌市内でタワーマンション等の高層建物も目立つようになる。この時点で8:10で、「まだ(札幌まで)16分も!?」と思う。先が思いやられる。

↑厚別(A04)を8:13に通過。厚別まで来れば札幌中心部もかなり近い。それで13分もまだかかるのが不思議。計測すると32km/h前後に。この速度が札幌まで続く事になった。この日は途中(駅間)で停車する事はなかったが、スジに余裕がないため先発列車が少しでも遅れれば駅間停車は避けられないだろう。

↑平和(H03)では千歳線からの735Mとすれ違う。8:16。ここから札幌までは複々線。735Mからの乗り降りするお客は本当に多い。やはり札幌都市圏ではJRは重要な交通機関。JRがないと都市が機能しないと感じた。国や北海道庁がやるような「公共交通を批判するような政策」は、全く住民生活を無視したやり方で、現状をわかっていないと言うしかない。道路予算の一部を鉄道維持に回せば良い話で、金額にすれば道路よりは全然安いはずだ。なぜ道路予算を鉄道維持に回さないのか?疑問に思うどころか、それが憤りにも感じる今日この頃。

白石(A03)を8:19に通過すると、「鉄道唱歌」が流れてきた。大橋俊夫氏の声で「終着札幌に到着」と放送が入る。今や国鉄標準であった「鉄道唱歌」を聴く事が出来るJR型特急は北海道だけとなった。他社は全て自社開発のオリジナルチャイムになっている。

↑苗穂(A02)を通過。8:23。苗穂工場にはさまざまな車両が止まる。JR北海道の心臓部とも言える。苗穂駅はこの時は古いホームと古い駅舎であったが、11月17日(土)から札幌方に300メートル移転して新しいホームと駅舎に変わった。この日はまだ営業していない新しいホームをゆっくりと通過。

駅間で停車する事なく、定刻どおり札幌駅の構内へ。主に小樽方面行きの列車が発着する1番のりばに入る。慣れた通勤通学客が主体のため、いつものように荷物を支度すると一斉にドア付近に並んで、ドアが開くと足早に降りた。私はいつものように「自動放送の担当は大橋俊夫でした」としっかりと聴いた上でホームに降り立つ。

↑この後は「回送」になる。折り返しは9:00発の旭川行き「カムイ7号」となるため、清掃係員が乗りこんでいた。

岩見沢から札幌まで40分もかかる実態は、先発列車との間隔が短くなるためノロノロ運転をしていたため。駅間停車もあるかと思ったが、この日は先発列車が遅れる事がなかったためそれもなかった。少しでも遅れれば駅間停車もあり得る。旭川発車時刻を遅くすれば?とも思ったが、朝ラッシュ時に札幌都市圏の通勤列車の間に特急を入れるわけだから、遅くしたところで入れられるスジがないのでは?・・・結局は通勤列車のスジに特急が合わせないといけないので、岩見沢から札幌まで無停車でありながらも40分もかかると言う事が起きていた。

東京や大阪ならば朝ラッシュ時に特急運転を中止するのが一般的だが、北海道では札幌都市圏だけの輸送と、滝川・旭川方面の輸送も確保しないとならないので、朝ラッシュ時だけ特急運転中止はとても現実的ではない。それにしても面白い列車だった!

22回目に続く。

広告
広告
広告

KH8000

普段当たり前のように乗っている鉄道、バス、クルマは、意外と深い所まで知らない人が多いのではなかろうか? 例えば「何で大雨が降ると電車が止まってしまうのか?JRは簡単に止まるのに、私鉄が止まらない!その差は何か?」と素朴に感じるみなさんが知りたい”今話題のネタ”を、テレビ・新聞・SNSよりも詳しく、わかりやすく、深くしゃべり倒す!

おすすめ

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。