【札沼線於札内、浦臼、札的】北海道の維持困難線区を見る⑱
【訪問日】2018年9月18日(火)
【場所】札沼線(学園都市線)於札内(おさつない)駅、浦臼(うらうす)駅、札的(さってき)駅
【備考】クルマ移動。北海道胆振東部地震の影響によりこの日は列車運休中。
★クルマで行く事が出来ない?於札内
南下徳富駅から於札内駅までは約3キロ6分の道のり。カーナビをセットして発車。田んぼの中を通る。特にこれと言った目印がなく、見えてきたのは札沼線の踏切。カーナビではこの先を左折と案内されたが、駅を示す看板がない。そのまま進めば国道275号となるが、そこには札沼線の駅がない。狭い道ながらも上手く転回して於札内駅を目指す。カーナビに案内された道に入ると

↑こんなようなクルマ1台しか通れない砂利道。駅付近でなんとか広がったスペースがあったのでクルマを止める。


↑これが於札内駅。南下徳富駅のような「板切れ」とは言い難い立派な駅。踏切は遮断機・警報器なしの4種踏切で、冬季(12月1日~3月31日)までは車両通行止めだ。いや、冬季でなくても車両が通るのはかなり大変。道なりに行けば国道に出るのかもしれないが、仮に反対車が来たら待避できない。この先の道幅もどれくらいかわからないので、脱輪する可能性もあるので運転に神経を使う。やはり最近車が通った形跡はない。




↑於札内駅の様子。ホームの作りは立派。駅名表は国鉄時代から使っているものであるが、相当錆びており何と書いてあるかギリギリ読める程度だ。
問題はこの駅から出る時。クルマを駅近くの(線路際の)空き地に置いたが、面積の関係で転回する事が出来ない。他に転回出来そうな場所もなく、先に進むのも危険があったので仕方なく後退で連絡道路へ。後退距離は約200メートル。こんなにも後退したのは人生で初めてで、やっていて脱輪や後続車が来ないかヒヤヒヤした。
★「公共施設」の延長みたいな駅、浦臼
国道275号に出て札幌方面に進む。この先の札沼線の駅は基本的に国道沿いか国道から多少離れた場所にある。浦臼町に入って役場などがある中心部に来ると、浦臼駅もあった。

↑今までにはないタイプの駅。歯医者と併設の駅舎で

↑駅舎の中は木の温もりに漂っていた。いかにも「公共施設」らしい作り。正確には役場の裏に駅があるので、浦臼町が駅舎を用意したのであればこのような作りになっても仕方ない。浦臼で大きく変わる事として、列車本数が増える事。この先北海道医療大学までは1日に6本になる。1日1本の区間と比べれば大違いだ。人通り、人の気配も格段に増えた。


↑街の規模からして大きな駅とイメージしたが、実際には列車交換が出来ない変哲もない棒線駅。札沼線非電化で列車交換が出来るのは石狩月形のみで、以北は1閉塞(上下関係なく列車が1本しか入れない信号システム)のため運行出来る列車が必然的に限定される。だが、どう見ても元々は列車交換が出来たんじゃないのか?と思う作りが気になった。少なくても1976年頃には相対式の構造で、貨物扱いもあったようだ。
★国道からすぐ近くなのに1本曲がるとうっそうとした森の中にある札的
国道275号を道なりに進む。2,5キロほど走って右折する。すぐに踏切が見えてくる。ここが札的駅だ。しかし・・・

↑こんなうっそうとした森。


↑これが札的駅。鉄道林?の所にクルマ1台なんとか停車できるスペースがあったのでここに止めておく。これも於札内駅同様に1面1線だけの似たような構造のホーム。



↑ホームは直線的。ホームの札幌方はカーブして見通しが悪いが、新十津川方と比べれば対象的だ。待合室も古いながらも立派な作り。しかしホームの出入口から待合室や乗り口まで多少距離があるのが弱点。冬になればホームも除雪が追い付かず雪の中を歩かないといけない。地元の人や北海道・東北の人ならば”へ”でもないのだろうが、私のように温暖の所から来ていて雪道の基本すらわからない者にとってみれば、ある意味”列車に乗るのも命がけ”だ。
19回目に続く。
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