【静岡→福山/地獄の乗車率210%!!】「ひかり493号」の自由席はどこまで混むのか?
【乗車日】2018年11月23日(金・勤労感謝の日)
【列車番号】493A(ひかり493号新横浜発広島行き)
【停車駅】小田原、静岡、名古屋、京都、新大阪、新神戸、西明石、姫路、岡山、福山
【時刻】静岡6:41→福山9:32
【車両】JR東海のN700系2000番台X36編成、1号車自由席の783-2036
【備考】指定席は満席。後続の「のぞみ」に抜かれる駅は西明石のみ
もくじ
★1か月前の段階で既に指定席が満席!
2018年11月23日(金)~11月25日(日)の3日間、三江線宇都井駅で開催された「Inakaイルミ」と三江線廃止後の様子を見るために広島・島根へ行った。今回は往復新幹線を使う事にした。
静岡駅から新幹線に乗ると、行先は「こだま」だと名古屋か新大阪、「ひかり」だと新大阪か岡山が主体で、朝6:41発の「ひかり493号」は広島行きで、しかも”のぞみスジ”のため速達性が高く非常に便利な列車である。

↑しかし、「ひかり493号」は既に満席!
満席の指定席が空くコツとして、旅行ツアー等の団体予約はキャンセル料の都合で乗車2週間前、個人客では同3日前に一気に満席→空席になる事が多々ある。だが、粘り強く何回も「JRサイバーステーション」で空席照会したが、一度も空席表示になる事はなかった。

↑「ひかり493号」の指定席区間を静岡→名古屋に設定すると、空席。
だが、静岡→京都で設定すると満席。山陽区間だけの新大阪→福山で設定しても満席。
つまり、「静岡→名古屋ではそんなにお客が乗らない?」と言う事も考えられる。
一方で、静岡からのお客に言わせれば京都や新大阪、それより西へ行く場合は「ひかり493号」どころか、この日の午前中は全列車(こだまも含めて)満席なので、自由席しか選択肢がない。
指定席は満席なので、指定席に乗れないお客が自由席に大量に来るので、自由席は指定席以上の混雑
・・・とも考える事が出来る。これは過去の私の経験値からもなんとなくわかっていた。
指定席は満席なのに、自由席がガラガラ・・・と言う事はほとんどない。
なんで混雑するのか?と言うと、この日は三連休の初日の午前中である事、京都で紅葉が見ごろで首都圏や静岡から来る人が殺到した事、大阪では「大阪マラソン」があった事、山陽区間になるとプロ野球広島やソフトバンクの「ファン感謝祭」や「優勝パレード」があったこと、「横山詣」に人が殺到した事(2018年11月23日のRCCラジオ「ごぜんさま」によれば10人近くが遠方から天才横山さんに会いに来たようだ)も影響している。
この辺はあくまでも結果論であり、過去の話である。乗車する前にどこまで混雑するか?わかる人は誰もいない。運行しているJR東海やJR西日本も需要予測はしているが、あくまでも社内向けには「数字」(利用者数)がわかっても一般には公表するわけがないので、ダイヤ(列車本数)で判断するしかない。
やはり「のぞみ」が多い。午前中は臨時列車を含めて1時間に10本もある。それだけお客が多い事を示す。
だが、静岡県内には「のぞみ」は1本も止まらない。
「ひかり」「こだま」で増発は一切なくて、定期列車だけ。
静岡駅で見ると、6:07「こだま693号」、6:38「こだま695号」、6:41「ひかり493号」、7:17「こだま697号」、7:55「こだま631号」、8:10「ひかり461号」・・・と速達列車が少なく、各駅停車の「こだま」主体。
京都・新大阪へ向かう場合、東京や新横浜から乗る事と比べると極めて不利で、むしろ近いはずの静岡が不便である。
政令指定都市静岡、浜松の新幹線ダイヤは「こだま」しか止まらない新富士、掛川、三河安城と実質的には”良い勝負”なのだ。
これは今に始まった事ではないが、とにかく時間帯関係なく静岡県内から京都、大阪、岡山、広島に行くのが不便すぎるのだ。
自由席が空いていると言う要素が全くない中、実際に「ひかり493号」自由席はどうなっていたのであろうか?実際に静岡→福山で乗車し、車内を”完全描写”した。
★静岡から乗車したお客は全員着席出来ない!乗車率まさかの190%!

↑東海道線島田発の420M(6:18着、この日は愛知県内で人身事故の影響により先発列車が遅れたため4分延着)から新幹線乗り換え客は普段から多い。普段は静岡6:22発の東京行き初発の新幹線「こだま700号」に乗るお客が多いのだが、この日はむしろ少なく、多くが「ひかり493号」に殺到。持っている荷物を見ているとスーツケースが多く、どう見ても乗車距離も長い事が容易にわかる。
新幹線下りの6番のりばに入ると、既に自由席の1~5号車は長い行列。しかし、少し期待が出来て先発の「こだま695号」のお客も混じっているため、実際には多少減る。
駅員からは「本日ひかり493号の自由席は大変混雑しております。ご乗車出来ない可能性がございます。自由席ご利用のお客様は6号車、7号車のデッキ・通路もご利用ください。お時間に余裕があるようでしたら6:38発のこだま695号のご利用もご検討下さい」・・・と繰り返し放送される。
この放送のポイントは3つ。
①すでに自由席が混雑している。指定席である6・7号車のデッキ・通路も使ってくれと言う事は、静岡から乗車した段階で着席出来ない。どうやら「ひかり493号」の車掌から静岡駅の駅員に対して乗車状況が伝えられたらしい。
②ご乗車出来ない可能性=”積み残し”(乗車希望でも大混雑で乗車出来ない)もあり得る。
③JR東海としては「ひかり493号」自由席の混雑緩和を図りたい事、お客は着席したい事・・・お互いのメリットを考えたら静岡始発の「こだま695号」が時間はかかるが快適に乗れるとアピール。

↑そうこうしているうちに、「こだま695号」が入線。③の放送に従うように大量にお客が乗る。静岡発車時点では珍しく1号車の窓側は全て座席が埋まり、通路側も半分程度が埋まるほど。階段・改札が近い5・6号車については満席に近かった。普段の平日だと1号車に10人にもいない事の方が多い。
「こだま695号」は時刻通り6:38に発車。16号車が私の目の前を通る頃には、「ひかり493号」が到着する放送が流れてきた。


↑やってきたのは、JR東海のN700系2000番台X36編成。日によってはJR西日本の車両を使う事もあるようだ。車内を見てみるとすでに満席!静岡で下車するお客だろうか?通路に何人か立っていた。
私は1号車の前のドア付近に並んでいたが、先客が約12人、後ろにも約10人以上いる。これは他の号車でも同じくらいかこれ以上で1両に40~50人程度が乗った。自由席は1~5号車なので、単純計算で50人×5両=250人が乗った事になる。プラスグリーン車や指定席となるが、この分はどれくらいいたか不明だ。

↑乗車直後に撮影した1号車自由席の状況。場所的には客室内の通路で、目の前の座席が1番D・E席付近。車内放送では「客室内の通路まで進め」と繰り返し入るが、これ以上は進まない。もちろん空席は1つもない。当然乗車扱いに時間がかかり起動開始(発車)したのは6:43と2分遅れ。積み残しの有無は不明である。
人数を数えてみると、着席が65人+立ちが60人(デッキも含める)=125人。乗車率に直せば193%!
↑この状態で7:24着の名古屋まで何も変わらない事になる。当然新幹線には「つり革」は存在しない。在来線車両とは異なり「立つ事を前提」にしていないので、立つと”つかまる”ものがない。せめて京阪電車みたいに「収納式つり革」が新幹線にも欲しいと思った次第。
少なくてもお客のほとんどは、京都、新大阪までだろうから静岡からだと少なくても80分は立ったままとなって、いくらなんでも西明石や姫路発車時点では座れる。姫路発車時点でも立ち続けているようであればそれは”異常”と言わざるを得ない・・・と予想した。「ひかり493号」の性格的に、京都~姫路は各駅停車なのでこの駅間で下車するお客が多く、岡山、福山、広島には後から来る「のぞみ99号」や「のぞみ1号」が先着なので、料金が高い指定席ならばまだしも、自由席は同額なわけだからわざわざ遅い「ひかり493号」に残り続けるメリットは薄いと見た。あくまでもこれは”普段ならば”・・・と言う条件付きになる。
名古屋ではそんなにお客が降りず混雑した状況が続き、立っている事がしんどければ名古屋始発7:37「ひかり495号」でも良いと思ったが、これに乗ったら”企画倒れ”になるので出来る限り「ひかり493号」にこだわった。
今回初めてわかったのであるが、N7(N700系全体を示す場合は以下このように記す)は低重心で窓も小さい。立つと窓が低い位置に見えるのもこのことか?そのためどの辺を通っているか?がなんとなくでしかわからない。少なくても目をつぶっていてでも今どこを走っているかピタリと当てられるのは運転士を除けばヘビーユーザーくらいで、私はそこまでのレベルではないので、”なんとなくレベル”である。
掛川6:54通過。カント(線路の左側が低い位置にあって、右側が高い位置にあるカーブ。この逆もあって新幹線では多い線路構造)がキツイ。
座れば天国
立てば地獄
新幹線の自由席と言うのはそういうようなものである。明らかに混雑する日は「座れないと思え!」と思ったが、それが事実である。
浜松7:00通過。直後に車内放送が入り「11~16号車のデッキ・通路にも立て」と。指定席である6~7号車であってもデッキ・通路は大混雑しているほどの客数なのだ。
豊橋7:08、三河安城は7:16にそれぞれ通過。新幹線で30分も立っていると体力的にしんどい。倒れる人もいるのではないか?と思ったが、実際にこの日は急病人発生で救護、急病人を病院に搬送するために臨時停車、車内非常通報装置作動、さらには多客により東海道・山陽新幹線全線で相次ぎ、慢性的に5~20分程度の遅れが発生する事態となった。
車内の混雑からすると満足にトイレに行く事も出来ない。体調面でのお客の安全対策と考えると、立たされた新幹線は極めて劣悪な環境と言わざるを得ない。立つ事が絶対にない高速バス・ヒコーキの方が安全と言える。
立っているお客が多くても殺伐とした雰囲気では意外にない。
立ちながらパンを食べたり、見知らぬ人に「今からどこへ?」みたいな話も。私の隣に居た初老の客(新神戸で下車したが)は、「こんなに乗ればJR東海も儲かるわけだ」と笑っていた。
★名古屋駅が大混雑!名古屋→京都では地獄の乗車率210%!!
7:24に名古屋に到着。一応は遅れが回復したようだ。しかし、お客の動きは鈍い。むしろ名古屋で1号車から下車しようとすると、なかなか前に進む事が出来ないので、最悪は下車できない状況となった。それでも車内放送では「デッキ付近のお客は一度ホームに出て他の下車客を通せ」と繰り返し案内。やはり予想通り”通し”が多い。ハッキリとは見えなかったが、名古屋駅は大混雑。ホームを満足に歩く事が出来ないほど。朝のJR東日本新宿駅といい勝負か?
仮に名古屋で下車して始発の「ひかり495号」に乗ったとしても、名古屋の時点で着席出来ない可能性が高い。そのまま乗っていた方が無難である。恐らく指定席の車両にも乗りきれないお客がどんどん乗ってきたので、乗車扱いで時間がかかるのは当然。
発車は7:29と定刻より4分遅れ。最近JR東海では「多客」と言う表現はせず、「安全確認」と称してウソ同然の事を言うが、JR東日本・JR西日本はハッキリと「お客様混雑」と言う。なかなかドアが閉められず発車が遅れる「多客」と言われる現象が、まさかこの日あるとはなんとなく想像していたが、実際には予想以上の混雑状況であった。
1号車の乗車人数を数えてみた。
着席65人+立ち(デッキを含める、デッキ付近はハッキリと見えないため推測となる)約70人=135人、乗車率に直せば209%!!
四捨五入すれば乗車率は210%となる!新幹線でここまでの混雑は極めて異常である。N7の構造上はこれ以上のお客を乗せる事が出来ない状況に陥った。
あくまでも推測になるが、列車全体(1~16号車)の客数を導いてみた。座席数は1,323(グリーン車を含める)で満席。さらに立ちが1~7号車については60人、11~16号車には半分の30人いたと考える。恐らくこれくらいは居たはずだ。立客は全体で600人は居たと思う。
すなわち、1,323+600=1,923人が乗車していたことになる。(繰り返しになるがあくまでも推測。正確な数値ではない)
列車全体の乗車率に直せば、145%となる。これは極めて異常。
「増発しろ!」と言いたくなるが、最大限の本数この日は運行していたし、他の列車もこのような乗車状況だったので、JR東海が提供できる供給力を大幅に超過したお客が殺到したためだ。線路容量的にこれ以上の増発は不可能である。こうなってしまえば、増発云々ではなくてお客に対して分散利用(別の日や時間にしてもらう、在来線や高速バスやヒコーキ等を使ってもらう)を呼びかけて、お客に実行してもらうしか手段がない。
岐阜羽島7:36、米原7:45にそれぞれ通過。名古屋を出ると京都まで約35分止まらない。
これも繰り返しになるがこの状況で急病人とかテロが起らないのが不思議なくらいだ。
ところでN7はAdvance改造を受けた車両が営業に就いているため、遅延時の回復運転が容易。東海道新幹線では最高速度285km/hとなっているが、正確には284km/hまでしか出せず、285km/hになってしまうとATCによる自動制動がかかって速度が落ちる。在来線のように緊急停車する事はないが、わずかな自動制動で微妙な(秒単位の)ダイヤの遅れが生じる。特に本数が多い東海道のダイヤは過密で秒単位で正確に走らせないと、全体のダイヤを守る事が出来なくなる。今回の多客のように列車1本遅れれば後続列車もどんどん遅れて行き、山陽や九州とも直通関係であるのでこちらにも遅れが拡大する。新幹線も一見すると平坦な直線的な線形のように見えるが、実際には細かい勾配やわずかながらの曲線が多数存在し、こういう所で284km/h前後を維持(自動定速装置)するためには、相当の運転技術が必要になる。若手よりはベテランの方が有利になる。このような”差”をなくすために、細かい勾配や曲線においても自動で速度維持出来るようにしたのがAdvance車である。それ以外にも地震等の災害発生時に短距離で制動出来るようになっている事も特徴で、最短では2100~2300メートルで完全停車できるようだ。
過去の実績だが、東京行きのぞみが名古屋を8分遅れで発車したがAdvanceの自動定速装置や他の新幹線よりも高い加速度を活用すると、新横浜の時点では遅れが完全回復(新横浜には時刻通りの到着)があったと言う。東海道は過密ダイヤな割には余裕を持ったダイヤとも言える。
「ひかり493号」では名古屋を4分遅れで発車したので、京都の時点でこの遅れは回復出来る・・・と思っていたが、実際に回復できたのは1分だけであった。
★初老、年寄りのマナーの悪さが目立つ。「座りたいなら”こだま”にしろ!」「別の日や別の交通機関にしろ!」

↑予想通りで京都で大量下車。写真は京都到着時点の様子。私の目の前の1番D・E席、2番D・E席は米原を過ぎた辺りから”下車する雰囲気”が伝わってきた。案の定京都で下車したものの、「コノヤロー!」とか「バカヤロー!」と言える事が。
京都で下車するお客は荷物等をまとめて、京都入線前に座席を立ちあがるのであるが、この時に座面に秘密裏に小さな荷物を置いて”席取り”。私から見れば死角に”席取り”した荷物がある事になるので、一見すれば空席と見える。2番D・E席のお客が通路に出た時点で私が座れそうに見えたが、実際には”席取り済みの荷物”があるので、すかさず孫を連れた初老のお客が座ると言う、マナーのクソ悪さ!
初老や年寄り(推定年齢60歳前後)のマナーの悪さが極めて目立つ。
1Dのお客(京都下車)が立ち上がって、別の初老の女のお客が無理矢理1D席を奪取しようとしたので「ちょっと待ってろ!」と怒ったのは言うまでもない。1列のお客はその後広島まで、2列の孫を連れたお客は新神戸まであったが、「そこまでして座りたいのか?!」と思った次第。
「確実に座りたいなら”こだま”にしろ!」
「座りたいなら日付や時間帯を空いている時間帯にする、別の交通機関にしろ!」
と思った。恐らく当該のお客は当ブログを読んでいないと思うので、ここで文句を垂れても改善は期待出来ないし、「謝罪と賠償」も期待出来ないが、これにはマジムカつく。
メモには、「客のマナー、ホンマアカンわ」と記した。
京都発車時に乗車人数を数えてみた。
着席65人+立ち(デッキを含める、デッキ付近はハッキリと見えないため推測となる)約35人=100人、乗車率に直せば155%
名古屋→京都と比べれば、かなり少なく感じた。メモには「160%でこんなに少なく感じるか!!」と記した。立っていたとしても”ゆとりある乗車”と・・・もはや感覚がおかしくなっていた。
京都→新大阪はそんなに距離がなくスピードも控えめと言う印象だが、実際には”大絶賛回復運転中”でスマホで計測すると282km/hであった。
★山陽区間では立客が減少しても断続的に続く状況
新大阪には3分遅れて8:15に到着。乗務員がJR東海→JR西日本に交代。予想通りの大量下車。ホームを見ると名古屋よりは客数が少なく、変な話「通常レベルの混雑」。それでも午前中の新大阪発の山陽区間「のぞみ」「みずほ」「さくら」「ひかり」の指定席は全て満席。自由席は極端な混雑ではないが、それでも1列あたり10人前後が並んでいる。
着席65人+立ち(デッキを含める、デッキ付近はハッキリと見えないため推測となる)約15人=80人、乗車率に直せば124%。
これで「少ない」と思うのはやはり感覚がマヒしている。立っている人数を正確に記すと、前側のデッキに5人、車内通路に4人、後ろデッキに5人。デッキと車内を仕切る自動ドアもようやく閉まった。
新大阪発車は8:18と4分遅れ。前述のとおり多客等に理由により慢性的に遅れが発生。改めて指定席が満席である事、自由席も混雑しているので座席に荷物を置くな等案内。JR西日本に乗務員は交代しているが、”言い回し”はJR東海と全く同じ。会社は異なっても直通関係の新幹線であるため、「統一感」を表現しているに違いない。これはJR東日本やJR北海道でも言える話だ。ある意味では無機質過ぎてつまらない車内放送である。
新神戸には8:30着。マジムカついた2列目のお客が降りてようやく着席出来た。全体で見れば新神戸下車はわずかで、乗ってくるお客も少ない。岡山には後からの「のぞみ99号」、「のぞみ1号」が先着である事が放送されるのが”JR西日本らしい言い回し”と感じた。
そしてやっと新神戸発車時点で立客が消えた。この時点で全ての座席が埋まった乗車率100%となった。
「ひかり493号」自由席における結論だが、少なくても静岡→京都では着席出来ない。京都以降は着席出来るチャンスが出て来る。そのため、出来れば指定席を取っておくべき列車である。
だが、指定席を取ったとしても「旅行ツアー」(団体客)が多数乗って来る列車と言う感覚もあるので(意外にも名古屋からの乗車が多い。「のぞみ」だと高くなるためあえて「ひかり」を選んでいるに違いない!)、指定席も快適なのか?と言われると「状況によってはそうではない」と答えておく。そうなればグリーン車が最も快適だろう。

↑西明石には8:39~8:51まで停車。後続の「のぞみ99号」と「のぞみ1号」に抜かれる。「ひかり493号」で唯一後続列車に抜かれる駅だ。静岡・浜松に停車する「ひかり」では、両駅停車中に「のぞみ」に抜かれるほか、”岡山ひかり”では姫路、相生も加わる。上りホームには「回送」のサボを出したN700系7000番台S15編成が到着。新大阪まで回送されるのであろう。

↑回送は「のぞみ4号」(JR西日本N700系5000番台、編成番号不明)に抜かれる。


↑「のぞみ99号」に抜かれる。多客のため5分遅れ。JR東海のN700系2000番台のようだ。


↑「のぞみ1号」に抜かれる。こちらは6分遅れ。JR東海のN700系1000番台と思われる。車内から通過列車を撮影すると言うのは、ホームで撮影するよりも技術的に難しい。そもそもどのタイミングで通過列車が来るか?わからないのだ。

↑次の姫路(9:00~9:02)では東京行きのぞみ120号とスライド。思った以上に下車しない。むしろ再び混雑してくる。デッキにも10人程度が立つ。一時は消えた立客が復活。意外と姫路、福山、新山口と言った駅は通過する「のぞみ」が多いためジャストインタイムに列車がなくて、不便であったりする。「のぞみ99号」、「のぞみ1号」は両方とも通過のため、これに乗れないお客が「ひかり493号」に集中する図式だ。
相生は通過し次の営業停車駅は岡山。やっと中国地方に入る。山々の紅葉がしっかりと色づいている事を確認すると、岡山到着放送。乗り入れ路線・列車が多いため乗り換え放送が長くなるのは、もはや恒例行事。松山行き特急「しおかぜ5号」(9:25発)に所定ダイヤならばギリギリ接続するが、この日は「ひかり493号」が遅れたもののしっかりと接続するとの事。
岡山には9:21~9:23。下車が10~15人程度で、乗車は居ても数人。広島までの列車なので岡山からそんなに乗車しなくても当然と言えば当然。車内を見渡すとやっと空席が現れた。静岡発車以来ようやく乗車率100%を切った。
車内のお客は福山下車はわずかで、広島までの”通し”が多いと見たが結果としてはその通りであった。目的地は「安芸の宮島」か?広島市内か?カープのファン感謝デー参加組か?いやいやそれとも”天才小説家・天才ラジオパーソナリティー”に会いに行く「横山詣」組か?

↑福山到着前の1号車自由席の様子。やっと混雑から解放された感じだ。

↑福山に到着。停車時間はわずかで乗降終了と同時に発車する。





↑「ひかり493号」の真後ろに別の新幹線が来ていた!博多行きの臨時「のぞみ151号」(JR東海N700系2000番台X68編成)が間隔がつまり過ぎたため、通過線で一旦停車。開通待ち(信号が青になる事)のため1分ほど止まってから動き出した。新幹線では先発列車との間隔が詰まると通過駅や本線上でこのように停車や徐行する事は多々ある。
★まとめ
「ひかり493号」の自由席は混む!
これが結論である。乗車する日、乗車する区間によっても多少の差があるが、後続の「のぞみ」に抜かれる駅が西明石だけで、スジ的には「のぞみ」と変わらない。運転の立場で言えば、西明石まで”逃げる”必要があるためその間は最も余裕がないダイヤとしても知られており、経験が少ない運転士は「担当したくない行路」であろう。
これからの年末年始、この先のゴールデンウィーク(2019年は10連休と言われているが)、夏休み等は自由席の乗車率210%になる事は十分あると言える。
むしろ、乗れただけ良い方で状況からすれば”積み残し”があっても当然。名古屋や新大阪で積み残しになっても救済策はいくらでもあるが、小田原、静岡では救済策が少ない。
混雑する日は最初から「ひかり493号」には乗らず、「こだま693号」「こだま695号」等の”遅い列車”を使うか、別の日付・時間帯に変更、在来線や高速バスにした方が時間はかかるが、快適な移動が実現出来ると強調しておきたい。
みなさんの参考になれば、幸いである。
最近のコメント