【「のぞみ」に乗らず「こだま」に乗れ/空いている日・時間帯を狙え】新幹線自由席混雑回避の裏ワザ

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まもなく来る年末年始。新幹線を使って帰省、旅行等をする人も多いだろう。しかし、みんな一斉に帰省、旅行をする時期でもあるので、とにかく混雑!

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指定席は乗車1か月前の同日に発売開始すると、すぐに売り切れ(満席)になってしまい、なかなかキャンセルも出ないで、結局は大混雑する自由席に乗らざるを得なくなる。大混雑とわかっていても、日程的な都合等でどうしても大混雑日に新幹線を使わざるを得ない事は・・・ある。

では、どうすれば大混雑日であっても新幹線自由席に着席出来て、快適に移動出来るのか?”王道的な事”から裏ワザ的な事、さらには路線ごとの特徴まで詳しく下記で説明する。

もくじ

★自由席の乗車率とはどういう意味か?

一言で言ってしまえば、本来の乗車定員よりも何人多く乗っていたか?である。

例えばJR東海のN700系2000番台1号車(博多方の先頭、783-2000形)の場合、乗車定員は65人である。この車両には65人分の座席がある事になる。65人分全ての座席が埋まれば「乗車率100%」となる。

これが「乗車率170%」と言われた場合、座席数よりも70%(7割)多くお客が乗っている事を示す。

すなわち、65人×1,7倍=110,5人≒110人が1号車には乗っている事になる。

座席数は65しかないため、乗車人数110人-座席数65個=45人は座席がなく立つ事になる。

↑この写真は2017年5月7日(日)に新大阪駅で撮影。この日はゴールデンウィークの最終日で東京行きの上り列車は大混雑。指定席はグリーン車を含めて全て満席、自由席は写真のように大行列を作って自分が乗車出来る順番を待つ人が多い。

私もそうだが、みんな考えるのはただこれだけ。

「座って帰りたい!」

これに尽きる。だが現実的にはこんなにも混雑しているから座る事が出来ないどころか、デッキ(ドア付近)や通路に立たされて身動きさえも取れない。「数字」で表現すれば「乗車率170%とか200%」と表現されるが、これはあくまでも車掌や駅員による大雑把な目測(1人ずつ正確にカウントしているわけではない)か、車体にかかった重さ(荷重)から算出された理論上の「数字」に過ぎず、精度としては悪い。

あくまでも「乗車率170%」等の「数字」は”平均値”であって、実際に1両ずつ細かく見ると”平均値”を大幅に超過した乗車率になる事も珍しくない。

むしろ「乗車率170%」と表現される列車で実際に自分が乗った車両も乗車率170%であれば、それは「乗っている人数は少ない(空いている方)」と解釈するべきだ。

この辺は私の予想になってしまうが、JR東日本のE233系みたいにドア幅が広いわけではない。1人がやっと通れるくらいの幅でスーツケース等の大きな荷物があるとドアを通るだけで大変。車イスは専用設備がある車両(JR東海N700系2000番台の場合は11号車等の一部車両に限定)でないと乗る事が出来ない。そもそも新幹線は「立つ事を前提にした車両」ではないので、物理的に立つ事が出来るスペースは限られる。

そのため、新幹線ではどんなに”お客を詰め込んでも”乗車出来るのは最大で定員の倍、すなわち乗車率210%が限界と見ている。

実際の現場では、「のぞみ」は自由席が3両しかなく、3両すべてに立客を乗せる事が出来ないため、普通車の4~7号車(混雑がひどい場合は11~16号車も)のデッキ・通路(客室内)にも立ってもらって、ようやくお客が輸送できる有様だ。

一方でグリーン車は”グリーン車のステータス”を維持するためか?普通車が超満員でもデッキ・通路を含めて立客を乗せない主義だ。

そんな事をお客にさせて苦労して長距離移動させるのであれば、臨時列車の半分程度は「普通車全車自由席」(グリーン車のみ指定席)を設定すれば顧客満足も向上!着席チャンスもアップ!なぜ普通車を多く設定する事にこだわって、自由席は最小限の両数で結果として大混雑でお客は立たせる、多客で遅延する事態に陥っている!「普通車全車自由席」の臨時の新幹線を設定しろ!と思う。

★指定席と自由席の違いは?



↑スマートEX利用時の自由席特急券と乗車券。「紙のきっぷ」(駅で購入できるきっぷ)とは若干書式が違うが、自由席特急券では「日付・乗車駅・下車駅」しか書いていない。

これが何を意味するのか?と言うと、当該の「日付」に当該の「乗車駅」から新幹線に乗って、当該の「下車駅」で新幹線から降りれば、このきっぷは有効・・・と言う事を示す。

写真の場合は、「2017年11月23日に掛川駅から乗車し名古屋駅で下車する新幹線自由席利用に限り有効」と言う意味だ。具体的な時間帯の指定がないので、朝乗っても、昼乗っても、夜乗っても良いのだ。但し1回限り有効なのは言うまでもない。

↑一方で指定席となれば話が違ってくる。自由席と同様に「日付・乗車駅・下車駅」は書かれているが、プラスして「乗るべき列車名・時刻・座席番号」までも書いてある。

すなわち、「乗るべき列車名・時刻・座席番号」については100%確実に着席出来る場所がある事を示す。

これが自由席との決定的な違いである。

自由席では「乗るべき列車名・時刻・座席番号」がない代わりに、自由席車両であれば何時の列車に乗っても良いし、好きな座席に座っても良いが・・・

お客が多い(混雑する)と、着席出来る事は約束できません!と言う事だ。

なお、指定席がある列車に乗り遅れた場合は、同じ日付の後発列車の自由席に乗る事が出来る。逆に指定席がある列車よりも早い時刻に発車する列車(先発列車)の自由席に乗る事もルール上は認められているが、本来指定された座席には誰もいない状態で運行する事になるため、マナーとしては良くない。その場合は先発列車の指定席に変更するべきだ。

指定席→自由席への変更(グレードダウン)は出来ない。

指定席の変更は1回限り有効(スマートEX・エクスプレス予約に限り変更回数は無制限可能)で、上記写真のように「乗変」と表記された場合は新たに変更が出来ない。

その場合は一度きっぷを払い戻して(要手数料、320円~額面の3割までの範囲で払い戻す時期により異なる)、再度変更したい列車のきっぷを購入する事になる。

これは初歩的な説明になるが、指定席の購入は駅の「みどりの窓口」(有人きっぷ売り場、JR東海だけは「JR全線きっぷ売り場」と称する)、指定席券売機(新幹線改札口近くに設置されている事が多い)、「えきねっと」「スマートEX」等のインターネット販売(ほとんどが要会員登録、要クレジットカード払い)である。

指定席ならば、窓側・通路側の指定はもちろん、「トイレ(喫煙ルーム)が近い車両が良い」、「富士山が見える窓側席が良い」等の要望も受け付けている。中には”指名買い”と言って、「6号車10番E席が欲しい」と希望すれば、実際にその座席が空席ならばそのまま買う事も可能だ。

JRの指定席券は全国のJRの駅などで買う事が可能で、例えば静岡→名古屋の東海道新幹線「ひかり」の乗車券+指定席券をJR北海道の釧路駅で購入する事も可能である。

★自由席混雑回避の裏ワザ①~必ずやるべき事~

Ⓐ早めに自由席の乗車位置に並べ

自由席の乗車順、着席順はまさに「早い者勝ち」。早く並ぶに越したことはない。

駅に着いて数分後に発車する列車の自由席を狙うよりは、30分後、60分後、120分後に発車する列車の自由席を狙った方が着席出来る可能性は高くなる。

すなわち、「待つのも乗車のうち。待つのも自由席に快適に座るための第一歩」

Ⓑ始発列車を狙え

これも言うまでもない。始発列車ならば誰も先客は居ない。上記のⒶをしっかり実践した上で、列の最前列に立てば先客は誰もいないわけだから、車内に入れば好きな座席に100%着席出来るわけだ。

しかし、これが安泰とは言えないのも事実。他に並んでいるお客が多数いると考えている事はみんな同じ。車内に入れば”走ってでも””這いずり回ってでも””ヘッドスライディング”してでも座席を奪取しようとする。競争率は高い。

そのため、並んでいる時に「どこの座席に着席するか」しっかりと決めておくと良い。

それも1つだけではなくて、2つ3つあると良い。第1希望が他のお客に奪取されたら、第2希望、第3希望の席にする・・・と言う形だ。

Ⓒ階段や改札から離れた車両、乗車定員が多そうな車両を狙え

在来線でも言えるが、階段や改札に近い車両は混雑が激しい。一方でそれから遠くなればなるほど混雑は緩和する。理由は簡単で、「ホームを長い距離歩きたくないから」。

新幹線の場合、路線や駅にもよるが東海道では概ね6~11号車付近のどこかに階段や改札が近くにあって、「こだま」の自由席は5~7号車の混雑が時間帯を問わず激しい。

一方で「こだま」の1号車や15号車の自由席となると、ホームを歩く距離が長く駅によっては200メートルくらい離れている事も。みんなそんなに長く歩きたくないに決まっているので、遠くなればなるほど空席が目立つ。

私も東海道新幹線は「こだま」の自由席を使う事がなぜか最近は多いが、1号車や2号車は経験上、ガラガラの事が多いのでここを愛用している。

確かに新幹線ホームの歩く距離の長さはしんどい。でもこのしんどさは短時間で、実際には乗車時間が長いので、多少しんどくても歩いた方が得だ。

「乗車定員が多そうな車両」については、事前に予習が必要。東海道・山陽・九州のN700系、東北・北海道のE5系、北陸・上越のE7系とは構造がまるで別物のため、それぞれの特性を知る必要がある。特性を知ると言ってもそんなに難しい話ではなくて、Wikipediaで「新幹線N700系電車」とか「新幹線E5系電車」と検索して、ページをめくっていて各号車ごとの乗車定員が記載されているので、この「数字」を知っておき、自分が乗る新幹線の自由席が何号車か?知っておけば良い。

代表的なものとしてN700系2000番台とすると、1号車は65人、2号車と4号車は100人、3号車は85人、5号車は90人である。すなわち「のぞみ」ならば2号車、「ひかり」「こだま」ならば2・4号車が狙い目となる。

但し2~5号車の自由席は競争倍率が高い。

なぜならば、2・4号車は「座席数」が多いと言う事は”自由席の常連”にはわかり切った話で、必ずと言って良いほどここを狙うのだ。一方で3号車はN700系2000番台の場合、「喫煙ルーム」(喫煙室)が設置されており、タバコを吸うお客はこの車両に集中しやすい。逆に言えば喫煙ルームがあるため座席数が2・4号車と比べて少ない。

Ⓓ「のぞみ」「はやぶさ」「かがやき」と言った速達性の高い列車は臨時列車を狙え

「定期列車」と「臨時列車」の定義を簡単に説明しておく。

定期列車・・・毎日運行する列車の事

臨時列車・・・特定の日、特定の曜日、特定の区間だけで運行する列車の事

とは言われてもわかりにくいだろう。書店で販売している「時刻表」を見れば簡単にわかる。(以下の記述は新幹線の場合。在来線は若干書式が異なるが内容はほぼ同じ)

見た限り列車名や時刻が書いてあるが、注目したいのは列車名の下にある「◆」マークと時刻の真下に書いてある備考欄。

ここには「○月○日に運転」とハッキリ書いてある。これが臨時列車の証拠だ。逆に言えば、「◆」がなければ定期列車、記載のない日付は運転しないor定期列車(毎日運転のためわざわざ書く必要がない)である。

定期列車はお客が集中しやすい。なぜならば、みんなこの時刻にこの列車がある事を知っているからだ。

一方で、臨時列車は時刻表や「スマートEX」等の空席一覧をじっくり見ないと意外と見つけられない。

「そんなバカな!」と思うかもしれないが、私の経験上時刻表と言うのは案外複雑に作られているのだ。

最近の新幹線ダイヤの傾向からするとお客は

「のぞみ」

「はやぶさ」

「かがやき」

と言った速達列車に利用が集中するため、便数も多い。必然的に臨時列車もこれが主体である。

一方で・・・

「ひかり」

「こだま」

「やまびこ」

では、ほとんど臨時列車ない。あったとしてもわずかな本数しかない。

これは東北・上越・北陸系統で言えるが、必ずしも臨時列車は全てが全て東京発着とは限らない。上野・大宮発着もそれなりにある。お客は東京駅からの利用が多く、意外と上野駅は前後の東京駅や大宮駅と比べると客数が少ない。

上野発の臨時新幹線、しかも自由席があるならば”狙い目”だ。しかも今や上野東京ライン(UTL)が出来て東京~上野の利便も向上し、上野には行きやすくなったはずだ。

★新幹線自由席混雑回避の裏ワザ②~上記を必ずやった上で私の経験値で得られた”他の人”はやらない応用的なテクニック

前提としては上記の「やるべきこと」を全て、若しくは多くの項目を実行した上での話である。

この辺は「時刻表」をしっかりと読んで、意図を理解して、予測しないといけない項目なので、鉄道の事が何もわからない人にとっては難しい。

Ⓔお客が少ない時間帯を狙え

年末年始やゴールデンウィークの期間中、毎日全ての時間帯がずーーっと大混雑!・・・と言うわけではない。

その日であっても、お客が一時的に少なくなるタイミングが必ず存在する!

とは言っても路線、駅によってそのタイミングはバラバラ。「時刻表」(書店で販売されているタイプのもの、スマホアプリは案外役に立たない)を読み解く能力が必要だ。

必ずしも絶対に「お客が少なくなる」と約束する内容ではない。過去の実績、私の経験等に基づいたものである事を断っておく。

結論から言えば、それはその時にならないとわからない事で、未来を予言してるわけでもない。概ね下記の㋐~㋒の傾向がある。

㋐定期列車+臨時列車が多い時間帯・・・非常に混雑しやすい

㋑停車駅が少ない列車or運行距離が長い列車が多数発車する時間帯(「のぞみ」「みずほ」「さくら」しかない時)・・・非常に混雑しやすい

㋒”ちょうど良い時間帯”に発車、目的に到着する列車・・・非常に混雑しやすい

㋐要するに本数が多い時間帯の事。

東京・名古屋・新大阪駅ならば「のぞみ」だけで1時間に10本もあるような時を示す。つまりそれはお客が多いため、JRも需要に応える形で列車本数を増やしているのだ。JRの需要予測精度は極めて良くて、予測した客数と同じくらいのお客若しくはそれ以上のお客が集まる。なので、そのタイミングで臨時列車を設定しているのだ。

㋑例えば東海道新幹線東京駅で、1本目のぞみ博多行き、2本目のぞみ博多行き、3本目のぞみ広島行き、4本目のぞみ博多行き、5本目のぞみ新大阪行き・・・となると非常に混雑しやすい。

なぜならば運行距離が長い列車だらけのため。東京駅から乗ったお客は博多行きだと、名古屋まで、京都まで、新大阪まで、岡山まで、福山まで、広島まで、新山口まで、小倉まで、博多まで・・・といろんな目的地までのお客が集中するので混雑しやすい。

一方で、1本目こだま名古屋行き、2本目のぞみ博多行き、3本目のぞみ新大阪行き、4本目ひかり岡山行き、5本目のぞみ広島行き、6本目こだま三島行き、7本目のぞみ博多行き・・・であればどうだろうか?

少なくても名古屋までのお客は急いでいなければ「こだま」「ひかり」でも問題ない。そもそも「のぞみ」が止まらない小田原、熱海、三島までのお客は「こだま」か、運が良ければ「ひかり」くらいしか選択肢がなく、名古屋以西まで乗車するお客以上に乗車出来るチャンスが少ない。

逆に福山までのお客が「こだま名古屋行き」や「のぞみ新大阪行き」に乗ると、どこかの駅で必ず乗り換えが発生する。それを好きでやる人は鉄道ファンくらいで、普通の人はやらない。福山までのお客であれば「のぞみ広島行き」か「のぞみ博多行き」しか選択肢がない。

すなわち、東京駅からの場合、山陽直通列車(広島行き、博多行き)は混雑しやすいため、乗車区間が東海道区間のみならば積極的に「こだま名古屋行き」とか「ひかり岡山行き」とか「のぞみ新大阪行き」と言った”途中駅までの列車”に乗れば、自由席の着席チャンスはアップ!と言う事だ。

㋒これは難しい。なぜならば”ちょうど良い時間帯”は人によって違うのだ。

私の経験から言うと、朝(6~8時台)、夕方(15~18時台)、最終間際(20~22時台)はとにかく混む。

これはみなさんが乗車する駅で良い。例えば同じ上りの東京行きでも18時台の静岡駅発の「ひかり」はそんなに混雑していなくても、同じ18時台の岡山駅発の「のぞみ」は指定席は満席で自由席も既に立客多数の状態で到着している・・・と駅や状況によって全く異なる。それを言い出すとキリがないので、この時間帯はあくまでも”目安”として考えてもらいたい。

それは「想像の世界の話」で、客層を想像して「今日(その日のイベント、季節柄の事情等)の感じから言って、午前は動きが鈍いが午後は人が多いだろう」みたいに。中途半端に述べてしまう形になってしまうが、新幹線の自由席が混む・混まないは”人の動き”によって左右されるので、これを自分なりに予測してみると良い。

しかし、これが予測し難いのが「のぞみ」の途中停車駅。特に名古屋、新大阪、岡山、広島。一定数の下車が期待出来るが、”通し”も少なくないし、長時間かけて走ってきた状態なので、思うようにお客が減らない事は珍しくない。下手すればもう少しで終点なのに余計に混む事もある。

むしろ、年末年始やゴールデンウィーク中は「のぞみ」の途中駅(品川、新横浜、名古屋、京都、新大阪、新神戸、岡山、広島等)から乗車の場合、自由席に着席出来ないと思うべきだ。

㋓あえて、混雑しない日に乗る

これは”究極の方法”。

JR各社が推奨しているのが、「ピーク日に新幹線を使うな!」と言う事。

前述の新大阪駅で撮影した写真の場合、2017年5月7日(日)でゴールデンウィークの最終日。翌日の5月8日(月)からは普通に平日なので、普通の会社ならば普通に仕事がある。そうであれば、5月7日(日)と比較すれば極端に客数は減少し、臨時列車も姿を消す。

つまり、年末年始・ゴールデンウィーク休みが終了した翌日(連休明け、出来る限り13時以降に発車する列車)に新幹線を使えば、自由席に着席出来るチャンスは大幅にアップする!

但し、いくら連休明けでも午前中は混雑する事がある。なぜならば連休最終日は混雑する事がわかりきっているので、この日は乗車せずに連休明けの朝(概ね6~9時台)の新幹線に乗車する傾向がある。このような人々も少なくないので、かなりの確率で指定席が満席となり、状況によっては自由席でも着席出来ないどころか、乗車率150%になる事もザラにある事を念頭に置くべきだ。

一方で13時以降はそのようなお客が減るので、JRもお客が多くなるとして臨時「のぞみ」「はやぶさ」等が連休中と同レベルの本数あったりするが、自由席がビックリするくらいガラガラ(この条件で1両に10人いない”のぞみ”に乗った事が私はある)と言う事もあるので、これは私のオススメである。

これはよくある「3連休」でも同様で、3連休明けの火曜日に新幹線に乗ってみるとビックリするほどお客がいない!こともあるので、休み明けの翌日に使うのは非常に有効な手段だ。但し、予定が合えば・・・と言う事になるが。

しかし、注意しないといけないのが「この逆」である。

年末年始・ゴールデンウィークの休みが始まる前日は、意外にも混む。

とは言っても朝からずーーっと混むと言うわけではなく、特に午後から(主に17時以降)。午前中ならば”一応は混まない”と思って良い。

㋔年末年始ならば、12月31日と1月1日を狙え

これも私の経験から。12月31日の18時以降の新幹線自由席はかなりの確率で着席出来る。超ガラガラで「こだま」の東京行きであったが1両に10人もいなかった。

これは在来線特急でも言える話で、12月31日の18時以降に特急「しなの」、快速「みえ」に乗ったら、超ガラガラであった。

12月31日の朝から夕方にかけてはやはり混雑するが、あえて”ど年末””年越し間際”であれば、あえてこのタイミングで帰省・移動する人は少ない。

このタイミングで移動するならば、初日の出・初詣目的で年明けと同時に現地入りと言う人に限られるが、新幹線では意外とこのような需要は少ない。

一方で年が改まった1月1日は、終日お客が少ない。

少ないとは言っても普段の平日よりは多めなのであるが、1月1日に帰省する人は仕事の都合どうしても年越し前に帰省できなかった人に限定されるので、カレンダー通りの会社勤務の人が元旦に帰省で新幹線に乗るのは、”余程の理由”がない限り乗らないと言える。

これは「時刻表」を見ればわかる事で、臨時列車の運行日を見るとなぜか「1月1日は運休」となっている事が多い。つまり1月1日はお客が減る証拠だ。

JRは一応は商売なので、1月1日だけお客が減るのは痛い。そこで新年になったしお客に”謝恩セール”と言う意味で、この日だけ自社管内の特急や新幹線に格安料金で乗り放題にしている。今はJR西日本くらいしかやっていないが毎年人気で、2019年元旦もこの手のきっぷを16,000円で販売する事が決まった。Youtubeを見ていると普段では考えられない特急・新幹線だけひたすら乗りまくる動画が必ずと言って良いほどあって、私も挑戦したいと思っている今日この頃だ。

Ⓕ遅い列車を使え

これは私がよくやるテクニックである。但し、東海道・山陽だけに限った話になる。

東海道・山陽ならば「こだま」、九州ならば「つばめ」、東北ならば「やまびこ」(但し停車駅の多いタイプ)「なすの」、上越ならば「たにがわ」、北陸ならば「あさま」「つるぎ」だけに乗れば良い。


↑しかし、JR東日本の新幹線(東北・上越・北陸)は末端部分(盛岡~新青森、越後湯沢~新潟、長野~金沢)では「はやぶさ」「とき」「はくたか」と言った列車が一部区間は通過駅を伴うが、ある駅を境に各駅停車で終点の駅まで運行するダイヤとなっているので、このテクニック通用しない。

むしろ、この手の列車ほど混雑がひどい。しかも唯一設定されている自由席車で、混雑が東海道・山陽以上にひどい事もある。

写真に出した「つるぎ」のように各駅停車は短い区間だけでしか運転しないのも傾向。例えば金沢から「はくたか」の自由席に乗ったが、始発駅なのに着席が出来ないどころか超満員で乗れず見送った場合、富山止まりの「つるぎ」に乗った所で、金沢~富山のわずか20分は着席出来ても、富山から先は後続の「はくたか」に乗るしかないので金沢と同じ事をやらないといけない。

また東海道・山陽ほど本数が多くないので、1本乗れないと次が来るまで1時間待ちは当たり前。

JR東日本管内の新幹線については、「指定席に座ってもらう」ことを前提にしたダイヤ・列車設定で、本来は自由席があるはずの「やまびこ」「つばさ」「とき」の臨時列車は全車指定席となる事が最近多くなっている。

もし指定席が満席で買えず自由席になって、実際に駅に行ったらホームから大混雑と言う場面では、嫌でも(立つ事覚悟で)長時間並んで新幹線に乗らないといけないのだ。

↑これが東海道・山陽との決定的な違いである事を知っておくとよい。

そのためあくまでもここでは東海道・山陽だけで通用する話である。

結論から言えば自由席に乗るならば「こだま」だけにするべきだ。

これは私の経験上からも言える話で、「のぞみ」「ひかり」の自由席は立客も多数出て列車によっては”積み残し”(乗車希望であっても超満員で乗車出来ない事)が発生する有様であるが、「こだま」では”ほぼない”と言える。

2018年11月25日(日)、勤労感謝の日と土日がセットになった3連休最終日18時頃の岡山駅。数分おきに着く「のぞみ」自由席はすでに立客が出ている状況で岡山に到着。これから乗車すると着席出来るわけがなく、デッキ・通路に立ったまま乗る事になる。新神戸、新大阪、京都で下車客が一定数居るだろうから、空席発生のチャンスはあるがそれでも”通し”のお客は少なくないし、新大阪、京都からも大量乗車となるため状況によっては新横浜、品川、東京まで約3時間20分着席出来ない事があっても不思議ではない。

一部は岡山始発の「ひかり482号」(12月7日に詳細を書く)の自由席にも移動してきたので、いわゆる「岡山ひかり」としては岡山発車時点で珍しく多くの座席が埋まっていた。

しかし、「ひかり482号」と接続した新大阪行きの「こだま748号」(700系7000番台)は、自由席はガラガラ。特に1~3号車は空席の割合が多い。岡山で「ひかり482号」に乗れば新大阪には19:41、次発の「のぞみ52号」は新大阪先着で19:18となる。そのまま「こだま748号」に乗り続ければ新大阪20:14と最大1時間近く遅くなる。

だが、「こだま」は時間がかかっても自由席であってもノンビリと着席出来る可能性が高い。

すなわち、「立っても良いので速く着きたい」or「遅くなっても良いので確実に着席したい」の選択だ。私ならば言うまでもなく後者を選択する。

年末年始やゴールデンウィーク(最混雑時)において、「確実に着席出来て速く着きたい」と言う考えは”無理、不可能、出来ない”のである。つまり「諦めろ」と言う事だ。

↑もう少し過去の実績を見てみよう。この写真は2017年5月7日(日)に新倉敷→新大阪で乗った「こだま776号」。この日だけの臨時運転であったが、1号車の自由席は空席が目立つ状況。一方で「のぞみ」「さくら」の自由席は大混雑で、岡山では新神戸、新大阪に先着する「のぞみ」「さくら」に乗り換える傾向。逆にそのまま新神戸、新大阪まで”通し”の客の方が少ない。

この日に限って言えば、「のぞみ」「さくら」の自由席がこんなにも空席が発生している事はありえない。立客が山のように出ていて当たり前なのだ。

みなさんおわかりのとおり、「こだま」はとにかく時間がかかる。

例えば、東京~名古屋だと「のぞみ」で1時間40分→「こだま」2時間50分、東京~新大阪だと「のぞみ」で2時間30分→「こだま」で4時間00分、新大阪~広島だと「のぞみ」で1時間25分→「こだま」で2時間30分~3時間20分、新大阪~博多だと「のぞみ」で2時間30分→「こだま」で5時間00分・・・・・・と列車や区間によっては「のぞみ」よりも倍かかる事もある。

つまり極端に時間がかかり過ぎるので、”普通の人”は「こだま」に乗らず「のぞみ」「みずほ」「ひかり」「さくら」と言った速達性が高い列車に乗る。事実このような列車では自由席に着席出来ない可能性が高いのだ。

Ⓖ「青春18きっぷ」を使い在来線に乗れ

↑新幹線が大混雑ならば、在来線普通列車はどうだろうか?

これについては一概に「混む」ともいえないし、「空いている」ともいえない。路線や地域によって違うのだ。

新幹線の大混雑との決定的な違いは、”逃げ場”がいくらでもある事。新幹線は「のぞみ」に乗ってしまえば次に停車する駅まで1時間以上止まらない事も珍しくない(特に新横浜~名古屋、広島~小倉)。在来線だと路線や列車によって異なるが概ね10分走れば次の駅だ。その駅では少なからずの乗降が期待出来るので、立たされても着席出来るチャンスが発生しやすい。

仮に立たされたとしても、つり革・柱などにつかまる事が出来るので、単に「立って乗車する」と言う行為で見ると、新幹線よりも在来線の方がはるかに快適なのだ。車両が223系や313系のような転換クロスシート車でも同様で、新幹線で立つのとは意味が違うのだ。

一般に混雑しやすい区間は下記の通り

東海道線=熱海~豊橋、大垣~米原

山陽線=相生~岡山~倉敷

東北線=宇都宮~黒磯~新白河~郡山

上越線=水上~長岡

いずれも新幹線と並走しているが、両数が少ない、本数が少ない等に理由で、「青春18きっぷ」利用可能時期(年末年始や夏休み)は混雑が激しい。

しかしそれでも時間帯を変更すれば結構空いている時間帯があって、例えば東海道線熱海~豊橋は昼間が3両20分おき(主に長距離列車に限る)で混雑が激しいが、朝9時頃まで、夕方16時以降だと両数・本数ともに増えるため、一部区間(主に静岡周辺)で混雑しても、全体で見れば「空いた列車」となる事が珍しくない。車両はロングシートしかなくて体力的にしんどいが、立たされるだけはマシである。

しかし、在来線普通列車だけで移動できる距離は「たかがしれている」。

私の経験や今のJRのダイヤ構成からして、「18きっぷ」だけで1日に移動できる距離(ムーンライトながら等の夜行は使わない事とする)は、頑張っても700キロ、良くても500~600キロ、平均は400~500キロが良い所である。時刻の調査は紙の時刻表で、スマホアプリでは経路が複雑になるため最適なルートや時刻が調べられない事もあるので、「時刻表を使いこなせるか?」がポイントになると言って良い。

在来線で移動するような人は、鉄道ファン(私のような”アンチ新幹線”のような人)、交通費を安くしたい人(18きっぷならば11,850円で済む)が中心。「新幹線は混むので時間がかかっても空いている在来線が良い!」と言う人は皆無だろう。

だが、新幹線混雑回避のために、あえて在来線だけと言う選択肢も十分あって良いのだ。

★まとめ

新幹線自由席に着席出来る裏ワザを複数書いたが、実際に現場では複数を同時実施する事を強くオススメする。

1つだけでは上手くいかない事も多いためだ。他にも新幹線自由席に着席出来る裏ワザがあるならば、ぜひコメントされたい。

私が思うには、遅い列車(こだましか乗らない)、乗車日を空いている日や時間帯に変更する事が極めて有効であると考える。

いずれにせよ、みなさんの年末年始、ゴールデンウィーク、三連休等の新幹線が混雑しそうな日に、「少しでも快適に乗るための参考」としてもらえると幸いだ。



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KH8000

ご覧くださいまして、ありがとうございます。 当ブログは鉄道・バス・ヒコーキ・船について、読者の皆様が”乗りたくなる”公共交通機関の魅力をお伝えします。 実際に私が乗った時・撮った時の感想などについて「乗車記」「撮影記」として、各地の秘境駅や注目の鉄道駅に直接訪問し現地で知り得た事を「現地調査」として、”他所よりも詳しく”、鉄道系YouTuberに負けぬほどの勢い・情報量・知識・感動体験を当ブログでお伝えします。 私はJR全路線全区間乗車(JR完乗)済みで、鉄道友の会の正会員(一応某支部の幹部・撮影会などの行事についても詳しくお伝えします)です。当ブログのフォロー(ブックマーク)は誰からも大歓迎です。

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