【バス(軽油車)は200万キロ走れるのに】自動車(ガソリン車)の寿命は10万キロが一般的なのか?

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もくじ

★なぜガソリン車(一般的な自動車)は10万キロが寿命なのか?

ガソリン車(一般的な自動車)はオーナー(クルマの所有者)がどんなに立派に整備や点検をしていても、走行距離が10万キロを超えると必ずと言って良いほど何らかの故障が発生する。

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一言で「故障」と言ってもいろいろあって、部品を変えるだけで直るものから自走不可能な致命的なものまでさまざまだ。日本では毎年点検をやらないといけない事になっている。この事を「12カ月点検」とか「1年点検」と称して、その点検を実施したクルマに対しては円型のステッカーが交付されて、クルマの前面窓ガラス(一般的には助手席側の上部)に貼り付けることになっている。

有名なのが「車検」と称する定期点検で、これは新車購入時は3年後、以後2年おきに実施しないといけない。実施しない場合は公道を走行する事が出来ない。なぜならば安全性を認めていないためだ。車検を受けずに公道を走っている「無車検車」は1割程度あると言われており、国交省はそれを割り出すための機械を設置して摘発に躍起だ。

「車検」と言う制度は、点検項目を見てもらえればわかるが(必ず車検実施時に整備工場から渡される書類の1つ)足回り点検(走行機器系統、ブレーキが正常に作動するか、ハンドルが回るか、灯火類に不備がないか等)が主体。

それだけ点検すれば「クルマは絶対に故障しないか?」と言うとそうではない。あくまでも車検は「走行に関する点検」に過ぎないので、走行に直接関係ない場所、例えば空調(エアコン)等については故障したままであっても車検の点検項目に存在しないため、車検そのものは合格するのだ。

すなわち、クルマの故障と言うのはアクセル・ブレーキ・ハンドル等「走行機器系統」とエアコン等「非走行機器系統」に大別出来る。当然前者が故障すれば走行出来ないので「即修理」となるが、後者は走行出来ない事もないので「必ずしも修理を必要としない」。だが、後者も距離数が10万キロを超えてくると故障しやすいのは事実だ。

★しっかり整備すれば20万キロ、30万キロ走れるが・・・

巷では「10万キロ超えたので新車に使用か・・・」と思われている。具体的な「数字」になるが、ガソリン車(一般的な自動車)は12~13万キロ程度で廃車処分。この時に新車(または中古車)を購入が多いと言う。

中古車の価格を見ると、走行距離が短いほど販売価格は高く、下取りに出した(売却した)場合の査定額も高くなる事が多い(これは一般論で、クルマ個別の状態によって大きく値段が前後する)

一方で10万キロを超えたクルマを下取り(売却)した場合は、ほとんど値が付かない。販売価格は極端に安い事もあって、「1台8万円」とか極端なものだと「1台1万円」と言う”超破格”なクルマを見る事があるが、こういうのは大半が”訳あり”で、「走行距離が長い」「故障が多い」「状態が悪い」「前のオーナーがタバコを吸っていたのでタバコのニオイが消えていない」等のどこかで不利な条件があるため。下手すればクルマ本体の価格よりも取得税関係の方が高いことだってある。

「10万キロ超えて故障が増える理由」・・・それは経年劣化、部品の寿命によるものがほとんどで、新しい部品に取り換えればまだまだ走れる!

日本では一般的ではないが、しっかりと整備すればガソリン車であっても20万キロ、30万キロ、50万キロでさえも走れる!むしろ東南アジア等の外国ではそれが当たり前だ。

これでポイントになるのはズバリ「費用対効果」である。部品代も決して安くない。何万円、何十万円もする事が当たり前。

「部品代に何十万円もかけて乗る期間は残りそんなに長くない×同じ何十万円で次のクルマが購入出来て乗る期間も長くなる」

↑この”天秤”にかけた時に、どちらを選択するか?である。これはオーナーの考え方次第だ。どちらが正しい・誤りと言う話ではない。それは「オーナーの好きにしてくれ」である。少なくても日本では後者を選択するオーナーが多く、初年度登録から13年(軽油車は11年)経過したクルマは自動車税が高くなる。燃費についても新車よりも悪くなる。維持費もアップするので、「費用対効果」で考えれば前者になっても仕方がないのだろう。日本人はそういう考えの民族なのかと思う。

★軽油車はガソリン車より大きく伸びて200万キロに!元々の寿命が長い事に加えて定期的にしっかり整備をしている賜物

↑それに対して軽油車のバス。写真はJR東海バスの三菱エアロエース(2018年製)年間走行距離は1台あたり16万キロに達すると言う。東京都や大阪府の排ガス規制の関係もあるため、初年度登録から13~15年をメドに引退させている。JR東海バスで廃車時には計算上208~240万キロになっており、詳しくは不明だがバスの中古車市場に出る事なく解体廃車にしていると思われる。

これは他社においても同じ話。高速バスや観光バスの方が1日あたりの走行距離が長いため稼働期間が短い。一般的な路線バスではそうではないので、東京や大阪の排ガス規制が厳しい地区では中古車市場に出回った後で、地方バス会社が買う事も多い。

しずてつジャストラインの一般路線では、1993年製のバスが今でも(2018年現在)現役で焼津・藤枝・島田・相良・浜岡地区では主力中の主力だったりする。静岡県は排ガス規制が厳しくない事、静鉄グループの手入れが良い事(しずてつジャストライン1社だけで整備しているのではなく、グループ会社にも依頼して定期的に実施。安全対策のためにライトのLED化、ドラレコやモービルアイの搭載も積極的)も25年前の車両が「古い」と感じずに活躍を続けている。それでも総走行距離に直せば200万キロに達していないはずだ。

昔聴いた事があるのでは、軽油車は100万キロが寿命で延命を図るためにエンジン載せ替え、オーバーホール(どういうものかよくわからないが)も修理・・・と聴いた事がある。それをやってもおかしくないが、普通のマイカーとは異なり、エンジン載せ替えは新車購入よりも大型車(バス・トラック)では安上がりらしい。(一方で普通のマイカーは新車購入と同等近い価格する)

それでも車検等の定期点検(大型車は普通のクルマと点検周期が違う)以外にも各バス会社が独自に定めた点検が存在し、お客に満足してもらうために座席・内装・放送装置等の点検・新設・改造も必要になる。つまり、かなり頻繁に点検しているのだ。故障も見つけやすいため故障があればすぐに部品を交換・・・これを繰り返して車両1台あたりの寿命を延ばしているのであろう。

普通のクルマではなかなか厳しいかもしれない。それは主に予算面で。繰り返しになるが「決して安くない買い物」のだ。

整備次第では普通のクルマも10万キロとは言わず、20万キロ、30万キロとも走ろうと思えば走れる。問題は予算とオーナーの考えか?

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KH8000

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