【71D特急オホーツク1号遠軽→北見】北海道の維持困難線区を見る⑨

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【訪問日】2018年9月17日(月)

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【列車番号】71D(特急オホーツク1号網走行き)

【時刻】旭川(A28)8:35→上川(A43)9:16→遠軽(A50)10:29→北見(A60)11:28

【停車駅】(乗車区間の営業停車駅のみ)、上川(A43)、白滝(A45)、遠軽(A50)、生田原(A53)、留辺蘂(A56)、北見(A60)

【車両】①キハ183-9560(普通車指定席)+②キロ182-7552(グリーン車指定席)+③キハ182-7555(1~9番席普通車指定席、10番席以降普通車自由席)+④キハ183-4555(普通車自由席)

【備考】札幌・旭川→遠軽までは1号車が先頭、遠軽→北見・網走までは4号車が先頭

★遠軽でスイッチバックして北見までの最後の1時間は逆方向で走る。最後の峠となった常紋峠は知りたくない歴史が・・・

↑10:30に遠軽(A50)に到着。とにかく広い構内。遠軽は「鉄道の街」なのだ。国鉄時代は紋別・興部方面に対して名寄本線が伸びていたが、いわゆる赤字83線区の1つに指定されて廃止となっている。石北本線旭川方面から名寄本線に入る場合は道なりに進む事が出来るが、遠軽から先、北見・網走方面に進む場合は方向転換(スイッチバック)しないといけない。そのため遠軽停車前の車内放送では、「遠軽から先は進む向きが変わります。前後のお客様とお話の上で座席の向きを変えてください」と入る。

それもそのはずで、北見まではまだ1時間、網走まではまだ2時間もあるので、座席転換を促されるのは当然である。遠軽で一定数の乗降があって、4号車の自由席はお客が増えたような気がする。地域的には白滝(A45)からがオホーツク管内となるので、人の流れが北見・網走へ変わる所でもある。運転士も遠軽で交代で、石北線特急では旭川~遠軽、遠軽~網走の乗務行路である。一方で車掌は札幌・旭川~網走までの”通し”が基本だ。

↑遠軽発車後の車内。指定席であってもボックス構造にしている座席が目立つ。指定席の利用状況は良くない。上川発車時に数人乗った以降お客が増える事がない。お客が増えたとしてもそれは自由席であるが、石北線に限らず北海道の特急は指定席が基本。長距離利用なので確実に座席を確保しておきたいニーズに応えてはいるが、普通列車の本数が少ないので代わりに特急となれば自由席になる確率が高い。特急料金は安めに抑えられているが、両数が少なく列車によっては着席出来ない事もあり得るので、「普通列車の代わりに短距離の特急利用」と言う場面で考えた時に、自由席の両数としては道央圏の電車特急除きどうしても「少ない」と思ってしまう。

私の経験上、「北海道の特急自由席は混まない」と言う事がわかっており(逆に特急指定席は混む)、短距離利用者のためだけに自由席を増やすと言うのも現実的でない事がわからない事もない。しかし、短距離だけとは言ってもそもそも鉄道に乗るための”敷居”が北海道では本州以上に高すぎる。クルマがあれば距離に関係なく鉄道は選択肢にない。短距離客を特急に集める事が出来れば、客単価向上も可能なのであるが、この理屈は北海道の田舎では通用しない・・・と現場で感じた。「交通機関は何が何でもクルマ」。それが北海道の維持困難線区沿線で色濃く表れているのだ。

↑安国(A51)~生野(A52)

生野は北海道特有の「板切れ」でおなじみ。普通列車でさえも通過があるほどで、周囲には牧場以外何もない。次の生田原(A53)は停車。特徴的な駅舎で街の中心部のようだ。

この先は常紋峠越え。次の西留辺蘂(A55)までは18キロあって、途中に金華(信)がある。石北線トップクラスの”お立ち台ポイント”で、Youtubeを見るたびにここで撮影した列車動画が随時閲覧候補として表示されている。右に左にカーブしてしかも坂なので見応えがある列車走行動画だ。しかし、かなり山深い。撮影場所までクルマで行く事さえも大変との事。警笛の回数が何回も聴こえてくる。

トンネルに入ると、「ヒュ~~」と”気味悪い音”が・・・。いわゆる「タコ部屋労働」により、人権無視の奴隷的扱いの超パワハラ的労働によって作られたトンネルだ。安全対策もクソもないので、労災事故で死亡者が相次いだ。死亡した人の遺体や遺骨はトンネル内部に埋め込まれ、今でも埋まったままだと言う。

↑金華(信)は2016年まで駅であった。旭川行きの特別快速「きたみ」(3582D、キハ54-512)と交換。

↑長い常紋峠を終えると、スピードアップしてきた。キハ261系同然のエンジン音・走り方となってきた。国鉄型とはとても感じない動きだ。西留辺蘂はサッカー場と思われるグランドが近くにあって住宅地となってきた。畑作の平坦な所を通るためスピードも速く、網走までは容赦ない勢いある走りを見せてくれる。

↑留辺蘂~相内(あいのない、A57)

↑相内~東相内(A58)

いよいよ最終区間だ。旭川~北見までは約3時間。距離にして180キロと決して近くない。石北線は線形が悪いため時間がかかってしまいがちである。石勝線や根室線(新得~釧路)のように高速走行出来る路線にすれば、もう少し時間短縮も可能なのであろうが、それが出来ない状況と言う事なのであろうか。

”実質新車のキハ183系”の活躍は少なくても15年程度は続くだろう。思ったよりも石北線特急は全体的に”通し”利用が多く、短距離利用が少ない事。旭川から乗ったが車内の顔ぶれは北見下車までほとんど変わらなかった。座席や乗り心地は一応はキハ261系に近いものがあるが、それでも古さを隠しきれなかった事・・・それはディーゼルエンジン(軽油特有)のニオイがずっと車内にしていた事。一般利用者にとっては気分の良い事ではないはずだ。これは他の国鉄型気動車(キハ54やキハ40)でも言える話であるが、特急車両でもこのニオイがしてきたのは、半分嬉しく、半分残念と少々複雑な所があった。

10回目に続く。

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KH8000

普段当たり前のように乗っている鉄道、バス、クルマは、意外と深い所まで知らない人が多いのではなかろうか? 例えば「何で大雨が降ると電車が止まってしまうのか?JRは簡単に止まるのに、私鉄が止まらない!その差は何か?」と素朴に感じるみなさんが知りたい”今話題のネタ”を、テレビ・新聞・SNSよりも詳しく、わかりやすく、深くしゃべり倒す!

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