【表面的なサービスレベルはダウンしないが】JR東日本首都圏で駅業務の委託化を推進

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JR東日本は首都圏の主要駅でも早朝・夜間の無人化、みどりの窓口(有人きっぷ売り場)廃止、営業形態を直営から子会社に任せる業務委託化が今後推進すると言う雑誌記事があった。

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もくじ

★直営→業務委託化しても表面的なサービスレベルはダウンしない?

https://toyokeizai.net/articles/-/246932

↑「週刊東洋経済」の記事によれば、JR東日本直営による駅業務は運転扱いがある駅のみにして、単にお客と営業するだけの駅に関しては、原則業務委託化すると言う。

業務委託先は子会社の「JR東日本ステーションサービス」(JESS)で、首都圏のJR東日本の駅業務を受託している。業務委託駅になるケースは、東京のど真ん中にある山手線内も例外ではなく、今後直営のまま営業するのはかなり少なくなる模様だ。

JR東日本が直営業務を止める理由は、社員数の減少である。年齢構成を見ると55歳以上の定年に近い社員が全体の25%を占める。これはJR東海、JR西日本でも言える話だが、国鉄末期からJR初期の採用抑制策の悪い面が今になって表れている。それでもJRは対策があって、なるべく人を使わずに機械で駅業務を代行してしまえば、人件費削減どころか、駅コスト(駅業務に必要な維持費)も削減できるメリットがあるので、JR東日本としては”粗利体質”が作りやすいわけだ。

有人のきっぷ売り場も廃止が目立つ。代わりに指定席自動券売機を設置する事で、実質的には新幹線や特急のきっぷも買えるが、JRを使う事が少ない人にとって見れば一気にJRを使うためのハードルが上がったと言って良い。つまり、有人であればきっぷの注文から細かい案内(時刻、のりば、その他利用方法)についても可能だが、自動券売機だけになればそれも不可能になる。

一応は名鉄が導入している「駅集中管理システム」のような装置がJR東日本でも用意されるが、状況によってはその場で解決できない事も多々ある。そうなれば近隣の駅から駅員が来て対応する事になるので、その分待たされるし、面倒や手間も発生するから、結局はサービスダウンになる。「面倒だからJRは使わない。クルマで十分」と言う事になる。地方で起きている事が東京のど真ん中でも起る、いや既に起こっているだろう。

確かにSuica、えきねっとがあれば、そもそも駅員を必要とする環境ではない。”お得意様”にとってみれば駅員なしでも問題なく、輸送障害時にはスマホで調べるか、電光表示板があれば必要な情報を得られると。直営でも業務委託でも鉄道の事を知っている人が駅を営業しているから、表面的なサービスでは「問題なし」と言うのがJR東日本の見解だろうか?

★今後は全国的に業務委託化、無人化の流れがさらに推進?”一見さん”向けのフォロー策が必要だ

首都圏と規模はまるで違うが、JR東海の在来線では昔から起きている現象で、直営よりも業務委託化している駅が圧倒的に多い。JR東日本との違いは「えきねっと」のようなサービスがないため、有人のきっぷ売り場が残っている事で、仮にそういうものをJR東海が用意すれば、今度は無人化と言う方向になる。この点はJR九州でかなり進んでおり、JR北海道、西日本、四国でも同様の事が考えられる。

ポイントは、”お得意様”にとっては駅員が居なくても不便な事はないが、”一見さん”は駅員が居ないと困る。困るお客へのフォロー策をしっかりと作れるか?

JR東日本や名鉄は比較的フォロー策を作っているが、JR北海道やJR四国のようにフォロー策を作らずそのまま無人駅化。お客の減少に歯止めがかからないケースもある。私が思うには、駅員希望者を募れば働きたい人はたくさん現れる仕事で、それをせずに、退職者の補充を満足に行わないのは、まだまだ人員削減しないと”粗利体質”にならないビジネスモデルなのか?

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KH8000

ご覧くださいまして、ありがとうございます。 当ブログは鉄道・バス・ヒコーキ・船について、読者の皆様が”乗りたくなる”公共交通機関の魅力をお伝えします。 実際に私が乗った時・撮った時の感想などについて「乗車記」「撮影記」として、各地の秘境駅や注目の鉄道駅に直接訪問し現地で知り得た事を「現地調査」として、”他所よりも詳しく”、鉄道系YouTuberに負けぬほどの勢い・情報量・知識・感動体験を当ブログでお伝えします。 私はJR全路線全区間乗車(JR完乗)済みで、鉄道友の会の正会員(一応某支部の幹部・撮影会などの行事についても詳しくお伝えします)です。当ブログのフォロー(ブックマーク)は誰からも大歓迎です。

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2件のフィードバック

  1. 忍者てつ丸 より:

    おはようございます。
    私の最寄り駅は常磐線の茨城県内にある某駅ですが、今月よりみどりの窓口が8時~18時に短縮され、
    時間外は自動指定席券売機で買って下さいになりました。
    一見不便になるも、客の大多数は特急ひたちときわの指定券であり、そのうちの一部の人が都内からの東海道、東北新幹線の特急券を購入している程度ですから、
    特に苦情は無いようですね。
    えきねっとも含めてそれで買えないのはサンライズの寝台券くらいであり、
    一般の人からしたら利用が極端に少ないから苦情は無く、ならばこのまま自販機化ネット化しても大丈夫って判断でしょ。
    ただ機械操作に弱い高齢者に対するサービス低下もあり、そのうち苦情が来るんじゃないかと感じます。
    JR東はカエル(もしもし自販機kaeru)の失敗もあるから、どこかで対応するハメになるかもしれません。

    • KH8000 より:

      水戸支社の管内でも同じような動きですか。
      恐らく地方も含めてJR東日本全域で業務委託化、駅業務の規模縮小と自動化(指定席券売機でみどりの窓口代用)を推進するのが目に見えてわかります。
      結局ほとんどのお客はご指摘の通りの事であって、あまり鉄道を使わないお客や機械操作に弱いお客にとってはハードルで、苦情の1件や2件でもおかしくありません。それくらいならば、改善せずに「さらなるサービス向上を目指します」的な矛盾したありきたりな回答をするような会社ですから。
      情報弱者とか、一見さんが今後JR東日本を使うのは、地方のワンマン運転の線区でない限り、不親切な使い難い乗り物になるのでは?

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