【利用条件が複雑/境線と和歌山線は車載改札機】交通系ICカードの常識を覆す!ICOCAの利用区間拡大へ!

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JR西日本は福井県内と兵庫~岡山県境付近、境線や和歌山線でも交通系ICカードICOCAの利用を2018年9月15日(土)から開始した。
これが単なる「利用可能区間拡大」には留まらない。今までの「常識」では無理だった事が遂に実現。その内容について詳しく説明する。

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★今回のICOCA利用可能になる駅間等

北陸線・・・大聖寺~近江塩津(福井県内の同線全駅)
山陽線・・・相生~和気(兵庫~岡山県境付近)
赤穂線・・・播州赤穂~長船(山陽線と同上)

実施時期・・・2018年9月15日から



↑今まで使う事が出来なかった、福井県内や兵庫~岡山県境でも使えるようになった。特急は別途特急券が必要だ。しかし、特有のルールがあるので注意が必要だ。

★ICOCA利用の現状。金沢~京都のようなエリア外に出る”またがり利用”は出来ない

2018年9月14日までは、大きく分けてICOCA利用可能区間は下記の3つあった。
◆近畿エリア
◆北陸エリア
◆中国・四国エリア

ICOCAの利用は、各エリア内の駅から乗車し、同じエリア内の駅で降車する事が条件。
例えば、金沢駅でICOCAを使用して乗車。小松駅で下車したい場合、両駅ともICOCAを読み取る事が出来る改札機が設置されている事、同じ「北陸エリア」に含まれているので利用可能だ。
全く同じ区間の利用を2017年9月に私が実施してみたが、使用カードはICOCAでなくてもよくて、私がJR北海道支援のために使用しているkitacaでも問題なく使えた。

だがこれが、金沢駅でICOCAをして乗車。ICOCAを読み取る事が出来る改札機が設置されている京都駅で下車したらどうか?
2018年9月14日まではこのような利用は出来なかった。
理由は、ICOCAそのものが利用出来ない駅(福井県内)が存在する事、金沢駅は「北陸エリア」、京都駅は「近畿エリア」のため、乗車駅と降車駅で利用出来る「エリア」が異なる。このような”またがり利用”は出来ない。これは、JR東日本のSuicaエリアやJR九州のSUGOCAエリアでも同じである。

やや複雑なのが、「中国四国エリア」で、大きく見ると1つのエリアとして集約しているが、実際には細かく4つに分かれており、隣接しないエリアや一部駅はICOCAの読み取り改札機自体が設置されていないため、使用不可となっているのが注意点だ。

↑伯備線の方谷(ほうこく)駅。伯備線は全線で一応ICOCA利用は可能であるが、同駅にはICOCAの読み取り改札機は設置されていない。つまり、利用できない。

↑備中高梁~伯耆大山については、特急「やくも」の停車駅(お客が乗下車出来る駅の事で、運転停車する駅は含まれない)に限り利用可能だ。

「中国四国エリア」は下記の4つに細分化される。
◆岡山・福山地区(岡山支社管内)
◆広島地区(広島支社管内、一部山口県も含まれる)
◆松江・米子・伯備地区(米子支社管内)
◆香川地区(JR四国管内)

例えば、米子駅からICOCAを使って乗車したとしよう。そもそもICOCAの読み取り改札機がない、倉吉、鳥取方面では使う事が出来ない。
「松江・米子・伯備地区」で完結する利用はもちろん利用出来るが、前述のとおり伯備線では「やくも」の停車駅以外は使用不可なので、注意が必要だ。
隣接している「岡山・福山地区」はどの駅でもICOCAを使って下車する事が出来る。繰り返しになるが「やくも」等の特急に乗る場合は別途特急券が必要だ。

では、米子駅から「やくも」に乗って、岡山で下車して、「マリンライナー」に乗り換えて四国の高松駅で下車したい場合。こういうケースは利用出来ないので要注意だ。
と言うのも、米子駅は「松江・米子・伯備地区」、隣接する「岡山・福山地区」を”またいで”、さらに先の「香川地区」に入ってしまっているため。細分化した地区が3つになってしまう利用は出来ないと言う事だ。
米子駅から乗車の場合、「香川地区」(下車駅が高松、坂出、多度津等)、「広島地区」(下車駅が西条、広島、呉、岩国等)が目的地の場合、事前に紙のきっぷを用意しないといけない。

★2018年9月以降は、”またがり利用”も可能に!但し条件が複雑


このような”またがり利用”が2018年9月以降は撤廃される。
そのため、前述の金沢~京都と言った利用も可能になる。
理論上は、北陸地区の最東端である、あいの風とやま鉄道(旧北陸線)の越中宮崎駅から広島地区の最西端である、山陽線の南岩国駅までの約764kmもICOCA利用が出来るはずだ。
しかし、実際にはこのような使い方は出来ないので、注意が必要だ。


JR西日本は利用実績を根拠に「利用制限」を設けた。
ICOCAの利用可能区間は、乗車した駅から原則200km以内とした。


具体的な距離は市販の時刻表で確認する必要があるため、乗り方によっては知らぬうちに200km超過していて、下車駅でICOCAが使えなかったと言う自体が起る事が予想できる。

だが、それでも例外がいくつかある。

例外1、大阪近郊区間内相互発着の場合
例えば米原~相生(営業キロ210km)等のように、大阪近郊区間の駅から乗車と下車をした場合は、200kmを超過していても問題なく使用出来る

例外2、大阪近郊区間内の駅と在来線特急の停車駅相互の利用
これは、「やくも」や「くろしお」や「サンダーバード」を使う事が条件になってくる。
例えば、「くろしお」を使う場合、尼崎駅から乗車して新宮駅で下車する場合、距離は200kmを超過しているが、使う事は出来る。
「やくも」のケースでは誤りがあるかもしれないが、「やくも」を使う場合大阪・神戸・姫路~米子・松江・出雲市とか、「サンダーバード」を使う場合大阪~金沢も使う事は出来る。

例外3、在来線特急の停車駅相互の利用
距離が200kmを超過していても、同じ1本の特急で乗車駅、停車駅がある場合は使う事が出来る。「やくも」の場合は岡山~出雲市、「くろしお」の場合は京都・大阪~紀伊勝浦・新宮等である。

ここで疑問に思ったのは下記のような乗り方では有効だろうか?
(乗車駅)山陰線直江駅
(下車駅)山陽線岡山駅
(経路)直江~宍道・玉造温泉・松江は普通列車、宍道・玉造温泉・松江で「やくも」に乗り換えて岡山へ
(距離)215km
(疑問)直江駅は特急が止まらない。岡山駅は特急が止まる。片方の駅が特急が止まらず乗車距離が200kmを超過し、かつ乗車・下車駅とも大阪近郊区間に含まれない場合は、ICOCAが使えるか?

例外4、あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道に乗る場合は現行通り
両社線に乗る場合は、現行通り越中宮崎~大聖寺のみとなるので注意が必要。
そのため、前述した越中宮崎~南岩国ような”壮大なる乗り方”は出来ないどころか、高岡~福井のような北陸地区で完結する乗り方も出来ない。

例外5、伯備線、きのくに線の一部はICOCA定期券が使えない
備中高梁~伯耆大山、海南~新宮では、ICOCAに定期券機能を付与する事が出来ない。同区間の定期券は今まで通り紙のタイプとなる。

★境線では車内にICOCA読み取り機を設置!

富山地方鉄道でもICカードを導入。改札機は駅ではなく、路線バスと同じく車内(ドア付近)に設置し、乗車時にタッチし、降車時は運賃箱設置の改札機若しくは有人駅設置の改札機にタッチする事で、無人駅でもICカード利用を可能にした。

JR系のICカード読み取り改札機は駅に設置する事が大前提だった。そのため、利用が少ない路線では設置費や維持費を考えた時の費用対効果からして、ICカード自体使えない路線が少なくない。
一方で地鉄や路線バスでは、車内に読み取り改札機を設置。これを境線でも導入する。


これと全く同じ事を境線と和歌山線で実施する事になった。乗車駅で整理券発行機付近に設置すると予想できる改札機にICOCAをタッチ。下車駅で運賃箱設置の改札機にICOCAをタッチするだけ。
境線は既存のキハ40に設置。和歌山線は新造投入される227系1000番台で使う事が可能だ。将来的には他線区でも実施される可能性があり、これはJR西日本に限った事ではないと私は見ている。

むしろ、これが今までなかったのが不思議なくらいで、JR西日本に限らず他のJR各社のローカル線でも使えるようにするために、車内にICカード改札機を設置する動きは今後拡大するだろう。

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KH8000

普段当たり前のように乗っている鉄道、バス、クルマは、意外と深い所まで知らない人が多いのではなかろうか? 例えば「何で大雨が降ると電車が止まってしまうのか?JRは簡単に止まるのに、私鉄が止まらない!その差は何か?」と素朴に感じるみなさんが知りたい”今話題のネタ”を、テレビ・新聞・SNSよりも詳しく、わかりやすく、深くしゃべり倒す!

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