【駆け込み乗車減少に効果的か】JR東日本発車メロディーを駅からではなく車両から流す
もくじ
★試験的に駅設置のスピーカーから発車メロディを廃止。代わりに車両搭載のスピーカーから発車メロディーを流す
JR東日本は常磐緩行線(JL、綾瀬~取手)において、2018年8月1日から試験的に駅設置のスピーカーから大音量で流れてくる「発車メロディー」を廃止。 代わりに各車両に搭載している車外向けスピーカーから発車メロディーや乗車促進音(「扉が閉まります。ご注意ください」と言うアナウンス)を流している。
この理由についてJR東日本は、「駅設置スピーカーから流れてくる発車メロディーが駆け込み乗車のを増やしている。同じ発車メロディーでも聴こえる範囲を限定すれば、駆け込み乗車を減らす事が出来るか?!実験している」とのこと。
- 対象車両は、JR東日本のE233系2000番台(東マト=松戸車両センター所属)
- 常磐緩行線に乗り入れてくる他社車両(東京メトロ16000系、小田急4000形)も対象。綾瀬から先は東京メトロ千代田線、代々木上原から先は小田急線となるが、これら会社線では車外搭載メロディーは使用していない。あくまでもJR東日本管内の常磐緩行線限定だ。
- 一方で同じ常磐線でも快速線も車外搭載メロディー運用の対象外。車両には搭載されているが、車外搭載メロディー使用は車掌の任意。「必ず使う」と言うわけではない。基本的に常磐快速線(JJ)では駅設置のスピーカーから発車メロディーを流す。


↑快速線用のE231系やE531系は対象外。あくまでも各駅停車用のE233系2000番台や東京メトロ、小田急の乗り入れ車両に限る。
★駆け込み乗車を減らす事が出来るか?減らす事が出来たら他線でも展開するべき
JR東日本の目的は駆け込み乗車を減らす事だ。国交省のデータであるが、10分未満の遅延で原因の多くが駆け込み乗車である。駆け込み乗車は人身事故に発展する事も多くて、最近(ここ5~6年)はJR東日本の合理化がさらに進展し、ホームで列車監視する駅員、通称「立ち番」が消えている駅が増えている。地方と同じく、東京でも列車監視は車掌のみと言う駅が増えている。
私は東京の駆け込み乗車は「悪質」と思っている。こんなようなもの。
発車メロディーが鳴る→(まだ乗れる!)→発車メロディーが鳴り終わり、「ドアが閉まります。次の電車をご利用ください」と駅放送→ドアが閉まる→あと10センチでドアが完全に閉まる→ここで駆け込み乗車が発生!→閉まりかけているドアを”こじ開ける”→ドアが再開する事なく、すぐに発車→ギリギリ乗れた!
・・・東京では本当に多い。たったの2時間で3回も見た事がある。なおその路線は常磐緩行線であった。 JR東日本の運行情報を見ていると時々「ドア点検」と称して遅延する事がある。この原因がまさに駆け込み乗車で、上記の事をやったお客がいたため、ドアが故障して正常に開閉出来なくなる事が多い。東京以外の地域ではあまり聴かないので、東京がいかに駆け込み乗車が多い事がわかるだろう。
意外に「せっかちな」人間性で有名な近畿圏では、見かけた事がない。乗車出来ないと判断すると、乗車自体を諦めて素直に次の列車を使う。ある意味「切替」が早い。
私が思うには、車外搭載メロディーを使って駆け込み乗車が減少出来れば、他線でも展開すれば良い。 発車メロディーについては、いわゆる「ご当地もの」があって沿線自治体との調整が必要になるが、「ご当地もの」の曲を車両に搭載して、当該駅に着いたら当該駅だけメロディーを流せば良い。 TIMSや車内液晶画面で具体的な駅名表示しているし、車両側も今どの駅か認識しているので、「ご当地もの」を当該駅だけ流す事は、技術的に言えば容易に出来るはずだ。
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